ハイスクール・フリート〜時空を越えた航海日誌〜 作:小説設営隊隊長
これは、学生艦隊が連合艦隊の一員として活動を始めて、半日後のことだった。
1942年9月5日:マリアナ諸島サイパン島泊地
連合艦隊旗艦 戦艦【大和】:作戦室
第一機動部隊指揮官:小沢治三郎中将「米軍の艦隊が、トラックを出撃した?!」
教員艦てんじん艦長:古庄薫「はい。べんてんの長距離偵察用飛行船が探知。編成の詳細は不明ですが、大まかな陣容は、新鋭を含めた戦艦3、空母4、重巡4、軽巡と取り巻きの駆逐艦及び揚陸用船艇積載母艦を多数後続を確認。進路から見て、ここマリアナ諸島へ向かっています。」
1942年8月24日。
日本軍の中部太平洋進出の足掛かりを潰すため、アメリカ軍は4個空母艦隊と1個水上打撃艦隊に3個海兵師団を動員してでの[マリアナ諸島侵攻]を決行。
対する日本帝国軍は、海軍の【第一機動部隊】【第三艦隊】【第二艦隊】を基幹戦力とする艦隊で迎撃にあたった。
一度目の侵攻では、両艦隊共に鍔迫り合いが起こったが、アメリカ軍が一時撤退したことにより凌ぎ切るが、8月26日に二度目の侵攻が開始され、帝国海軍航空隊がアメリカ軍の主力空母[バンカーヒル][エセックス]、護衛の軽空母[ベロー・ウッド][カボット]を撃沈するが、その後アメリカ軍の猛反撃を受けて、第二航空戦隊の[隼鷹][龍鳳]と戦艦[扶桑]を損失しつつも迎撃に成功する。
9月1日に三度目の侵攻を決行するが、悪天候により空母艦載機が使えず、学生艦隊の[大和型超大型直接教育艦]の砲撃により、空母[ワプスⅡ][ホーネットⅡ][ヨークタウンⅡ]を失い、アメリカ軍の大敗に終わったが、日本側も極度の戦闘により殆どの艦艇が弾薬を使い切ってしまい、戦闘可能な艦艇は、岩渕三次中将指揮の[戦艦 霧島]と、小沢治三郎中将指揮の[第一航空戦隊 翔鶴・瑞鶴]と[第十・第十七・第六十一駆逐隊]、栗田健男中将指揮の[第一艦隊]であった。
無論、学生艦隊は砲弾の備蓄はあるが危険が大きい為、各艦2隻ずつのローテーション方式で運用していた。 現在第一艦隊で稼働中の超大型直教艦は[大和][紀伊]の2隻であった。
帝国陸軍士官「マリアナ諸島各島では撤退準備が整っています。号令が発令されれば、いつでも撤退可能です。」
べんてん艦長:宗谷真冬「まぁ、このまま両方で出血を強要されるようであれば、トンズラしたほうがいいが、果たして奴さんが見逃してくれるかどうか……。」
しかし、ことは予想通りにはいかなかった。
哨戒に出ていた東舞高所属の[伊−401潜]から、空母エンタープライズを主力とするアメリカ軍空母機動部隊の接近を告げた。
マリアナ諸島沖 南南東300浬
アメリカ海軍第3機動群 旗艦[エンタープライズ]:艦橋
アメリカ軍参謀「ニッポンの栗田艦隊は、こちらに食いつきました。」
第3機動群司令:J・W・リーブス少将「そうか。決して此方からは仕掛けるなよ?」
エンタープライズ艦長「リーブス少将。何故、こちらからは仕掛けてはならないのですか?今の戦力ならば、日本の戦艦群なんぞ一撃で………」
エンタープライズ艦長は、自身が思っていた疑問をリーブス少将に聞いた。
リーブス少将「向こうの砲戦技術は優秀だからな。それに、第三次マリアナ沖海戦では天候が荒れていただけでなく、日本軍はこちらの空母を優先的に狙ってきたのだ。」
エンタープライズ艦長「しかし、それでは……」
そしてリーブスは、司令部から受けていた”真の命令”を伝えた。
