オタメイト~幻想浪漫旅行~   作:まぐろ

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二十一話「永遠亭」

 紅魔館を出た、におと咲夜は鮪麗達がいるかもしれないと思い人里へ向かってい。

 その最中、咲夜はあることが気になって仕方なかった...それは、先ほどからにおが持っている人形の事が気になって仕方がなかった。

 

 「1つ聞きたいのだけど、その人形は?」

 

 咲夜はそう質問すると、におは右から順に「これは高酒ちゃん、狐龍ちゃん、西文ちゃん、虹村ちゃんって言います」と説明した。

 

 「この方達が、におが探しているご友人達なんですね」

 

 におは満面な笑みしながら「かわいいですよね!」と言った。

 

 「ユニークな方達ですね」

 

 咲夜はまじまじと見ていると、におは人形をぎゅっと抱きしめながら「あ、あげないですよ?」と言い「いりませんよ」と咲夜は即答した。

 

 「お嬢様の人形ならまだしも、貴女の友人の人形なんていりませんよ」

 

 するとにおはレミリアに酷似した人形をスッと出し「何で持ってるのよ...」と呆れた表情をした。

 

 「それで...いくら出せばいいのかしら?」

 

 咲夜は財布を取り出しそう言うと、におは「プレゼントします」とレミリアの人形を渡した。

 人形を受け取った咲夜は鼻血を滴しながらニヤニヤしていた。

 

 [そんな咲夜の姿を見てどう思われますかレミリア?]

 

 [首をだせ]

 

 咲夜は妙な寒気を感じて正気に戻った。

 

 「そんな事より、その人形は何に使うつもり?」

 

 「これは捜索に使おうかと思っていまして」

 

 咲夜は「なるほど、いい案ね」と言った。

 

 「あと、これは僕の精神安定剤でもあります!これがなければみんなの事が心配で心配で鬱になりそうですから!」

 

 真面目な表情でヤバい事を語る、におに咲夜は少し心配になった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 人里に着いた、におと咲夜は鮪麗達の捜索を開始した。

 

 「こんな子達見かけた事ありませんか?」

 

 におは通りかかった住人達に人形を見せながら聞き込みをしていた。

 しかし返される言葉さ「そんな子見たことないね」「知らないわ」等で、におは人形を抱きしめながらうずくまっていた。

 そんなにおに咲夜は近づき肩をポンと叩き「まだ捜索は始まったばかりだから」とにおを元気付けた。

 元気付けられたにおは立ち上がり「そうですよね!まだ始まったばかりですよね!」と元気になった。

 

 「いや~見てないね、見かけていないってなったら、人里の外じゃないかい?」

 

 「既に妖怪の餌になってるんじゃあ?」

 

 におは膝から崩れ落ちまた落ち込んだ。

 

 「大丈夫よにお!きっと生きてるわよ」

 

 におは涙を浮かべながら「さ、咲夜さん...」と感激していた。

 

 「あれ咲夜さんじゃないですか?」

 

 咲夜は誰かかに話しかけられ振り返ると、そこには小鈴がいた。

 

 「あら、小鈴じゃない」

 

 「どうかしたのですか?」

 

 「ちょっと人探しをね...そうだわ、貴女こんな格好した人見なかった?」

 

 咲夜は小鈴に人形を見せた。

 

 「どこかで見覚えが...あれ?鮪麗さん?」

 

 小鈴がそう呟くと、におはたちまちと元気になり「虹村ちゃんを知っているのですか!?」と食いついた。

 

 「もしかして鮪麗さんが探していたご友人の方ですか?」

 

 「僕の名前は、艦越 におです。確か小鈴さんでしたね。虹村ちゃんは無事ですか?あと何処にいますか!」

 

 ぐいぐい来るにおに小鈴は圧倒したが「鮪麗さんなら無事と思いますよ、霊夢さんと一緒ですから」と言い、におは鮪麗の無事にほっとした。

 

 「だけど直ぐに、におさん達を探しに行ったので、何処に行ったのかはわかりません。別れてから時間が立っていますので」

 

