オタメイト~幻想浪漫旅行~   作:まぐろ

27 / 34
二十四話「太陽の畑・前編」

 遡る事少し前、紅魔館に、におがいるという情報を宛にして旗八達は紅魔館を尋ねに来たのだが...何やら工事のような事が行われており、アリスは「何かあったのかしら?」と言った。

 

 「かもしれないな、お~い!レミリア」

 

 魔理沙は大声で呼び掛けるとレミリアはそれに気付き振り返り「あら、魔理沙じゃない」と言い、隣にいたパチュリーは「げっ」と嫌な顔をして魔理沙の方を振り向いた。

 

 「んだよその顔は、私が来て何か不都合なのかよ」

 

 「当たり前でしょ、あんたが来たら、ろくな事が起きないのだから...早く本返しなさい!」

 

 「ああ、返してやるぜ、私が死んだらな」

 

 「あら、なら直ぐに返ってきそうね」

 

 パチュリーはそう言うと弾幕を展開した。

 

 「ちょっとパチェ、そんな事している場合じゃないでしょ!今は館の復旧が大事でしょ!」

 

 「レミィ...私にとって館の復旧より本の方が大事なの」

 

 それを聞いてレミリアは「しばくわよ?」と威圧するが、パチュリは弾幕を飛ばし魔理沙と弾幕ごっこが始まった。

 レミリアは眉間にシワを寄せながら「パチェの奴...」と呟いた。

 

 「なんかごめんなさいね、私達が来てしまった事でこんな事に」

 

 「貴女は気にしなくていいわよ」

 

 「それより復旧って何があったの?」

 

 「ちょっとしたトラブルがね...魔理沙は本を盗みに来たのはわかるけど、アリスは何しに来たの?」

 

 「魔理沙は本を盗みにここに来たわけじゃないんだけど...におって言う子が最近雇ったらしいわね」

 

 「あら?よく知ってるわね、どうしてかしら」

 

 レミリアはそう聞くとアリスは弾幕ごっこ最中の魔理沙にクイッと指をさし、レミリアは「あーなるほどね」と察した。

 

 「その、におって言う子ってどの子かしら?出来れば呼んで欲しいのだけど」

 

 「貴女が他人に興味があるなんて珍しいわね、残念だけど、におは咲夜とちょっと異変解決に出向いていないのよ」

 

 (そ、そんな!?せっかく司令に会えて少しは気が楽になると思ったのに!も、もしこの先もすれ違い続けたら...)

 

 旗八は悪い事ばかりが頭に過った。

 次第に旗八は顔が青ざめ、ついには白目を向き泡吹いて倒れた。

 旗八の豆腐[絹ごし]メンタルは実に脆い。

 

 「ちょ、この子、急に倒れたんだけど!?大丈夫なの?」

 

 「あー気にしなくていいわ、時々こんな感じで取り乱したりするのよ」

 

 「慣れてるのね」

 

 「慣れてるて言うか、気にしたら負けのような気がして...そんな事よりすれ違った感じなのね」

 

 アリスはそう呟くとレミリアは(すれ違った?)と疑問に感じた。

 ふとレミリアは気絶している旗八を見た。

 

 「...もしかしてだけど、この子におの友人?」

 

 「ええ、旗八ちゃんって言うのよ」

 

 レミリアは頭をおさえて「運が悪いわね」とため息をついた。

 するとレミリアは気絶している旗八をまじまじと見つめた。

 

 「...うん、変な癇癪を起こすあたり、におの友人と言われたら納得だわ」

 

 「え...その子もこんな感じなの?」

 

 「そうね...類は友を呼ぶと言うのでしょうね」

 

 「もしかして他の子もこんな感じなのかしら」

 

 アリスは遠い目をしながらそう言うとレミリアも遠い目をして「かもしれないわね」と呟いた。

 癇癪を引き起こしのはその2人ぐらいで鮪麗はそんな事しないよ!