リーブス少将「そろそろ良いか……。今回の我が第3機動群の任務は”陽動”なのだよ。我々の真の狙いは、日本海軍最後の機動部隊の殲滅だ。」
エンタープライズ艦長「では、本命はウィリス中将の第7機動群ですか?!」
リーブス少将「あぁ。昨日ハワイから到着した、アイオワ級イリノイが第7機動群に配属された。ウィリスの野郎、うちの艦隊から軽空母を全部持っていきやがったからな。今頃、派手におっぱじめていることだろう。」
一方、新鋭戦艦イリノイを旗艦とする第7機動群は、小沢治三郎中将指揮の【第一機動部隊】殲滅のため、マリアナ諸島沖の東南4000浬を航行中であった。
第7機動群旗艦[戦艦イリノイ]:艦橋
第7機動群司令:ウィリス・A・リー中将「敵はまだ見えないのか?!」
イリノイ艦長「ウィリス司令、少し落ち着かれては?」
リー中将「これで落ち着いていられるか!ここでオザワ艦隊を殲滅しなければ、マリアナ進撃は中止されるんだぞ?!」
三度にわたるマリアナ進撃の失敗は、アメリカ軍の軍資金の大量浪費を促してしまっていた。
これにより、アメリカの経済は連日赤字で国民も厭戦気分にかられており、ここで勝利を掴まなければ、政権交代もやむなしにもなる。
リー中将「この日のためだけに、リーブスの所から、軽空母を全部持ってきたのだからな!!」
イリノイ艦長「半ば強引なのでは?」
リー中将「多少強引でなければ、この作戦は成功できないぞ?!」
すると、ここで通信士が偵察機からの報告を聞く。
通信士「ウィリス司令!軽空母プリンストンの偵察機が、マリアナ諸島の東400マイルの海域で、日本のオザワ艦隊を発見したとの報告が!」
それを聞くやいなや、ウィリスは直ちに特別装備のF-4U[コルセア]を発進させる。
一方、マリアナ諸島沖東400浬で索敵を行っていた岩渕臨時司令官指揮の【第一機動部隊】は、アメリカ海軍の水上打撃艦隊を殲滅すべく、東へ進んでいた。
第一機動部隊臨時旗艦:[戦艦霧島]艦橋
霧島副長「岩渕司令。先程、学生艦[伊−401潜]から、米海軍水上打撃艦隊から攻撃機隊が発進、現在こちらへ接近中とのことです。」
第一機動部隊臨時司令官:岩渕三次中将「そうか。空母翔鶴と瑞鶴に、迎撃機の発艦を命じてくれ。」
岩渕司令の指示に基づいて、空母翔鶴と瑞鶴から、零式艦上戦闘機52型が発進する。
空母翔鶴:艦橋
翔鶴航空士官「総発艦用意!!」
翔鶴艦長:松原博大佐「急げ!敵は待ってはくれんぞ!!」
しかし、艦載機の発艦作業中に敵攻撃機の接近を告げた。
翔鶴電探手《対空電探に感あり!!敵攻撃機隊、我が艦隊の左右に分かれて接近中!!》
松原博「とうとう来たか!!対空戦闘用意、急げ!!」
ときすでに遅く、敵の攻撃機隊は2手に分かれて挟み撃ちにしようとしていた。
しかし、第一機動部隊もそう簡単に餌食になる訳にはいかないため、主砲対空弾による迎撃を指示する。
霧島:艦橋
霧島砲術員《全主砲塔、砲撃用意!!弾種、三式弾!!》
岩渕三次「本艦は左の編隊!学生艦比叡は右の編隊を狙え!!」
岩渕は各艦に的確な指示を出す。
そして、霧島・比叡共に砲撃準備整う。
霧島砲術員《砲撃準備、完了!!いつでもどうぞ!!》
岩渕三次『主砲砲戦!!撃ち方始めぇ!!』
岩渕司令の号令の下、霧島・比叡の主砲が火を吹く。程なくして、敵攻撃機の手前で信管が作動して、散弾となってコルセアの半数を撃墜するが、残りの半数が迫ってくる。
大型直接教育艦 比叡:艦橋
比叡副長「敵攻撃機隊の約半数を撃墜を確認!!」
比叡電測員《残りの攻撃機隊が真っ直ぐ艦隊に突っ込んできます!!》
