オタメイト~幻想浪漫旅行~   作:まぐろ

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二十九話「幻想浪漫旅行・後編」

 「たしかこの辺りに張ってたはず...」

 

 歩を見つける為に、設置したであろうテントを探していた。

 

 「ん~...反発しあってるのからかな、やっぱり出会うの無理なんだよ」

 

 鮪麗はあきらめようとすると、ドレミーが何かに気付き「あれではないでしょうか?」と指をさした。

 ドレミーがさす方向に目線を向けるとそこには歩の容姿を彷彿させる扉があった。

 

 「おお!確かにあれは歩だ、諦めかけてたけど、希望が見えたよ!」

 

 鮪麗は嬉しさのあまり扉のもとへ走った。

 そんな鮪麗を見てドレミーが「ちょっと待ってください」と呼び止めた。

 振り向くとドレミーは深刻そうな表情をした。

 

 「え、何?鮪麗的には一刻も早く歩に会いたいんだけど」

 

 「気持ちはわかりますが1つ確認したい事があるのですが...歩さんって危険な方ではないですよね?」

 

 「え、何でそんな事聞くの?」

 

 「提案してから言うのもあれですが、私からして歩さんって胡散臭いというか...」

 

 どうやらドレミーは歩の事を怪しいと警戒しているようだ。

 

 「あー...確かに歩はザ・黒幕って雰囲気だけど、そんなことないから安心してよ」

 

 ドレミーは「本当にそうでしょうか?」疑い深っかた。

 

 「疑うね~そんなに嫌だったら鮪麗だけでも中に入るよ?」

 

 鮪麗はそう言うとドレミーはしばらく項垂れた。

 しばらくするとドレミーはため息をつき「そこまで言うなら信用します」と言った。

 それを聞いて鮪麗はニマニマしながら扉を開けて中に入った。

 同様にドレミーも中に入った。

 入るとそこには焚き火の前でタバコを吸っている歩がいた。

 

 「おひさ~歩♪」

 

 「村さんじゃ~ん、うぃ~す」

 

 おお、1日しかたってないけど、歩と会話するの久しぶりな気がする。

 

 「ん?というか何で私ちゃんら出会えてるん?」

 

 「ここは夢の世界って奴だよ、詳しくは、かくかくしかじかで」

 

 「いや...鮪麗さん、いくら友人だからって、そんなので伝わるわk」

 

 「なるへそ~夢の世界なら意識同士だから出会えれるって訳か」

 

 状況が把握できた事にたいして「つ、通じた!?」とドレミーが驚いた。

 

 「にしても無縁塚か~確かにそこなら出会える気がする」

 

 「お?歩にしては珍しいじゃん、てっきり無縁塚ぐらいには気づいていると思ったのに」

 

 「私ちゃん的には幻想郷から離れた月ならワンチあると思って行ったんだけど、影響受けてたから詰んだーと思って『諦めてたんだよねー』」

 

 歩がそう呟くと鮪麗は意外そうな表情をしながら「へーそうなんだ」と言った。

 

 「そう言えば村さんは何処からスタートなわけ?」

 

 「鮪麗は博麗神社からスタートだったよ」

 

 「おーめっちゃ運がいいじゃ~ん」

 

 「まーね♪鮪麗は運には自身があるから」

 

 「それで、その後どうしたの?」

 

 「その後は人里で食べ歩き~♪」

 

 歩は指をさし「やってんね~♪」とニヤニヤ笑った。

 

 「みんなとはぐれているって言うのに呑気にそんな事しててよいのかにゃ~?」

 

 「そういう歩も探すと言いながら観光してたじゃーん」

 

 「確かに」

 

 すると突然、鮪麗と歩は「「ウェーイ」」と声を出しドレミーはビクッとなった。

 

 「お、もしかしてその子がドレスイ?」

 

 「...ドレスイて、もしかして私の事ですか?」

 

 歩は目を輝かせながら「めっちゃいい感じしょ」と言うと、ドレミーはため息をついた。

 「はじめまして歩さん『ドレミー・スイート』です」

 歩のあだ名に不満があるかのように自身名前を強調するドレミーだった。

 しかし歩は気にせず「ドレスイも私ちゃんらの事知ってる感じ?」と言いドレミーはため息をつき、あだ名の解消させるのを諦めた。

 