 

 「まぁ変だけどがんばり屋で優しいから憎めないんだけどね」

 

 微笑みながらにおの事を語るレミリアに「だいぶ気に入っているのね」とアリスは微笑んだ。

 レミリアは顔を赤くして「うるさいわね」と呟いた。

 

 「そういう貴女も気に入ってるみたいじゃない」

 

 レミリアは仕返ししてやろうと不適な笑みをした。

 

 「そうね...かわいらしいのよね、あとなんて言うかほっとけないのよね」

 

 思っていた反応と違う事にレミリアは「あ、そう」と頬を膨らまし拗ねる様子にアリスはキョトンとした。

 

 「話しは戻すけど、におと咲夜は何処に向かったのかわかるかしら?」

 

 「残念だけどわからないわ、強いて言うなら人里に向かったんじゃないかしら?友人達の中に人間がいるでしょ?」

 

 「そう言えばそうね。安全を考慮したら人里か博麗神社に向かうはずだからか...普通の奴ならね」

 

 「そうね、普通の奴なら」

 

 あれ?鮪麗変な奴と思われてない?

 一方、弾幕ごっこをしている魔理沙とパチュリーはというと...

 

 「どうした、どうした!何だか弾幕の制度が低いみたいだけど...調子でも悪いのか?」

 

 「ぐぬぬ...不具合の影響であまり力が発揮できないわ!」

 

 「おいおい、調子が出ないのは不具合のせいにするなよ...ていうか不具合を知っている事は、何かあったのか?」

 

 ヘラヘラと笑いながら弾幕を飛ばす魔理沙にパチュリーは堪忍袋の尾が切れた。

 

 「見たらわかるでしょ!」

 

 パチュリーは怒りに身を任せレーザーを放った。

 

 「へ、そんな攻撃簡単に避けられるぜ」

 

 魔理沙は難なくレーザーを躱した...しかしそれが災いとなった。

 魔理沙とパチュリーは口を揃えて「「あ」」と言った。それは何故かと言うと...

 

 「...ん?」

 

 「気がついた旗八ちゃん?」

 

 旗八は自身が癇癪を起こし気絶した事に気がつき「あ...私...また」と呟いた。

 旗八はアリスに心配かけたと思い謝罪しようと書き始めた。

 その様子にレミリアは「何してるの?」とアリスにボソッと聞き、アリスも同様に小声で「会話がちょっと苦手でね、あーやってコミュニケーションをとってるのよ」と答えた。

 

 【ごめんなさい...私また気絶しちゃいまして】

 

 「気にしなくていいわよ、それより次に向かうとk」

 

 パチュリーのレーザーが見事に旗八の足元に当たり大爆発したのだった。

 

 「うわぁあああぁ!?」

 

 旗八は爆発により森の方面へと吹き飛ばされた。

 

 「旗八ちゃん!?」

 

 「ちょっとあんたら何やってくれてんのよ!」

 

 「いや待て待て待て!レーザーを打ったのはパチュリーであって私は何もやっさへてないぜ!」

 

 「ま、魔理沙が避けるからよ!あのままレーザーを受けたら良かったのよ!」

 

 「はぁ!?つまりあのまま私はピチュれって意味かよ、ふざけんな!」

 

 自分のせいじゃなく相手のせいだと擦り付け合う2人だった。

 そんな2人を見てレミリアが「どっちもどっちもどっちだ!」とブチギレて怒鳴った。

 その怒鳴りに魔理沙とパチュリーはビクッとなった。

 

 「そもそもあんたらが弾幕ごっこしなければこんな事にならなかったのよ!言い争う暇があるなら今すぐ旗八を探しに行きなさい!」

 

 レミリアはそう言うと2人は「「はい」」と、シュンとなり探しに向かった。

 

 「全くあの2人に困ったものよ」

 

 レミリアはため息をつき、アリスは苦笑いをした。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 その頃、魔法の森では、3人の少女が歩いていた。

 少女達の容姿は小柄で背中には羽が生えていた。

 少女達は言わゆる妖精であり、巷では『三月精』と呼ばれ『サニーミルク』『ルナチャイルド』『スターサファイア』の3人で構成されてる。

 

 「サニー本当に岩が手と足を生やしてたり、中身のない鎧が歩いていたりとかしていたの?」

 

 「うーん...確かこのへんに...」

 

 サニーは辺りを見渡すが、それらしいものは見当たらなかった。

 

 「...見当たらないわね。見間違いじゃないの?」

 

 「いたもん!私見たもん!」

 

 サニーは子供のように泣きじゃくった。

 

 「んーだけどそんなの...ん?」

 

