最近はシフトカーだけでなく魔進チェイサーにもベタ惚れ中。
本体とコードが繋がった武器とか直球真ん中ドストライクなんです。たまらんのです。
仮面ライダー然としたビジュアルもカラーリングも武器も技もバイクも何もかも!!何もかも!!
でもバイラルコアがかわいくない。無念。
《FINAL ATTACK RIDE...》
《DE DE DE DECADE》
ディケイド「はぁぁーーッ!!」
ディケイドの《強化ディメンションキック》を、ガドマは《墓射光線》で迎え撃つ。
必殺のキックは闇色のエネルギーを打ち破ったが、ガドマの剛腕で防がれダメージは通らなかった。
圧倒的巨体を誇るガドマ相手ではコンプリートフォームを超える力を持ったジェネレーションフォームを持ってしても、効果的にダメージを与えることができない。
ただひとつ幸いだったのは、ガドマが何故か湖から出てこようとしないことか。
ディケイド「警戒するべきはあの光線だけか」
鎧武「あんなデカブツの物理攻撃喰らったら一溜まりもないもんな…」
ディエンド「でもこっちの攻撃は通用しない。どうしようもないね」
ディケイド「Jの力を使えれば…」
《ジャンボフォーメーション》による巨大化能力を持つ仮面ライダーJの力があれば、ガドマとまともに戦うこともできるだろう。
だがディケイドにはその力はない。当然本人もいないし、そもそもジャンボフォーメーション自体自在に使える技ではない。
ディエンド「………」
ディケイド「……海東」
ディエンド「やっぱそうなる?でもあれとっておきだし、あんまり使いたくないんだよねえ」
ディケイド「そんなこと言ってる場合か!!」
鎧武「何か手があるのか!?」
ディエンド「…ま、仕方ないか。んじゃ、魔神君は士に頼もうかな」
《KAMEN RIDE...》
《J》
鎧武「うおおおおおーー!?」
ディエンドによって召喚されたのは…仮面ライダーJ。ジャンボフォーメーションにより巨大化した状態で呼び出されたJは呼び出されるなりガドマに殴りかかった。
振り抜いた拳がガドマを打つが、それでも大したダメージにはなっていないようだ。振り回す巨腕による反撃を受けたJが退き、湖を揺るがす。
ディケイド「海東!!」
ディエンド「はいはい」
《FINAL FORM RIDE...》
《DE DE DE DECADE》
ディエンド「痛みは一瞬だ」
ディエンドによってジャンボディケイドライバーに変形したディケイドが、ガドマの《墓射光線》で仰け反ったJの腰に巻きつき、Jを巨大なディケイドへと変身させた。
Jの巨体を借り受けて君臨したディケイドを前にガドマも戸惑いを見せるも、すぐに持ち直して威力の増した打撃を受け止める。
ディエンド「仮面ライダーディケイドジェネレーションフォームジャンボフォーメーション…ってところだね」
鎧武「長っ」
ディエンド「さて、僕たちは士の支援を───」
ガラク「おいおい、待てよ。そんなのアリかよ?」
ディエンド「…ってわけにはいかなそうだね」
不測の事態なのか、茂みから現れたガラクが唸り声を漏らす。
ガラクはディエンドから向けられた銃口を一瞥すると、ニィ、と口角を吊り上げた。
ディエンド「……随分と余裕だね?」
ガラク「分かってねぇなぁ。オメェらじゃガドマには勝てねえんだよ」
鎧武「どういう意味だ…!?」
ディエンド「恐らく、魔神が元いた世界で猛威を振るった弱体化能力のことを言っているんだろう。でもそれはキョウリュウスピリットを持つキョウリュウジャーにとっては脅威だった、ってだけ。僕たちには関係ない」
ガラク「果たしてそうかねえ?おいガドマ!!膨大な闇によって蘇ったオメェの力を見せてやれ!!」
ディエンド「ッ!?」
ゴゥン、ゴゥン、ゴゥン。
ガラクの言葉に呼応するかのように、ガドマから発せられる鐘の音がテンポを速める。
それはやがて重苦しく邪悪なメロディと化し───ディケイドたちから力を奪った。
