オタメイト~幻想浪漫旅行~   作:まぐろ

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最終話「幻想郷」

 「うげぇ!?まじ?」

 

 鮪麗は急に大声を上げた。

 それに驚いたドレミー「ど、どうしたのですか?」と聞き、鮪麗はキョドりながら「え、いや...なんでもないよ?」と答えた。

 ドレミー疑うかのように見つめた。

 

 「...まぁ何でも無いのなら良いのですが」

 

 ドレミーはそう言うと振り返り歩き初めた...いや、というより今鮪麗と共に行動している『何者』と言うべきだろう...

 いや~まじか...歩と咲は何となく偽物だとわかったけど、まさかドレミーも偽物だとは思わなかった...うーん、どうしよう

 

 「いや、その反応...やはり気づいてますね貴女?」

 

 ドレミー?は振り向きそう言うと鮪麗はビクッとなり冷や汗をかいた。

 

 「え...いや...ナンノコトデスカ?」

 

 「急にカタコトとか隠す気なさすぎでしょ?」

 

 うーん...鮪麗にはやっぱり隠し事とかできないな~

 鮪麗はため息をついた。

 

 「というより、いつ気づくのだろうと思っていましたよ」

 

 「歩と咲は直ぐにピンッと来たよ」

 

 「おや、そうなのですか...結構『演じる』のに自身があったのですが」

 

 「付き合い長いからそれぐらいわかるよ...歩の事だから無縁塚が安定してるって気づいてるだろうし、歩は今の状況を諦めるなんてない...咲は説明不要!暴力を振るわなかった以上!」

 

 自信満々にそう言うとドレミー?は苦笑いした。

 

 「というか本物のドレミーといる鮪麗も君の使いって思ってオケ?」

 

 そう言うとドレミー?は不適な笑みを浮かべた。

 うっわーまじか...という事はやっぱり鮪麗達は互いに反発し合ってるってわけだよね~におと旗八には伝わってるみたいだけど、歩と咲には伝わっていないかんじだよね~

 鮪麗は色々と起きた事で深く項垂れた。

 

 「...貴女、今の状況がわかっているのですか?」

 

 鮪麗は「え、何が?」とキョトンとした。

 

 (この人、緊張感無さすぎるだろ)

 

 ドレミー?は頭を抱えため息をついた。

 

 「わかってます?今貴女と話している私はドレミー・スイートでは無いのですよ?」

 

 「...はっ!」

 

 自身の今の状況をやっと理解した鮪麗は身構え警戒体制をとった。

 

 「だ、誰だお前!?」

 

 「うーん遅い!その反応凄く遅いよ~?その反応は序盤辺りでするべきですよ?」

 

 「ドレミーじゃないって事はッ...ドレミーに化けて鮪麗と行動したって事はッ...鮪麗に化けてドレミーと行動しているって事はッ...え、何で?」

 

 ドレミー?はズコーとなった。

 

 「察し悪るぅ...貴女そんなでよく今まで無事でしたね?」

 

 「いや~それほどでも~」

 

 ドレミー?は「誉めてないです」と呆れた表情をした。

 「あの獏と別れさせたのは貴女に用があるからですよ...虹村 鮪麗」

 ドレミー?はそう言うとスペルカードを取り出した。

 

 あ、やっべ...

 

 鮪麗は旋回して全力疾走した。

 弾幕ごっこなんか鮪麗ができる訳ないじゃん!

 逃げる様を見てドレミー?は不適な笑みを浮かべた。

 

 「今さら逃げても遅いですよ?...夢符『ドリームキャッチャー』」

 

 ドレミー?がそう言うと鮪麗を囲むようにレーザーが出現した。

 

 「あっぶね!」

 

 鮪麗は運良く回避するが、レーザーは見えない壁に当たったのか跳ね返り再び鮪麗のもとへ向かった。

 

 「うぎゃあああ!?」

 

 足元は爆発し断末魔と共に鮪麗は空高く吹き飛ばされた。

 「直撃したと思ったのですが...運が良いですね」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 吹き飛ばされた鮪麗は茂みの中へと落下し背中を強打し「グハッ!」と叫んだ。

 強打したからか鮪麗はしばらく立ち上がれず沈黙していた。

 

 「...い、イテテ、何がッ『運が良いですね』だ!爆発と落下で普通に死ねるんだけど!」

 

 鮪麗は背中を擦りながらぶつぶつと愚痴った。

 

 「というか誰だよまじで、あんな奴に恨まれるような事したかな?」

 ※めちゃくちゃやってる。

 

 「うるせナレーション!鮪麗が言いたいのは今まで会った中にあんな子いなかったて話しだよ」

 

 ああ、そういうね

 

 「あ!というか鮪麗もヤバいけど、ドレミーがヤバいかもしれないよね」

 

 ふと鮪麗はドレミーの事が頭に過った。

 ドレミーは鮪麗?が偽物だと気づいていない、それが幸いと言うべきなのか鮪麗?はドレミーに危害を加えるつもりはないようだ。

 

 「どうにかして合流...もしくは鮪麗[偽物]に気づかれないように伝えr」

 

 「そんなところにいたのですね」

 

 ぐだぐだしている内にドレミー?が背後に立っていた。

 鮪麗は悲鳴を上げて飛び出した。

 

 「ぎゃああああ!!」

 

 「今度こそ仕留めます」

 

 ドレミー?は弾幕を展開して鮪麗へと飛ばした。

 

 「うぎゃああ!やっぱりドレミーが危ない前に鮪麗の方が危ないよ!」

 

 先ほどまでドレミーの事を心配していたと言うのに...見事な手のひら返しである。

 

 「いやまじでヤバいよこのままじゃ...なんとしてもドレミーと合流しないと」

 

 すると鮪麗はドレミーの方へと振り向いた。

 

 (...何をするつもりだ?)

 

 「助けてスタッフぅ!」

 

 鮪麗はそう言うと7人のスタッフが現れた。

 それを見てドレミー?は「ほう...それがバーチャルスキルですか」と興味深そうに見つめた。

 

 「髪と服の色は違えど、貴女そっくりですね」

 

 「鮪麗の分身だからね、ちなみに特技とかは違えどスペックは鮪麗と同等だから覚悟しろよ!」

 

 「という事は全員クソザコじゃないですか、ヤダーw」

 

 「てめぇ!超えてはならない一線を越えたぞ今!」

 

 ドレミーは鼻で笑った。

 

 こんにゃろ~その余裕ぶっこいた表情をぎとぎとにしてくれる!

