オタメイト~幻想浪漫旅行~   作:まぐろ

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十八話「三途の川」

 歩達が月に向かったタイミングで咲、お燐、こいし一行は地上へ出た。

 久々の地上の太陽に咲は懐かしんだ。

 地底で色んな事が起き肉体的にも精神的にも疲れていた咲は体を伸ばしストレス発散をした...

 肩車を強要した、こいしがいなければ完璧だったのにと思いながら。

 

 「わー!咲ちゃん背高いからやっぱりいい眺めー」

 

 頭部付近ではしゃぐ、こいしにイラつく咲は振り落としてやろうかと考えていた。

 

 「そんな事しなくても空を飛べば景色を堪能できるのではないですか?」

 

 「わかってないなお燐は、こういうのは空を飛んでじゃなくて肩車で見た方がいいに決まってるよ!」

 

 こいしはそう言いながら咲の上で暴れた。

 その瞬間咲の堪忍袋の緒が切れたのか「だぁぁ!!暴れるなら降りろ!」とこいしをふるい落とし、それをお燐はキャッチした。

 

 「ちょっと咲ちゃん!何も無理やりおろす事ないじゃん!」

 

 「うるせぇ!お前が暴れるのが悪いんだろうが!ここまで持った儂の優しさに感謝する事だな」

 

 咲はそう言うとこいしは頬を膨らませ「咲ちゃんの意地悪!」と拗ねた。

 

 「はっ、なんとでも言え」

 

 「鬼!悪魔!強面!その目で前見えてんのか!」

 

 「あ"ぁ"?お前今何つったゴラァ!」

 

 咲はこいしをぶん殴ろうと迫った。

 流石にまずいと思ったお燐は「まぁまぁ落ち着きなよ咲さん」と止めに入った。

 

 「今はこんな事している場合じゃないだろ?今は咲さんの仲間を探す事を専念しないと」

 

 「それぐらいわかってる!だがこいつが先に吹き掛けたんだぞ!怒らない方がおかしいだろ!」

 

 咲は怒りながらそう言うと、お燐はこいしの方を向き「こいし様ごめんなさいは?」と言うと、こいしはすぐに頭を下げ「ごめんなさい」と謝った。

 咲は直ぐに謝ったこいしに戸惑い「お、おう、わかればいいんだ」と思わず許してしまった。

 

 「ところで咲ちゃん、友達を探すって言っても、探すあてとかあるの?」

 

 こいしはそう聞くと咲は「無い」と即答し、お燐がやれやれとしながら「探すにも探せないわね」と言った。

 

 「居そうな場所に向かうしかないな...とりあえずに『白玉楼』行きたいのだがどうすればいける?」

 

 「白玉楼?つまりそれって冥界に行くつもりかい?」

 

 お燐がそう聞くと咲は「ああ」と頷いた。

 冥界とは罪の無い死者が成仏するか転生するまでの間を幽霊として過ごす世界であり、その冥界には白玉楼という、とてつもなく大きなお屋敷があり、咲はそこに行きたがっていた。

 

 「なんでそんなところに行きたいんだい?」

 

 「今すぐ見つけ出してぶん殴りたい奴がいるんだが、そいつがもしかしたらそこに居るんじゃないかと思ってな、そこの主とそいつが似てるからもしかしたら引かれ合ってる気がしてな」

 

 「ふーん...まぁ何も行動せずよりかはましかな、とりあえず冥界に行くには、この妖怪の山を超えた先にある『三途の川』を沿っていけば着くはずさ」

 

 お燐は指をさしながら、そう言うと咲は「山の裏側か」と呟き中に浮き三途の川へと向かい、お燐とこいしも同様に咲に着いていった。

 少女移動中...

 

 「...ん?」

 

 三途の川に向かう最中、咲は遠くから何者かがこちらに手を振りなが向かっている事に気がつき「誰だあれ?」とお燐に聞くと「あれは確か...はたてさん」だよと答えた。

 

 「なんでそのはたてが儂らに手を振ってるんだ?」

 

 「それはわからないけど...何か用があるとかじゃないのかい?」

 

 (面倒事にならなければいいのだが)

 

 はたては咲達と鉢合わせに成や否や咲に向かって「貴女が高酒 歩さんのご友人の方ですか?」と聞き、咲は「高酒の事知っているのか!?」と言った。

 

 「その様子だとやっぱりご友人さんで間違いないですね。あ、申し遅れました。私の名前は姫海棠 はたてと言います」

 

 「狐龍 咲だ、ところで今、高酒は何処にいるんだ?」

 

 「それがですね、今歩さんは早苗さんと文を連れて月に向かっているらしくて」

 

 「月か、わかっt...は?」

 

 「そう反応するのも無理ないですね...歩さんは咲さん達を探しに向かったらしいのですが」

 

 「すれ違いもいいとこじゃねーかよ...」

 

 「どうするんだい咲さん、あまり気乗りしないが月に向かうならお供するけど」

 

 お燐はそう聞くと咲はしばらく考えた。

 

 「...なぁはたて、高酒意外に他の奴はいなかったか?例えば虹村とか言う奴」

 

 「虹村?その子も咲さんのご友人さん何ですか?」

 

