オタメイト~幻想浪漫旅行~   作:まぐろ

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二十話「白玉楼・後編」

 雷鼓が白玉楼に来るずっと前の事、白玉楼の庭園で幽々子は蕾や花がついてない西行妖を眺めながら隣に大量に積まれた団子を手にとり嬉しそうに頬張った。

 そんな幽々子に大量の団子と別側に座っていた妖夢が幽々子に「どうぞ」とお茶の入った湯飲みを渡し、幽々子は「ありがとう」と言い受けとった。

 そんな中、幽々子達にプリズムリバー3姉妹がやって来て、妖夢は刀を抜き警戒し、一方幽々子は「あらプリズムリバーのみんなじゃない、何か用かしら?」と呑気な事を言った。

 

 「ここで音楽ライブをしたいのですが、よろしいですか?」

 

 「ライブだと?そんな事許されるわk」

 

 断ろうとする妖夢を置いて「いいわよ」と幽々子は即答し、妖夢は自身意思と反した事を言う幽々子にたいして「幽々子様!?」と驚いた。

 

 「たまにはいいじゃない、音楽を聴きながらおやつを食るなんて乙なものだと思うのよ、お願い妖夢~」

 

 幽々子の圧しに負けた妖夢は「幽々子様がそうおっしゃるなら」と了承し3姉妹は演奏を始めた。

 演奏を聞いた幽々子と妖夢は気分が高揚した。

 

 (前に聞いた時よりなんか良いと言うか...気持ちが高まる感じがするような)

 

 「この曲いいわ~楽しくなっちゃうわ」

 

 楽しそうにしている幽々子に妖夢はフフッと笑い「それは良かったです」と言った。

 

 「あら?」

 

 ふと幽々子は西行妖に目を向けると幾つかの蕾が付いている事に気がついた。

 よく見てみると花も幾つか咲いており幽々子はそれをずっと眺めていた。

 幽々子の様子に気がついた妖夢が「どうかされましたか?」と聞いた。

 

 「何でもないわ~」

 

 嬉しそうにしている幽々子に疑問を感じながらも「そうですか」とこれ以上聞くことはしなかった。

 しばらくすると演奏が終わり3姉妹は幽々子達にお辞儀をし、幽々子達は拍手した。

 

 「最後まで聞いて頂いありがとうございます」

 

 「こちらこそ素晴らしい演奏を聞かせてくれてありがとう~おかげで元気がわいてくるわ」

 

 「確かに何処と無く力が湧きますね」

 

 絶賛する幽々子達に3姉妹は嬉しそうにした。

 

 「本当に素晴らしい曲だわ~良かったもっと聞かせくれないかしら?」

 

 幽々子はそう言うとルナサが「是非!」と言い3姉妹は再び演奏を始めた。

 

 「幽々子様、随分とお気に召したご様子ですね」

 

 妖夢はそう言うとニコニコとしながら「そうかしら?そうかも!」とあやふやな回答に妖夢は不思議に思った。

 ふと妖夢は先ほど幽々子が何かを見ていた事を思いだし幽々子が見ていた方に目を向けた。

 妖夢は幾つか花をつけた西行妖に気がつき「花が咲いてる!?」と驚いた。

 すると幽々子はうれしそうに「気づいちゃった!」と言った。

 

 「さっきまで咲いてなかったんだけど、あの子達が演奏したから咲いたんだと思うの」

 

 (力が溢れるなって思っていたけど、西行妖が活性化するほどなんて思わなかった)

 

 妖夢は思わず自身の持つ『楼観剣[ろうかんけん]』と『白楼剣[はくろうけん]』の持ち手を掴んでしまい3姉妹の演奏を止めようとした。

 妖夢は直感的に察したのだった...3姉妹達の演奏をし続けたらまずい事になる事を。

 そんな妖夢に幽々子は不思議そうに「構えてどうしたの?」と訪ねた。

 

 「あ、いや...これは」

 

 「妖夢...もしかして演奏を止めようとしてる?」

 

 どことなく怒りが溢れている幽々子に妖夢は怖じ気ずき持ち手から手を離した。

 

 「このまま演奏が続けば西行妖は満開になるはず...そうしたら『眠っているこの子』も目を覚ますわ」

 

 幽々子は不適な笑みをしながらそう言った。

 一方妖夢は複雑な心境だった...