 

 「やっちゃえ!スタッフ達!そいつをぎったんぎったんにしちゃいな」

 

 そう言うとスタッフ達はいっせいにドレミーの方へ飛びかかった...がッ

 

 「ふん」

 

 ドレミー?はレーザーを放った。

 そのレーザーはスタッフ達を吹き飛ばした...呆気なく。

 鮪麗は直ぐ様、方向転換し「チキショーわかってたよ!」と叫びながら逃げた。

 

 「ヤバいヤバいヤバいヤバい、まじでなんとかしないと」

 

 な~んとなくだけど、あれに捕まるのはまずい気がするんだよね...

 考えながら逃げていると、吹き飛ばされたスタッフ達が合流してきた...うっわ...めちゃくちゃボロボロじゃん、こりゃあ死んじゃうわ~

 ボロボロのスタッフを哀れんでいるとエンヴィーちゃんが祈るようなジェスチャーをした。

 

 「念じてドレミーの所に行けるかって?」

 

 エンヴィーは頷いた。

 まぁ、物は試しと言うので鮪麗はドレミーがいるところを思い浮かべた。

 ...しかし何も起きない

 

 「駄目だ!全然出来ない、やっぱりドレミーと一緒に念じないと移動出来n...ん?ちょっと待ってよ、鮪麗と行動していたドレミーは偽物なのに何で移動できたんだ?」

 

 鮪麗は不思議そうにしたら、同様にスタッフ達も不思議そうに首を傾げた。

 そんな事をしていると鮪麗達の前に突然壁が現れた。

 

 「はぁ!?何で急n」

 

 鮪麗はブレーキをかけるが間に合わず壁へと激突した。

 スタッフ達は立ち止まる事ができ壁に激突する事はなかった。

 

 「いった~...誰だよこんな所に壁置いた奴!」

 

 「私だよ」

 

 愚痴る鮪麗にドレミー?がやってきてそう言った。

 

 「はぁ!?なに地形変えてるんだよ、夢の世界を操ってるんじゃねーよ!」

 

 「おぉ...貴女にしては珍しく鋭いですね」

 

 ...え、まじ?

 

 「今まで移動出来たのもその力でありますからね、気付いて当然ですが」

 

 ドレミーは不適な笑みを浮かべ、鮪麗は冷や汗をかいた。

 偽物であるはずのドレミー?が本物さながらの事が出来ている...

 その気になれば簡単に捕まえれると言うのにあえてそうしないってなると...追い込もうとしてる?

 

 「君、すごくいやらしい奴だね」

 

 そう言うとドレミー?は「私にとって褒め言葉さ」とニコッと笑いながら弾幕を展開した。

 

 「だがッそれが仇となるのだ!」

 

 すると鮪麗は転送装置を取り出した。

 時系列的にはドレミーは太陽の畑にいる...そこに迎えれば

 ドレミー?は何かまずいと思ったのか弾幕を飛ばそうとした...しかしスタッフ達がドレミーに飛び掛かかった。

 

 「し、しまった!?」

 

 ドレミーは弾幕を飛ばす事が出来ず、その隙に鮪麗は転送装置を起動させた。

 

 「太陽の畑にレッツゴー!」

 

 そう叫ぶと鮪麗は跡形も無くなり無事ワープができた。

 それと同時にスタッフ達の姿も無くなりドレミー?は1人ポツンと立っていた。

 

 「あれが『世界を渡り合える』装置か...やっと出してくれましたね」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 旗八と話が終えた直後、ドレミーと鮪麗?は次の所へ向かおうとしていた頃だった。

 

 「...それで次はどちらに行きますか?咲さんですか?それとも初め向かおとした歩さんの所ですか?」

 

 ドレミーがそう聞いた瞬間だった、突如目の前に鮪麗が現れた。

 

 「うお!よっしゃうまくいった!スタッフ胴上げだ!」

 

 ワープが成功した事で鮪麗は嬉しさのあまりスタッフ達を呼び出し胴上げを始めた。

 

 「えぇ!?何で鮪麗さんg、いやというより鮪麗さんが2人!?」

 

 鮪麗が突然現れた事と2人いる事にドレミーは驚愕した。

 

 「これは一体...」

 

 ふとドレミーは隣にいた鮪麗?の方に目線を向けた。

 

 「...」

 

 その表情は冷酷だった。

 先ほどまで見せた子供のように無邪気で笑う姿とは正反対だ...

 

 隣にいるのは虹村 鮪麗ではない...

 

 「ッ!?」

 

 鮪麗ではない事に気がついたドレミーは即座に間合いをとり警戒体制をとった。

 

 (全く気づかなかった...見た目もだけど何より夢への適切が鮪麗さんと同じだったのが尚更っ)

 

 「まるで仇を見るかのような目だね、ひどいな一緒に見て回った仲じゃない」

 

 不適に笑う鮪麗?にドレミーは不気味に感じた。

 

 「もともと不気味なうえにそんな表情をしたらさらに不気味ですよ」

 

 思わぬ鮪麗への攻撃に同様して胴上げの真っ只中同様して、鮪麗は空中で落下し「痛ッ!」と叫んだ。

 

 「ちょっと!鮪麗の事そんな奴だと思ってたの!?」

 

 ドレミーは「逆に聞きますが不気味じゃない要素はどこですか?」と呆れた表情をした。

 

 ぐぬぬ...何も言い返せねぇ

 

 そんな事をしていると鮪麗?のもとにドレミー?が現れた。

 

 「...なるほど鮪麗さんの方には私の偽物がいたようですね」

 

 「多分あいつは鮪麗とドレミーのチームに恐れてるから、そうしたんだと思うよ!」

 

 「いや、そんな単純な話しでは無いでしょう...というか鮪麗さんとのコンビとか、私からしたらデバフでしかないのですが」

 

 「あー!言ったぁ!鮪麗が必死に包み隠そうとしていた事を包み隠さず言ったぁ!!」

 

 叫ぶ鮪麗にドレミーは呆れた表情をした。

 

 「ドレミーの言うとおりだよ、2人を分担させたのは理由があるんだよ」

 

 鮪麗?はそう言うと2人は何が何だかわからなかった。

 

 「私の目的は鮪麗さん、貴女が転送装置を使う所を見せる事」

 

 (どうやってここに来たのだろうかと思っていましたが、そう言うことでしたか)

 

 「え?何でそんな物を見る必要があるの?」

 

 ドレミー?と鮪麗?は不適に笑い「「お前の持っているそれを手に入れる為だ」」と口を揃えて言った。

 その瞬間、不適に笑う2人は真っ黒に染まった。

 衣類も含めて黒くなった『それ』は『パシャン』と液体が地面に叩きつけたように崩れた。

 

 「や、やったか!?」

 

 「いや、それフラグ...」

 

 2つの黒い液体は徐々に広がり続けた...そして2つの液体が『ピタッ』とひっつくと、そのひっついた所から液体は何かに引っ張られるように盛り上がった。

 

 (1つになっている?)