 「その様子だと高酒だけのようだな...お燐、当初の予定どおり白玉楼に向かう」

 

 咲はそう言うとお燐は不思議そうに「月にいるってわかってるのに、何でわざわざそっちに行くんだい?」と聞いた。

 

 「歩のところにも向かってもいいのだが月となるとリスクが高いからな...というかお前ら行きたくないだろ月に?」

 

 咲はそう聞くとお燐は「うん」と即答し、こいしは「こいしはちょっと気になるかな~」と言い、咲は「お前の意見は聞かなかった事にする」と呆れた顔で言った。

 

 「というより儂も月なんかに行きたくないからな...めんどくさそうだし」

 

 「めんどくさいって...咲さんは歩さんの事は心配じゃないのかい?」

 

 「あいつの事だから大丈夫だろ、というより本当の理由は一刻も早く帰る手段であるワープ装置を確保しないといけないからな」

 

 「ワープ装置って事はつまり鮪麗さんを優先的に探すって事かい?」

 

 「虹村の事はどうでもいいが装置に何か起きたら大変だからな」

 

 鮪麗の事を雑に扱う咲にお燐は呆れた表情で「鮪麗さんにたいする当たり強くない?」と聞くと「この事態を引き起こした原因だから当然だろ」と言った。

 

 何も言えねー

 

 「咲さん白玉楼に向かうのですか?」

 

 はたてがそう聞くと咲は「ああ」と頷いた。

 

 「でしたら私も動向してもいいですか!」

 

 はたては仲間になりたそうこちらを見ている。

 

 (確かこいつ...新聞を作ってたよな?)

 

 「もしかして儂らを取材の為にか?」

 

 「話が早くて助かります。是非咲さんやご友人の方達のお話を聞けたらと」

 

 はたては目を輝かせながらそう言った。

 咲はチラッとお燐とこいしの方を見た。

 

 「?」←ペット勧誘するめんどい奴

 

 「どうしたの咲ちゃん?」←存在がめんどい奴

 

 (これ以上めんどう事増やしたくねー)

 

 「悪いが儂は忙しいから他の奴らのところに行ってくれ」

 

 「なっ!?そこを何とか!既に文に先を越されてるから、何とか挽回しないといけないのよ!」

 

 ぐいぐいくるはたてに咲は嫌そうな顔した。

 

 

 (今すぐ逃げるか?だが相手は烏天狗だから一筋縄にはいかないし、お燐とこいしを置いてきぼりにしたら、それこそめんどうだな...何で儂のところにはこんなめんどくさい奴が来るんだ?)

 

 咲は「仕方ねぇな」とボソッと呟き、はたての肩に手を置いた。

 はたては了承してくれたと思い目を輝かせ、さぁ今から取材を、と思った...

 

 「『バーチャルスキル オーディオ・ビジュアル』『リターン』」

 

 咲がそう言った瞬間、はたては前を向いた状態でバックした。

 まるで、はたて自身が『巻き戻るかのように』動き、仕舞いには、はたての姿は咲達の視界からいなくなり、お燐とこいしはポカーンとしていた。

 そんな2人を横目に咲は「行くぞ」とボソッと言い何事もなかったように白玉楼へ向かおうとした。

 

 「いや何とんでもない事をしておきながら、さらっとしているんだい咲さん!」

 

 「咲ちゃん!咲ちゃん!今のも咲ちゃんの力なの!?凄い!」

 

 咲のバーチャルスキルの力の片鱗を見た事に興奮して、よってたかる2人に咲は(使わないほうが良かったか?)と少し後悔した。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 咲達は白玉楼へ向かう最中、咲は不機嫌になっていた。

 

 「『停止』にさっきのは...『巻き戻し』かい?その感じだと絶対に他にもあるよね!」

 

 「ねぇねぇねぇ!咲ちゃんはほかにどんな事が出来るの?教えてよ~」

 

 「地底の時は話す暇なかったけど、今なら話せるでしょ?」

 

 それはお燐とこいしによる言葉責めを受けていたからだ。

 

 (これ...取材を受けているとたいして変わらねーじゃないか)

 

 どちらにせよ同じ結末だったであろう事に咲はため息をついた。

 

 「わかったわかった、教えてやるから急かすな」

 

 咲はそう言うと2人は期待の眼差しを向けた。

 

 「儂のスキルはお前らが思っている通り時間を操作することができる。簡単に言えば『停止[ストップ]』『巻き返し[リターン]』『飛ばし[スキップ]』『加速[クイック]』『減速[スロー]』『繰り返し[ループ]』とかだな、あと訳にたつかわからんが『無音[サイレント]』なんかもあるな」

 

 「結構多才なんだね咲さんって」

 

 「儂ではなくバーチャルスキルが多才なんだよ『仮初めに着けてもらったスキル』だからな」

 

 「付けてもらったて...誰に?」

 

 「虹村だ」

 

 咲がそう言うとお燐は驚いた。

 

 「ちょっと待って!...転送装置といい咲さんその能力を着けたって言う、その鮪麗さんって一体何者なんだい?」

 

 「あ?ゴキブリのようにしぶとくt」

 

 「それは前に聞いたよ、あたいが聞きたいのは正体とかだよ」

 