 西行妖が満開になる事は幽々子の望みである...主の幽々子が望むなら従者たる妖夢はそれについていくべきと...しかし満開になれば西行妖は復活する...復活すれば幻想郷中の人々を死に誘うだろうと...異変[あの]時の妖夢なら他人の事なんて考えていなかっただろう...だが今は色んな人と出会い携わり、友人と呼べる者達がいる...

 復活したら妖夢の大切な人達がいなくなる...

 

 「...申し訳ございません幽々子様...やはり満開させるわけにはいきません」

 

 妖夢はそう言いながら再び持ち手を再び掴み、刀を抜いた。

 それを聞いて幽々子は「...そう」と残念そうな顔をしながら扇子を開き妖夢に向け、蝶形の弾幕を出した。

 「邪魔をするなら手加減しないわよ」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 「___その後、私は負けた拍子にこんなところまで吹き飛ばされたのでしょう」

 

 妖夢はこれまでの経緯を話し、お燐は「そんな事が」と呟いた。

 

 「助けてくれた事は感謝しています。ですがこのままだと西行妖は復活してしまいます、早く幽々子様を止めなければ」

 

 「そう言うことならあたいも協力するよ、聞く限りじゃ妖夢さんとあたいらの目的は同じのようだし」

 

 お燐はそう言うと妖夢は「火焔さんも演奏を止めに?」と不思議そうに聞き、お燐は「そうだね」と答えた。

 

 「ここに来る前にあたいらは三途の川にいたんだけど、そこにいる霊達が暴走するような事が起きてて」

 

 「ぼ、暴走てすか!?い、一体何が...あ、もしかして演奏による活性化が?」

 

 「そう言う事だね...三途の川で演奏していたのは鳥獣伎楽と女子二楽坊...そしてここでプリズムリバーさん達と合流した雷鼓さんなんだけどね」

 

 「雷鼓さんまで加わってしまったら西行妖の活性化が進む一方ですね...一刻も早く止めなければ」

 

 妖夢はそう言うと白玉楼へ急いで向かい、お燐もそれについていった。

 

 (それにしても幽々子さんが雷鼓さん側になるなんて...咲さん大丈夫かな?)

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 その頃、幽々子と対峙する羽目になった咲とこいしは構えていた。

 そんな幽々子に雷鼓は近づいてきた。

 

 「よくわからないけど貴女も私達と一緒に盛り上がりたいって感じでいいの?」

 

 雷鼓はそう聞くと幽々子はニコニコとしながら「まぁそう言うことになるわね」と言い、雷鼓もニコニコとした。

 

 「噂で聞いたけど貴女の弾幕、凄く美しいらしいじゃない...私達のパフォーマンスと貴女の弾幕の組み合わせ...最高の演出が期待できるわ!」

 

 雷鼓はそう言いながら太鼓を鳴らした、それと同時にプリズムリバー3姉妹も演奏し初めた。

 すると雷鼓達からは今まで見せた事のない赤と青の正方形の箱の弾幕らしき物とトゲのついた黒い球体を飛ばし咲とこいしに向かった。

 

 (弾幕...と言うわけでは無いな、今までの傾向からして音ゲーの類い...なんだあれは?)

 

 咲はこの弾幕らしき物の正体を考えていた。

 

 「...鎌を掛けるか」

 

 咲はもしかしてと思い、もう1本刀を出し、箱の弾幕らしき物を斬り裂き、一方黒い球体は斬ることはせず回避した。

 

 「その様子だと『ビートセイバー』も知っているようね咲!」

 

 雷鼓はそう言うと咲は(やっぱりか)と箱の弾幕が『音の弾幕』だと確信を得た。

 音の弾幕を斬り裂く咲の姿を見て「こいしもやってみたーい!」とナイフを持ち箱を斬ろうとした。

 すると咲は「箱は斬っていいが黒いやつは斬るなよ」と警告し、こいしは「はーい!」と元気よく返事をした。

 咲は音の弾幕を斬りながら発端である雷鼓のもとへ向かおうとした。

 その時、咲は幽々子がスペルカードを取り出す姿をみて舌打ちをならし渋々距離をとった。

 

