一族の悲願のため、聖杯を強奪し、大聖杯を象徴とし魔術協会から離反したユグドレミアの一族達。
魔術協会と対立した彼ら一族は一族の命運をかけた戦争を行う。
勝てば一族の悲願が。負ければ一族の滅亡…
負けることは許されない
古今東西に名をとどろかした英雄達
離反したユグドレミア陣営を黒、魔術協会陣営を赤とし各陣営サーヴァント七騎呼び出し、相対する七騎のサーヴァントを滅する。
今までの冬木を超える一四騎のサーヴァント。
それは今までのサーヴァント七騎で行われる戦争ではない。これぞまさしく『大戦争』といえるだろう。
そして今、黒の陣営がサーヴァントを呼び出すため、儀式場にいた。
ロシェ・フレイン・ユグドレミア
数いるユグドレミアの中で十三歳という若輩でありながら、ゴーレム使いとして名を馳せる。
ダーニックやゴルドといった人間性を捨てきれない彼らとは違い、生まれたときからゴーレムと一緒だった彼は良くも悪くも「純粋な魔術師」といえるだろう。
そんな彼の頭の中はゴーレムの製造と改良しか頭になく、根源のことなどどうでもよく思っていることから正しい魔術師といえるのかは怪しいが…。
そんな彼が聖杯戦争に参加したのは「魔術師」の英霊、アヴィケブロン。
十一世紀の哲学者においてアラビアユダナの学問や知恵をヨーロッパに伝え、中世ヨーロッパのルネッサンスの起点となった人物の一人であり、
ヘブライ語の『受け取る』という単語からカバラという概念、つまり魔術基板の一つを生み出した一人である。
そんな彼を呼び出し、そして自分のゴーレムを見てもらおうと思っていた。
彼が持っている布の中にはアヴィケブロンを呼び出すための触媒が入っている。
おそらくアヴィケブロンの遺物と思われるブローチのような物が中には入っていた。
アヴィケブロンを、サーヴァントを呼び出すために溶けた黄金と銀の混合物で描かれている複雑で繊細な魔方陣に近づく。
「それでは、各自が集めた触媒を祭壇に配置せよ」
ダーニックに指示にマスター達が一人、また一人触媒を祭壇に配置していく。
これからおこることにわくわくし、祭壇に配置したあと、上機嫌で元の位置に戻った。
「それでは始めよう!我が
緊張が高まり、固い者もいるがロシェは玉座に座るランサーの重圧すら者ともせず詠唱を唱えた。
「「「「「
ただ
―
この
「ーされど
光が儀式場を飲み込んだ。
「サーヴァントキャスター…召喚に応じ参った」
出てきたのは鷹のかぶり物をかぶったような金色の鎧を着た何かがたっていた。アヴィケブロンは全身を隠していた時もあったからこんな格好もあり得るのかと考えたがすぐそれは違うと判断した。
足が金の鎧に覆われているとはいえ、キャスターのそれはとても人の足と呼べるような者ではなかったから。
「君は…一体誰なんだい?」
ステータスはキャスターらしく魔力、宝具がA+とそれ以外も幸運を除きキャスターにしては悪くないステータスをしている。
「ふん、余を前にして頭を垂れることもせず、先に名を聞くとは…敬意を払うことすらできない無礼者よ。塵となるがいい」
そう言うや私の方へ手を伸ばそうとしてきて…
「ちょちょ、ちょっと待ったー!」
間に入ってきたピンクの髪をした人によって止まった。
「ちょっときみ!召喚されて早々になにしてんのさ!」
「召喚された者に敬意をはらうことすらできぬ者などいらぬわ」
「まぁ彼にも悪いところはあったかもしれないけどいきなり殺すのはやめてあげてよ。ボクはサーヴァントのライダー!シャルルマーニュ十二勇士がひとり、真名をアストルフォ!ところで…君は一体誰なんだい?」
“黒”のライダー アストルフォ
聖剣デュランダル、ヒッポグリフを所持しカリゴランテといった巨人退治や失恋し発狂したオルランデを治すため月へ旅行に行ったりと、数々の逸話と宝具を持つ青年
「フンッ…サーヴァントキャスターアジールだ」
“黒”のキャスター アジール
杖を持ちながら腕を組み、不機嫌そうに彼は名乗った。アジール?