 「正体も何もあいつはただの人間だぞ?」

 

 お燐は疑いの目をしながら「ただの人間が能力を付与とか出来ないでしょ?」と言った。

 

 「ああ...儂の説明不足だな、能力を付与させると言っても虹村自身がとかじゃなくて『能力を付与する装置』があって、それを扱っているのが虹村だからな」

 

 「それって誰でも扱えるのかい?」

 

 「ああ、そうだな、細かい設定とかしないといけないが誰でもできる...というか今起きてる不具合はその設定をちゃんとしなかったから起きてるからな」

 

 「簡単そうに見えて結構難しそうだね...」

 

 「難しいと言うかめんどいな...めんどいのは全部虹村に押し付けるのが一番」

 

 不適な笑みを浮かべながらそう言う咲を見て2人は(そんなだからこんな事になったのでは?)と思った。

 

 「まぁ儂ら見たいな過剰な力を着けない限りはあいつはただの人間だからな...といっても着けたところでキャパオーバで即死だがな」

 

 「着けるにも限度があるかんじぽいね」

 

 するとこいしが何かを思いついたのか「はいは~い!聞きたい事があるの!」と両手を広げてジャンプをした。

 そんなこいしに咲は眉間にシワを寄せながら「なんだよ?」と聞いた。

 

 「咲ちゃんのお友達も、そのバーチャルスキルあるんでしょ?どんなのがあるの?」

 

 「たしか...『キーパ』『イラストレーション』『コンピューターゲームプレイ』『タスク』...いや『アシスタント』だったか虹村は」

 

 「名前を聞くだけじゃわかんないよ!」

 

 「急かすな急かすな、今から説明してやるk」

 

 咲が説明しようとした瞬間、突如3人は急落下し悲鳴を上げた。

 

 「キャー何でこいし達落ちてるの~?」

 

 (飛行できない...まさか!?)

 

 咲はこのままだとまずいと考え、刀を出し落下するであろう場所に向けて雪を降らし積もらせクッションを作成した。

 

 ボフッ

 

 3人は雪に埋まり無事にすんだ。

 

 「ふぅ...何とかなったな」

 

 「助かったよ咲さん、こいし様ご無事ですか?」

 

 お燐はこいしを気にかけると、こいしは両手で雪をすくい巻き上げながら「雪がふわふわで気持ちー」と満面な笑みをし楽しんでいる様子にお燐はほっとした。

 こいしはピョンピョンと跳ねながら「もう一回やりた~い」と言うと、咲が呆れた顔で「二度とごめんだ」と言った。

 

  「咲さん...この感じ地底で起きたやつなんじゃ?」

 

 「ああ、間違いないな、お前ら飛行意外に使えないものはないか?儂は影響が薄いからさっきみたいに飛行意外は使えるが」

 

 咲はそう聞くと2人は弾幕を出したりし、お燐が「今の所は使える感じだね」と言った。

 

 「使えなくなるのも時間の問題かもしれないな」

 

 「この状況を解決するにはやっぱりあのアカムのような奴を倒さないといけないのかい?」

 

 「恐らくな、だが情報が無さすぎる...白玉楼に向かいながらそれらしいの探すしかないな」

 

 咲はそう言うとお燐とこいしは頷いた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 咲達は白玉楼に向かう最中、川らしき物を見つけお燐が「やっと半分ぐらいだよ」と疲れた感を出した。

 咲はお燐の言い分と行動からしてこの川が三途の川だとわかった。

 しかし、その三途の川は咲が思っていた場所とはかけはなれており『気分が盛り上がる音楽』に、辺りには屋台等があり、れを幽霊らしき者が営み活気に溢れ思わず「祭り状態じゃねーか」と呟いた。

 

 「これが不具合か?」

 

 「いや、ここはいつもこんな感じだよ?『今日は一段と盛り上がっている』けどね」

 

 「まじかよ、三途の川ってもっと陰気なとこだと思ったわ」

 

 「そう思われても仕方ないよ、騒いでる霊達は言わば順番待ちだよ」

 

 「順番待ち...ああ川を渡る船のか」

 

 「そうそう、それでその待ち時間が1、2年ぐらいかかるらしくて」

 

 お燐はそう言うと咲は「長すぎだろ」と突っ込んだ。

 

 「あたいら妖怪はそう長いとは感じないんだけど、ここいらの霊達はほとんど元人間だから、その時間が退屈らしくてね」

 

 「だからどんちゃん騒ぎをしているって訳か...幻想郷[ここ]は何でもアリだな」

 

 そんな話をしている屋台のおっちゃんが「そこの嬢ちゃん達よっていかないかい?」と話しかけられ3人は立ち止まった。

 その屋台の見てみるとお菓子や人形等が雛壇に置かれ、3メートル離れた所には火縄銃を思わせる銃のおもちゃが置かれていた。

 咲は「射的か」と呟きながら屋台の看板らしき物に目を向けると『射的』とかかれ、やっぱりかと思った。

 

 「悪い、今儂らは急いでいてまた今d」

 

 「やりたーい!一回何円するの、おじちゃん?」

 

