ハイスクール・フリート〜時空を越えた航海日誌〜   作:小説設営隊隊長

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初めての連連載小説です!
とはいっても、pixivで上げているやつと内容は一緒です!
ハーメルンで小説を見たいって人がいたら是非どうぞ!


本編
第1話[学生艦隊、出港]


2015年12月7日 08:00 横須賀女子海洋学校 桟橋

 

キャスター「2015年12月7日。この日は、日本の歴史に新たなページを作ることになります。」

テレビキャスターの報道をよそに、横須賀女子海洋学校学生艦隊は、出港準備にかかっていた。

 

航洋艦晴風 前部甲板

 

晴風艦長:岬明乃《出港用意!!舫いを解け!》

艦長の合図と同時に、主計科の面々が舫い綱を桟橋から引き上げる。

等松美海「舫い綱、収容しました!」

 

晴風:艦橋

 

晴風副長:宗谷ましろ「舫い綱、収容完了!」

アドバイザー:羽山陽介「抜錨!!錨を上げろ!!」

羽山が号令を発すると、金属音を鳴らしながら錨を巻き上げる。

勝田聡子《揚錨終わったぞな!》

岬明乃「機関始動!離岸開始!」

晴風が離岸を始めると、ブルーマーメイド関係者が敬礼で見送る。

左舷艦橋見張担当:山下秀子「離岸確認!」

岬明乃「出港!湾外まで微速前進!」

航海長:知床鈴「湾外まで微速前進、ヨーソロー!」

 

キャスター「ソマリアでの内戦拡大によって、各国海洋学校の学生艦隊が中東へ派遣されている昨今の情勢において、日本政府はブルーマーメイドに対して、横須賀・呉・舞鶴・佐世保の各学校の学生艦隊を中東ソマリア沖への派遣を決定しました。各地から出港した学生艦隊は、沖縄港にて合流・再編成を行った後、派遣先である中東へ向かう予定です!」

あいにくの曇り空をよそに、横須賀女子海洋学校学生艦隊は全艦出港。一路、合流先である沖縄港へと向かう。

 

 

2015年12月11日 1450

 

トカラ列島沖合

北緯30度43分 東経128度04分

 

 

あいにくの曇り空を抜けた横須賀艦隊は、南西諸島の蒼海を征く。

 

超大型直教艦武蔵 戦闘艦橋

ブルーマーメイド一等保安監督官:宗谷真霜「教練、対水上戦闘用意!」

武蔵艦長:知名もえか「各艦に伝達!教練、対水上戦闘用意!」

沖縄港へと向かう横須賀艦隊は、移動時間を有効活用するため、訓練を行う。

 

直教艦天津風 艦橋

 

天津風レーダー手《第1目標!本艦の右舷87度に、時速25ノットで接近中!距離1万1千!》

天津風艦長:高橋千華「落ち着いてやりなさい!」

砲術長:大指紀子「は、はい!主砲砲撃用意!模擬弾装填!」

天津風砲術員《方位、右舷85度!主砲仰角25度!照準よし!》

高雄千華「砲撃始め!」

大指紀子「撃てぇ!!」

天津風を始め、時津風・浦風・旗風が砲撃訓練を行う。一方、武蔵と比叡も仮想標的艦に対して統制射撃訓練を実施。

激しい砲煙と眩い閃光が轟く中、晴風はその優秀な人員の練度と晴風の性能を最大限活かした[機動戦法]の精度向上を行っていた。

 

晴風:艦橋

 

岬明乃「面舵15!後部砲塔、牽制射撃!左舷雷撃戦準備!」

立石多摩「後部砲塔、仮想標的艦の予想進路に牽制射撃。」

西崎芽衣「左舷雷撃戦用意!弾頭、演習弾!」

岬明乃の大胆で的確な指揮と、優秀な生徒たちの実力も相まって、晴風の性能を最大限にまで引き出していた。

内田まゆみ「仮想標的艦、魚雷を斉射!」

岬明乃「回避運動!艦を立てて!」

知床鈴「取り舵90度!両舷増速、第5戦速!」

艦長の指示を復唱すると同時に、エンジン・テレグラフを第5戦速に合わせて、機関室へ指示を出す。

 

晴風:機関室

 