ディエンド「ぐうぅッ…!?」
鎧武「何だ、これ…か、体が…鉛のように重い…!!」
ガラク「ハーハッハッハァッ!!すっげえなあ…俺には心地いいメロディだ!!力が湧き上がってくるって気がするぜ!!ハアァッ!!」
ディエンド「ぐあああぁぁッ!?」
ガドマのメロディで闇を増幅させたガラクがグロテスクな口から黒いエネルギー弾を放ち、ディエンドを吹き飛ばした。
一方でディケイドも弱体化し、ガドマの猛攻を受けダウンする。
鎧武「く…か、海東…!!」
ガラク「オメェもだ!!」
鎧武「ッ!!」
鎧武は自由が効かない重い体を投げ出すようにしてガラクのエネルギー弾を回避する。
だがいつの間にか背後に現れていたメタルダーの攻撃を受け膝をついてしまう。
メタルダー「………」
鎧武「こ、こいつは…」
ガラク「お?そいつはガドマの影響受けてねえのか。俺の鱗すげえなあ。んじゃ、やっちまいな」
メタルダー「………」
鎧武「くッ…」
ディエンド「一か八か…!!」
《KAMEN RIDE...》
《BIRTH》
呼び出された仮面ライダーバースとバース・プロトタイプの二体がガラクに飛びかかる。
イミテーション故か、ガドマの邪悪なメロディによる影響は受けていないようだ。デェインドの小さな賭けは成功した。
ガラク「チィッ…面倒だな…」
鎧武「う、ぐ…」
ディエンド「駄目だ、力が入らない…何とか、士に頑張ってもらうしかないか…」
ガドマのメロディが途絶えない限り、鉛のように重いこの体の呪縛は解けない。それはディケイドも同様。彼は今己の体を無理矢理に突き動かしてガドマとぶつかっている。ガドマさえ倒せれば、逆転のチャンスはいくらでも作れる。
しかし、それまで持たせられるか?
自分が召喚したWバースは懸命にガラクとメタルダーを抑えている。ディケイドもガドマと一進一退の激戦を繰り広げている。だが事前のダメージも相まってディケイドが徐々に押され始めているのは極めて明白だ。Wバースも所詮はイミテーション、これ以上の活躍は期待できない。
ディエンドは惟る。この状況を打破できる一策。決定的な何かを───
ガラク「うぜぇッ!!」
Wバース「!!」
ディエンドはガラクの黒いエネルギー弾とメタルダーの《Gキック》を受け消滅したWバースを見遣ると、地面に縫い付けられたかのように動かない己の足を殴りつける。
鎧武「か、海東!!くるぞッ!!」
ディエンド「………」
こうなれば、己の持ちうるすべてを使い果たすしかない。
無作為に引き抜いたカードを、乱暴にディエンドライバーに押し込んでいく。
《KAMEN RIDE...》
《G3》
《SCISSORS》
《IXA》
ディエンド「いけッ…!!」
ガラク「ああん?悪あがきかよ…オラァッ!!」
メタルダー「………」
ディエンド「…!!」
新たに呼び出された三人のライダーも、エネルギー弾と《レーザーアーム》であっさりと倒されてしまう。
まだ、まだだ。次のカードを装填しようとしたディエンドの両腕を、ガラクの伸ばした右腕が縛り上げた。
鎧武「か、海東…!!」
ガラク「いい加減にしろよ。潔く死ねや」
ディエンド「くッ…離せッ!!」
ガラク「おい、もう一人を抑えとけ」
メタルダー「………」
鎧武「ぐッ!?」
ガラクの命令でメタルダーが鎧武に蹴りを入れ、ダウンしたところを拘束する。
ディエンドが横目で湖を見遣ると、至近距離からの《墓射光線》を受け膝をついたディケイドがガドマに痛めつけられているところだった。
絶体絶命。脳内にその四文字が走る。
ガラク「まさかこうも上手くいくとはなあ。ま、悪く思うなよ?安い挑発に乗ってホイホイついてきたオメェらにも非はあるんだからよ。そんじゃ、死ねや」
ディエンド「…ッ!!」
鎧武「く、くそッ…海東ッ!!」
ガラクのムチ状に変化した左腕がディエンドの首を締める。ミシミシ、という嫌な音。
これはきっと絶望という音。さすがにもう駄目か。自分らしくもない。
こんなところで?