比叡艦長:前田聖理「対空戦闘!!各砲座、弾幕を張るのよ!!」
翔鶴:艦橋
松原博「対空戦闘だ!!弾幕を張れ!!」
対空戦闘が始まり、弾幕が四方八方に展開される。1機、また1機撃ち落とすが、米軍攻撃機隊は物量に物を言わせて強引に突破する。
駆逐艦 風雲:艦橋
《駄目だ!!奴ら、数に物を言わせて突撃してくるぞ!!》
《戦艦の三式弾だけじゃ、落としきれないぞ!!》
風雲艦長:橋本金松中佐「弱音を言うな!!対空戦闘だ!!主砲にも弾幕を張らせろ!!」
駆逐艦 秋月:艦橋
《敵攻撃機隊は対艦攻撃装備!!両翼に小型の噴進弾を搭載しています!!》
秋月艦長:緒方友兄中佐「対空戦闘掛かれ!!全砲塔自由射撃!!濃密な弾幕を張るんだ!!」
駆逐艦 浦風:艦橋
《撃て撃てぇ!!何としてでも叩き落とせぇ!!》
浦風艦長:横田保輝少佐「熱くなるな!!落ち着いて迎撃しろ!!」
護衛の駆逐艦が弾幕を張るが、敵攻撃機隊はここぞとばかりに小型の噴進弾を発射、艦隊に襲いかかる。
駆逐艦 朝雲:艦橋
《敵機!!噴進弾を発射しました!!4発こちらに向かってきます!!》
《うおぉぉぉ!!…………駄目だ!!速すぎる!!》
朝雲艦長:柴山一雄中佐「回避運動!!面舵いっぱい!!」
朝雲航海長「駄目です!!間に合いまs」
朝雲が回避運動に入るが、間に合わず4発直撃して撃沈される。
更に被害は拡大して、翔鶴の右翼を固めていた駆逐艦[初月][磯風][秋月][浦風]が撃沈されてしまい、翔鶴が丸裸にされてしまう。
翔鶴:艦橋
《右翼駆逐艦隊、全滅!!》
《敵噴進弾6発、まっすぐ突っ込んできます!!》
松原博「対空迎撃!!弾幕を張るんだ!!」
翔鶴の防空火器が全力で迎撃するが、高速で飛行する噴進弾には、一発も当たらなかった。
《駄目です!!噴進弾が速すぎます!高角砲の信管が遅いぞ!!》
《回避も間に合いません!!》
松原博「総員、衝撃に備えぇ!!」
刹那、翔鶴に噴進弾が直撃して、爆音が轟く。
噴進弾直撃により、艦橋の窓ガラスが全て割れて、艦が若干傾いている中、松原は被害を確認する。
松原博「うぅ………全員無事だな………被害報告!!」
《敵噴進弾、飛行甲板に5発直撃!!被害甚大!!》
《機関室にも1発被弾!!動力パイプも破損して、13ノットまでしか発揮できません!!》
翔鶴航空士官「露天駐機していた機体が全て吹き飛びました!!」
松原博「航空機は使用不能か!」
そこへ霧島からの通信が入る。
「艦長!岩渕司令から無線です!」
松原博「司令!こちらは戦闘不能です!!」
岩渕三次《こちらは被害は出ていない。それより、まずい状況になった。》
松原博「一体何が!」
岩渕三次《敵艦隊が一部を除いて突撃を敢行してきた。奴ら、戦艦の火力で捻り潰す気だ。》
松原博「こんな時に!!直ぐに瑞鶴に連絡を取り、艦載機隊を!」
岩渕三次《いや、ここは我が霧島が引き受ける。翔鶴は、残存した艦艇を率いてサイパン島へ撤退を。》
松原博「なっ!!」
岩渕三次《大丈夫です。援軍が来るまで、なんとか持ちこたえます。》
松原博「………わかりました。ご無事を!」
戦艦霧島:艦橋
通信を終えた岩渕は覚悟を決めて、指示を出す。
岩渕三次『面舵いっぱい!!敵艦隊を要撃する!!最大戦速!!』
霧島航海長「ヨーソロー!!」
霧島が艦隊から離れて、敵艦隊へ向かって突撃する。
一方、第一機動部隊を一網打尽にすべく、旗艦イリノイ以下重巡4隻が艦隊から離れて攻撃地点へ向かっていた。
第7機動群旗艦[戦艦 イリノイ]:艦橋
レーダー手《敵艦隊から巡洋戦艦クラス1隻が離脱!こちらへ向かってきます!》