 断わろとした咲に被さるように、こいしが食い付き、おっちゃんが「200円だよ」と言った。

 こいしは200円を渡し銃のおもちゃを手に持った。

 

 「おい待て!そんな事している場合じゃねーだろ、早く解決しないと取り返しの付かない事になるぞ!」

 

 「えー?だってやりたくなったんだから仕方ないじゃーん」

 

 こいしはそう言いながら引き金を引き「パンッ」と音をたてた。

 それと同時に咲は「やりたくなったからじゃねーよ!」と怒号をあげた。

 

 「まぁまぁ咲さん、落ち着いて、落ち着いて、始めちゃったんだから諦めるしかないって」

 

 「お前...わかってて言ってるのか?こんな事している内に事態が悪化したらどうするんだよ?」

 

 「それもそうだけど、こいし様がやるって言ったら止められないのはわかってるだろ?今は待つしかないさ」

 

 反論してやろうと思ったが事実である事に咲は言うのを諦めた。

 

 「それに今は情報が欲しいからね。収集をかねて屋台を回るのも手だと思わないかい?」

 

 お燐はそう言うと咲は「...それもそうだな」て納得した。

 するとお燐は屋台のおっちゃんに「最近何か事件というか異変とかなかったかい?」と聞くと、おっちゃんはしばらく考えた後「そんなもの起きてないな」と答えた。

 

 「ちょっとした事でもいいんだよ、何か普段と違うとか『違和感』があるとか」

 

 「うーん...心当たりは無いな」

 

 おっちゃんはそう言うとお燐は「答えてくれてありがとう」と礼を言った。

 丁度こいしは射的を終えたのか「あー楽しかった♪」と満足気にしお燐は「満足しましたか?」と聞くとこいしは頷き「3つ倒したよ♪」と満面な笑みをした。

 

 「お燐もやってみなよ、楽しいよ!」

 

 「あたいがですか!?ちょっとそれは...」

 

 お燐は遠慮しようとしたが、こいしはお燐の手を引き銃を持たせ、おっちゃんに200円払った。

 

 「毎度!頑張りなー猫耳の嬢ちゃん!」

 

 おっちゃんに鼓舞されたからなのか、さっきまで遠慮がちだったお燐はうってかわりやる気に満ちており「よし!」と意気込んだ。

 お燐は射的に夢中になり、しばらく楽しんだ。

 

 「命中したのは4発、やるじゃねーか」

 

 「こいしより当ててスゴーい!」

 

 2人に称賛されたお燐は「そ、そうですか?」と照れた。

 そんなお燐見て咲は呆れた顔で「お前まではしゃぐのかよ」とため息を付き、お燐はハッとなり「ごめんつい」と謝罪した。

 

 「それぐらいいいじゃん!咲ちゃんはやってないからそう言えるんだよ!やってみたらわかるよ!」

 

 こいしはそう言いながら咲に銃をぐはないっと出した。

 咲は「誰がするか」と鼻で笑い銃を押し返した。

 こいしはニヤリと悪巧み「自信ないんだー」と煽った。

 咲はピキッとなり「なんだと?」とこいしを睨んだ。

 

 「だってそうでしょ~咲ちゃんはこいし達みたいに当てる事が出来ないからそう言ってるんでしょ~?」

 

 こいしはそう言うと咲の怒りは増し、こいしの持っていた銃を取り上げ、おっちゃんの前にお金を出し「全弾命中させてやる」と意気込んだ。

 おっちゃんは引き気味に「お、おう頑張な」と言った。

 

 (咲さんて煽られたら直ぐ乗っかるよねー)

 

 咲は構え的に向けて標準を合わせ集中した。

 そんな集中する咲にお燐達は(((凄い集中してるッ...本気[ガチ]だこの人ッ!)))と思った。

 4人は静まり辺りは『気分の上がる音楽』が異様に鳴り響き、しばらくすると咲は目を見開き引き金を引き連射した。

 連射した弾は見事に的を捉え、宣言通り、全弾当てた。

 お燐は「すげぇ」と口が漏れ、咲はお燐達の方に振り向き「フッ」と、どや顔した。

 するとこいしは、ぐぬぬと悔しがり「射的がうまくいったからって他のはそうなると思うなよー!」と言い咲は「望むところだ吠えずらかかしてやる」と言い2人は別の屋台へと走った。

 

 「ちょ、ちょっと咲さん、さっきと言っている事が違うじゃないか!」

 

 お燐はそう言いながら2人の後を追った。

 

 「いやー今日は客が多くて売り上げがいいぜ!やっぱりこういう『音楽』とかあった方が盛り上がっていいのかもしれんな!」

 

 射的のおっちゃんはそう言いながら先程から流れている音楽に浸った。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 その後、咲とこいしは『輪投げ』『金魚すくい』『早食い』等をした。

 色んな事をして遊び疲れた、こいしは満足そうにし寝そべり、咲は冷静さを取り戻し「何でこんなに熱くなったんだ?」と後悔した。

 

 「まぁ仕方ないさ、こんだけ活気に溢れていたら誰だって盛り上がってしまうよ」

 

 「ちっ...まだ余熱がある感じだ、この音楽が駄目だ!我慢できないと言うか...『本能に抗えない』感じがする」

 