機関室のエンジン・テレグラフが動き、第5戦速の指示が出る。

機関科アドバイザー:徳川太助「オーダーが来ました!両舷増速、第5戦速!」

機関長:柳原麻侖「がってんでぃ!両舷増速!第5戦速!」

柳原麻侖が指示を出し、他の機関科の子たちがバルブを操作する。

 

晴風:艦橋

 

内田まゆみ「後方の魚雷、回避しました!敵の魚雷1発、晴風の右舷前方から接近!速度80ノット!…………魚雷、晴風の右舷艦首に直撃!」

戦闘訓練と並行して、被弾したときの[応急処置訓練]も行われた。

 

晴風:購買前

 

衛生長:鏑木美波「等松美海、衝撃により負傷。」

主計長会計:等松美海「は?……え?」

羽山陽介《右舷艦首、第4兵員室にて浸水発生!応急班及び手空き乗員はダメージコントロールに掛かれ!!》

 

晴風:第4兵員室通路

 

機関科応急員:青木百々「聡ちゃん!ちゃんと角材押さえててよ!」

機関科応急長:和住媛萌「モタモタしてたら、艦内で溺れて土左衛門になっちゃうっす!」

航海科海図管理員:勝田聡子「うちは力仕事は苦手ぞな〜!」

あーだこーだ言いつつも、的確に作業をこなしていくのが晴風クラスである。

 

晴風:艦橋

 

勝田聡子《こちら第4兵員室。応急処置完了したぞな!浸水による被害は軽微、戦闘及び航行に支障なしぞな!》

宗谷ましろ「こちら艦橋、了解。」

主計科委員:納沙幸子「艦長!戦闘訓練及び応急処置訓練、全てクリアしました!」

岬明乃「了解。晴風を隊列に戻して。」

知床鈴「ヨーソロー!面舵70度!両舷減速、赤15!」

 

教練が終わり、晴風が艦隊に戻ってくると、進路上に嵐が発生していた。

しかし、晴風の前部マスト見張員[野間マチコ]は、その嵐に嫌な気配を感じ取っていた。

 

晴風:前部マスト見張台

 

航海科マスト見張員:野間マチコ「...!あの嵐………嫌な予感がする………。」

 

晴風:艦橋

 

野間マチコ《前方に嵐を確認!距離、13マイル!》

羽山陽介「低気圧か?」

野間マチコ《わかりません!こちらからは、観測不能です!》

報告に不審に思った宗谷ましろは、岬明乃に対応法を上申する。

宗谷ましろ「艦長。一応、不測の事態に備え、旗艦に連絡を取って、気象台に確認を取りませんと。」

岬明乃「そうだね…。旗艦へ発光信号!”前方に嵐を確認。低気圧の可能性あり、注意されたし!”」

航海科電信員:八木鶫《了解!》

岬明乃「ココちゃん!気象台へ連絡をして、ここの海域の気象情報の確認を!」

納沙幸子「わかりました!」

 

大型直教艦武蔵:艦橋

 

武蔵電信員《前衛の晴風より発光信号!》

知名もえか「内容は?」

武蔵電信員《前方に嵐を確認!低気圧の可能性あり、注意されたし!以上です!》

宗谷真霜「突然の嵐なんて、初めてね…。」

知名もえか「艦隊の進路を変更しますか?」

対策を練っているうちに、徐々に天候が崩れ始め、雨が振り始めて海が荒れ始める。

そして時間が経つにつれて、雨脚が強くなり、穏やかだった海は、荒波の如く吹き荒れていた。

 

直教艦晴風:艦橋

 

岬明乃と宗谷ましろが休憩を取っている間、羽山が晴風の指揮を取っていた。

羽山陽介「こいつは酷いな……。海が荒れ放題だ。」

知床鈴「艦外の風速、35から40に増加……波が激しいため、第3戦速が限界です!」

気象台から情報を受け取った納沙幸子が、報告に来る。

納沙幸子「羽山さん!気象台からの報告です。”トカラ列島南西に低気圧あり。気圧945Paで風速40m。現在も勢力が増しつつある。”とのことです。」

羽山陽介「予報にはないとなると、爆弾低気圧の可能性があるな。旗艦へ発信して警戒を促してくれ。それと、不測の事態に備えるぞ。」

納沙幸子「了解!」

 

晴風:食堂

 