 それを聞いてにおは少しがっかりした。

 そんなにおを見て申し訳なくなった小鈴は「ごめんなさいお役にたてなくて」と頭を下げた。

 

 「小鈴さんが謝る事は無いですよ!むしろ虹村ちゃんが無事な事を聞けて安心しました。ありがとうございます」

 

 におは頭を下げた。

 すると何故か小鈴はポカーンとした表情をし、におは疑問に思い「どうかしました?」と問いた。

 

 「あ、いえ意外だなと思って...」

 

 におは更に疑問が増し「それはどう言う事ですか?」と聞いた。

 「鮪麗さんのご友人さんと聞いていたので...その」

 小鈴はどこかもどかしく言葉を濁しながら「話が通じない方達だと...」と鮪麗達にたいして失礼な事を言った。小鈴...鮪麗の事そんな風に思っていたなんて...

 すると咲夜が「まぁ...暴走したら話しは通じないわね」と心当たりがあったように話し、におは申し訳ない表情で「あの時は本当に申し訳ございません」と謝罪した。

 

 「その言い方だと...もしかして虹ちゃん何かやらかしました?」

 

 「...霊夢さんにとどまるように言われたにも関わらず勝手に行動、無茶な行動に心配、説明無しに亀の化け物に投げられたり、あt」

 

 におは土下座をして「うちの虹村ちゃんがご迷惑をかけました」と謝罪した。

 

 「亀の化け物?人里で妖怪でも暴れたの?」

 

 「そうですね、よくわからない空間に閉じ込めて霊夢さんと慧音さんの飛行能力を封じたりして苦戦していましたね」

 

 その状況を聞いてにおと咲夜は紅魔館で起きた出来事に酷似している事に気がつき、不具合の影響が人里でも起きたのだとわかり一刻も早く事態を解決しなければと思った。

 

 「霊夢と一緒にいるから心配はなさそうだけど、その鮪麗という子は霊夢を振り回してそうね」

 

 「想像がつきますね...虹村ちゃんは何処に行ったのやら...」

 

 におは鮪麗が何処に向かったのだろうか思考した。

 

 「もしかしたら外の世界つながりで守矢神社に向かったかも?」

 

 におはそう言うと咲夜は「なるほどね」と納得した。

 こうして、におと咲夜は守矢神社へ向かった。

 ただし鮪麗は守矢神社にはおらず、むしろ鮪麗は人里に出ておらず完全なすれ違いである...これが時空間が歪みのよる反発しあいであるとは、この時のにお達はまだ知るよしもなかった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 守矢神社...

 

 「高酒なら月に言ったぞ」

 

 「またすれ違ってる!?というか何やってるの高酒ちゃん!?」

 

 におは頭を抱えた。

 

 「なんかにおの友人て...頭がおかしい奴しかいないの?」

 

 「いや...なんと言うか...その2人だけというか...虹村ちゃんと高酒ちゃん思い付いたら直ぐ行動に移すタイプというか...あ、でも高酒ちゃんは考えているのかな?」

 

 におはそう言うと咲夜は「どちらにせよ同じでしょ」と呆れた表情をしていた。

 

 「というよりにお、その高酒が月に行っているて...もしかして月に向かうつもり?」

 

 「いや...流石に月はちょっと...別のところに向かいますよ」

 

 意外な回答に咲夜と神奈子は驚いた。

 

 「高酒が月に向かったと言うのに心配じゃないのか?」

 

 「虹村ちゃんならまだしも高酒ちゃんなら心配する必要は...あ、いや月の住人の方達に迷惑をかけていなかとかは心配ですけど」

 

 におよ、時既に遅しである。

 

 (住人に迷惑か...高酒が月に行っても無事じゃない事を一切想像していないようだな)

 

 神奈子は「それだけの信頼をしていると言うことか」ボソッと呟いた。

 

 「なら地底の入り口付近に行ったらどうだ?」

 

 神奈子はそう言うと咲夜が「どうしてそこなの?」と不思議そうに聞いた。

 

 「ああ、それh」

 

 神奈子が言いかけようとした瞬間、突如はたてが3人のど真ん中に現れた。

 突然はたてが現れた事に3人は口をそろえて「「「え!?」」」と驚いた。

 