 「あらなかなか鋭いわね...桜符『完全なる墨染の桜 ‐開花‐』」

 

 そう言うと幽々子の背景に自身が持っている扇子と似たものが浮かびあがり、大玉を発射した、その後ハの字に蝶弾を広げてから放射状に分裂、拡散させつつ米粒弾を放った。

 その弾幕に雷鼓は口笛を吹き「噂どおり...いやそれ以上だわ」と称賛した。

 盛り上がっている雷鼓達と反面、咲は眉間にシワを寄せながら弾幕をかわしたり斬ったりの繰り返しだった。

 

 (ああ、くそ!一ヶ所に集まってたらストップで動きを止めてまとめて倒せるのに、雷鼓と幽々子、プリズムリバーで挟み込まれてるから傍らにしか使えないッ!)

 

 雷鼓と幽々子に使えば音の弾幕による応戦、プリズムリバー達に使えば、幽々子の弾幕による応戦...どちらをとっても厳しい現状に咲は嫌気をさしていた。

 

 「咲ちゃ~ん、きついんだけど、どうにかならな~い?」

 

 「騒げる元気があるなら、まだいけるだろ」

 

 塩対応されたこいしはブーイングしながら「そろそろ限界だよ!」と言った。

 そんな中、幽々子の弾幕を見て感化されたのか、雷鼓はスペルカードを出した。

 

 「おいおいおいおい、今ですらきついって言うのに、お前らまでスペルカードとかふざけるな!」

 

 咲はそう怒ると雷鼓はへらへらしながら「だってやりたくてウズウズするんだもん」と言った。

 

 「咲も使えばいいじゃない、楽しいわよ」

 

 (こいつ...儂らが下手に弾幕使えないってわかって言ってるのか!?)

 

 「もっと楽しみまs」

 

 スペルカードを使おうとした瞬間、どこからともなく斬撃が飛びかい、その場の者達は困惑した。

 咲は斬撃が飛んできた方に目線を向けると、そこには刀を引き抜いた妖夢と咲に手を振るお燐だった。

 妖夢達を見てこいしは嬉しそうに「お燐だ~助っ人も連れて来てくれたんだよ!」と言った。

 妖夢とお燐は咲達にかけより、お燐が咲に「大丈夫かい咲さん」と気にかけ、咲は「ああ、大丈夫だが」と妖夢の事が気になっていた。

 

 「貴女が狐龍さんですね。魂魄 妖夢と申します」

 

 「狐龍 咲だ、それよりも外で気絶していたみたいだが、大丈夫なのか?」

 

 「お気遣い感謝します。ですが私は大丈夫です、それよりも今は...」

 

 妖夢は幽々子の方に振り返り「幽々子様...」と呟いた。

 

 「妖夢...何で手伝ってくれないの?何で私に歯向かうの?」

 

 「失礼は承知しています...ですがこのままでは色んな人達に迷惑をかけてしまいます...それだけはなんとしてでも止めます!」

 

 妖夢はそう言うと幽々子は残念そうにしながら背景に扇子を出現させ、弾幕を飛ばした。

 

 「なら、もう一度吹き飛ばすまでよ」

 

 幽々子がそう言ったと同時に雷鼓達も再び攻撃を初め、咲達は攻撃を回避した。

 

 「人数が増える分、楽しい事も倍増するから大歓迎よ!」

 

 雷鼓はそう言いながら先ほどのスペルカードを発動した。

 

 「八鼓『雷神の怒り』楽しむわよ!」

 

 雷鼓はそう言うと光り輝くへにょりレーザーと丸弾を全方位に発射した。

 同様に3姉妹も音の弾幕を出した。

 

 「妖夢、お燐、箱型の弾幕は攻撃出来るが、黒い弾幕は絶対に触れるなよ!」

 

 妖夢とお燐は「わかったよ」「承知」と答え音の弾幕に対応した。

 斬れる弾幕と斬ってはならない弾幕に妖夢とお燐は慣れない感じだった。

 加えて幽々子と雷鼓の弾幕...人手が増えたといっても咲達は苦戦を強いられていた。

 

 「この弾幕、ちょっとやりづらいよ」

 