 その時、スターは何かに気がついたのか見上げた。

 

 「ん?どうしたのスター?」

 

 「あ、もしかして私が言っていたやつ!?」

 

 「いや、そうじゃないけど...ルナ少し離れた方がいいわよ」

 

 「え?それってどう言うこt」

 

 その瞬間ルナの上空から何かが落下してき激突した。

 ルナはその落ちて来たものの下敷きとなった。

 その落ちてきたものは先ほど爆発で吹き飛ばされた旗八だった。

 

 「スター、空から女の子が!」

 

 「見たらわかるわよ、にしてもこの子どこから来たのかしら」

 

 「落ちて来ている所を見ているスターがわからないならわかるわけないじゃん」

 

 スターはハッとなり「それもそうね」と言い、サニーは呆れた表情をした。

 

 「頭から木が生えてるみたいだけど妖怪かな?」

 

 「え?この『雰囲気』妖精じゃないの?」

 

 「羽が無いから違うでしょ」

 

 「あ、確かn」

 

 「いや、ちょっと呑気に話して無いで助けてよ!」

 

 下敷きになっていたルナはじたばたとしながらそう言うと、2人は「「あ」」とルナの存在を忘れていた。

 少女救出中...

 

 「ふぅ、助かった...」

 

 「災難だったわねルナ」

 

 「ええそうね、サニー達がもっと早く助けてくれてたら、ちょっとは楽になったんだけどね!」

 

 怒り混じりに語るルナにサニーは「ごめんって」となだめた。

 

 「まぁいいわ、それよりどうするこの子」

 

 ルナは爆発なのか落下の衝撃で気絶している旗八の事を話した。

 

 「うーん、このままほっとく訳にもいかないし...あ、そうだ魔理沙に相談したらどうかな」

 

 サニーが提案すると、スターが「いいじゃない!」と賛成し、ルナも「確かに魔理沙なら」と同様に賛成し、3人は旗八を抱え魔理沙の家へと向かった。

 少女移動中...

 魔理沙の家にたどり着いた3人は一旦旗八を下ろし、サニーが扉をノックした。

 しかしいくら待てど魔理沙は出てくる様子は無かった。

 

 「もしかしたらどこか出かけてるかもしれないわね」

 

 「うーん困ったな、これじゃ振り出しだよ」

 

 「どうしようかしら...ん」

 

 するとスターはまた何かに気がつき上空を見上げた。

 ルナは前科があるため、急いでその場から離れサニーの後ろに隠れた。

 しばらくすると3人のもとに水色の髪で氷の羽が生えた少女と緑髪のサイドテールで、ザ・妖精な羽が生えた少女がやってきた。

 2人を見てサニーは「チルノと大妖精じゃん」と少女達の名前を言った。

 

 「あれ?あんた達も魔理沙と遊びに来たの?」

 

 「遊びに来たわけじゃないけど、ちょっと用事があってね...チルノは弾幕ごっこしに?」

 

 「そうだよ!今日こそは勝つんだから!」

 

 3人はいつも負けているチルノに口を揃えて「「「懲りないね」」」と呟いた。

 

 「だけど残念、魔理沙は今出かけてるみたいなんだよね」

 

 サニーがそう言うとチルノは「えー」とがっかりして、大妖精は「次の機会にしようね」と言った。

 するとチルノはサニー達の隣で気絶している旗八に気がつき「誰そいつ?」と聞いた。

 

 「突然降って来たから、わからないんだよね」

 

 「ん?こいつ頭に木が刺さってるぞ?」

 

 チルノのは旗八の頭の木を引っこ抜こうとした。

 大妖精は「やめようよチルノちゃん」と止めようとしたが、チルノは止める様子はなかった。

 チルノは木を引っ張るが抜ける様子は無く、これが旗八自身から生えているって事に気がついた。

 

 「なにこれおもしろ~い!」

 

 「チルノちゃん、そんなに引っ張ったりしたらその子、痛いと思うよ」

 

 大妖精がそう言うとチルノは少し罪悪感を感じて素直にやめた。

 

 「もしかして、この子の事で魔理沙さんのところに?」

 

 「そうなんだよねー私達じゃどうする事も出来ないから相談しにね!何の妖怪なのか気になって!」

 

 「ワンチャン魔理沙さんに擦り付けられたらいいなーて」

 