イリノイ艦長「恐らくは、キリシマかと…。」
リー中将「キリシマ?あぁ、オザワ艦隊の旗艦か。ふふふ、面白い…………全艦進路変更!!キリシマに向かえ!!」
ウィリスも、霧島と対峙すべく艦隊の進路を変更させて、迎撃に向かう。
先に敵艦を見つけたのは、霧島の方だった。
霧島:艦橋
霧島観測員《本艦右舷!敵戦艦を見つけました!!》
岩渕三次『全艦戦闘配備!!砲雷撃戦用意!!』
霧島砲術員《前部砲塔旋回!!弾種、一式徹甲弾!!》
次に見つけたのはイリノイであった。
イリノイ:艦橋
見張り員《キリシマを発見!!本艦の前方!!砲塔動いてます!!》
リー中将「よぉし!取り舵90!同航戦を仕掛けるぞ!!重巡部隊にキリシマの両翼を挟み撃ちさせろ!!」
イリノイ航海長「ヨーソロー!!」
イリノイ砲術員《全砲塔砲撃用意!!》
霧島:艦橋
霧島観測員《敵艦隊、散開します!!本艦を挟み撃ちにする模様です!!》
岩渕三次『取り巻きの重巡には構うな!!大将首だけを狙う!!射撃指揮所!!』
霧島砲術員《誤差修正よろし!!いつでもどうぞ!!》
岩渕三次『撃ち方始めぇ!!』
先手を打ったのは霧島の方であった。
イリノイに向かって砲撃を仕掛けるが、周りに着弾する。
イリノイ:艦橋
見張り員《初弾、夾叉!被害なし!!》
イリノイ砲術員《砲撃用意よし!!》
リー中将「反撃だ!!打ち返せ!!」
イリノイも反撃に出て、全砲塔一斉射を行うが、霧島には当たらず、周りに着弾する。
霧島:艦橋
霧島砲術員《敵初弾!夾叉しました!!》
岩渕三次「一回で夾叉させてくるとは、いい腕をしている!!だが!!」
その後も両艦共に、激しい砲撃が行われたが、どれも直撃弾はなかった。
そして、両艦の距離が近づく。
霧島:艦橋
霧島観測員《2発目も夾叉!!しかし、至近弾で各所で漏水が!!》
岩渕三次『被害対策班、即時待機!!そろそろ被弾しだすことだ、気を引き締めろ!!砲撃続行!!』
霧島も砲撃を続行、そしてついにイリノイにダメージを与える。
イリノイ:艦橋
霧島の一式徹甲弾が直撃して、激しく揺れる。
《左舷中央部に被弾!第1・第3副砲使用不能!!》
リー中将「隔壁を閉鎖しておけ!!主砲が生きていればそれでいい!!狼狽えるな!!打ち返せ!」
イリノイも反撃と言わんばかりに主砲を発射。
霧島に直撃弾を与えた。
霧島:艦橋
艦橋付近にイリノイの砲弾が直撃して、衝撃と爆風で窓ガラスが割れる。
霧島船務長《右舷中央部に直撃!!かなりの被害を受けています!!》
霧島観測員《岩渕司令!!本艦の後方から、学生艦晴風が接近してきます!》
岩渕三次「助太刀のつもりか?!………いや、今は……主砲反撃!!急げぇ!!」
霧島も主砲で反撃するが、全弾外れてしまう。
イリノイは勢いに乗って、霧島に砲撃を見舞う。
イリノイ:艦橋
リー中将「撃て撃てぇ!!キリシマに砲弾の雨をたらふくご馳走してやれ!!」
霧島にイリノイの砲弾が降り注ぎ、直撃弾を受ける。
霧島:艦橋
霧島船務長「第2缶室に直撃!!負傷者多数!」
霧島機関長《第3缶室浸水発生!速力低下!!》
岩渕三次「応急処置を急げ!!ここでやられるわけには……」
次の瞬間、別の方向から砲撃を受ける。
岩渕三次「な、何だ?!どこからの砲撃だ?!」
霧島電探手《本艦の左右に展開していた重巡部隊が、砲撃を開始した模様!!》
岩渕三次「ふざけた真似を!!後部砲塔及び副砲・高角砲で応戦させろ!!自由射撃!!晴風にも援護要請を!!」
晴風:艦橋
野間マチコ《戦艦霧島、損害多数!速力低下!》