その頃、食堂では、海上での生活で曜日感覚を忘れないため、金曜の楽しみであるカレーライスを

食べていた。

西崎芽衣「しっかし、結構揺れるね〜。」

立石多摩「うい。(そうだねと言っている。)」

駿河留奈「低気圧にでもぶち当たったのかな?」

そう話していると、艦内無線が流れる。

羽山陽介《荒天準備!総員、テッパチ及び救命胴衣着用!不測の事態に備えろ!》

艦内の電気が赤色ライトに変わると、晴風乗員全員が救命胴衣とテッパチを装着し始める。

 

晴風:更衣室

 

砲術員主砲照準担当:小笠原光「救命胴衣着ると、胸がきつくなるから苦しくなるんだけどな〜。」

砲術員主砲旋回担当:武田美千留「確かに。」

砲術員主砲射撃担当:日置順子「それわかる〜!」

機関科助手:黒木洋美「喋ってないで、さっさと持ち場に着きなさいよ!後が詰まるでしょうが!」

 

ブルーマーメイド所属艦べんてん:艦橋

 

べんてん艦長:宗谷真冬「こいつは演習じゃあねぇな!本物だ!」

 

教員艦てんじん:艦橋

 

横須賀女子海洋学校教員:古庄薫保安官「海に出て5年と5ヶ月、こんな嵐は見たことないわ。」

 

艦隊が荒波のトカラ列島沖を進んでいると、突然雷が鳴り始めて、避雷針が横須賀艦隊に直撃する。

 

晴風:艦橋

「うおぉ?!」

岬明乃「ひぃ!!」

宗谷ましろ「………っ!!何だ?!落雷か!!」

羽山陽介「各部署、損害報告!」

羽山は急いで艦内各所の確認を急ぐ。

海上での事故は、船舶の運用にも影響するからだ。

柳原麻侖《機関室異常なし!》

主計科給養員:伊良子美甘《炊事室異常なし。炊飯器も無事です。》

小笠原光《主砲及び射撃指揮、異常なし!》

納沙幸子「羽山さん!ほぼ全艦に落雷が直撃したようです!」

羽山陽介「何ぃ?!」

異常現象はこれだけにとどまらなかった。

 

晴風:電測室

レーダーで観測中だった宇田慧が、信じられない光景をレーダーで目撃したのだ。

航海科電測員:宇田慧「……え?!こ、これって………?!」

あまりにも信じられなくなった宇田は、艦橋に報告を入れる。

 

晴風:艦橋

宇田慧《こちら電測室!べんてん、てんじん以外のブルーマーメイド艦の反応が突如消失!ロストしました!!》

宗谷ましろ「さっきの落雷でレーダーがおかしくなったのか?!電信室!!」

八木鶫《最前衛艦 若林との交信が不能!旗艦武蔵直掩艦 朝霧・高波・犬龍、共に応答ありません!!全交信周波数、完全に沈黙しました!!》

晴風で理解不能な出来事が起こっている中、旗艦武蔵も同じ事が起こっていた。

 

武蔵:艦橋

 

宗谷真霜「なんですって?!先頭の若林の反応が?!」

知名もえか「他のブルーマーメイド艦は?!」

航海科:吉田親子「本艦直掩の哨戒艦 朝霧・高波・犬龍の反応が消失!後続のホワイトドルフィン艦隊との交信が不能とのことです!!」

宗谷真冬《そんな馬鹿な話があるか!!第一こっちの見張員が15分前に哨戒艦犬龍を………何ぃ?き、消えたぁ?!転覆したんじゃねえだろうな?!》

 

天津風:艦橋

 

高橋千華「ちょっと!!一体何が起こっているのよ!!広域通信網はどうなのよ!!」

山辺あゆみ「広域通信網アクセス不能です!」

 

時津風:艦橋

 

時津風艦長:榊原つむぎ「ホワイトドルフィンの艦隊を全力で探して!この荒波で、こっちの位置を見失っていたら!」

時津風副長:長澤君江「分かった!!」

 

広域通信網の不通とブルーマーメイド艦のロスト。明らかに何かがおかしいと誰もが思ったその時、夜空に不可解な現象が起こる。

 

工作支援艦明石:艦橋

 

明石見張員「艦長!前方を!!」

明石艦長:杉本珊瑚「オーロラ………だ。」

 

補給支援艦間宮:艦橋

 

間宮艦長:藤田優衣「ここは北極圏じゃないのに…。」

 