 「くっ...どちらかの戦力さえ削れば何とかなりそうなのに」

 

 妖夢がそう言うと咲はあることを思い出し「音の弾幕をどうにかしたら、何とかなるか?」と聞き、妖夢は幽々子の事で一瞬ためらったが「はい!」と言った。

 

 「なら儂が音の弾幕を無力化するから3手に別れてどうにか倒してくれ!」

 

 咲はそう言うと刀をしまった。

 お燐が「どうにかするって...どうするんだい?」と聞くと咲は耳を塞ぎ「見ればわかる」と答えた。

 

 「オーディオ・ビジュアル...『サイレント』」

 

 咲がそう言った瞬間、雷鼓達の演奏音が聞こえなくなり、それと同時に音は弾幕もなくなり、3姉妹と雷鼓は慌てた様子だった。

 

 「___!...!?」

 

 音の弾幕が無くなった事にお燐は興奮し咲に弾幕が無くなった事を伝えようとしたが、口は動かせても声が発せない事に気がつき驚いた。

 

 (そ、そうか...音を消す事で、音の弾幕を無力化しているんだ)

 

 これならいけると確信したお燐達は3手に別れた。

 お燐は3姉妹、こいしは雷鼓、妖夢は幽々子の方へ向かった。

 演奏と弾幕が使えない事に慌てている3姉妹にお燐はスペルカードを取り出した。

 

 (騙し討ちみたいな感じになるけど、今回は仕方ないよね、妖怪『火焔の車輪』!!)

 

 お燐は火車を出し3姉妹に向かって突撃した。

 3人は連結を取ろうとしたが、会話等が成り立たつ、なすがままに火車にひかれ吹き飛ばされ気絶した。

 静かに吹き飛ばされた姿は実に愉快である。

 

 (プリズムリバー達がやられた!?これはまずいわ、何とかしないt)

 

 3姉妹が戦闘不能になった事で何とかしようとしたが、時既に遅し...同様している時にこいしは距離を詰めておりハートの弾幕を雷鼓の腹部に集めていた。

 

 (しゃべれないってつまんないけど...復燃『恋の埋火』)

 

 溜め込んだハートの弾幕は一気に放出し雷鼓は弾幕を諸にくらい倒れこみ気絶した。

 一方、幽々子に向かった妖夢は幽々子の弾幕に苦戦していた。

 

 (流石幽々子様...突然の事でも冷静に考え対応するなんて!?)

 

 幽々子は妖夢の斬撃をかわしながら弾幕を打ち続けた。

 

 (やるわね妖夢、どうしても私を止めようとする意思で食らいつく姿...)

 

 「素敵だわ...ッ!?」

 

 先ほどまで無音だったこの場が急に音で溢れ、幽々子は同様し、瞬時に警戒態勢をとった。

 幽々子が警戒したのは音が戻った事による、咲のバーチャルスキルの解除...つまり咲の攻撃にたいしてだった。

 案の定、咲は、風符『塵旋風』を使い幽々子に風の斬撃を飛ばし、幽々子は体制を変えて回避した。

 その隙を逃さまいと、妖夢は楼観剣に妖力をつぎ込み、巨大な青色の光の刀へ変換した。

 

 「失礼します!断迷剣『迷津慈航斬』!!」

 

 妖夢は光の刀を振り下ろし幽々子に直撃させた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 「ん...?」

 

 気絶していた幽々子が目を覚まし、膝枕をしていた妖夢が「大丈夫ですか幽々子様?」と気にかけた。

 

 「妖夢?私一体...何だか、もうちょっとで満開になりそうだったのに、妖夢に邪魔をされたような...夢だったのかしら?」

 

 (あ、あれ?幽々子様、もしかしてあまりよく覚えていない?)