 「はぁ!?」

 

 「いや何で現れた本人が一番驚いているんだ?」

 

 「何で私守矢神社に戻ってるのよ!」

 

 「それはこっちのセリフだ、地底の入り口付近にいるであろう高酒の友人に取材しに行ったんじゃないのか?」

 

 高酒の友人と聞いて、におはピクッとなった。

 

 「会いましたよ!会って取材しようとしたんですけど、気づいたら『ここに戻って』いて」

 

 (戻った...というよりそいつに戻された感じか...ここから入り口までの距離を考えて10分ほど前、既にここから離れていると考えていいな...反発の力強すぎでしょ?)

 

 「...恐らくあれは『咲さん』の能力ですよ」

 

 「狐龍ちゃん!?狐龍ちゃんとあったの!?」

 

 におはそう聞くとはたては「は、はい」と驚いた表情をしながら返事をした。

 

 「咲さんを知っていると言う事は貴女もご友人さんの1人になんですね!」

 

 目を輝かせながらそう言うはたてに、におは「う、うんまぁ」と圧倒された。

 

 (この感じ...僕達の事で取材するつもりかな?今の状況を考えたらちょっとあまり話したくないな~)

 

 におは複雑な気持ちだった。

 

 「咲さんには断れた挙げ句、無理やりここまで戻されましたが、不幸中の幸い!是非とも取z」

 

 はたてはにおに取材を持ち込もうとしたが突然誰かに服の襟をつかまれ引っ張られた。

 はたては振り返るとそこには不適に笑う諏訪子がいた。

 

 「邪魔しないでくださいよ!今からにおさんに取材しy」

 

 はたての訴えに耳を貸さないかのように諏訪子は「神奈子がにおと話したいらしいから邪魔しないようにねー」と言いながら、はたてを引きずった。

 

 「そ、そんなー!?せっかくの取材のチャンスが!?」

 

 はたての悲痛な叫びが遠退いていくのだった。

 すると神奈子は「これで取材受けずにすんだろ?」と言うと、におは自分の為にはたてを遠ざけたのだとわかり「お気づかいありがとうございます」と礼を言った。

 

 「気にするな、それに諏訪子の言うとおり話しておきたい事もあるからな」

 

 「と、いうと?」

 

 「お前達は今から入り口付近に向かおうと思っているだろうが、今から向かっても、その友人は既にいないと考えていいだろう」

 

 「時間が立っているからですか?だけど急いで向かえば間に合うのでは?」

 

 におはそう言うと神奈子は「その様子だとまだ気づいてないようだな」と呟き、にお達は疑問に思った。

 

 「これは高酒の考察だが、これほどまですれ違ってるとなると、確定だな」

 

 「高酒ちゃんが、一体何を言ったのですか?」

 

 「高酒が言うにはお前達は反発し合ってると言っていた...現にすれ違っていはりだろ?」

 

 神奈子はそう言うとにおはハッとなった。

 

 「ちょっと待ってください、それだと僕達は会えず仕舞いでは!?」

 

 におは顔を青ざめてそう言うと、神奈子は頷いた。

 

 「だが0という訳ではない、どこk」

 

 「ど、どうしよう、このままだとみんなに2度と会えなくなって、ハッ!?というより元の世界でまだやることがあるって言うのにどうしたら!?」

 

 におはあわてふためいていた。

 

 「にお、今は落ち着きなさい!」

 

 「おちつけ!まだそうと決まっては無い!」

 

 神奈子と咲夜は必死に宥めようとしたが、におはパニック状態で聞く耳を持たなかった。

 しまいには足元はふらつき鳥居の方へと誘われるように向かった。

 

 

 「お、おい!そのままだと危n」

 

 神奈子が警告はしようとしたが時すでに遅し鳥居の先には長い階段があり、におは「きゃあー!?」と言いながらそのまま落ちていった。

 

 ドンッガタッバギッ

 

 「すごい音がしているが大丈夫なのか?」

 

 「まぁ...におは頑丈だなら平気だと思うけど」

 

 2人はため息をつきなが落ちていった、におのもとへ向かった。

 