 「えぇ夢を通じて見てましたので」

 

 「いいな~夢って便利そうで...あ」

 

 そんな事を言っていると先ほどから吸っていた歩のタバコが短くなり、歩は吸殻を焚き火に放り込んだ。

 そして歩は期待の眼差しをドレミーに向けた。

 

 「そうだ!ちょうど今、ヤニちゃんがなくなったから、夢の力で出してくれない?」

 

 「夢でも素晴らしいまでのヤニ中ぷりですね」

 

 歩は照れながら「いやーそれほどでも」と言い、ドレミーは呆れた表情で「誉めてないです」と言った。

 

 「残念ですが、今の私は夢の力がうまく使えないので出す事が出来ないんですよ」

 

 それを聞いて歩は「えーまじ?」と落ち込んだ。

 

 「んー...念じれば出るんじゃね?」

 

 鮪麗は深く項垂れると、歩の手元にタバコの箱が現れて、歩は目を見開いて驚きと喜びに溢れた。

 

 「ひゃっほーい!ヤニだヤニだ!」

 

 歩は嬉しそうにタバコを咥え火をつけた。

 

 「というか、なんで村さんが念じたらタバコが出てくるの?」

 

 「鮪麗さんに力の主導権があるんですよ」

 

 「え、まじ?村さんのくせに何でそんな特殊能力持ってるの?」

 

 「くせにってなんだよくせにって、それぐらいいいじゃん!」

 

 「いや村さん既にキャラ渋滞してるんだから、これ以上プラスになったら、まずいしょ?」

 

 「う~ん...なんか釈然としないな~」

 

 不服そうな顔をしている鮪麗を見て歩はニヤニヤ笑った。

 

 「もう少し色々と話しをしたいけど、今からみんなのところに向かうんしょ?」

 

 「次は咲の所に向かう予定だよ」

 

 「なら、話しの続きは直接会ってからって事でオケ?」

 

 歩はそう言うと鮪麗は満面な笑みで「オーケー」と答えた。

 咲の所へ向かう為に入ってきた扉へ向かう鮪麗に歩は「んじゃまた、明日~」と手を振りながら見送った。

 同様に鮪麗も手を振り、その場から出て扉を閉めた。

 

 「...んーなんて言うか普段の歩と若干違うような」

 

 鮪麗はそう呟くとドレミーは不思議そうに「そうなんですか?」と言った。

 

 「あーでも、それは多分、あの歩さんは『夢の住人』だからだと思いますよ」

 

 夢の住人とは夢の世界にも現側と同じ人物、存在があることで、住人は、一般に『感受性が豊か 』『』素直 』であり、欲望がそのまま表現されることがある。

 つまり鮪麗の会った歩は普段の表側のではなく裏側の事だとドレミーは言いたいのだろう。

 

 「それは知ってるけど、なんて言うか歩の弱いところが出るんじゃないかな~て思ってたんだけどな~w」

 

 ドレミーは呆れた表情で「最低ですね」と呟いた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 次に鮪麗がやって来たのは白玉楼で、そこには咲の容姿をした扉を見つけた。

 鮪麗は扉を見つけるやいなや助走をつけた。

 そんな鮪麗を見てドレミーは不思議そうにした。

 

 「鮪麗さん、何をしようと?」

 

 ドレミーがそう尋ねた瞬間、鮪麗は咲の扉に向かって走りだした。

 

 「おっ邪魔しま~す☆」

 

 鮪麗は跳び上がり咲の扉に両足で跳び蹴りをするような形で扉をぶち開けた。

 

 「ちょ!?何やってるんですか!」

 

 鮪麗の突然の行動にドレミーは仰天した。

 すると鮪麗はお尻を擦りながら立ち上がった...跳び蹴りをする際、強打してしまった、イテテ

 

 「騒がしいと思ったら、お前かよ」

 

 そんな鮪麗のもとにあからさまに不機嫌な咲が近づいてきた。

 

 「おひさー咲♪、数ヶ月ぶりの再会だからインパクトのある登場をしようと思ってさ!」

 

 鮪麗は満面な笑みでそう言うと咲は呆れた表情をした。

 

 「いや、呆れる気持ちはわかりますが、それ以上につっこむべきところがあると思うのですが!?」

 