 「あーそれ分かるよ、自然と気分が上がっちゃうよね?今までこんな音楽はなかったのに何かやっているのかな?」

 

 お燐はそう言うと咲は「今までなかったのか?」と質問し「昨日とかなかったから今日からじゃないかな?」と言い、咲は少し違和感を覚えた。

 すると咲は辺りを見渡し何かを探し初めて。

 そんな咲にお燐は「どうしたんだい?」と聞くと「あっちからするな」と呟きどこかへ歩き始めた。

 勝手な行動をする咲にお燐は慌ててこいしを起き上がらせ「ちょっとちょっとどこ行くんだい」と咲に着いていった。

 

 「音楽が聞こえる方に向かう」

 

 「音楽?さっきから流れているこれの事かい?」

 

 「ああ、お前が普段ないて言ってからちょっとな」

 

 「確かにその可能性はなくはないね。だけど音楽で周りを鼓舞する奴なんて何を考えているんだい...」

 

 「咲ちゃん何か心当たりとか無い?とかげちゃんの時みたいな」

 

 こいしがそう聞くと咲は「心当たりがありすぎて逆に判別できない」と項垂れた。

 

 「どちらにせよ確かめるのが一番でしょ、近づいているっぽいし」

 

 お燐の言うとおり音は大きくなり、人混みも増しており近くまで来ている事を実感した。

 よく聞いてみると音は、音楽だけでは歌も聞こえ咲はこれが何らかのライブだとわかった。

 その予想は当たり人混みの奥ではステージらしきものがあり、そこでは5人の少女が楽器で演奏したり歌っていた。

 

 「ん?あれってもしかして『鳥獣伎楽[ちょうじゅうぎがく]』と『女子二楽坊[じょしにがくぼう]』と『雷鼓[らいこ]さん』じゃない?」

 

 お燐はそう言うと咲は「何!?」と食いついた。

 ステージにはミスチーこと『ミスティア・ローレライ』と『幽谷 響子[かそだに きょうこ]』の『鳥獣伎楽』が真ん前で歌い『弁々[べんべん]』と『八橋[やつはし]』の『九十九姉妹[つくもしまい]』で構成されたユニット『女子二楽坊』と『堀川 雷鼓[ほりかわ らいこ]』が楽器で演奏し周りは熱狂の渦に包まれていた。

 

 「いえぇい!!みんな!盛り上がってるか!!」

 

 響子がそう言うと観客は一声に「うおぉぉ!!」と歓声を上げた。

 するとミスチーが「まだまだ行けるよな!」と更に鼓舞すると観客は再び歓声を上げた。

 その歓声が大きかったのか、こいしは耳を塞ぎ「うるさーい!」と踞った。

 お燐は「凄いねこれ」と圧巻した。

 

 (そう言えば咲さんってこの人達と一緒にライブしたいとか言ってだけど何かしらのアクションとかしないのかな?)

 

 お燐はそう思いながら咲の方をチラッと見た。

 お燐が見たものは頭部の耳をパタパタとし尻尾をブンブンと振る咲の姿にお燐は驚愕した。

 

 (めちゃくちゃ興奮してる~!?リアクションしていないだけで内心めちゃくちゃ興奮しているよ咲さん、わかる、あたいにはわかる...あの開いているのかどうかわからない目の奥に感じる輝きをッ...目を輝かせながら見つめている咲さんの姿ッ!)

 

 お燐はそんな咲を見ていると、咲は急に唸りだし悩み初め、お燐は(何事!?)と思った。

 

 「ん~!先にあいつらに見せるって決めていたから、ここでライブする訳には...だがこの気を逃したらチャンスが無くなる気が...」

 

 (葛藤してるッ!?友人達に見せるって約束しているのと、やりたい欲が互いにあるからだ!)

 

 咲は唸っていると、こいしが「リハーサルって事にしたらいいじゃん」と言うと咲は「その手があったか!」と納得し、早速と言わんばかり前に行こうとした。

 そんな咲をお燐は「ちょ、ちょっとまちなよ咲さん!」と慌てて止めると、咲は「離せお燐、儂はやらなくちゃいけない事があるだ!」と言い出し暴れようとした。

 

 「落ち着きなよ、どう考えても今は話せる状態じゃないだろう?」

 

 お燐に説得され咲はハッとなった。

 

 「儂とした事が...まさかこれが不具合の力?」

 

 咲はそう言うとお燐はあきれた顔で「いや、それは単に咲さんが暴走しただけだよ」と言った。

 

 「というより、結局この音楽は気分が上がるだけで異変とかでは無いみたいだね」

 

 お燐はこの音楽は今起きている事態とは関係ないと否定したが「いや、これは異変だよ」と背後から何者かがそう言い咲達は声のする方へ振り向いた。

 そこには癖のある赤髪をトンボでツインテールに赤い瞳を持ち服装は半袖にロングスカートの着物のようなものを着用しており、腰巻をしていた。鎌を持った少女が立っていた。

 そんな少女を見てお燐は「小町さん!?」と驚いた。

 少女の名前は『小野塚 小町[おのづかこまち]』と言い、死者の魂を彼岸へ運ぶ三途の川の船頭をしている死神である。

 そんな小町が言った言葉にお燐は「それはどう言う事ですかい?」と聞くと小町は「観客をよく見てみ」と言い咲達は観客達に注目した。

 