 「え?スターそんな事考えてたの」

 

 それを聞いたチルノが「木が生えてるなら『幽香』に聞いたわかるじゃない?」と聞いた。

 幽香とは『風見 幽香[かざみ ゆうか]』の事で、

幻想郷を一年中何処かしら花が咲いているところへと放浪している妖怪。

 

季節の花が大好きで、春は春の花、夏には夏の花、秋には秋の花、冬には少ないながらも冬の花を、一年中花が咲いているところを目指して移動する。これといって目的意識も無く、花を楽しみつつ寝たり起きたりを繰り返している。

 主な活動拠点は『太陽の畑』である

 

 「そうか!その手があ...」

 

 打開策を見つけたと思ったサニー達だが幽香は強力な妖怪かつ狂暴だと噂され、サニー達は幽香に会いに行く恐怖を覚えた。

 

 「ね、ねぇ...行くの?幽香さんのところ」

 

 震えながら聞くルナにサニーは深く考えた。

 

 「いっそのことここに置いてって後は魔理沙さんに任せようよ」

 

 「うーん...いや、そんな事したらこの子がかわいそうだよ、2人とも、腹をくくりなさい!」

 

 サニーがそう言うとルナとスターはガックとなり絶望した。

 

 「なんだかよくわからないけどおもしろそうね!あたいもついて行こ!」

 

 チルノの言葉に大妖精は「チルノちゃんついて行くの!?」と驚愕した。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 しばらくして魔理沙とパチュリーが魔法の森にやってきて旗八を捜索していた。

 

 「...全然見つからないんだけど」

 

 「おかしいなー確かこっちの方に飛んでいったはずなんだがな」

 

 いくら探しても旗八の姿が見えない事に魔理沙は焦りを感じていた。

 ふと魔理沙は地面に落ちているある物に気がついた。

 魔理沙はそれが旗八が香霖堂で買ったボードだと気づいた。

 

 「ここにいたのは間違いないな...だが何で姿は無いんだ?」

 

 「何らかの理由で移動しているわね、そのボード貸して」

 

 魔理沙は「何に使うんだ?」と言いながらボードをパチュリーに渡した。

 

 「ボードについているあの子の魔力の残り香を私の『精霊魔法』で捜索してみるわ」

 

 「へー精霊魔法って探し物に使う事ができるんだな~」

 

 「んなわけないでしょ、これは旗八が『精霊』だからできる事なんだから」

 

 魔理沙はキョトンとした表情で「ん?あいつ精霊なのか?」と言うとパチュリーは「はぁ!?」と何故か驚いた表情をした。

 

 「んだよ、そんなに驚く事かよ?」

 

 「当たり前でしょ!あんなに近くで接しているのに一切気づかないの?」

 

 「んー...そんなこと言われてもなー、私から見たら木の妖怪かなんかにしか思えないんだけどな...精霊って事はチルノとかみたいな妖精みたいなもんなのか?」

 

 「発生源は似たようなものだけど、妖精は自我があるもの、精霊は自我がないものと区切られているわ」

 

 「それだと旗八は精霊に属さないじゃないのか?あいつバリバリに自我があるぞ」

 

 「その精霊の中にも力や信仰とかで稀に自我を持つものがいるのよ、代表で言えば『四大精霊』がそれね」

 

 パチュリーの言う四大精霊とは水の『ウンディーネ』風の『シルフ』火の『サラマンダー』土の『ノーム』を座す。

 魔理沙はそれを聞いて、今までお越した旗八の奇行を思いだし不思議そうな表情をした。

 

 「私としては一緒に行動しているあんたが気づかないのが不思議よ、力をだいぶ抑えているみたいだけど私にはわかるわ、旗八は大精霊の中でも...いや、唯一と言うべきくしら、かなりの力を有している...もはやあれは『神の領域』よ」

 

 「え、あいつそんなすげー奴なん?」

 

 パチュリーはため息をついた。

 

 「ん?」

 

 「どうしたんだパチュリー?」

 

 「旗八の場所がわかったのだけど...」

 

 それを聞いて魔理沙は「本当か」と言い、旗八のもとへ向かう準備をした。

 

 「話しを最後まで聞きなさい、どうやら旗八は森にはいないみたいね」

 

 「は!?じゃあ何処にいるんだよ!」

 

 「ここからの距離を考えて...妖怪山?いや『太陽の畑』にいるわね」

 

 「は?何でそんなところにいるんだよあいつ!?」

 

 「そんなの知るわけないでしょ、ともかく一旦戻るわよ」

 

 パチュリーはそう言うと紅魔館の方へ向かい、魔理沙も同様に向かった。

 少女移動中...