 

 次第に液体は3メートル程の高さになると形をなしていき液体から固体へとなり黒意外の配色もつき始めた。

 それは貌のない円錐形の頭部を持つ肉の塊だった...触腕に鉤爪が生えていた。

 

 「やり方さえ分かればよい...貴女はもう用済みだ」

 

 異様かつ不気味な姿を見たドレミーはSAN値チェックです。

 

 (なんか誰かに話しかけられた!?)

 

 成功率76≧66...成功

 

 一応成功したが、1D10のSAN値現象はするよ。

 

 減少値1D10⇒10

 

 「最大値じゃん!アイデアに失敗したら『一時的な狂気』になっちゃうよ!」

 

 「何を言ってるんですか!脳内にも話しかけられたりしてちょっとしたパニックですよ私!」

 

 80≧50

 

 「アイデア高いから無理ゲーじゃん!」

 

 (ッ!?急に意識が...)

 

 1D10⇒1

 

 ドレミーは一時的な狂気の影響で気を失って倒れた。

 

 「ぎにゃあああ!!せっかく合流して安心したのに、また1人じゃん!」

 

 また絶体絶命になった鮪麗はあたふたした。

 

 「おや、貴女は私[わたくし]の姿を見ても狂気にならないのですね」

 

 「クトゥルフTRPGは嫌だってぐらいにやったからね...見慣れたよ」

 

 「見慣れたですか...それほどまでに色んな世界に渡ってきたのですね...やはり興味深い」

 

 表情はわからないが『それ』はニヤリと笑っているように思えた。

 

 「興味深い?どうしてこれに興味があるの?」

 

 「単純ですよ、それを使えば色んな世界に行ける...ああ、考えるだけでも私の好奇心が更に高まる」

 

 『それ』はくねくねとしだし見るからに気持ち悪かった。

 

 「いや、ちょっと待って...もしかして君は自分自身の好奇心を満たすためだけにこんな事を?」

 

 『それ』は不思議そうに「ええ、そうですが?」と答えた。

 鮪麗は驚愕した。

 

 「おや、驚きましたか?まぁ無理もないですね私がやろうとしていることが身の毛もよだつ事なのだから」

 

 『それ』はルンルンとしながら語った。

 

 (さぁ恐怖しなさい...恐怖と狂気は私にとって食事であり源なのだから)

 

 「そ、そんな...タイトルからしてラスボスなのに、動機は輝夜と被ってるじゃん!」

 

 「んー?そっちですか?貴女が驚いているのはそっちなんですか?」

 

 予想外の反応だったのか『それ』はガクッとなった。

 

 「いやもっとこう...私に装置が取られたら自分達の世界はめちゃくちゃになってしまうッ...とか、恐怖と混沌の世界になってしまうッ...とか、で絶望しないんですか?」

 

 「そんな事どうでもいいよ!ラストなんだから、どんなヤベェ奴が敵なんだろうとワクワクしていたのに!キャラ駄々被りとか拍子抜けにも程があるだろ!」

 

 「いや、そんな事知りませんよ...というか貴女、前もそうでしたがご自身の、今の状況わかっているのですか?」

 

 鮪麗は黙りこんだ...そしてしばらくすると鮪麗は青ざめた。

 すると鮪麗は振り向き全速力て走り出した。

 

 「うぎゃあああ!!あんな奴、勝てる訳ねぇ!!」

 

 (危機感無さすぎでは?)

 

 『それ』はため息のようなものをつき、直ぐ様、鮪麗を追いかけた。

 

 「ど、どどどどどう対象する!?て言うか対象なんか出来るわけないじゃん!弾幕なんて使え無いんだから!...せ、せめて...せめて武器さえあれば!」

 

 鮪麗は物は試しで念じてみた...するとその願いがかなったのか鮪麗の目にある物が落下してきた事に気がついた。

 鮪麗は反射的に両手でキャッチした。

 手にした物が思った以上に重かったのか鮪麗は「うぉ」と声を出し顔面から転びそうになったが、何とか踏ん張る事ができた。

 

 「こ、これって...」

 

 鮪麗が手にしたのはリボルバー式の銃、コルトパイソンだった。

 

 「おお!これなら対抗でk」

 

 鮪麗は意気追々と振り向き『それ』を見た。

 

 『それ』は貌のない円錐形(ry

 

 「勝てるかぁぁ!相手は神話生物だぞ!せめて純銀マケドニウム加工水銀弾頭弾殻 マーベルス科学薬筒NNA9 全長39㎝ 重量16㎏ 13㎜炸裂徹鋼弾『ジャッカル』とかにしてよ!」

 

 パーフェクトだ鮪麗...だけどそんな物、鮪麗が使いこなせる訳無いだろw

 

 「うるせぇバーカ!そんなんわかっt」

 

 1人ぶつぶつしゃべっている所にしびれの背後で爆発が起き鮪麗は吹き飛ばされた。

 

 「ぬぅああああ!!なんだ?なんだ?」

 

 爆発したのは『それ』がレーザーを放ったからだ。

 吹き飛ばされた鮪麗は壁に激突し地面に倒れこんだ。

 この展開さっきも見たような気がするのは鮪麗だけだろうか?