 「「「うぉぉぉ!!ラブリー響子ちゃーん!!」」」

 

 激しいヲタゲーをする男性霊達がおり、そんな霊達に1人の男性霊が近づき「始まってからずっと踊っているが休まなくて良いのか?」と心配すると、その集団のリーダーらしき者が「心配ご無用!この程度でへたれる程、我々は貧弱ではない!」と答え、心配した男性は「本当に大丈夫かい?」と呟いた。

 すると集団の最後尾にいた1人が急に倒れ混み、心配していた通りの事態が起き「おい!倒れた奴がいるじゃねーか!やっぱり休めよ!」と言った。

 しかし集団は踊るのを止めず、リーダーが「倒れた者は愛がなかっただけの事、この団体には必要なし!」と倒れた仲間に対する労いがなく、心配していた男性は「イカれてやがる」と呟き倒れた者を救護しに向かった。

 そんな光景を見て咲達は気味悪がり、咲が「どう言う事だ?」と小町に聞いた。

 

 「見てのとおり暴走だよ、あの音楽を聞いた者は理性がなくなっていき、本能のままに行動しだす...限界が来るまでな」

 

 (さっき儂が暴走しかけていたのはこれが原因か...やっぱり不具合の影響)

 

 「幽霊だから限界を超えても死ぬ事はないが、あの状態が続けばこの場の霊達は悪霊になりかねない」

 

 「めちゃくちゃヤバいじゃないか止めようとしなかったのかい?」

 

 お燐はそう聞くと小町は「したさ、だが無駄だった」と答えお燐は疑問に思い「どう言うことだい?」と聞いた。

 

 「会話はできるが止める気は無いし、強行手段をとったのだが何かに守られていて無意味だったわ」

 

 小町の話を聞いてお燐は咲の方を見、同様に咲もお燐の方を向き、この事態は不具合であるとアイコンタクトした。

 

 「どちらにせよ、あいつらをどうにかしないとな」

 

 「だけど、守られているんだろ?どうしようもないんじゃないかい?」

 

 「世界が侵食しているなら、その世界のルールってのがある。つまり解決策は必ずあるはずだ」

 

 咲はそう言いながらライブしている響子達のもとへ向かった。

 お燐とこいしは咲に動向し小町は「あたいは映姫様に報告してくるから頑張な」と言い何処かへ向かった。

 そんな小町を見て咲は「逃げたか」と言いお燐は「違うと思いますよ...多分」と歯切れの悪い事を言った。

 咲達はステージの真前へと付きお燐は響子達に話しかけたが歓声が大きく聞こえていない様子だった。

 

 「駄目だよ咲さん周りが煩すぎて声が届かないよ」

 

 「この歓声だからな、だがどうにkん?」

 

 咲は何かに気がつき、そんな咲にお燐は「どうしたんだい?」と聞くと「あいつは何処だ?」と言いお燐は「あいつ?」と一瞬誰の事かと思った。

 よく見るとこいしの姿がなく、お燐は「こいし様!?」と慌てふためき辺りを見渡した。

 ふとお燐はステージの方に目線を向けると、そこには響子達と歌って踊るこいしの姿だった。

 お燐は指をさし「咲さんステージにいますよ!」と言い、咲はステージに目線を向けた瞬間に「何やってんだあいつ!!」と怒鳴り声をあげ、こいしに向かって刀を投げようとした。

 

 「ちょ、ちょっと待ちなよ咲さん!そんな事したら駄目だよ!」

 

 「何言ってやがるッ!こんな時にあいつッ!しかも不具合の発端の奴と楽しんでやがるんだぞ!?ふざけるのも大概にしろ!」

 

 「咲さんの気持ちはわかるけど今は...いや、むしろこれはこれでアリなのでは?」

 

 お燐はそう言うと咲は怒りながら「何がだ!」と言った。

 

 「こいし様がああやって響子さん達と仲良くしたら説得に応じてくれるんじゃないのかい?」

 

 「なるほどな、その手はありだな」

 

 「もしかしたら、こいし様はそのつもりで響子さん達とああやっているかもしれないよ」

 

 お燐はそう言いながら、こいしの方へ目線を向き、咲も同様に見た。

 

 「イエ~イ楽しんでる~♪」

 

 「「「うおお!!こいしちゃーん!!」」」

 

 「こいしも楽しいよ~みんな~もっと盛り上がろ~!」

 

 こいしがそう掛け声を出すと「「「うおおおお!!」」」と歓声を上げた。

 

 (無いなあの感じ)

 

 (無いね)

 

 こいしに止める意思はないと理解する二人だった。

 そうしていると、今やっている曲が終わり、響子が「センキュー」と大声を出した。

 

 「お前らぁ!まだまだ行けるよな!」

 

 「「「おぉぉぉ!!」」」

 

 「よっしゃあァ!!次行くぞぉ!」

 