 ドレミーはそう言うと咲は「こいつだからな」とため息をついた。

 

 「というか獏がいるって事は、もしかしてここは夢か?」

 

 「さすが咲~素晴らしい洞察力だね~」

 

 「いやそんなの見たらわかるだろ、つうか何で儂の夢でお前が出てくるんだよ」

 

 「そんだけ鮪麗が好きって事でしょ♪」

 

 咲はギロっと睨み「斬るぞ」と言われた。

 

 「と言うのは冗談で、実は鮪麗は咲が見てる夢経由じゃなくて本人なんだよね~」

 

 「は?だとしたら何で儂とコンタクトが取れてるんだよ」

 

 「それ歩にも言われたよw」

 

 「ちょっと待て...高酒に会ったのかよ」

 

 歩と出会えた鮪麗にたいして咲は混乱している様子に、ドレミーが「説明した方がよろしいのでは?」と言った。

 

 「実はかくかくしかじかで」

 

 「いや、歩さんがいけたでしょうが流石に咲さんには通じないのでh」

 

 「意識同士と...それに無縁塚なら不具合の影響は受けないか」

 

 通じた事にたいしてドレミーは「貴女も通じるんかい!」とつっこんだ。

 

 「ふっ...長年の付き合いってやつさ」

 

 「な、なるほど...やはりご友人同士だからこその通じるところがあるのですね」

 

 「いや、こんな奴と同類と思われるの凄く嫌なんだが」

 

 咲はあからさまに嫌そうな表情をした。

 

 「そんな事言って本当は嬉しいんでしょ~?」

 

 鮪麗は咲の頬をツンツンしながらそう言うと、その突っつく指を咲は掴みギロっと睨み「へし折るぞ」と脅した。

 

 「す、スミマセン」

 

 鮪麗はそう言うと咲は「わかったなら良い」と言い鮪麗の指を放した。

 鮪麗は違和感を感じた。

 

 「咲、今日どうしたの?」

 

 鮪麗はそう聞くと咲は一呼吸空き「何がだ?」と言った。

 

 「いや...なんて言うか控え目っていうか...おとなしいというか」

 

 鮪麗はそう聞くと咲はそっぽを向いて「たまたまだろ」と答えた。

 

 「う、嘘だ!普段の咲なら即効指をへし折ったりぶん殴ったりするもん!出会って3秒で暴力振るうやつだもん!」

 

 鮪麗がそう言うと咲は振り返り不適な笑みをして「何でだと思う?」と言った。

 鮪麗は得たいの知れない恐怖を感じた。

 そして鮪麗は恐る恐る「な、何でしょうか」と聞いた。

 

 「儂はお前にたいして無性にイラついている...お前の言うとおり今すぐにでもぶん殴りたいぐらいにな...だが、夢でお前を殴ったところで儂の、このむしゃくしゃは改善されん...」

 

 「え...あ、はい」

 

 すると咲は鮪麗の肩にポンッと手を置き目を見開いた。

 

 「現実で会ったら望み通りボコボコにしてやるから安心しろ」

 

 「いや全然安心できないんだけど!鮪麗、今死刑宣告されたんだけど!」

 

 「ま、ていう訳だ儂がプッツンする前に出ていく事だな」

 

 「い、いやー!死にたくなーい!死ぬってわかったら起きたくないんだけど!」

 

 鮪麗は泣きじゃくった。

 それを見て咲はドレミーに「このうるさいの連れてけ」と言い、ドレミーはそれを素直に従い鮪麗を引きずるように運び咲の意識内から出ていった。

 

 ガチャン

 

 「...」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 「や、ヤバい...目覚めたら鮪麗見るに耐えない姿になるんじゃないかな、これ?」

 

 鮪麗は踞りながら小刻みに震えていた。

 

 「いや、それは自業自得と言うべきでしょ」

 

 「た、確かにそうだけど!」

 

 「無駄なあがきをせず諦めたらどうです?」

 

 「くっ...このやろう!自分には関係無いからそんな事が言えるんだ!」

 

 「まぁ実際に関係ないですからね」

 

 ドレミーは鼻で笑いながらそう言った。

 

 「鬼!悪魔!外道獏め!」

 

 「そんな事言われても助けませんよ」

 

 鮪麗は崩れるように倒れ混み子供のように駄々をこねた。

 それを見てドレミーはため息をついた。

 

 「今はそんな事している場合ではないですよ、早く次の方の所に行きますよ」

 

 ドレミーがそう言うと鮪麗は悔しがりながら立ち上がった。

 

 うぅ、死からは逃れられないのか...にしても咲が我慢しているなんてやっぱり夢の咲だから普段と違うのかな?