 

 「は?何でそんなところにいるのよ旗八ちゃん!?」

 

 アリスのセリフにパチュリーはデジャブを感じてため息をつきながら「知らないわよ」と言った。

 

 「理由はどうあれ太陽の畑に向かった方がいいわね」

 

 魔理沙は「だな」と賛成し、3人は太陽の畑に向かった...3人?

 

 「いや、何しれっと貴女も動向しようとしているのよパチェ」

 

 レミリアはそう問うとがパチュリーは黙りだった。

 

 「旗八の無事と場所がわかったなら、後は魔理沙達に任せられるでしょ、貴女には紅魔館の復興という大事な仕事かまあるのよ?」

 

 「...レミィ、旗八がこうなった私のせい、せめての償いとして私は旗八を救出しに行くべきだと思うのよ」

 

 (あ、これ工事をしないための言い訳だぜ)

 

 「いや森に向かう前、全部魔理沙のせいにしようとしてたわよね?どうせ工事がやりたくないからそう言ってるでしょ?」

 

 「どうしてそれを!?レミィ貴女いつから読心術を!?」

 

 「貴女との友人歴長いのなめるんじゃないわよ」

 

 「...ふ、貴女と私は既に以心伝心て事ね、嬉しい限りだわ」

 

 パチュリーはどさくさ紛れにその場かられようとした瞬間、レミリアに服の襟を掴まられた。

 

 「逃げようたってそうはいかないわよ?」

 

 「む、むきゅう!?工事なんかするより旗八の事を調べた方が楽しいのに!」

 

 パチュリーは紅魔館にずるずると引きずられていき、旗八のボードを落とした。

 取り残された魔理沙とありすはぼーぜんとしてた。

 

 「...とりあえず行くか?」

 

 「...そうね、急ぎましょう」

 

 魔理沙はボードを拾い、2人は太陽の畑へと向かった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 「...ん」

 

 旗八は目を覚ますと、そこは何処かの家のベッドで寝ていただとわかった。

 

 (ここは一体?魔理沙とアリスは?)

 

 旗八はベッドをおりて辺りを見渡すが2人の姿は無かった。

 

 (別の部屋にいるのかな?)

 

 旗八はここが紅魔館の一室で魔理沙達は別の部屋で待機していると思い部屋の扉を開けた。

 

 「え?」

 

 扉を開けるとそこにはそこには癖のある緑の髪に、真紅の瞳。

 白のカッターシャツとチェックが入った赤のロングスカートを着用し、その上から同じくチェック柄のベストを羽織った少女が立っていた。

 

 「あら、気がついたのね...良かったわ」

 

 少女はそう言いながら不適に笑った。

 

 「!?」

 

 すると旗八はまるでコノハズクがビックリしたり天敵が現れたりしたらする体を細くし木の枝に擬態する姿のように細くなりフリーズした。

 

 「だけど無理して動いたらダメよ?中でゆっくり休みなさい」

 

 「...ひゅ、ひゅい」

 

 旗八は押されるような感じで部屋の中へ戻った。

 

 「ふふ、そんなに強張ったら余計疲れるわよ?あ、そうだわ、リラックスできるハーブティーなんかいいわよ!今入れてあげるから少し待っていてね」

 

 少女はそう言うとキッチンへと行きポットに水を入れコンロに火をつけ沸かし始めた。

 それと同時に旗八は元の姿に戻り、自身が今おかれてる状況を整理した。

 

 (ど、どどどどういう事!?さっきまで私は紅魔館にいて、アリスとレミリアと一緒にいたはず、気がついたら太陽の畑にいて、何で『USC』といるの!?)