 響子達は休むまもなく次の曲を歌いだそうとした。

 咲はこの気を逃すまいと「待ってぇ!」と言い、咲とお燐はステージに登った。

 そんな咲達に響子が「誰ですか?」と言い、隣にいた、こいしが「咲ちゃんだよ」と答えた。

 

 「なーんだ、こいしちゃんの知り合いか、もしかして咲ちゃんも私達の仲間に入りたいんだね!」

 

 響子がそう言うとミスチーが「歓迎するわ」と言い咲は「加わる訳ないだろ」と答え、直ぐ様こいしに指をさし「て言うか、何でお前はそっち側にいるんだ!」と怒鳴り、こいしは「ソーリーソーリー」と言いながら咲達の方に行った。

 

 「違うの?なら邪魔しないでよ、今盛り上がってるのに」

 

 「そう言うわけには行かねーんだよ、お前らの歌は聞いた者の理性を失わせて困ってるんだ...今すぐに止めろ」

 

 「何で?皆楽しんでるじゃん、こんなに盛り上がっているの止めろなんて、酷いよ!」

 

 「だからと言って倒れる奴がいるこの状況を野放しには出来ない」

 

 咲はそう言いながら刀を抜き脅すように刃を向けた。

 しかし後ろにいた雷鼓が「そんな事しても無駄よ」と言い、自身達が守られている事をわかっている様子に咲は舌打ちを鳴らした。

 

 「私達を止めたいのなら、そんな物騒なやり方じゃなくて、楽しいやり方じゃないと」

 

 雷鼓は不適に笑いながらそう言うと咲は「楽しい事だと?」と聞いた。

 雷鼓は「響子ちゃん、ミスチーちゃん」と言うと響子とミスチーは「「はーい!」」と元気よく返事をし2人はハイタッチをした。

 次の瞬間、咲達一人一人の前に和太鼓と手元にバチが現れ咲達は困惑した。

 

 「おい、なんだこれ?」

 

 「今から説明するわ、私と九十九姉妹で演奏する音楽に合わせて響子ちゃんは青の弾幕、ミスチーちゃんが赤の弾幕を飛ばす、たまに私が黄色のレーザーを出す。貴女達は私達の弾幕に応戦しないといけない、弾幕が太鼓に触れたタイミングで叩たけば弾幕は無効になるわ」

 

 話しの途中だが、ふと咲は雷鼓の説明をどこかで聞いた事あるようなと思った。

 

 「赤は真ん中、青はふち、黄は連打すれば防げる。私達の演奏が終わるまでに誰か一人でもノーミスなら貴女達の勝ち、全滅したなら負け、どう簡単でしょう?」

 

 「て、言ってるけど、どうする咲さん?」

 

 お燐は咲にそう聞くが、咲は何か考えている様子だった。

 そんな咲にお燐は「咲さん?」と心配した。

 すると咲は「...なぁ一つ聞いてたいか?」と雷鼓に聞き、雷鼓は「何かしら?」と応じた。

 

 「このルール...もしかして『太鼓の達人』とか言う奴じゃないだろうな?」

 

 咲がそう聞くと雷鼓達は驚いた表情をして、雷鼓が「何で知ってるのよ!?」と言い、お燐も同様に驚いた。

 

 「やっぱりか」

 

 「あ!そうか、もしかしてこれも咲さんの世界のやつなのかい?」

 

 お燐はそう聞くと咲は「ああ」と頷いた。

 

 「というより逆に儂が聞きたい、何故お前らがそれを知っているんだ」

 

 咲はそう聞くと雷鼓が「お告げよ」と言い、咲は「は?」と言った。

 

 「この力を使って幻想郷を盛り上げなさいと天から授かったのよ」

 

 雷鼓はそう言うと咲は引き気味に「お、おう」と言った。

 

 (まぁどちらにせよ侵食による影響で間違いないな、というより...アカム見たいな奴が現れると思ったが、まさか概念[ルール]事態が侵食するとはな...おそらくこれをクリアすれば解決するはず)

 

 今起きている事態の解決の鍵がこの勝負に勝てばよいと判断した咲は「その勝負受けよう」と応じると、雷鼓は嬉しそうに「そうこなくっちゃ」と言った。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 咲達と雷鼓達は互いに距離をおき構えた。

 すると雷鼓は自身が持つドラムスティックで音を鳴らしタイミングを合わせ、雷鼓は太鼓を叩き同時に九十九姉妹の琵琶と琴も奏で始めた。

 その音色は和楽器からは想像できない音が出た。

 琵琶からはギター、琴からはベース、太鼓からはドラムの音に咲達は驚いた。

 

 「ちょっと!あの楽器ってあんな音が出るものだっけ?」

 

 「侵食の影響だろ...来るぞ!」

 

 咲がそう言ったタイミングに響子とミスチーは弾幕を飛ばした。

 お燐は「確か赤が真ん中だったよね」て確認しながら太鼓を叩き、こいしは「たーのしー!!」とはしゃぎながら太鼓を叩いた。

 咲は知っているからなのか黙々と叩いていた。

 

 「これ楽しいよねお燐♪」

 

 「やってみると意外と楽しいものですね」

 

 勝負と言えど楽しんでいる2人に咲が「楽しんでんじゃねーよ!」と言った...尻尾をブンブン振りながら。

 