 後々の爆発がめちゃくちゃ怖いんだけど。

 

 「というかまじで変におとなしいから凄く調子が狂うんだけど」

 

 「夢と現実ではかなり違う場合がありますからね」

 

 いや本当に別人じゃないのかって疑うぐらいだよ...

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 永遠亭...

 

 「ん、鮪麗さん!におさんらしき扉が見つかりましたよ」

 

 ドレミーが指をさす方向に鮪麗が目線を向けると、におの容姿をしたトビラがあった。

 

 「お~あれは確かに、におで間違いないね」

 

 「におさんと言うと清楚そうに見えて実はめちゃくちゃヤベー奴だったのですが、会って大丈夫なのでしょうか?」

 

 「んー命に別状はないと思うけど、もしかしたらコスプレさせられるかも」

 

 「それは、それで身の危険を感じるのですが」

 

 鮪麗は青ざめた表情で「それに関しては鮪麗もそう思うよ」と言いながらトビラを開けた。

 中に入るとそこは、におが休んでいた寝室だった。

 

 「におは何処にいるんだろ?」

 

 鮪麗は辺りをキョロキョロとにおを探した...そんな事をしていると背後から誰かが走ってくるような音がした。

 鮪麗とドレミーは振り向くとそこには鮪麗達の方へ向かって走る、におの姿だった。

 

 「に~じ~む~ら~ちゃ~ん!」

 

 向かってくるにおの表情はガンギマリでもはや1種のホラーである。

 

 「うわ、危なッ!?」

 

 鮪麗は間一髪で回避すると、そのままにおは通りすぎ壁へと激突しその場で倒れた。

 

 「な、何で外から現れたの!?」

 

 「おそらくフランさんみたく出てきたのでしょう、私達が来る前に」

 

 鮪麗ふ「あーそういう事ね」と言いながら納得した。

 

 「というより、おもいっきり激突したようですが、におさん大丈夫なのですか?」

 

 「におは頑丈だから大丈夫と思うけど」

 

 そんな事をしていると倒れていたにおは立ち上がり鼻血を滴しながら鮪麗の方へかけよった。

 

 「虹村ちゃ~ん1週間ぶり~ケガとか大丈夫?」

 

 「ぜんぜん大丈夫だよ~、そう言えばにおは1週間前に幻想郷に来てたんだね」

 

 鮪麗はそういうとにおは引っ掛かり「虹村ちゃんは違うの?」と質問した。

 

 「鮪麗は今日来たばっかりなんだよね~」

 

 「なんて言うかすごいズレてるね...そんな事より虹村ちゃんお腹空いてるでしょ?今から何か作ってあげるね!」

 

 有無を言わさずにおは何処かへと向かい鮪麗とドレミーは呆然とした。

 

 「夢のにおさんはイケイケですね」

 

 「リミッターが外れたらあんな感じだからね」

 

 それを聞いてドレミーは苦笑いした。

 しばらくすると、におは戻ってきた...

 

 「お待たせ虹村ちゃん♪」

 

 大量の料理と共に...

 それを見てドレミーは「す、すごい量ですね」と唖然し、鮪麗は目を輝かせ、におの作った料理に、夢中になっていた。

 

 「ひゃっほーい!におの手料理だ!」

 

 鮪麗は料理に飛び付き無我夢中で食べた。

 

 (あれだけの量を瞬く間に減っている)

 

 無くなってる様にドレミーはドン引きした。

 そんなドレミーに、におは微笑みながら「良かったら貴女もどうぞ」と言うとドレミーは思わず頷き、におの料理をくちにした。

 

 「っ!おいしい」

 

 ドレミーがそう呟くと、におはニコッと笑い「そう言ってくれて良かったです」と言った。

 3人は和やかな食事をした...