死を目前にしていやに穏やかな心情のディエンド。
その意識が今にも飛びかけそうな、その時。
ディエンドの脳内を支配していた邪悪なメロディがすう、と晴れ上がり、若干無機質さを含みながらも心地良いバイオリンの音色が流れ込んできた。
次の瞬間絶望を音で感じ取っていたのは、ガラクの方だった。自らの力を増幅させていた闇が弱まっていく。その反動はあまりに大きかった。
ガラク「ガッ…ガアアアァァッ!!?」
ディエンド「…!!」
《ATTACK RIDE...》
《BLAST》
ガラク「ギャアァッ!?」
ディエンドの首を締め付けていたガラクの拘束が解ける。その隙を見逃さず、頭を抱えて絶叫を上げるガラクに《ディエンドブラスト》を撃ち込んだ。吹っ飛び、正気を取り戻したガラクが、血走った眼でディエンドの追撃を迎え撃つ。
鎧武「おおおらあああぁぁッ!!」
メタルダー「ッ!!」
同じくガドマのメロディから解放され力を取り戻した鎧武が火縄大橙DJ銃・大剣モードを振るってメタルダーを押し退ける。
鎧武は怯んだメタルダーに駆け寄り、頭部に突き刺さった鱗に手を伸ばした。
鎧武「うおおおおおッ!!」
メタルダー「……!!」
深々と突き刺さったそれを、鎧武は全力で引き抜こうとする。だがメタルダーが反撃で放った《レーザーアーム》が鎧武の胴を一撃し、吹っ飛ばした。
凄まじいエネルギーを秘めた手刀を受けた鎧武の変身が解除される。地に転がったコウタの手には、しっかりと鱗が握られていた。直後、鱗が塵となって消滅し、メタルダーは膝をついて倒れる。
コウタ「へ、へへ…やったぜ…」
ガラク「お…おのれぇぇぇッ!!」
ディエンド「やるね、コウタ…さあ、反撃だ。覚悟したまえ」
ガラク「ウオオオオオォォォッ!!」
雄叫びとともにガラクが、ディエンドの銃撃をものともせず猛進する。
ディエンドは左右から襲い来るガラクのムチを回避しながら銃弾を撃ち込むが、怯む様子をまったく見せない。それならば、と放った鋭い蹴りはガラクの腹に入り、体をくの字に曲げて後退させた。
ガラク「ギィッ、ち、畜生ッ…!!」
ディエンド「これで終わりだ!!」
ディエンドがカードを装填させようとしたその時、茂みから何者かが飛び出してきた。
呻き声を上げながらディエンドの目の前まで転がってきた謎のロボット。ガドマのメロディを遮り、ディエンドたちを加護していた謎の旋律、その正体。
音楽ロボット・ラプソディだった。
その直後、ディエンドを加護していた旋律が止まり、再びガドマの邪悪なメロディが流れ込んできた。
ディエンド「ぐあぁッ!?」
ガラク「…ふ、フッハハハァ!!助かったぜ…よく来てくれたな、ソギリ」
ラプソディに続いて現れたのはソギリだった。
耳障りなバイオリンの音色が消え力を取り戻した上に、増援まで到着したことで、ガラクも冷静さを取り戻す。
ソギリ「シシガケ様の命令だ。さっさとこいつら始末して幻想郷を滅ぼせ、とな」
ガラク「ディケイドを何とかしねえといけねえのに…無茶を言う」
ディエンド「ぐ、あぁッ…」
状況一転、再び劣勢に陥ってしまった。迫る二体の怪人に、ディエンドは後ずさりをする。
ラプソディ「……私は」
ディエンド「…ッ!?」
ふらつきながらも立ち上がったラプソディが、ディエンドに呼びかけた。
その手にしっかりとバイオリンを抱き、ディエンドに詰め寄る。