 

 USCとは『アルティメットサディスティッククリーチャ』の略字であり、風見幽香の俗称である。

 つまり今ハーブティーを入れている、この少女が風見 幽香である。

 

 (ど、どうにかして今はここから抜け出して魔理沙と合流しないと、その為には、戦闘をしない事...幽香をあまり刺激しないようn)

 

 「出来たわよ」

 

 「ひゅ、ひゅいん!?」

 

 旗八は再び枝に擬態した。

 旗八の奇行を見て幽香は思わず笑ってしまい「貴女って面白い子ね」と言った。

 幽香はハーブティーを旗八に渡した。

 

 「お口に合えばいいのだけど」

 

 旗八はハーブティーをまじまじと見つめた。

 

 (毒か!?あ、いやそんな匂いはしないな、いい匂いで夢中に...ハッ!?まさかこれはドラt)

 

 おい、馬鹿やめろ!

 

 ハーブティーに警戒している旗八を見て幽香は困った表情になり「何も入ってないわよ」と言った。

 

 「あ...いや、そう言う...訳、では...」

 

 (し、しまった!?私が飲もうとしないばかりに幽香が不機嫌に!?)

 

 このままだとまずいと思った旗八は腹をくくりハーブティーを口にふくんだ...その瞬間、旗八は驚愕した。

 

 「...お、おいしい」

 

 「それは良かったわ」

 

 (何か変な物も入ってるて感じもしない...私の思い過ごしで本当は優しい人なのでは?)

 

 「このハーブティーの葉はね私のお手製なの」

 

 (材料は貴女よ!!)←旗八の被害妄想

 

 「....あ、そう....なんです...ね」

 

 旗八は被害妄想のせいで冷や汗をかいた。

 

 「そう言えば自己紹介がまだだったわね、私の名前は風見 幽香、貴女の名前は?」

 

 「...えっと」

 

 旗八はボードに自身名前を書こうとしたが、手元にボードが無い事に気がついた。

 ボードが無い事で焦る旗八を幽香は心配になり「どうかした?」と聞いた。

 旗八はボード諦め「な、何でもないです」とぼそぼそと喋りながら撃沈した。

 幽香は気がかりを感じたが、あまり詮索しないほうがいいと考え、それ以上聞く事はなかった。

 

 「...き、旗八です」

 

 「旗八...旗八ちゃん、良い名前ね」

 

 不適な笑みを浮かべる幽香に旗八は(あ、名前覚えられた)と寒気を感じた。

 

 「...あ..あの、私はどうして...幽香さんの家に...いるので、しょうか?...紅魔館にいた...はずなのですが...」

 

 「あら、旗八ちゃんは紅魔館から来たのね」

 

 旗八は頷いた。

 

 「妖精達が貴女をここまで運んで来たのよ」

 

 「よ、妖精....ですか?」

 

 幽香は窓の方に目線を向けた。

 旗八は幽香が見ている方向が気になり目線を向けるとそこには何人かの頭上らしき物が見えた。

 

 「も、もしかして...あれが、その」

 

 「ええ、その妖精達よ...全く私が知っているのは花とか植物であって植物の妖怪とか妖精には詳しく無いのだけれど...知ってそうだからって何でもかんでも押し付けて良いものじゃないのだけど」

 

 幽香はため息をつきハーブティーを口に含んだ。

 それを聞いて旗八は自身がいる事が迷惑なんだと思い、少し表情が暗くなった。

 

 「...勘違いしているようだけど、私が嫌いなのは面倒事であって、貴女の事は面倒なんて思ってないわよ、むしろ逆よ」

 

 思いもしない言葉に旗八は「え?」と驚いた。

 すると幽香は立ち上がり旗八の側に近寄った。

 旗八は思わず後退ったが、背後には壁があり逃げ場所はなかった。

 幽香は旗八に手を伸ばし頭に生えた木に触れた。

 

 「あ、あの幽香さん?」

 

 突然の事に旗八は頬を赤くした。

 

 「花達が貴女にたいして敬愛している...そんな貴女を私が邪見にするはずがないわ」

 

 まるで口説くかのように語りかける幽香に旗八は困惑した。

 におがこの場にいたら鼻血とヨダレを滴しながら発狂するだろうな...と、そんな尊い空間に横槍が入るかのようにレーザーが飛んできた。

 突如現れたレーザーに幽香は吹き飛ばされ、辺りは爆煙に包まれた。

 突然の事で旗八は困惑していると旗八は何かに持ち上げられ何処かへ連れて行かれた。

 

 (何何何何!?一体何が起きているの?)