 倒れこんだ鮪麗を『それ』は荷物のように掴み引き上げ自身の頭部に引き寄せた。

 

 「余興は終わりです、さぁ大人しくその装置を渡していただきましょう、そうすれば楽に死なせてあげましょう」

 

 「死ぬのは確定かよ!」

 

 鮪麗はそう言いながらじたばたした。

 そんな暴れる鮪麗に痺れを切らした『それ』は鉤爪を首もとへ近づけて「大人しくしなさい」と脅した。

 鮪麗は怖じ気づいてピタッと止まった。

 

 「良い子です、さぁ装置を渡しt」

 

 すると鮪麗は持っていた銃を『それ』の頭部にゼロ距離で連射した。

 

 命中率20≧1クリティカル

 6D8⇒32

 

 クリティカルに加え、なかなかのダメージに鮪麗はガッツポーズをした。

 

 思いもよらないダメージに『それ』は「ウガッ」と悶絶して鮪麗を放した。

 

 「へっへぇ!ザマァ見ろ!」

 

 鮪麗はヘラヘラ笑いながら逃げだした。

 

 「気を反らす為に打ったけど、おもいの他効果てきめんだぜ!」

 

 「こ、この...」

 

 すると『それ』は自身の腕をまるでゴムのように伸ばし逃げだした鮪麗を再び捕まった。

 

 「ぎゃああ!せっかく逃げれると思ったのに!」

 

 再び捕まった事に鮪麗はジタバタとした。

 

 「うぐっ!?」

 

 お腹当たりに強い衝撃を受けた...鮪麗はゆっくりと視線を下に向けると、鮪麗の腹に『それ』の鉤爪が貫いていた。

 貫いた鉤爪からは赤い液体が流れ『ピタッピタッ』と雫が落ちた...それは血であった。

 鮪麗は「コフッ」と咳き込むと口から血を吹き出した。

 

 「言ったでしょ?大人しくしなければ楽に死なないと」

 

 『それ』は鮪麗の腹を貫いた鉤爪をじわじわと上げていき身体を真っ二つに切り裂こうとした。

 腸と血が地面にぶちまけられた。

 

 「うぐっ、あ"あ"、あ"あ"あ"あ"」

 

 鮪麗はゆっくりと切り裂かれる痛みに苦しみ悶絶した。

 

 「ん~良い表情と叫びだ」

 

 痛い...苦しい...その言葉が脳裏に過る。

 指先の感覚が無くなっていく...ああ死ぬのだろう。

 次第に鮪麗の意識が薄れていった。

 目を閉じて行く鮪麗を見て『それ』は「もう少し貴女の表情を見ていたかったのですが」と残念がり貫いた鉤爪を引き抜き鮪麗を放した。

 

 「まぁいい...さて装置は何処に」

 

 『それ』は装置を探ろうと鮪麗の身体を探った。

 

 「...無い?」

 

 いくら探しても装置は無く『それ』は焦りを感じた。

 

 (持っているはずだ...持っているはずなのに何故無いッ!?)

 

 すると突然鮪麗の肉体が崩れ始めた。

 加えて衣類等の持ち物もまるで灰ののように崩れ初めていった。

 

 (どう言う事だ!なんだこの崩れ方は...これでは人間でh)

 

 次の瞬間『バンッ』と銃砲が鳴り響いた。

 

 命中率20≧20

 1D8⇒8

 

 『それ』の頭部に銃弾が貫いた。

 

 「ッ!?」

 

 『それ』は直ぐ様後ろを振り向くとそこには銃を構えた鮪麗が立っていた。

 

 「よくも殺してくれたね君~」

 

 「なッ!?一体どう言う事だ!」

 

 死んだはずの鮪麗がいる事に『それ』は同様した。

 

 ふと『それ』は遺体となった鮪麗の方に目線を向けたが鮪麗の姿形は見当たらなかった。

 

 「ま、まさか...あれは偽物だったのか」

 

 「偽物?あれは本物であってるよ?」

 

 (...そうか、確かこいつの能力は『スタッフ』と言う分身を出せる...それを利用したようですね)

 

 「ですが理解できませんね...せっかく逃げられるチャンスだと言うのに」

 

 「いや、今までの傾向からして君から逃げるのが不可能だからね、勇気を振り絞ってて奴だよ!」

 

 「それは勇気とは言えませんね、無謀って言うのですよ!」

 

 『それ』は鉤爪を伸ばし再び鮪麗の身体を貫こうとした。

 

 「鮪麗が君に勝てるわけないよ...だから待っていたんだよ『ラウンドが終わるのを』」

 

 鮪麗はニヤリと笑っていて『それ』は一瞬嫌な予感がした。

 その予感は当たり、伸びた鉤爪に突如弾幕が当たり鉤爪が消し飛んだ。

 

 『それ』は鮪麗が弾幕を撃ったと思ったが、弾幕を撃った様子は無く、別の誰かだとわかった。

 

 「だ、誰だ!?」

 

 弾幕が飛んできた方向を見るとそこにはドレミーが宙に浮いて『それ』を見下ろしていた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 遡る事すこし前...鮪麗が逃げ出してしばらく、気絶しているドレミーにスタッフ達が群がっていた。

 

 オコサナケレバ

 ドウヤッテ?

 ミズカケル?

 ソンナデオキル?マンガジャナインダヨ

 ショクチリョウジャネ?ロールプレイングダカラ

 ナグルカ

 ソウダネ

 

 スタッフ達の話し合いの結果ショック治療で直す事になった。

 スタッフ達はドレミーのお腹に目掛けて拳をおろした。

 ドレミーは「グハッ!?」と飛び起き気がついた。

 

 「そ、そんなに強く殴らなくてもいいじゃないですか」

 

 ドレミーは腹を抱えて震えていた。

 スタッフ達は両手を合わせて謝罪した。

 

 「はっ!そんな事より奴は!?鮪麗さんは無事ですか!?」

 

 ドレミーは辺りを見渡すが姿はなかった。

 鮪麗の事を心配してくれるなんて嬉しいね~

 するとスタッフ達はガサゴソとし始めジェスチャーで鮪麗の状況を説明し始めた。

 

 「えっと...必死で逃げてるが...捕まった!?めちゃくちゃヤバいじゃないですか!」

 

 するとスタッフ達は鮪麗を助けて欲しいとアピールをし、ドレミーは了承して向かおとしたが、気に止めた。

 

 (いや...今の私で勝てるのだろうか、あれは鮪麗さん同様に夢の適正がある上に使い方もわかっている)

 

 ドレミーは向かった所で勝ち目は無いのだろうかと思った。

 それを見てスタッフ達は何故かドヤッとしてドレミーは(なにやってるのだろう?)とキョトンとした。

 

 「...もしかして任せろって言いたいのですか?」

 

 そう聞くとスタッフ達は頷いた。

 

 「申し訳ないのですが、鮪麗さんにも言った通り貴女達では役n」

 

 スタッフ達はドレミーの話を聞かず円陣を組み初め、それを見てドレミーはため息を着いた。

 

 (鮪麗さんの分身なだけあって自由ですねー)

 

 すると円陣を組んでいたスタッフ達が突如光初めてドレミーはその光に目がくらんだ。

 しばらくすると光は収まりドレミーは辺りを見渡すとスタッフ達の姿は無く、代わりに『7色のディスク』が落ちていた。

 

 「な、何ですかこれ?」

 

 ドレミーは呟きながらそのディスクに触れた。

 触れた瞬間、ディスクは跡形も無くなりドレミーは何処に行ったのか見渡したがディスクは何処にもなかった。

 

 「無くなったのも気になりますが...なんだか力が漲るというか、戻ったというか?」

 

 何故か力が漲る事にドレミーはキョトンとした。

 

 (もしかしてあれが?)