ラプソディ「……私の名は、ラプソディ……しがない音楽ロボットだ。お前の名を、教えてくれ…」
ディエンド「………」
ラプソディ「…私は、あそこに倒れている戦士の仲間だ。教えてくれ、お前の名は…」
ディエンド「…海東大樹。通りすがりの仮面ライダー…ってやつだよ」
ディエンドの返答にラプソディは力強く頷くと、震えの止まったその足を踏み締め、バイオリンを奏で始めた。
するとディエンドを苦しめていたガドマのメロディが消滅し、先程と同じ心地良い音色が力を取り戻させる。
ディエンド「こ、これは…!!」
ラプソディ「戦ってくれ、大樹。私がこの音色で邪悪なメロディを打ち払う!!そして、どうか…どうか私の友を救ってくれ!!」
ディエンド「……任されてみよう」
ディエンドの銃口が二体の怪人を捉える。
ディエンドとラプソディ、二人の意思が込められたその銃撃がガラクとソギリを吹っ飛ばした。
ガラク「チィッ…面倒だ!!」
ソギリ「後ろのロボットを狙え!!」
ディエンド「させるか!!」
《KAMEN RIDE...》
《RYUKI》
《GATACK》
ディエンド「今度こそ、頼んだよ」
召喚された龍騎とガタックが二体の怪人を抑えつけ、ラプソディから引き離す。
ディエンドも加勢に入ろうとした瞬間、背後から奇襲を受ける。振り返ると、新たな二体の怪人───ネオショッカー怪人のクラゲロンとサイダンプが迫っていた。
三対四の激戦が始まった。
サイダンプ「象も逃げ出すサイダンプ様の破壊力を味わえ!!」
クラゲロン「パワー馬鹿のお前なんぞに任せておけるか!!」
サイダンプ「何をぉッ!?クラゲロン貴様ッ!!」
訂正、三対二。
クラゲロンとサイダンプが、ディエンドたちそっちのけで喧嘩を始めてしまったのだ。
サイダンプ「勝負を制するのは圧倒的なパワー!!脳まで水浸しの貴様には分かるはずもない!!」
クラゲロン「力に頼り切ったお前では仮面ライダーは倒せん!!」
ソギリ「誰だコイツらよこしたの!!」
ディエンド「…魔神提督、かなぁ」
魔神提督「ククク…あの二体は仲こそ悪いが、その絶妙なバランスが時として強力な武器となるのだ…!!」
エル「………」
この男に期待してはいけない。エルはそう思った。
龍騎のドラグセイバーとガタックのガタックダブルカリバーによる同時攻撃を、ソギリはノコギリで器用に捌いていく。
ノコギリの巨大な刀身で攻撃を受け止めると、力任せに振り抜いて風の刃を周囲に発生させ二人のライダーを弾き飛ばす。
ソギリ「おい!!てめーらいい加減にしろ!!」
クラゲロン「あだっ!?」
ソギリの蹴っ飛ばした石がクラゲロンとサイダンプの額を打つ。
やっと正気に戻った二体は互いに顔を見合わせて頷き合うと、龍騎とガタックに立ち向かった。
ガタック「!!」
ガッタクダブルカリバーでサイダンプを迎え撃つガタックだったが、背後に回り込んだクラゲロンに触手で拘束され、強烈なタックルを受けて消滅した。
勝ち誇るように雄叫びを上げるサイダンプに、龍騎のドラグセイバーが襲いかかる。だがその一撃は頑丈なその体には通らない。
サイダンプ「そんなものが通用するか!!喰らえ、必殺タッ───」
ディエンド「ッ!!」
《FINAL FORM RIDE...》
《RYU RYU RYU RYUKI》
サイダンプ「ク、ルウオォッ!?」