「アジール?どこかで聞いたことあるような…まぁいいや!で、君は?」
「サーヴァントアーチャー。我が真名はケイローンです」
“黒”のアーチャーケイローン
射手座となったケンタウロス一族の賢者。ヘラクレスやアスクレピオスなどギリシャの数多の英雄に教えを授けたといわれる
ケイローン?にしては足が...
「ま いっかよろしくねケイローン」
アストルフォも同じように疑問をもちつつもまだわからないのサーヴァントの方が興味が強かったのか、興味は他のサーヴァントに移っていった。
「で君は?」
自室に戻ったロシェはため息を吐きたくなった。
あの後、サーヴァント同士の自己紹介が始まるもゴルドが呼び出したサーヴァントは
「真名の開示が致命的だ」
として開示することなくそのまま去ってしまうし、僕の呼び出したサーヴァントはどういうわけか、アヴィケブロンではなく皇帝サマだし…。
皇帝アジール
魔術の基盤ができるもっと前、砂漠の国シュリーマの皇帝。
傲慢で周りを見ぬまま権勢を強め、全世界の支配者として君臨するために、超越者の儀式を計画し、失敗。
その後、数千年にわたり、シュリーマは廃墟となるも子孫の血によって復活し、超越者となり国を治めた。
ー書記官カー=ニール『超越者万軍の歴史』より
セイバー 不明
ランサー ヴラド三世
アーチャー ケイローン
ライダー アストルフォ
キャスター アジール
アサシン 不明
バーサーカー フランケンシュタイン
皇帝サマの彼はダーニック、ヴラド三世と、対立し、ほかのサーヴァントと交流を深めることもなく、早くも孤立していっていた。
ダーニックには己のサーヴァントの手綱くらいしっかり握れないのかと笑われてしまい、ヴラド三世とは
「誰だか知らぬがそこをどけ。そこはオマエのような虫ケラがいる場所ではない。そこは余が座るべき席だ!」
と言い真っ向からヴラドと対立した。
味方同士ということもありぶつかることなく終わったが、ピリッとした空気が収まることはなかった。
ステータスが優秀とされる三騎士、しかも知名度補正のついたヴラド三世などと戦っても勝てるわけがない。
図書館で彼の資料を探すもあったのはほこりをかぶった所々破けている本一冊だけ。
本来だったら望みのサーヴァントであるアヴィケブロンではなくとも神霊もどきのアジールを呼べた地点で戦争では立派な戦力となるだろう。
だが、何度も言うがロシェという少年は聖杯戦争など正直やっかいなイベントという程度でゴーレムの改良のことばかり考える人である。
アヴィケブロンを呼び出し彼から学ぼうとしたのか、彼のやる気は…もうなかった。
諦めて部屋でゴーレムを作っていると小さいゴーレムができた頃だろうか
視線を感じて後ろを見れば腕を組み、こちらを見ている皇帝サマがいた。
「なんだその不格好な泥人形は」
「…僕のゴーレムは不格好かもしれないですが、このユグドレミアの中では一番と言ってもいい。僕のゴ
「おまえの泥人形は無駄が多すぎる」
カッ、カッ、カッ
「そこで見ていろ、余を」
『砂よ!』
そしてその場で一瞬で作られたゴーレムを見て目を丸くした。
作られたそれはとても精巧にできていて、黒い肌も、この鎧も全部一瞬で…
それはゴーレムなんかではないそれは人と呼べるだろう。
これと比べれば確かに僕のゴーレムなど土人形と呼べるだろう。
「す、すごい…」
「おぬしは余の家臣となったいじょう、最低限これをできるようになってもらう」
僕は…すごい先生をよびだすことができたかもしれない!
「我が天命はすでに得たり。今回は何人たりとも止められはせぬ。何人たりとも…な」
シュリーマの兵、特にアジールの軍は撃退不可能と評されていた。兵は疲れも、容赦も知らない。感情も、躊躇いも、諦めもない…。
なんか書きたくなったので書かせていただきました。
亀更新とならますが是非見てくださるとうれしいです。
感想評価お待ちしております。…いえ、くださいお願いします