 「ところで、何故お前の力でにおを助けなかったのだ?」

 

 「使おうとしたのですが、発動に時間がかかって...気づいた時には落ちていて」

 

 「ここも不具合の影響を受けていたから能力にも悪影響を受けていたからだろうな」

 

 その話しを聞いて咲夜は納得した。

 2人はにおの元へたどり着くと、におは目を回し気絶していた。

 

 「息はしているようだが打ち所が悪かったのでは?『永遠亭』で見てもらったらどうだ? 永遠亭とは『迷いの竹林』というのは名前のとおり入った者を迷わせるほどの広大な竹林の中にある和風建築の大きな屋敷であり、病院としての役割もある。

 「そ、そうですね念のために見てもらいます...」

 

 咲夜は気絶した、におを抱えて永遠亭へと向かおうとした。

 

 「そう言えば何か言いかけていたようだけど、何かしら?」

 

 「ああ...絶対に会えないわけではない『どこか一ヶ所に集まれば』解決するだろう、ただ集まるじゃなくて『時空が安定している場所』じゃなければだがなと...目が覚めたら伝えてくれ」

 

 神奈子はそう言うと咲夜は「わかったわ」と言い永遠亭へ向かった。

 

 「紅魔館、人里、妖怪の山...そしておそらく地底でも何か起きていると考えていいだろう...これ程まで事態が悪化していると言うのに紫の奴、何故動かないんだ?」

 

 神奈子が紫に不信感を抱いていると、諏訪子がひょこっと現れ「冬眠してるんじゃない?」としれっと言った。

 

 「いや流石にそれは...ありえるな」

 

 「でしょ?」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 におを抱えた咲夜は迷いの竹林にたどり着いていた。

 

 「あれ、いないわね?」

 

 咲夜は辺りを見渡し誰かを探していた。

 咲夜が探している誰かというのは『藤原 妹紅[ふじわらの もこう]』と言う『蓬莱人[ほうらいびと]』を探している。

 蓬莱人とは『蓬莱の薬』を服用して不老不死になった存在のこと。

 その妹紅は、竹林に迷い込んだ人間を妖怪などから守りつつ出口まで連れて行ったり、急病人を永遠亭まで連れて行くなど、護衛のボランティアをやっている。

 

 「普段ならここにいるんだけど、何処に行ったのかしら?」

 永遠亭までの案内を妹紅に頼もうと来たのに肝心の本人がいない事に咲夜はどうしたものかと悩んでいた。

 

 「おや、紅魔館のメイド長じゃないか」

 

 何者かが咲夜に話しかけ、咲夜は振り替えるとそこには慧音がいた。

 

 「お前も妹紅に用事あったのか?」

 

 慧音はそう聞くと咲夜は抱えた、におに目線を向き「永遠亭に案内してもらおうとしたのよ」と言うと慧音は「なるほどな」と言った。

 

 「も、て言う事は貴女も?」

 

 「まぁな、ちょっと人里でトラブルがあってな、妹紅にちょっと」

 

 「トラブル?もしかして亀の化け物の事?」

 

 咲夜はそう言うと慧音は驚いた表情をして「知っているのか?」と言った。

 

 「小鈴から聞いていまして、私達もそれ関連で捜索をしていてね、霊夢が連れていた鮪麗って子いたでしょ?この子はそれの友人よ」

 

 咲夜はにおを強調しながら言うと慧音は「そうだったのね」と言った。

 

 「もしかして貴女が動いていると言うことは紅魔館にも何か起きたのか?」

 

 「大量のゾンビの群れに襲われてね。あと妖怪の山にも悪影響が起きていたらしいわよ」

 

 「そんなに広がっているのか...一刻も早く解決しないt...ん?」

 

 話しをしている最中、慧音が何かに気がつき遠くの方を眺めながら「あれは...鈴仙かしら?」と言い、慧音が見つめている方向に咲夜も見て「確かにうどんげね」と言った。

 2人がみていた方には甚平のようなラフな着物を着て全速力で走る少女の姿だった。

 少女の名前は『鈴仙・優曇華院・イナバ[れいせん うどんげいん いなば]』と言い咲夜が向かおとしている永遠亭の住人で人里へ行き薬の訪問販売をしていた。

 そんなうどんげは汗だくになるほど全速力で走っていた。

 