 

 「って、そんな事している場合じゃないですよ!!」

 

 ドレミーは大声を出すと鮪麗とにおはビクッとなった。

 

 「鮪麗さん!呑気に食事をしている場合じゃ無いですよ!」

 

 それを聞いて鮪麗は「...あ」と思いだし口に含んだ物を急いで飲み込んだ。

 

 「やっべ...美味しそうな物が出たから、つい我を忘れちゃったよ」

 

 ドレミーは呆れた表情をした。

 何が何だからわからないにおはキョトンとしていた。

 

 「実はにおに会いに来たのは話しがあるんだよね」

 

 「話し?ハッ!もしかして愛の告白!?」

 

 におは顔赤くしながらそう言うと鮪麗は苦笑いしながら「あ、いやそんなんじゃないす」と否定すると、におはシュンと落ち込んだ。

 

 「鮪麗達、互いに反発し合ってて集まりたくて集まれないじゃん」

 

 「そうだね...ん?それじゃあ何で僕は虹村ちゃんと普通に会話ができてるの?」

 

 「説明すると長くなるからはぶくけど、今の鮪麗達は夢の意識同士と思ってくれたらいいよ」

 

 「ああ、そういうことなんだ」

 

 「そして、ここからが本題だけど、目が覚めたら無縁塚に向かって欲しいんだよね」

 

 鮪麗はそう言うとにおは「無縁塚?」とキョトンとした。

 

 「もしかしたらそこだったら不具合の影響が無いかもしれないんだよ」

 

 「え、そうなの!?あ、でも、そっか...もともと無縁塚は不安定だから逆にって感じなのかな?」

 

 「まぁそんなとこだね」

 

 鮪麗はそう言いながら、におの料理を口にして満面な笑みをした。

 それを見て、におは微笑んだ...ふと、におは作った料理が少なくなっている事に気がついた。

 

 「いつも思うけど、凄い食べっぷりだね、直ぐに作ってあげるね」

 

 におはそう言いながら立ち上がった。

 そんなにおを見て鮪麗は「あ、もう大丈夫だよ」と声をかけた。

 するとにおは不思議そうに「本当に?」と聞いた。

 

 「もう少しにおと話したかったけど、他のみんなのところに行かないとだからね」

 

 「確かにそうだけど虹村ちゃん、まだ足りないんじゃないの?」

 

 「ん~...いや『もう十分堪能したよ』ありがとうにお」

 

 鮪麗がそう言った準備だった...

 

 「...は?」

 

 先ほどまで微笑んでいた表情から一変...目は見開き据わっていた。

 その目はハイライトオフとなり、におはゆったりと鮪麗とドレミーの方へ向かった。

 2人は何かヤバいと感じ...冷や汗をかいた。

 

 (し、鮪麗さん!なんか凄くヤバい感じがするんですけど!?)

 

 (あ、あれ~?なんかまずい事言ったかな~?)

 

 「...ない」

 

 におは何か呟いており、よく聞きとれなかった鮪麗は「え、何て?」と聞いた。

 その瞬間、におはコクりと首をかしげた。

 

 「...虹村ちゃんはお腹いっぱいになることは無い...何回も何回も何回もおかわりして口一杯に頬張るんだ!あのかわいい笑顔で!僕の料理を食べないなんてありえない!」

 

 するとにおは右手から大砲を取り出した。

 

 (や、やべぇ奴だ!?)

 

 「鮪麗さん!急いでこの場から離れましょう」

 

 「え!?えーと、えーと、次!は次は!」

 

 2人は慌てふためいているとにおはゆっくりと大砲を向けた。

 

 「虹村ちゃんはそんな事言わない、虹村ちゃんはそんな事言わない、虹村ちゃんはそんな事言わない、虹村ちゃんはそんな事言わない___」

 

 据わった目をし同じ言葉を繰り返しながら大砲を向けるその姿はホラー映画さながらだ。

 ドレミーは思わず「ひぃ」と悲鳴を上げた。

 

 「鮪麗さん!早く次行く場所を決めてください!今の私にはあれを止められる力は無いんですから!」

 

 「えーと、えーと...太陽の畑!旗八がいるところ!」

 

 鮪麗がそう叫ぶと同時に、におの大砲から砲弾が放たれた。

 『ドゴオン!!』と爆音が鳴り響くとともに煙が立ち上った。

 しばらくすると煙が晴れ...そこには鮪麗とドレミーの姿はなかった。

 

 「...虹村ちゃんはどこ?」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 ...太陽の畑

 

 「はぁ...はぁ...た、助かった」

 

 息を切らしながらバテている2人は自身の無事にほっと安心した。

 

 「あの人、一体何なんですか!急に牙をむきだして...めちゃくちゃじゃないですか!」

 

 「意図せず地雷を踏んじゃったって所だねw」

 

 (こ、こいつ...ヘラヘラ笑いやがてッ!!)