 

 うろ覚えな幽々子に色々と複雑な感情で気難しい表情をしていると幽々子が「大丈夫、妖夢?」と気にかけた。

 

 「え!?あ、大丈夫ですよ、私はなんとも」

 

 戸惑ってる妖夢の様子に幽々子は自身が見たような夢の事が脳裏に過ったのか「もしかして、夢じゃなくて現実?」妖夢をジーと見つめた。

 

 「ゆ、夢ですよ夢!私が幽々子様に歯向かうわけないじゃないですか!」

 

 幽々子の視線に怖じけずいたのか、思わず嘘をついてしまった妖夢だった。

 幽々子はジーと疑いの目で見つめた。

 

 (や、ヤバい...嘘ってばれる)

 

 「...そうよね~妖夢が私の邪魔なんかしないわよね~、疑ってごめんね妖夢~」

 

 幽々子はニコニコとしながら言い、気づかれなかった事に妖夢はほっとした。

 そんな2人を様子を見て咲は雷鼓に「あっちは夢オチで済ましてるが、お前はちゃんと覚えてるのか?」と聞くと、複雑な表情をしながら「覚えているわよ」と答えた。

 

 「私としたことが一時のテンションに実を任して、とんでもない事をしでかしてるじゃない...」

 

 「お前ら自身、悪影響を受けたから仕方ない...正気に戻ったんだから結果オーライだ」

 

 「にしても咲、貴女何であんなに詳しかったの?」

 

 雷鼓は期待の眼差しで「天から来たとか!?」と言うと咲は呆れた表情で「んな訳あるか!お前まだ頭に血が上ってるのか?」と刀を抜こうとした。

 雷鼓は慌てて「もう大丈夫もう大丈夫から、刀仕舞ってよ!」と言い、咲は刀を仕舞った。

 

 「あの力は儂の世界にあった物だ、話せば長くなるから割愛するが、儂が幻想郷に来てしまった事で、その力が幻想入りしてお前らに憑いたんだろ」

 

 咲は「他にも幻想入りしているだろうから骨がおれる」とため息をついた。

 

 「なるほど...咲はそれを解決するために?」

 

 「まぁそう言うことだ...元凶の奴をぶっ飛ばさねぇとな」

 

 ひぇ!?

 

 「私が言える立場じゃないけど頑張ってね」

 

 雷鼓はそう言いながら立ち上がりのびている3姉妹達を抱えた。

 その様子に咲は「もう行くのか?」と聞くと雷鼓は「響子ちゃん達が待っているからね」と言った。

 

 「次合うときはこんな形じゃなくて、ちゃんとしたライブをしましょうね咲」

 

 雷鼓はそう言うと咲は「ああ」と微笑んだ。

 雷鼓は3姉妹を連れて白玉楼を出た。

 

 「はぁ...今回も何とかなったよ」

 

 「流石に疲れたよ~」

 

 ぶっ通しで戦いをしていたためかへとへとなお燐とこいしだった。

 咲も同様に疲れ果てて「何処で休む」かと呟いた。

 そんな咲達に幽々子が近づき「良かったらここで泊まっていったら?」と言い咲は「いいのか?」と尋ねた。

 

 「私は構わないわよ~賑やかになることは良いことよ」

 

 幽々子は「いいわよね妖夢」と聞くと妖夢は「はい、是非」と快く答え、咲に近づいた。

 

 「幽々子様を正気に戻せたのは狐龍さん達のおかげです、これはそのお礼です」

 

 元々自分たちのせいだから断ろうと思ったが、今はへとへとでどうしても休みたい咲は「助かる」とその言葉に甘えた。

 

 「なら、早速ご飯にしましょ!なんだか知らないけど、体力を使ったのかお腹がペコペコなんだよね」

 

 その言葉に妖夢はひきつった絵がで「そうですね」と言った。

 

 「さっきまで弾幕ごっこしていたかr」

 

 余計な事を言いかけたこいしに妖夢はこいしの口をふさいだ。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 

「「「おぉ...」」」

 

 目の前に、大量に置かれた料理を見て咲達は圧巻した。

 

 凄く美味しそう...食べたい!

 

 「妖夢さん...相変わらず凄い量を作るよね」

 

 妖夢はため息をつきながら「これぐらい作らないと満足しないので」と料理を美味しく食べてる幽々子をチラッと見た。

 お燐は察して愛想笑いした。

 

 「運が良かったな妖夢、ここに来たのが虹村じゃなくて儂だった事に」

 

 「狐龍さんのご友人の方ですか?何故その方がいなかった事が幸運なんですか?」

 

 「虹村がいたらその2...いや3倍は作らないといけないだろうな」

 

 咲はそう言いながら妖夢の料理を口にした。

 妖夢はそれを聞いて絶句した...幽々子意外にも大食いがこの世に存在するのかと。

 

 「咲さんもなかなかだけど、友達の方もなかなかの個性的だよね」

 

 咲は嫌な顔をしながら「あんな奴らと一緒にするな」と言った。

 

 咲...お前も大概だぞ!