 「はぁ...はぁ...っ...こ、ここまでくれば問題ないh」

 

 「そんなに走ってどうしたの?」

 

 咲夜はうどんげに声をかけると「ぴぃやぁぁ!?」と悲鳴を出し、しりもちをつき「凄い悲鳴ね」と咲夜は呆れた顔をで言った。

 

 「って咲夜!?」

 

 「そんなに焦ってどうしたのよ?」

 

 「え!?いや...たいしたことじゃないわよ」

 

 2人は((たいしたことあるだろう))と内心思ったが、うどんげが言いたくなそうな素振りをしたためあまり首を突っ込むのをやめた。

 うどんげはゆっくりと立ち上がり体についた土などを払った。

 

 「ところで、慧音は妹紅に会いに来たのはわかるけど、咲夜はどうしてここに?」

 

 うどんげはそう聞くと咲夜はにおを強調し「この子を見てもらおうと思ってね」と言い、気絶しているにおを見て、うどんげは納得した。

 

 (この子の波長...何故か掴めないわね...妨害されてる?)

 

 うどんげは、におの事が気になって見ていると、慧音に「どうした?」と聞かれたが「なんでもない」と答えた。

 

 「ともかく状況はわかったわ、永遠亭へは私が案内するわ」

 

 「妹紅の事だから永遠亭にいるだろうし、私もついていくぞ」

 

 慧音がそう言うと、うどんげは「いいわよ」と返事をし、3人は永遠亭へと向かった。

 

 1人の人影が3人を見つめていた。

 

 「...うどんちゃん♪」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 「...ん?」

 

 におは目を覚ますと自身が布団に入っている事に気がついた。

 

 「ここは...守矢神社?」

 

 におは起き上がり辺りを見渡すと、その場所は和を思わせる部屋で、畳のよい香りが鼻を通り心地よい感じがした。

 それ以外にもほのかに病院の独特な薬品の香りや竹の香りがし、におはここが守矢神社では無いことを察した。

 

 (たしか、僕...守矢神社にいて、それで...)

 

 「階段から落ちたんだった...」

 

 におは階段から落ちた事を思いだし、自身の行動に嫌気をさした。

 

 「というよりここは一体?」

 

 におはここが何処なのか辺りをキョロキョロしていると襖が開き、うさ耳が生えたセーラー服を思わせる格好をした、うどんげが入ってきて、目が覚めたにおに「気がついたのね」と声をかけた。

 におはうどんげの姿を見て、ここが永遠亭だと気付いた。

 

 (咲夜さんに迷惑かけちゃったな...)

 

 「貴女は、におだったわね。咲夜から聞いてるわ、私の名前は鈴仙・優曇華院・イナバ、周りからは鈴仙、うどんげ、て呼ばれてるから好きに呼んで」

 

 「助けていただいありがとうございます鈴仙さん...あの、咲夜さんは?」

 

 「咲夜なら『師匠』に話しがあるって、慧音と一緒に応接間にいるわ」

 

 うどんげが言う師匠とは『八意 永琳[やごころ えいりん]』の事でこの永遠亭を実質的に仕切っている凄腕薬師でもある。

 永琳は月人であり妹紅と同じ蓬莱の薬を飲んだ蓬莱人でもある。

 におは何で慧音と一緒にいるのだろうと思った。

 

 「...貴女、外から来たの?」

 

 「はい、友人達と一緒に、ちょっとみんなとはぐれちゃって捜索している最中でして」

 

 うどんげは「それは災難ね」とにおを同情した。

 するとにおは鮪麗達の人形を取り出し「こんな子達を見た覚えはありますか?」と聞くが、うどんげは首を横に降り「ごめんだけど見てないわ」と答え、におは残念な表情をした。

 

 (うーん、このままじゃまずい...早くみんなと合流しないと事態が悪化する一方だ...だけど神奈子さんの言っていた事が本当なら、どうする事もできない)

 

 におは色んな事で悩ましていた。

 

 (気絶していたからわからなかったと思ったけど、やっぱり波長が掴めないわね、この子一体...)