 

 ヘラヘラ笑う鮪麗にたいしてドレミーは怒りを見せた。

 

 「おーと!真面目にしないと○られそうな気がするなー、旗八を探しに行くかー」

 

 鮪麗はそう言いながら旗八を探しに歩き始めた...どう考えても今のドレミーから距離をおくための言いわけである。

 なんとなく察したドレミーはため息をつき鮪麗のあとをついていった。

 しばらく歩いていると幽香の家を見つけた。

 

 「っ!?鮪麗さん止まってください!」

 

 ドレミーがそう言うと鮪麗は止まり、不思議そうに「どうしたの?」と聞いた。

 するとドレミーは「あれを見てください」と指をさした。

 ドレミーのさす方向に目線を向けると、そこには旗八の、容姿のトビラがあった...そしてその真横には幽香の姿があり、まるで門番のように立ち尽くしていた。

 2人はすぐそばのひまわり畑に身を潜めた。

 

 (な、なぜ幽香さんが旗八さんのトビラ前に立っているんですか!)

 

 「ともかく、幽香さんがあの場から離れるのを待つしかないですね」

 

 鮪麗は不服そうに「そうだね」と呟いた。

 ふと鮪麗は辺りを見渡すと、違和感を感じた。

 

 「...ん?」

 

 「どうしたんですか鮪麗さん?」

 

 「いや、なんて言うか...ひまわり、こっち向いてね?」

 

 それを聞いてドレミーも辺りを見渡すと鮪麗の言うとおり周りのひまわりは2人の方を向いていた。

 

 (あ、やば)

 

 気づいた時すでにおそし...ドレミーは幽香の方に目線を向けると、幽香はこちらを見ていた。

 

 (き、気付かれた!?)

 

 「そこで隠れてる貴女達出てきなさい」

 

 「これ...おとなしく出てきたほうがいい?」

 

 「逃げると不味いことになるかもしれませからね」

 

 鮪麗とドレミーはおとなしく出てきた。

 すると幽香は2人のもとへ近づいてきた。

 幽香はまじまじと鮪麗を見つめた。

 

 「...貴女、どこかでお会いしたかしら?」

 

 幽香はそう言うと鮪麗はキョトンとした。

 

 「うーん出会うのは初めてだと思うよ?」

 

 「...そう」

 

 (なんだか幽香さん...釈然としていませんね)

 

 「...それより貴女達は何しにここに?」

 

 「実は__」

 

 ドレミーは旗八に会いに来た事とその理由を説明した。

 

 「そう...貴女が人間の」

 

 幽香は鮪麗をまじまじと見つめた。

 

 「...まぁいいわ、もし妙な真似をしたらただじゃおかないわよ」

 

 幽香は2人に圧力をかけると震えた声で「「は、はい」」と答え即座に旗八のトビラの中へ入った。

 

 「...」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 中に入るとそこは草木が青繁った森のような場所にやってきた。

 

 「ここは魔法の森...ではないですね」

 

 「う~ん何処なんだろうここは」

 

 2人はここがどこなのか考えていると茂みの奥から沢山の動物達が現れた。

 

 「うおっ!?なんですかこの動物...というより妖怪!?」

 

 「幻想郷とかではみない感じからして...ああ、旗八のところの奴か!」

 

 「確か旗八さんは召還術を使えてましたね」

 

 そんな会話をしていると動物と共に旗八が現れた。

 

 「あ、旗八だ!おーい旗八~」

 

 鮪麗は手を振りながらそう呼び掛けると旗八は気がつき「あ、もっちー」と言い鮪麗のもとへかけよった。

 

 「おひっさー旗八ー」

 

 「おひっさーってまだ1日ぐらいしかたってないじゃん」

 

 鮪麗は「あ...そうだっけ?」とキョトンとしていると旗八はため息をついた。

 

 「...ん?というよりなんで私、もっちーと出会えてるの?」

 