 

 ドレミーはスタッフ達の自信ありげな態度と行動とディスクに触れた瞬間に消えた事が意味があるのではと考えた。

 

 (恐らくあれはあの子達が変身した姿...もしかして私の中に?)

 

 ドレミーの予想は大まか当たりでドレミーはスタッフ達をインストールしている状態である。

 鮪麗の体質が夢に適正があると言うなら分身にも適正がある...スタッフ達をインストールすれば夢の主導権はドレミーに傾き多少本来の力が扱える。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 ドレミーは鮪麗のもとに降りてきた。

 

 「役にたたないと言いましたが、意外と役立ちましたよ鮪麗さんのスタッフさん達」

 

 「ふっ...鮪麗の凄さにやっと気づいたんだね!」

 

 「いや、凄いのはスタッフさん達で鮪麗さんはそんなに...」

 

 「んだと!鮪麗だって凄いんだぞ!」

 

 そういうとドレミーは「あーはいはいすごいすごい」と適当にあしらった。

 

 「くっ...人数が増えた所で状況は変わるまい、まとめて始末してあげましょう」

 

 『それ』は消し飛んだ腕を瞬時に直し2人に向けて鉤爪を伸ばした。

 

 「く、来るよ!ドレミーの力!見せちゃいなよ!」

 

 イケイケでそう言うが何故かドレミーは無言で立ち尽くしていた。

 

 「ど、ドレミー?」

 

 「...」

 

 「ちょ、ちょっとドレミー!?ぼーとしないで何とかしないと!」

 

 いくら言おうがドレミーは何もせず、それどころか机と椅子を出して呑気にティータイムをし始めた。

 

 「な、何してるの!?ま、まさかまだ一時的な狂気に陥っているんじゃ!」

 

 (なにを考えてるんだ?...)

 

 鉤爪は目と鼻の先まで近づいていた...

 

 「も、もう駄目だァ!!」

 

 「そんなに慌てなくても大丈夫ですよ鮪麗さん」

 

 ドレミーはティーカップを置き指パッチンをした。

 すると目の前にまで迫った鉤爪はピタッと止まった。

 

 「!?」

 

 「え...止まって?」

 

 「今の私は万全では無いにせよ主導権は私に傾いています...この程度の攻撃、私にはどうってことはない」

 

 ドレミーは立ち上がり止まった鉤爪に近づいた...そしてその鉤爪に人差し指で触った。

 触れた先から鉤爪は乾いた砂のように崩れ始めた。

 

 「おお!凄い、これがドレミーの力!」

 

 「ッ!?」

 

 このままではまずいと思った『それ』は自らの腕を切り落とした。

 

 「くっまさか貴女にそんな力があるとは...だが、それは私もだが」

 

 『それ』は腕を直しドレミー同様、指を鳴らした。

 しかし何も起きず『それ』は何が何だかわからず困惑した。

 

 「ど、どう言う事だ...何故力がッ!?」

 

 「当然ですよ、私が何も対策をしないとでも?」

 

 ドレミーは主導権を駆使して『それ』の力を縛ったのだった。

 

 「くっ...」

 

 「そして...貴方の本来の姿を暴いてあげましょう」

 

 ドレミーはそういうと鮪麗は「本来の姿?」と不思議そうにした。

 

 「奴は夢の力で自身の姿を変えています」

 

 するとドレミーは再び指を鳴らすと『それ』の姿はみるみると変わっていった。

 その姿はハロウィーンでよく見るカボチャの頭に首元にひだ襟の付いた、青地に白い星マークと赤白のストライプの服を着てた全体的にピエロを思わせる服装をした少女へと変わった。

 

 「あ!お前、旗八の所にいたジャックオランタン!」

 

 鮪麗がそう言うとジャックは慌てその場から逃げ出した。

 

 「あの野郎逃げやがった!」

 

 「本来の姿と力が使えれなくなったからでしょう...あれならほっておいても大丈夫でしょ」

 

 「いや良くないよ!あれは不具合の影響で発生した奴なんだから」

 

 そう言うと鮪麗はジャックが逃げた方向へと走りだした。

 

 「あ、ちょっと鮪麗さん!」

 

 ドレミーは鮪麗の後を追った。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 「ぐぬぬ...あともう少しで装置が手に入りそうだったのに」

 

 逃げているジャックはうまくいかなかった事を悔しがっていた。

 

 (せっかく元の体に戻りそうだったのに...これも全て奴のせいだ)

 

 「失敗を鮪麗のせいにしないでくれないかな?」

 

 突如聞こえてきた鮪麗の声にジャックはビクッとなり声のする方に目線を向けた。

 『バン』と音ともにジャックは強い痛みを受けた。

 その痛さのあまりジャックはその場で倒れこんだ。

 

 「もーそのぐらいの痛みで悶えるなんて、鮪麗の時の方がめちゃくちゃ痛かったんだからね?」

 

 (あれは分身であって貴様ではないだろ)

 

 「にしてもスゴロクがクリアしたのに君は消えなかったのがずっと気になっていたんだよね~」

 

 「何を言っているんだ?」

 

 「いや~ちょっとした好奇心なんだよね...もしかして君『根付いてるタイプ』かい?」

 

 鮪麗はそういうがジャックはキョトンとした。

 ジャックの反応を見て鮪麗は「あー気づいて無い感じね」と勝手に納得した。

 ジャックはふと辺りをキョロキョロとした。

 

 (まさか1人で私を追って来たのか?)