 

 うどんげはにおの事が気になり「どうしてそんな事になったの?」と聞いた。

 におは自分自身と現在の幻想郷の状況をうどんげに話した。

 

 「そんな事が...」

 

 「僕達のせいでこんな事になってごめんなさい」

 

 におは頭を下げると、うどんげは「悪気があった訳じゃないから気にしなくても」と、におを心遣った。

 

 バタンッ!

 

 「「!?」」

 

 話しをしている最中、突如襖が開き、ストレートで、腰より長いほどの黒髪を持ついわゆる姫カットの髪型にピンクを主体にした服装の少女が現れた。

 

 「鈴仙の言うとおりよ、にお!そう言うのは幻想郷ではそんな事は珍しくないわ!」

 

 うどんげは、その少女に「ひ、姫様!?どうしてこちらに!?」と驚いた。

 

 (姫様?という事はこの人が『輝夜』さん?)

 

 少女の名前は『蓬莱山 輝夜[ほうらいさん かぐや]』と言い永遠亭に隠れ住んでおり月人であり、永琳や妹紅と同じ蓬莱人でもある。

 

 「話しは聞かせてもらったわ!にお、貴女に見てもらいたい物があるの、少し私に付き合って」

 

 輝夜は、におの手を引き何処かへ連れだそうとした。

 

 「駄目ですよ姫様!におは今、目覚めたところなんですから一応安静にしないと」

 

 「におの状態は全然問題ないって聞いたわよ、別に連れだしてもいいじゃない!」

 

 「だとしても勝手に外出したら、師匠に怒られますよ?」

 

 「大丈夫!許可はとってあるから、今すぐレッツゴー!」

 

 何やら急いでる様子の輝夜にうどんげは「なんでそんなに急いでるんですか?」と聞くと、輝夜は「におの話しを聞いてピンッと来たのよ」と言った。

 

 「僕の...話し?」

 

 輝夜は不適な笑みを見せ「来たらわかるわ」と言った。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 永遠亭 応接間...

 咲夜と慧音、そして永琳は現状の幻想郷の事で話をしていた。

 

 「時空間の歪み...世界の侵食...とんでもない事になってるね」

 

 「外から来たっていう子が来たりとか、何か異変とか違和感とか無かったかしら?」

 

 咲夜はそう聞くと永琳は項垂れしばらく考えていた。

 

 「悪いけど、そんな子は来てないわね、それに異変もs」

 

 ガラッ

 

 会話の最中、襖が開き3人は開いた襖に目が行くとそこには癖っ毛の短めな黒髪と、ふわふわなウサミミともふもふなウサ尻尾を持ち服は桃色で、裾に赤い縫い目のある半袖ワンピースを着用した少女がいて、永琳が「あら、てゐどうしたの?」と聞いた。

 少女の名前は『因幡 てゐ[いなば てい]』と言い、竹林と永遠亭の住人である。

 

 「姫様からの伝言だよ、今日来た患者をつれて出かけるってさ」

 

 てゐはそう言うと永琳は「は?」と言った。

 

 「患者って...もしかしてにおの事!?」

 

 咲夜はにおが連れていかれた事に困惑した。

 

 「何故、輝夜はにおを...ん?」

 

 ふと慧音は永琳の方を見た。

 永琳はどこか気難し表情をしていた。

 慧音は永琳が、輝夜がにおを連れ出した理由に心当たりがある様子だった。

 

 「輝夜はどこに行ったのか心当たりがあるのか?」

 

 慧音はそう聞くと永琳は「まぁね」と答えた。

 

 「姫様なら、おそらく『あそこ』に違いないわ」

 

 永琳はそう言いながら立ち上がり、にお達の所へ向かおうとした。

 それを見て慧音は「...私達も着いていって構わないか?」と聞き、永琳は「構わないわ」と答えた。

 

 「んじゃ伝言は伝えたから、私はこれでおいとまs」

 