艦隊の夜空に突如としてあらわれたオーロラ。

晴風を始め、全ての艦艇の計器が狂い始めて制御が効かなくなる。

 

晴風:機関室

柳原麻侖「何だ?!なんだぁ?!」

若狭麗緒「ちょ、ちょっと?!どうなっているの?!」

伊勢桜良「ボ、ボイラーのメーターが暴れるなんて!!」

徳川太助「機関、制御不能です!!」

黒木洋美「冗談じゃないわよ!!」

 

晴風:炊事室

主計科給養員:杵崎ほまれ「あれ?コンロがつかないよ?」

主計科給養員:杵崎あかね「冷蔵庫もおかしくなってるよ?」

伊良子美甘「あわわわ!!炊飯器が壊れちゃうよ〜!!せっかく買ったのに〜!!」

 

晴風:電信室

 

宇田慧「レーダーが真っ白になるなんて、こんな!!万里小路さん!ソナーは!!」

砲雷科水測員:万里小路楓《水測が聞こえなくなりましたわ!それと、艦内無線もノイズが酷くて聞き取れませんわ!》

 

晴風:前部マスト見張台

 

野間マチコ「磁気嵐に入って計器がおかしくっている、これじゃあ………なっ?!」

野間が自身の電波時計を見ると、時間が巻き戻っていたのだ。

目と耳を遮られた横須賀艦隊は、混乱している間に低気圧を抜ける。

 

晴風:艦橋

 

納沙幸子「低気圧から抜けました!他の艦もついてきてます!」

岬明乃「抜けたのかな?被害がないか、チェックして!」

艦内の計器が正常に動き始めたが、電信室から妙な報告が入る。

宇田慧《こちら電信室。全周に反応多数、概算で40は超えています。大艦隊の真ん中にいます。》

羽山陽介「岬艦長。」

岬明乃「旗艦へ報告!」

 

武蔵:艦橋

 

宗谷真霜「もしかしたら、他の学生艦隊が先に合流した可能性があるわ。確認してちょうだい。」

知名もえか「電信室!詳細報告!」

武蔵電信員《目標からのビーコン、反応ありません。……………目標接近!晴風前方、2500!超大型直教艦クラスです!!》

 

晴風:艦橋

岬明乃「大型直教艦クラス?!」

宗谷ましろ「こんなにはやく合流するなんて、聞いていないぞ!!」

突然のことでパニックになる晴風乗員をよそに、所属不明艦は接近しつつあった。

雲が引いて月の光が差し込み始めると、所属不明艦の全容が、明らかになりつつあった。

その形は、間違いなく大和型であった。

 

晴風:艦首上甲板

 

等松美海「呉の大和?それとも、舞鶴の信濃?」

和住媛萌「おかしいっすね…………大和クラスの直教艦は全て沖縄港に向かっているはずっすけど………。」

青木百々「じゃあ、あれは何なの?大和の空似?」

 

霧の中から、戦艦と思われる艦首と大型主砲が姿を表す。

 

晴風:艦橋

羽山陽介「艦長!回避を!」

岬明乃「回避!!面舵いっぱい!!」

知床鈴「面舵いっぱい!!」

宗谷ましろ「あ、あれは………」

納沙幸子「遂に私達、末期症状でも出たのでしょうか………?」

羽山陽介「夢じゃないぞ…………こいつは!」

 

横須賀艦隊が回避運動に入ると、戦艦が霧の中から姿を現した。

その姿を見て、彼らは言葉を失った。

何故なら、その戦艦が、どこの学校にも所属していない戦艦なのだからと、あろうことか、その戦艦の大型主砲、艦橋、船体が…………[大和型超大型直接教育艦]と酷似していたのだから。

 

宗谷真霜「あれは………大和なの?」

 

 

 

第2話「ミッドウェー」に続く

 

 

 

 




どうでしたか?
一応第8話までは完成しているので、できるだけ早く投稿しようと考えてます!
不定期になりますが、なにとぞお願いします!

シーズン2に出したいアニメアンケート!1月1日〜1月17日まで(注:ジパングは固定)

  • 空母いぶき(原作)
  • 沈黙の艦隊(OVAシリーズ)
  • マブラヴ オルタ(BETA無し)
  • ストライクウィッチーズ(RtBあたり)
  • 第3飛行少女隊(独自設定)
  • BATTLE SHIP
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