 

 ジャックは用心深く周りを見たがドレミーの姿は無く、ジャックはそれがチャンスだと思い、弾幕を出そうとした。

 出そうとした瞬間、鮪麗は銃でジャックの両手を撃ち抜いた。

 

 「うがぁ!...な、何故...バレた...」

 

 「第三者の目があるからね~君が何を思い何をしようとしているか、なんてわかるよ」

 

 (な、何なんだ?...私の正体も知っていて、行動までわかるなんて...)

 

 「一体貴様は何者なんだ?」

 

 「もしかして気づいてないの?」

 

 「...は?」

 

 「ああ...でも無理は無いか、世界観が違うもあるし」

 

 ジャックは鮪麗の言っているのか理解が出来なかった。

 

 「まぁ気にしなくていいよ」

 

 そう言うと鮪麗はジャックの頭部に銃口を当て「どうせ消えるんだから」とニコッと笑った。

 ジャックは鮪麗の笑顔を見て恐怖を感じた...ジャックはそれに見に覚えがあった。

 絶対的な恐怖...抗うことも逆らう事も出来ない...

 

 「...いや、そんな筈はない、貴様はッ...いや、あnムグッ!?」

 

 ジャックが何か言いかけた瞬間、鮪麗はジャックの口の中に銃口をねじ込んだ。

 

 「...The Outer GODSの君も死ぬの怖い?」

 

 「!?」

 

 『バンッ!』

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 「もう、鮪麗さん...一体何処に行ったのですか?」

 

 鮪麗とはぐれてしまったドレミーは辺りを見渡していた。

 そんな事をしていると少し離れた先で「やっほードレミー!」と大声で手を振る鮪麗がいた。

 

 「もう、勝手な行動しないでくださいよ鮪麗さん!もしかしたら奴が機会を伺おうと潜んでいるかもしれないのですから!」

 

 ドレミーは辺りをキョロキョロと見渡しジャックを警戒した。

 

 「ああ、ジャックなら鮪麗が倒したよ!」

 

 鮪麗がそう言うとドレミーは「は?」と言い信じがたい表情をした。

 

 「今までのダメージが蓄積されてた見たいから助かったよ」

 

 鮪麗は銃を見せびらかすと、ドレミーは「なるほど」と納得した。

 

 「だとしたらスタッフさん達はもう大丈夫ですかね」

 

 「それもそうだね、スタッフ~♪アンインストール」

 

 鮪麗がそう言うとドレミーの胸元から7色のディスクが飛び出し、鮪麗はそれを取りしまった。

 

 「あ、そう言えばなんだけど、あのジャックて奴、歩とか咲にも化けていて、その2人には無縁塚で集合するって伝えれてないんだった!」

 

 「だとしたら、におさんと旗八さんも伝わっていないのでは?」

 

 「いや、あの2人は本物だから伝わっているよ」

 

 「...鮪麗さんのご友人さんってあんな感じなのですか?」

 

 「地雷を踏まなければ大丈夫だよw地雷をねw」

 

 ドレミーは引き気味で「それが一番不安なのですが」と呟いた。

 

 「まぁいいです、お二方には私が伝言を伝えておきますので安心してください」

 

 「え?ドレミーが伝えに言ってくれるの?」

 

 最初、ドレミーは鮪麗を1人にさせる訳には行かないと言っていたのにどう言う風の吹き回しなのだろうか?

 

 「もう鮪麗さんはお時間のようですし、それぐらいお安い御用ですよ」

 

 「え、時間?」

 

 鮪麗はキョトンとしているとドレミーは鮪麗の足元に指をさした。

 鮪麗は足元を見ると、幽霊のように薄れいっている事に気がつき「うわ、まじじゃん」と驚いた。

 

 「て言うことはドレミーとはもうお別れになるんだね...グスン、また会おうね」

 

 「あ、いや、出来れば2度とごめんなのですが」

 

 「ちょ、ちょっと!今涙の別れなんだからそんな事言わないでよ!」

 

 鮪麗はそういうとドレミーは、ふふっと笑い「冗談ですよ」と答えた。

 

 「こういうトラブルはごめんですので、次はちゃんとした形でお会いしましょう」

 

 ドレミーはニコッと笑いながら手を振った。

 鮪麗は「うん!」と頷き、同様に手を振った。

 そして鮪麗の姿形は無くなった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 守矢神社...

 

 「んしょと、ここら辺でいいっしょ」

 

 歩は文と早苗を拝殿の所にそっと置き毛布をかけた。

 

 「少し肌寒いからね~...さて、皆に会うの久々って感じでなんだかワクワクしちゃうね!」

 

 歩はルンルンで飛び出した。

 飛ぶ最中、歩は文達の方へチラッと見た。

 

 「楽しかったよ、あやや、さなっち」

 

 歩はニコッと笑い、そのまま飛び去った。

 そんな飛び去る歩を神奈子と諏訪子が見つめていた。

 

 「もしかしてあゆゆは神奈子が言ってた安定した所に向かってるのかな?」

 

 「おそらくな...しかもあいつ、私らがいることがわかって2人をここに置いていったな」

 

 「お調子者だけど、抜け目ない奴だったね」

 

 「ああ...神までもてあそぶような奴だからな、全くやりにくい奴だったよ」

 

 神奈子はそういうが、その表情はどこか微笑んでいて、諏訪子もそれを見て微笑んだ。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 冥界の出入口にある石段を咲は降りようとしていた。

 

 「あら、もう行っちゃうの?」

 

 そんな咲に幽々子が話しかけると「ああ」と答えた。

 

 「あの子達には、何も伝えなくて良かったの?」

 

 「言ったら言ったでめんどうだからな」

 

 (あいつらの事だからめちゃくちゃ勧誘しまくるだろうからな)

 

 すると咲はそのまま進み始め、幽々子は手を振り見送ろうとした。

 が、咲はふと振り返り「少し頼んでもいいか?」と尋ね、幽々子は「何かしら?」と聞いた。

 

 「お燐とこいしに伝えてくれ、世話になったてな」

 

 咲はそう言うと幽々子は「ええ、伝えておくわ」と言った。

 それを聞いて咲は「よろしく頼む」と軽く会釈して、そのまま進んだ。

 

 「...不器用な子ね」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 永遠亭...