 用がすんだから、何処かへ行こうとする。てゐに永琳が「てゐ、貴女も来なさい」と呼び止めた。

 てゐはあからさまに嫌な顔をしたが、永琳に「来なさい」と怖い顔で念を押され、渋々了承した。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 一方、にお達は輝夜に連れられて竹林の中に入っていた。

 

 「姫様、こんなところまで来て何を見せるのですか?」

 

 うどんげはそう聞くと輝夜は「いずれわかるわよ」と言いにおとうどんげは目を合わして不思議に思った。

 しばらく歩いていると輝夜は何かに気がついたのか「...あら?」と目を懲らしめて見つめていた。

 

 「どうかしましたか輝夜さん?」

 

 「...先客がいるわね」

 

 輝夜はそう言うと人指し指を出し急にレーザービームを放った。

 

 「ちょ!?急に何をs」

 

 バゴォン!!

 

 「うぎゃあ!?」

 

 ビームが着弾するや否や少女の断末魔が聞こえ、におと咲は脳内が((!?))となった。

 

 「か、輝夜さん!?なんか断末魔のようなものが聞こえたのですが!?」

 

 「こんなところでうろちょろするのは『もんぺの妖怪』にちがいn」

 

 何か言いかけようとした輝夜は突如炎に包まれ、におは驚愕した。

 

 「か、輝夜さん!?」

 

 におは輝夜を助けようとしたが、うどんげに「近づいたら危ないわよ」と静止され、におは何が何やらわからずじまいだった。

 輝夜がレーザーを放った方から上半身の半部が無くなった少女が歩みよってきた。

 よく見ると、なくなっていた下半身は徐々に治っていき、白髪のロングヘアーに白地に赤の入った大きなリボンを付け、上は白のカッターシャツで、下は赤いもんぺのようなズボンをサスペンダーで吊った服装の少女の姿がはっきりとした。

 少女を見るや、うどんげは「やっぱり妹紅だったのね」と呟き、彼女が藤原 妹紅である事に、におはわかった。

 

 「誰がもんぺんの妖怪だ!ゴラァ!?」

 

 妹紅はそう言うと、炎上していた輝夜の体がたちまちと戻り「やっぱりもんぺんの妖怪じゃない」と煽るように笑った。

 

 「...もういっぺん言ってみろ、消し炭にしてやるからよ」

 

 「あら、気にさわったかしら?ごめんなさいね。もんぺさん♪」

 

 輝夜が再び、もんぺと言うと妹紅は炎を吹き出し輝夜の元へ勢いよく突っ込んだ。

 たちまちと輝夜と妹紅は弾幕ごっこを初め、におは驚愕でフリーズし、うどんげは「またか」と頭を押さえた。

 

 「この程度で怒り狂うなんて血圧高いんじゃない?一回家で診察したらどうかしら?」

 

 「お前の方こそしたらどうだ?毎日部屋でぐーたらしてるからよ、余分な油が付いてるんじゃないか?...さっきもよく燃えてたじゃねーか」

 

 「あ?」

 

 「んだこら?」

 

 2人の弾幕ごっこは徐々に過激になり、そんな2人に、におは心配になった。

 

 「あの...止めなくていいのですか?」

 

 「加勢したら命の保証は無いわよ?」

 

 うどんげはそう言うと、におはためらいながらも「わかりました」と言った。

 

 少女戦闘中...

 

 「はぁ...無駄に疲れたじゃない」

 

 「お前の自業自得だろ」

 

 「あ?」

 

 「やんのか?」

 

 2人は2回戦目を始めようとし、うどんげが「はいはい、今はそのくらいにして」と2人をなだめた。

 

 「...まぁいいわ、それよりもついたわよ」

 

 輝夜は指をさしそう言った。

 におとうどんげは輝夜がさす方に目線を向けた。

 

 「これって...」

 

 竹林の中と言うのに2人が目にしたのは荒野地帯に道路のような物が輪になった景色が広がっており、2人は目を疑った。

 

 「今朝からかしら...気づいたらここいら一体がこんな感じになっていたのは、にお...貴女の話しを聞いてもしかしてと思って」

 

 輝夜はにおのそばに寄り「貴女の意見を聞かせて」と聞いた。

 

 「っ...間違いありません...これは世界の侵食です」

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