ディエンドが咄嗟に龍騎をリュウキドラグレッダーに変形させる。リュウキドラグレッダーは長い体躯でサイダンプとクラゲロンを弾き飛ばした。
三体の怪人をリュウキドラグレッダーに任せ、自身はガラクを迎え撃つ。ガラクの放つ鱗をすべて撃ち落とし、一気に距離を詰める。
ディエンド「これでどうかな」
《ATTACK RIDE...》
《ILLUSION》
ガラク「何ッ…!?」
《ディエンドイリュージョン》により三人に分身したディエンドが一斉に銃撃を放つ。三方向からの容赦のない弾幕にガラクも後ずさる。
ディエンド「まずは面倒な取り巻きからだ!!」
《FINALATTACK RIDE...》
《RYU RYU RYU RYUKI》
サイダンプ「ッ!?」
ディエンドがリュウキドラグレッダーと共に跳躍し、空中回転、そして炎を纏った必殺のキック《ディエンドドラグーン》を放つ。
凄まじい勢いのそれはサイダンプを跡形もなく吹き飛ばし、そのままソギリにもヒットした。
クラゲロン「サイダァァァンプ!!」
ソギリ「グウゥッ…く、くそッ…ここまでだッ!!」
役目を終えた龍騎が消滅し、大ダメージを受けたソギリもホールから撤退する。
残されたクラゲロンが、サイダンプの仇討ちとばかりにディエンドに襲いかかった。
ディエンド「悪いね…怨みがつのってるのは君だけじゃない」
《FINAL ATTACK RIDE...》
《DI DI DI DIEND》
クラゲロン「グオアアァァーーッ!!」
《ディメンションシュート》に貫かれたクラゲロンが爆散する。
残るはガラクのみ。自身の鱗で応急的に傷を癒したガラクがディエンドと対峙する。
ラプソディ「…ッ!? 大樹、後ろだ!!」
ディエンド「ッ!?」
気付いた時にはもう遅かった。振り向いたディエンドの額に、茶色の鱗が突き刺さる。
ディエンドの目の前にいたのは紛れもなくガラクだった。
ディエンド「……ッ」
ガラク「奥の手だったんだがよ……これを使わせるまでに俺を追い詰めたオメェを、少しは評価してやるよ」
目の前のガラクがそう言い終わるなり、先程まで対峙していたもう一体のガラクが影のように溶けて消滅する。
ガラクも分身能力を持っていたのだ。偽者を囮にしてディエンドに支配の鱗を突き刺した。
ディエンド「………」
ガラク「さあ、ディエンド。オメェはもう俺の意のままだ。まずはそこの面倒なロボットを───」
ラプソディ「大樹!!強い心を持て、大樹!!決して屈しないという強い心だ!!負けたと思うまで、人間は負けない!!大樹ッ!!」
ガラク「あー、本当に面倒だ。今更オメェの声なんて届きゃしねえんだ。諦めろ、そして素直にぶっ壊されろ」
ガラクがディエンドに指示を入れる。だがその体は動かない。
ガラク「……ああ?おい、こりゃどういう───」
ディエンドに近付いたガラクの左眼に、銃弾が撃ち込まれた。
激痛に絶叫を上げるガラクに更なる追撃が加えられる。
ガラク「グァァッ、ガッ、ウゴアァァッ……な、何故ッ…何故だッ!?」
ディエンド「……君には一生分からないだろうね」
ディエンドは銃口から立ち昇る硝煙をふっ、と吹き飛ばす。
ディエンドを救ったのはラプソディの奏でる音色と言葉。
震えはない。ガドマの邪悪な旋律に打ち勝てるだけの気力を持って、自らの意思で額の鱗を引き抜いた。
ガラク「畜生、畜生ッ!!こうなりゃ、俺の…奥の、奥の手を見せてやるッ!!」