 起床してすぐ、におは手紙を書いていた。

 

 「...これでよし」

 

 [咲夜さんと永遠亭の皆様へ、夢の世界で虹村ちゃんが空間が安定している場所を教えてくれたので、そこに向かいます。お世話になりました。]

 

 におは咲夜達にこれ以上迷惑かけないようにと思い、このような形で伝えようとした。

 手紙を書き終えたにおはベッドの上に置き、におは部屋を出た。

 

 (あの時の虹村ちゃん、偽物だったから疑っていたけど...)

 

 「でもまぁあの後ドレミーさんが来てくれたから信用しても良いよね!」

 

 におは自信にそう言い聞かせながら部屋を出て無縁塚へ向かった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 太陽の畑...

 幽香の家の扉がゆっくりと開いた。

 すると中から旗八がそろーり、そろーりと音をたてないゆうに出てきた。

 

 「無縁塚に行くつもり?」

 

 そんな旗八に幽香が声をかけると、旗八は「ピィ!?」と驚き細くなった。

 

 「あ...あ、はい」

 

 旗八は震えながらそう言うと、幽香は「そう」と呟いた。

 

 「...」

 

 「...」

 

 「...?」

 

 幽香はそれ以上何も言わず無言で旗八を見つめていた。

 

 (な...なんで無言?というかずっと見つめられてるは何で?)

 

 無言で見つめられるこの時間に旗八は混乱した。

 すると幽香は旗八へと向かい、旗八はビクッとなった。

 段々と近づく幽香に旗八は挙動不審になった。

 そして幽香は旗八のそばによると、しゃがみこみ抱きしめた。

 旗八は何が何やらわからず困惑した。

 

 「気をつけてね旗八ちゃん」

 

 「...!?」

 

 結局旗八は幽香の行動がわからず仕舞いで、頭に『?』が埋め尽くされた状態のまま無縁塚へ向かった。

 

 「な、なんだったのだろうか?」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 命蓮寺...

 夢から覚めた鮪麗は起き上がった。

 

 「さて、みんな向かっているみたいだし、鮪麗も向かいますか」

 

 鮪麗は立ち上がり直ぐ様、無縁塚に向かおうと部屋の襖を開けた。

 開けた瞬間、目の前に霊夢が仁王立ちしていた。

 

 「うわっびっくりした!?」

 

 「やっと起きたのね...てか、何処に行こうとしているのよ!」

 

 「今から無縁塚に向かおと思いまして」

 

 「はぁ!?向かうってあんた、まだ伝達していないのに、そんな...あ」

 

  霊夢は何か察したような表情をした。

 

 「もしかしてあんた、夢の世界に行った?」

 

 「はい」

 

 「そこの獏に伝達を頼んだ?」

 

 「はい」

 

 すると霊夢は「やっぱりか」と呟いた。

 

 「流石霊夢♪鋭いね~」

 

 「というかあんた!もしかして1人で向かおとしてるでしょ!」

 

 「あ、いや~...何て言うかこれ以上霊夢達に迷惑をかけたらいけないかな~て思ってさ」

 

 「あんた1人で行けるとでも?」

 

 「...あ」

 

 すると霊夢はため息をついて呆れた。

 

 「その心遣いは良いけど、到着する前にそこら辺の妖怪とか喰われたら身も蓋もないどこらか逆に迷惑なんだけよ!」

 

 霊夢に叱られた鮪麗はシュンとなった。

 

 「はぁ...仕方ないから私も動向するわよ」

 

 それを聞いて鮪麗はパァと明るくなった。

 

 「よーし!そうと決まれば早速レッツゴー!」

 

 (調子がいい奴め)

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 初めに無縁塚に着いたのは、一番距離の近い咲だった。

 

 (あいつらは...)

 

 咲は鮪麗達がいないか辺りを見渡した。

 しかし咲の目に映るのは外の世界から漂流したガラクタばかりだった。

 

 「奥にいるのか、まだ来ていないか...」

 

 (というか本当にここは安定しているのか?)

 

 咲は疑いながらも奥へと進んだ...すると何処からか『ゴオォォォ!!』まるでジェット機のエンジン音のようなものが聞こえた。

 咲は音のする上空を見上げた。

 見上げるとそこには赤く輝く光の線が伸びていた。

 咲はその赤い光に見覚えがあり、それが歩の炎だとわかった。

 一方上空にいた歩もこちらを見上げている咲に気がついた。

 

 「お!さっきーはっけーん♪」

 

 歩は直ぐ様、軌道を変えて咲のもとへ下りた。

 

 「ウェーイさっきー!おひっさ~!」

 

 「合流出来たって事はあの獏の言う通り安定してたんだな」

 

 「それな!私ちゃんはあややの新聞を使って伝えようかな?て思ってたけど、まさか村さんが夢を通して伝達してくれるなんてね...村さんにしてはナイスプレーだね」

 

 「もともとあのアホのせいだからプラマイゼロ...いやまだマイナスだな」

 

 咲はそういうと歩は「それなw」とへらへら笑った...酷くない?

 そんな事をしているとガサゴソと草木が揺れる音がして、咲と歩は音の方に目線を向けた。

 そこには大きな白銀狼がいた。

 2人はそれが旗八のフェンリルだとわかり、反射的に背中辺りを見た。

 フェンリルの背中からヒョコッと旗八は顔出し「あ、パリピと姉貴」て嬉しそうな表情をした。

 旗八はフェンリルから降りて2人のもとへ駆け寄った。

 

 「やっさんおひさ~」

 

 「おひさー」

 

 歩と旗八は両手でハイタッチをして、咲は「お前も久しぶりだな」とフェンリルの頭を撫でた。

 

 「というかやっさん1人って言う事は大丈夫だったの?」

 

 「いやーもうあんな思いはもうこりごりだよ」

 

 プルプルと震えながらそう言う旗八を見て、歩と咲は旗八の今までの苦労が目に浮かんだ。

 

 「あー察し...」

 

 「お前の苦労はわかった...この怒りはあのアホにぶつけよう」

 

 咲はそう言うと旗八は頷いた...ひぇ

 

 「あとはその村さんとえっt」

 

 歩がにおの名前を出そうとした瞬間「みんなぁ!」とにおの声と『ドドドド』と足音?が聞こえた。

 

 「...なんか嫌な予感がするのは私ちゃんだけ?」

 

 「奇遇だな儂も」

 

 「私も」

 

 3人は声のする方へゆっくりと振り向くとそこには目を涙を流しながらこちらへと走る、におの姿だった...この展開、前回と同じである。

 

 「ぎゃあああ!?なんかめっちゃ怖いんだけど!」

 

 「なんで司令、リミッターが外れてるの!?」

 

 「しばらくぶりだからだろ!そんな事より早く回避s」

 

 がッ...駄目ッ...既にッ...目と鼻の先ッ...