 

 「咲ちゃんも大概じゃないの?」

 

 こいしはへらへらと笑いながら言うと咲は「あぁ?」と睨んだ。

 

 「今さら何ですが咲さんは最近外から来たのですか?」

 

 「そうだな、ここに来たのはつい最近だ」

 

 「友人達と来ているみたいですが、その方達の姿が見えないので、何処にいるのかと思って」

 

 妖夢がそう聞くと咲は「はぐれてる、今は捜索中だ」と答え、妖夢は「それは...災難ですね」と申し訳ない表情をしていた。

 

 「それな、あのやろうのせいではぐれるは、こんな事態になるやで最悪だ」

 

 (こんな事態?先ほどの暴走事件は狐龍さんと関係があるのか?)

 

 妖夢は咲と今回起きた事件の関係性に気がかりを感じた。

 すると幽々子は咲達の会話を聞いて「こんな事態?」と疑問に思いそう言うと妖夢はあわてて「そんな事よりご飯食べましょう!」と言った。

 咲達は色んな話しをしながら食事を終えた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 白玉楼の庭園で咲は活性化が止まった西行妖を眺めていた。

 そんな咲に幽々子が近寄り「満開になるところが見たかったわ~」と呟いた。

 

 「...やっぱり覚えていたか」

 

 「ふふ、妖夢が私を必死に止めようとした姿...かっこよかったわ~」

 

 嬉しそうに言う幽々子に咲は不信に思った咲は「邪魔をされた事に怒ってないのか?」と聞いた。

 

 「そりゃあ満開にならなかったのは残念よ?だけど妖夢のかっこいい姿が見えたから、まぁいいかって思って☆」

 

 咲は呆れた表情で「適当すぎないか?」と言った。

 

 「で、わざわざ話しかけてくると言うことは何か用があるんだろ?」

 

 咲はそう聞くと幽々子は「あら?お話しがしたいだけよ」と言った。

 

 「貴女の事が気になっていたのよね...あの時、貴女なら私達を難なく止めれていたのに何故そうしなかったのか」

 

 幽々子はそう聞くが咲は黙りだった。

 

 「貴女のオーディオ・ビジュアル...計り知れない力を感じたわ」

 

 「...」

 

 「幻想郷の、いや世界のパワーバランスを崩壊する程に...まぁそんな力を持ってる子があと4人もいるから上手い事バランスをとれてるのでしょうけど」

 

 「4人?3人間違いだろ?虹村は雑魚だぞ」

 

 咲がそう言うと幽々子は「辛辣ね~」と愛想笑いをした。

 

 「使えない理由でもあるのかしら?」

 

 幽々子はそう聞くと咲は「そこまで察しているなら、お前ならわかるわかるだろ?」と言うと、幽々子は「さぁ?さっぱりよ」とわざとらしい素振りをした。

 

 「雷鼓達が使っていた特殊な弾幕や聞いた者のリミッターを外す力は儂らが幻想郷に来た事による影響のもの、儂ら自身と言うよりこのバーチャルスキルのだけどな、つまりこの力を使えば使うほど事態は悪化する」

 

 「だから使わなかったのね」

 

 「使わざる終えない時は仕方ないが、儂としてはあまり使いたくない」

 

 それを聞いて幽々子は「なるほど」と納得した。

 

 「疑問がはれたわ、ありがとうね~」

 

 聞きたい事が聞けたのか幽々子は白玉楼の中に戻ろうとしたが、咲に「ちょっとまて」と止められ、幽々子は「何かしら?」と不思議そうにした。

 

 「お前の質問に答えたんだ、次は儂の質問に答えてもらうぞ」

 

 咲がそう聞くと幽々子は「私が答えれる範囲なら」と不適な笑みをした。

 

 「確かお前は『紫』の昔からの知人だよな?」

 