 

 「大丈夫か旗八!」

 

 旗八にとって聞き覚えのある声がした。

 旗八は声のする方に目線を向けるとそこにはミニ八卦炉を持った魔理沙と大量の人形達を出すアリスだった。

 よく見ると旗八を持ち上げていたのはアリスの人形達である事に気がついた。

 

 「魔理沙さん、アリスさん!」

 

 2人を見て旗八は思わず涙を浮かべた。

 それを見てアリスは「無事で良かったわ」と言い旗八を抱きしめた。

 

 「全く...何処のどいつが旗八を拉致したのかと思ったが、旗八が太陽の畑にいると聞いて合致したぜ!」

 

 魔理沙の言葉に旗八は思わず「...え?」と言うと、魔理沙とアリスも同様に「「え?」」となった。

 何故、魔理沙がそんな勘違いをしたのかと言うと遡る事少し前...

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 「太陽の畑にいるって事は旗八を連れ去ったのは幽香か?」

 

 「恐らくね、だけどどうして旗八ちゃんを連れ去ったりしたのかしら?いくら植物の妖怪でも連れ去るまでしないはず」

 

 「それは多分、あいつが『木の大精霊』か何かだからじゃないのか?」

 

 「え?旗八ちゃんって大精霊だったの?」

 

 アリスの反応はちょっと前の魔理沙がパチュリーの前でした反応とまったく同じな行動をし、魔理沙は親近感がわいた。

 

 「パチュリーが言うには神の領域かなんなとかって」

 

 「え?あの子、そんなにすごいの?」

 

 「アリスもそう思ってだろ?」

 

 「まぁパチュリーがそう言うならそうなんでしょうね、それに、それだと幽香が旗八に興味をもったのもわかるし」

 

 そうこうしているうちに2人は太陽の畑にたどり着き、幽香の家を発見した。

 そんな幽香の家の前にサニー達がいる事に気がつき魔理沙は「何してるだあいつら?」と呟いた。

 

 「単に遊んでいるだけでしょ?」

 

 「だろうな、あいつらに旗八を見たか聞いてみるか」

 

 するとチルノが魔理沙に気がつき「あ、魔理沙だ!」と指をさし、サニー達も気づいた。

 

 「ようお前ら、旗八って奴見なかったか?」

 

 魔理沙はそう聞くとサニー達はポカーンとした。

 

 「魔理沙、名前を言ってもわからないでしょ」

 

 「あ、それもそうだな、うーん...お前ら頭に木が生えた奴見なかったか?」

 

 そう聞くとサニー達は一声に幽香の家をさした。

 

 「やっぱり幽香が旗八を...」

 

 魔理沙はこっそりと窓から覗いた。

 するとそこには不適に笑う幽香が旗八の頭の木を触る姿と冷や汗をかいた旗八の姿だった。

 

 「ま、まずい!幽香の奴、早速旗八を襲おうとしてるところだ!」

 

 「は、はぁ?いくら幽香でもそんな事しないわよ!」

 

 アリスはそう言うが魔理沙は聞く耳持たず「ここは先手必勝だぜ」とミニ八卦炉を取り出しマスタースパークを打とうとした。

 

 「ちょっと!そんな事したら旗八ちゃんに当たr」

 

 「恋符『マスタースパーク』!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 そして話しは今に戻り...

 

 「え...ここに連れて来たのはサニー達で、幽香は気絶しているお前を看ていただけ...だと」

 

 旗八は頷いた。

 その瞬間、魔理沙は冷や汗をかいた。

 すると煙の中から幽香が現れると、その形相はまるで鬼だった。

 

 「やってくれたわね、私の家をめちゃくちゃにした挙げ句、旗八ちゃんを危ない目に合わせるなんて」

 

 「いや...あの...実はちょっと勘違いしてたみたいで...なぁアr」

 

 魔理沙はアリスに助けを求めようとしたが、アリスと旗八の姿はなかった。

 幽香は徐々に魔理沙に近づいていき...魔理沙は顔が青ざめていった。

 

 「...覚悟は出来ているんでしょうね」

 

 「お、お慈悲を!?」

 

 魔理沙の悲鳴が畑中に鳴り響いたのだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。