 

 におは涙をながら3人に飛びかかった。

 

 「「「うぎゃあああ!!」」」

 

 3人はにおに押し潰され断末魔を上げた。

 

 「うええええん!!会いたかったよみんな!!」

 

 「え、えっちゃん...気持ちはわかるけど...苦しいよ」

 

 「水を指すようだけど、もっちーはいないよ?」

 

 旗八がそう言うと、におは「え!?」と驚き辺りを見渡した。

 

 「あの野郎、儂らを呼びつけておきながら遅れてくるとかなめてるな」

 

 咲はそう言いながら手をポキポキと鳴らした...ひ、ひぇ

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 一方、鮪麗と霊夢は無縁塚にいた。

 

 「ちょっと、この先にいるって言ってたのあんたよ!どこにもいないのだけど」

 

 霊夢はピリピリしていた。

 

 「うーん、確かこの辺のはず...」

 

 鮪麗は辺りを見渡した...そして

 

 「んー...ん!」

 

 鮪麗が見た先にはみんなの姿だった。

 

 「おぉ!いた!」

 

 鮪麗は嬉しさのあまり走り出し、霊夢は「ちょっと!」と呼び掛けるが鮪麗は止まる事はなかった。

 

 「...ったく」

 

 霊夢は呆れながら鮪麗の後を追った。

 

 「おーい!みんなぁ!」

 

 鮪麗は大声でそう呼び掛けると全員、鮪麗の事に気付き、こちらに走りだした。

 ああ、やっぱりみんな鮪麗に会いたくて仕方なかったんだね!

 鮪麗は両手を広げた。

 まさに感動の再会...互いの距離は縮まり、鮪麗達は感動のハグをし...

 

 ではなく4人からのボディーブローだった。

 

 「うっおぉおあ!?」

 

 鮪麗の視界の全てがスローに映った...あ、これが走馬灯かな?

 鮪麗の意識は次第に薄れて...が、意識はグイッと何故か戻された。

 

 「え?なんd」

 

 「おい、てめぇ何眠ろうとしやがる、まだ殴り足りないぞ?」

 

 鮪麗は咲に胸ぐらを捕まれていた...あ、それで意識が戻されたんだ。

 

 「出会い目頭の暴力...それでこそ咲だよ!」

 

 そう言うと咲は鮪麗の腹に目掛けて再び殴っ...あ、やべ溝に入った。

 

 「うぼぉあ!!」

 

 咲の拳で吹き飛ばされた鮪麗は旗八に受け止められた。

 ああ、旗八は鮪麗の事を心配してくれr

 

 「もっちーのせいでめちゃくちゃメンタルがヤバかったんだから」

 

 旗八の蹴りが鮪麗の顔面に炸裂した。

 

 「そげぶッ!」

 

 旗八の蹴りで再び吹き飛ばされると、におがそれ受け止めた。

 

 「に、におは優しくしてくれるよね!」

 

 鮪麗はうるうると見つめると、におは歯を食い縛った。

 

 「ごめん虹村ちゃん!みんなに迷惑かけたのは良くないよ!」

 

 優しくしてくれると思ったのに、におのビンタが炸裂した...まぁ、当然である。

 鮪麗はにおのビンタで吹き飛ばされ歩のもとへやって来た。

 あーはいはい、こう言う流れね、鮪麗は皆から天罰を受けるって流れね。

 

 「んー...じゃあノリで!」

 

 「何そのりyうがッ他のみんなより強くない!?」

 

 歩は鮪麗の頭上から拳骨を食らわした。

 鮪麗は地面に叩きつけられると、そのまま全員からボコボコにされた。

 それを霊夢は見ていた「うわっ」と呟いた。

 しばらくして...

 

 ボコボコにされた鮪麗はまるでゴミのように捕まれていた。

 

 「」

 

 「ちょっと...死んでるんじゃないでしょうね?」

 

 「こいつはしぶといから気にするな」

 

 咲はそう言うがピクリとも動かない鮪麗を見て(まじで死んでない?)と疑った。

 すると突然、歩が「あ、ちょっと待って」と言い出し、におが「どうしたの、高酒ちゃん?」と尋ねた。

 

 「霊夢がここにいるって事は、もしかして私ちゃんらを退治しに来たんじゃ?」

 

 歩がそう言うと全員、反射的に警戒態勢をとった。

 すると霊夢は「そんなわけないでしょ」とため息をついた。

 

 「鮪麗が1人で無縁塚に向かおうだなんて無謀な事を言うから着いてきただけよ」

 

 それを聞いて、におが「もしかして虹村ちゃんが心配で?」と訪ねると、霊夢は「めんどう事を起こさせないためよ」と、プイッとそっぽを向いた。

 

 ツンデレである 

 

 (ツンデレだ)

 

 (ツンデレだね)

 

 (ツンデレかよ)

 

 「レイちゃんツンデレだね~」

 

 霊夢は「誰がツンデレよ!というかレイちゃん言うな!」とぶちギレた。

 

 「というか、さっさと帰りなさいよあんたら、また、何か変な事が起きる前に」

 

 霊夢はそう言うと、咲が「それもそうだな」と言い転送装置を起動した。

 

 「レイちゃんともゆっくり話したかったけど、長いは出来ないからね...それじゃあ、また会おうね♪」

 

 歩は手を振りながら、そう言うとシュンと瞬く間に消えた。

 

 「コラボが出来なかったのが心残りだが、まぁ次、機会があればだな」

 

 咲も同様にいなくなった。

 

 「本当にご迷惑をおかけしました、次はこうならないようします!」

 

 におは頭を深く下げた状態で姿を消した。

 

 「あ...えっと...また」

 

 旗八はたどたどしくしながら消えた、相変わらずのコミュ障である。

 鮪麗はボロボロになりながらも手を伸ばし霊夢にバイバイをしようとしたが、力尽きた...そして鮪麗も居なくなり、5人は元の世界に帰ったのだと霊夢は実感した。

 

 霊夢は大きくため息を着いた...これにて一件落着!

 

 

 

 

 

 

 

 なんて、そんな都合の良い話しなんてあるはずも無いけど...

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