 「正確に言えば意識同士だから本当の意味では会ってないよ、言わば夢の世界って奴だよ」

 

 鮪麗はそう言うと旗八は「目が覚めたら、また会話に困るのか」とシュンとなった。

 

 「だけどご安心よ、この状況を打破できるかもしれない案が思い付いたのだ!」

 

 鮪麗はそう言うと旗八はパァと明るくなった。

 

 「無縁塚...そこなら反発せずにみんなと合流できるかもしれないんだよね」

 

 旗八は「おぉ!」と目を輝かせた。

 

 (夢だと素直だから現実の時とえらく違いますね...あ、いや、鮪麗さんと一緒にいる時からこそでしょうか)

 

 ふと旗八はドレミーの存在に気がつき「え、誰!?」と驚いた。

 

 「おっと紹介してなかったね、ドレミーって言うんだよ」

 

 (なんか適当すぎません?)

 

 ドレミーは適当に紹介された事にたいして不服そうに鮪麗を見つめた。

 

 「ドレミー...もしかして獏の?」

 

 「ええ、そうですが?」

 

 その瞬間、旗八の目の色が変わった。

 

 (あ、なんかこの感じ見に覚えが...)

 

 旗八はドレミーにかけよりジーと見つめた。

 

 「ちなみにだけど今の姿じゃなくて、動物の方にとかなったりできる?」

 

 ドレミー何を言っているのか一瞬理解ができなかった。

 

 「あ、えっと...一応できますが?」

 

 それを聞いた瞬間、旗八の目はキラキラと輝きドレミーに「やって見せて!」と言い寄った。

 

 「あ、あの...私は一体どうすればよいのでしょうか?」

 

 ドレミーは鮪麗に助けを乞うように聞くと鮪麗は「まぁ大丈夫じゃない?」と軽く言った。

 

 (なんか適当に言ってるような...ですがにおさん件もありますし、あまり不機嫌にさせない方が良いですね)

 

 ドレミーは渋々、変身した。

 

 「あの...これで良いd」

 

 その瞬間、ドレミーはグイッと引き寄せられた。

 引き寄せたのは旗八だった。

 旗八は引き寄せた手とは逆の方の手が迫ってきた。

 ドレミーは嫌な予感がした。

 

 「し、しm」

 

 絶対絶命のピンチ...がッ!?

 

 「よ~し、よしよしよしよしよし」

 

 「!?」

 

 旗八はドレミーの首もとを撫でた。

 

 (な、何で私は旗八さんに撫でられているの!?と、というより...この撫で方は...落ち着く)

 

 説明しよう...旗八はこの世の全ての動物を愛し愛されており、その為か何処を撫でた喜ぶ等は熟知しており、アニマルマスターなのだ!いや、というよりケモナーである!

 

 「気持ちいいですか?」

 

 「あ...はぃ」

 

 ドレミーの目はトローンとなっており完全に堕ちたと言うべきであろう...

 

 (あ...このまま旗八さんのペッ...ん?)

 

 ふとドレミーは鮪麗の視線に気がついた。

 鮪麗は言わゆるドン引きだった。

 それを見てドレミーは赤面して我に戻った。

 ドレミーはすぐにもとの姿に戻り恥ずかしさのあまりその場から走り出した。

 ドレミーは逃げてしまい旗八はもう少し撫でたかったのかシュンと落ち込んだ。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 「もう!何なんですかあの人は!めちゃくちゃ撫でるのがうmじゃない、どうしてあんな唐突な事をするんですか!」

 

 辱しめ受けた事にドレミーは激おこだった。

 

 「まぁまぁ落ち着いてドレミー」

 

 「鮪麗さんの友人さんってこんな方しかいないのですか?」

 

 「あー...あの2人だけ....だと、思うよ」

 

 鮪麗は苦笑いしながら歯切れの悪い事を言った。

 

 「なんでそんなあやふやなんですか!ご友人ですよね」

 

 「そんな事言われても友人は友人でも全部熟知してるわけないじゃん!『心でも読めない』限り無理だよ!」

 

 鮪麗はそう言うとドレミーはため息をつき渋々と納得し「まぁいいですよ」と呟いた。

 

 「...『それで次はどちらに行きますか?咲さんですか?それとも初め向かおとした歩さんの所ですか?』」

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