 「咲ちゃん尻尾振ってるじゃん!」

 

 「あたいらにそんな事言って起きながら咲さんだって楽しんでるじゃないか!」

 

 お燐達は反論すると咲は顔を赤らめながら「うるせぇ!!」と逆ギレした。

 そんな咲達を見て弁々が「仲間割れしてない?」と言い、八橋が「喧嘩するほど仲が良いって奴でしょ?」と言った。

 言い合いしていたからなのか、こいしはバチを素振りしてしまい「あれ?」とミスをし、咲が「何やってんだ!」と怒り、こいしは「ブーブー」とブーイングした。

 

 「喧嘩していると勝てないわよ」

 

 雷鼓はそう言いながらレーザーを出した。

 

 「うわっ!」

 

 連打をしなくてはいけないのに、お燐は思わず弾幕ごっこの癖でその場を離れてしまい「ご、ごめんつい!」と謝った。

 咲は「気にするな」とフォローをすると、こいしは頬を膨らませながら「こいしの時と扱いが違う!」と拗ね、咲は「日頃の行いだ」と答え、こいしは駄々をこねた。

 

 「残りは貴女だけのようね、耐えれるかしら?」

 

 雷鼓はそう聞くと咲は「楽勝だ」と答えた。

 すると雷鼓は不適に笑い「これでも?」と言いながら九十九姉妹とアイコンタクトをすると演奏のテンポが上がりだし、さらに弾幕の速度も上がり数も増えて、あからさまに難しくなった事にお燐は圧巻した。

 激しい弾幕に冷や汗をかきながらも食らいつく咲に、ミスチーが「あの子すごいね」と感心し、響子が「何だかすごすぎてワクワクするよ!」と楽しんでいた。

 

 (本来の太鼓の達人と違ってなかなかハードだな...だがっ)

 

 「この程度の音ゲーはやり尽くしてんだよ!」

 

 咲は笑いながら太鼓を叩きしまいにはバチを回す等のパフォーマンスをし観客達は「おぉ!!」と歓声を上げた。

 

 「やるじゃない...ラストスパート行くわよ!!」

 

 雷鼓はそう言うと更に演奏と弾幕は激しくなり、曲と弾幕によるステージに盛り上がりは最高潮になった。

 流石の咲はパフォーマンスする余裕がなくなり、叩くのに集中していた。

 雷鼓は「フィナーレよ!」と叫ぶと今までよりも大きなレーザーを出した。

 咲はそれに応じるように力強く連打をした。

 レーザーが尽きると同時に演奏も終わり、咲は見事ノーミスでクリアした事にガッツポーズをした。

 フルコンボだドン!

 そんな咲にお燐は駆け寄り「やっぱりすごいね咲さん」と言い、咲はねぎらいの言葉に礼を言おうとした瞬間こいしに「咲ちゃんスゴーい!」と飛び付かれその場に倒れこんだ。

 

 「急に抱きつくな!痛いだろうが!」

 

 怒りながらも照れてる咲に「本当は嬉しいんでしょ?」とニヤニヤ笑いながら言うと咲は「ああ?」と更に赤くなり怒った。

 そんな事をしている咲達に雷鼓達が近づいた。

 雷鼓は倒れていた咲に手を伸ばし「やるわね貴女」と言うと咲は「あんたらもな」とその手をとり起き上がった。

 

 「『この勝負』は完全に私達の負けよ、約束通り三途の川から撤退するわ」

 

 「すまんな、あんたらはただライブをしたいだけなのに」

 

 「気にしなくていいわ、というより私達自身そろそろ撤退しようと思っていた頃だから『このライブ』の最後にいいシメができて満足よ」

 

 雷鼓はそう言うと咲は「そうなのか?」と言った。

 すると雷鼓は「私の名前は堀川 雷鼓、貴女名前は?」と聞き咲は「狐龍 咲だ」と答えた。

 

 「咲ね『次のライブ』も一緒に盛り上げましょうね」

 

 雷鼓はそう言うと咲は「その時が来たらな」と答えた。

 

 「あら?その時って...案外近いうちかもしれないわよ」

 

 雷鼓はそう言いながら他のメンバーを連れて何処かへと向かった。

 

 「やったね咲さん、これで無事解決できt」

 

 お燐は咲に喜びを分かち合おうと話しかけた。

 しかし咲は無反応だった。

 

 「...近いうち?」

 

 咲は雷鼓の言葉に違和感を覚えていた。

 次第にその違和感は嫌な予感となり、咲は「お燐空飛べるか?」と聞き、お燐は試しに空を飛ぼうと試みた。

 しかしいくら待てどお燐は飛ぶことなく「あれ?」と言った。

 そんなお燐を見て咲は「やはり解決出来てなかったか!」と言い雷鼓達が向かった方へ走り、お燐達も同様に向かった。

 

 「咲さんどういうことだい!?てっきり勝負に勝てたら解決するんじゃないかと」

 

 「儂もそう思ったが、甘かった...ともかく雷鼓の何処に向かうぞ」

 

 (最初は太鼓の達人の概念だけが侵食していると思ったが...恐らくそれだけではない...下手したら『いくつかの音ゲーの世界』が侵食してるッ!)

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