 咲の言う紫とは、幻想郷最古参の妖怪で幻想郷の境界を操る能力を持つ実力者...賢者の異名も持つ『八雲 紫』の事である。

 幽々子と紫は古くからの友人である。

 

 「そうよ、それがどうかしたの?」

 

 「変だと思わないか?幻想郷の崩壊しえる事態になって、その原因である儂らを『何故まだ排除しないのか』...長い付き合いをしているお前ならわかるか?」

 

 咲はそう聞くと幽々子は「寝ているじゃない?」と答え咲は「適当に言ってないか?」と言った。

 余談ではあるが、紫はなんと1日12時間以上も眠り、さらには冬眠までする。

 

 「適当じゃないわよ?実際にまだ肌寒いし」

 

 「流石に幻想郷の危機なら飛び起きるだろ」

 

 「そこまで危険視してないかもしれないわよ?」

 

 幽々子はそう言うと咲は意味がわからず「はぁ?」と言った。

 

 「別に貴女達は幻想郷を侵略とか崩壊させるつもりは無いんでしょ?それが答えだと思うわよ」

 

 「儂らにそんな意志がなくても不具合はそんなの関係ないと思うが?」

 

 「そうなったら貴女達が何とかしようと行動するでしょ?」

 

 幽々子はそう言うと咲は「まぁ」と肯定した。

 

 「だが...『不具合を利用する者』が現れたら?」

 

 咲はそう言うと幽々子の顔から笑顔がなくなった。

 

 「雷鼓達のみたいに不具合の力を得て、その力を己の為に使う奴が現れば流石に紫も行動するだろ?」

 

 「だったら何故この場に紫は現れなかったのかしら?貴女の言うとおりなら、あの付喪神達を紫は排除するはずよ」

 

 幽々子にそう言われ咲は「それは...」と言い返せなかった。

 

 「だけど貴女の言いたい事はわかるわ、流石に悪用する者が現れたら黙ってないと思うわ、今回は貴女がこの場に居たから紫が動いてないと考えていいと思うわ」

 

 「そう言われたら納得だな」

 

 納得さた咲には幽々子は「そうなった時はそうなったで何とかするでしょ」と他人任せな事を言った。

 咲はそれが信頼しているからこそ言える言葉だとわかった。

 幽々子は再び中に入ろうとしたが、ふと立ち止まり「あと一つ思うのがるんだけど」と言い、咲は「ん?」と言った。

 

 「仮に手の終えない事になったら幻想郷総出で貴女達を排除するかもしれないけど、そこは仕方ないわよね?」

 

 ニコニコとしながらえげつない事を言う幽々子に咲は愛想笑いをした。

 

 「まぁそうなったら流石の儂らも黙っちゃいないさ、全力で抵抗するぜ」

 

 咲はニヤリと笑いながらそう言うと幽々子も不適な笑みを見せた。

 冥界と言うのもあってかその場は凍りつくかのような空気になった。

 

 「...やだも~殺伐とした空気は今する必要は無いわよ~とりあえず今日はお互いに疲れてるからゆっくり休みましょ?」

 

 「...それもそうだな」

 

 幽々子と咲はそのまま白玉楼の中へと戻った。

 

 (というより『手を出せない』て捉えてもいいかもね...)

 

 幽々子は先ほどが咲見せた笑う姿を思い出した。

 瞼の間から見せた瞳...幽々子は冷や汗をかいた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 幻想郷の風景と一変しまるで荒野地帯のような場所で2人の人影が立っていた。

 

 「うふふ...なかなか面白い事ができるじゃないこの力」

 

 「ですがこの力...『スキマ妖怪』に知られたら排除されるのではないでしょうか?」

 

 「こうやって使っても来ないと言う事はまだ認識されていないって事か、もしくは見逃してもらってれかもしれないわよ?」

 

 「この力はいわゆる『世界を塗り替える力』...幻想郷を崩壊させる事だって簡単、そんな物そう易々と見逃すとは...」

 

 側近のような者がそう言うともう傍らはクスッと笑った。

 

 「理由があるのでしょ、いつでも排除できるからか、もしくは...」

 

 「もしくは?」

 

 「『出したくても手を出せない』...とかね」

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