ディエンド「…!!」
ガラクが鱗を己の体に突き刺していく。見る見るうちに膨れ上がっていくその体は、最終的に全長15メートルはあろう禍々しい大蛇に姿を変えていた。
大蛇ガラクは強靭な尻尾を振るってディエンドを弾き飛ばす。
ガラク「ココデ終ワリダ、ディエンド!!」
ディエンド「くッ…」
ラプソディ「大樹!!だい───」
ラプソディの言葉がそこで詰まった。メタルダーがいつの間にか立ち上がっていたのだ。
駆け出したメタルダーは───一直線にディエンドを目指し、手刀を叩き込んだ。
ディエンド「がッ!?」
ラプソディ「そ、そんな!?」
鱗が外れ、支配から解放されたはずのメタルダーが何故かディエンドを攻撃している。
理性もまるで戻っていなかった。確実にガラクの支配下にある。
メタルダー「………」
ディエンド「ど、どうして…ぐあぁッ!!」
ラプソディ「大樹!!」
大蛇ガラクとメタルダーの猛攻に押されるディエンド。
まさに絶体絶命。倒れ伏すディエンドに大蛇ガラクとメタルダーが迫る。
ガラク「機械ノコイツニハ俺ノ鱗ノ残留エネルギーガ残ッテタヨウダナア!!」
ラプソディ「………!!」
ラプソディはガラクの笑い声をバックに考える。
今、自分に出来ること。
ラプソディは一度演奏の手を止め、一拍。そして再び弦を番え、弾く。
ディエンド「曲が、変わった…?」
メタルダー「………」
ラプソディ「思い出してくれメタルダー!!私を理解してくれたお前にならこの曲が、想いが届くはずだ!!メタルダーッ!!」
ラプソディが奏でた曲は「ツィゴイネルワイゼン」。かつてメタルダーと心を通わせた思い出の旋律。
だが、メタルダーの振り上げた腕は止まらない。その腕はディエンドを締め上げ、高く持ち上げる。
ラプソディ「メタルダー!!私はお前に救われた!!今度は私がお前を救う番だ!!思い出してくれ!!お前は“夢の戦士”なんだ!!」
ガラク「無駄ダ!!」
大蛇ガラクの尻尾が、ラプソディに向けて振り下ろされた。それでも尚、ラプソディは演奏の手は止めない。
今自分がするべきは、逃げることではない。
ラプソディ「メタルダーッ!!」
メタルダーの回路に、ラプソディの想いが乗せられた音色が走る。
響き渡ったそれは、メタルダーの回路に残っていた鱗の残留エネルギーを浄化し───
ガラク「…ッ!?」
メタルダー「………」
ラプソディ「め、メタルダー…!?」
ディエンド「…!!」
───ああ、これこそ、私がよく知る戦士の姿。
ラプソディの鋼の心臓が踊っていた。
人ならざる者が珍しくない世界。誰も何も、自分を一切拒まなかった幻想郷で、再び出会ったのだ。
その名こそ。
ラプソディ「超人機…メタルダー…!!」
メタルダー「───怒るッ!!」
個人的お気に入りキャラのソギリ。
今回倒される予定でしたがついつい生存させてしまいました。これはちょっとマズい。
本来ならFKAFRで発動する「ジャンボディメンションキック」。
ジェネレーションフォームではそれを上回る破壊力の「強化ジャンボディメンションキック」をFARで発動できます。
てれびくんの世界の時のように「巨大化した状態でも他のライダーを一斉に呼び出せる」という能力も考えましたが、酷い絵面になったので没になりました。
なのでジェネレーションフォームでFKAFRはナシ。おのディケ。