羽山陽介「まずいぞ!四方八方から砲撃を受けてるぞ!!」
そこへ、霧島からの発光信号を捉える。
野間マチコ《霧島から発光信号!!》
岬明乃「読み上げて!!」
野間マチコ《………晴風は、左右両翼に展開中の敵重巡部隊を殲滅せよ……以上です!!》
宗谷ましろ「艦長!!」
岬明乃「戦闘!砲雷撃戦用意!!」
晴風も攻撃を開始すると同時に、霧島も後部砲塔と副砲・高角砲で応戦して重巡2隻を撃沈するも、被弾箇所からの浸水により、霧島の傾斜がましていた。
イリノイ:艦橋
イリノイ艦長「キリシマの速度が低下しています!」
リー中将「もう少しだな…!攻撃の手を緩めるな!!」
ここぞとばかりにイリノイが砲撃を見舞い、霧島の第2砲塔を破壊する。
霧島:艦橋
霧島船務長「第2砲塔に直撃弾!!使用不能です!!」
霧島航海長「艦傾斜角更に増加!!浸水をせき止められません!!速力、更に低下!!」
霧島砲術員《第1砲塔ダーベット及び給弾装置が故障!!現在修理中!!》
霧島応急員《後部砲塔完全水没!!副砲・高角砲群の油圧装置全損!!砲撃不能!!》
岩渕三次「…………これまでか……。」
遂に戦闘能力を一時損失して、万策尽きてしまった。
晴風:艦橋
野間マチコ《霧島、被害甚大!!攻撃がやみました!!速力更に低下!!》
宗谷ましろ「何だと?!」
岬明乃「岩渕さん!!」
イリノイ:艦橋
イリノイ艦長「キリシマの攻撃が止みました。どうやら万策が尽きたようです。」
リー中将「ふふふ………所詮、旧式の巡洋戦艦よ。恐れるに足らんな。攻撃中止!敵本体を追撃するぞ!!」
ウィリス中将は満足げになって、第一機動部隊本体の追撃に向かった。
正にその時、重巡の1隻が戦艦の砲撃を受けて、撃沈された。
その音は、14インチではなく16インチであった。
そんな戦艦がこの海域に居ないはずだった、だが………イリノイの右舷に1隻の巨大戦艦が向かってきていた。
その戦艦は、3連装砲に雛段式構造、そして青の斜線のストライプ塗装があった。
それは、間違いなく……『大和型超大型直接教育艦1番艦 大和』であった。
大和:戦闘艦橋
大和砲術員:羽瀬天穂「敵重巡に命中!!」
大和副長:能村進愛「間に合いましたね。」
大和艦長:宮里十海「えぇ、これも栗田司令のご配慮と霧島が耐えてくれたお陰よ。この繋ぎを無駄にはできないわ!砲撃用意!目標、戦艦イリノイ!!」
突然の来援により、敵は動揺する。
イリノイ:艦橋
イリノイ艦長「司令!!大和です!!」
リー中将「ちぃ!!栗田艦隊のか、面白い!どちらが最強の戦艦か、決めてやるわ!!取り舵!!主砲旋回急げ!!」
しかしウィリスは、ここぞとばかりに大和と対決する為、取舵を取って同航戦を仕掛けようとする。
大和:艦橋
能村進愛「イリノイ、取舵を取りました!!」
宮里十海「面舵90!主砲旋回を助けるのよ!!こちらも同航戦を仕掛けるわ!」
大和艦長 宮里十海は、敵を迎え撃つため同航戦を仕掛けようとする。
しかし、先に砲撃を仕掛けたのは、イリノイであった。
イリノイ:艦橋
イリノイ艦長「全砲塔、斉射角度になりました!!」
リー中将「主砲斉射!!大和を沈めろ!!」
ウィリス司令の号令の下、主砲を斉射するが、射角が浅く外れてしまう。
大和:艦橋
能村進愛「敵初弾、夾叉!」
羽瀬聖理「砲撃用意、完了!」
宮里十海『全砲塔一斉射!!イリノイに代償を払わせるのよ!!』
大和も反撃するが、全弾外れてしまう。
その後も両艦共に砲撃を仕掛けようするが、先手を与えたのは大和であった。
羽瀬聖理「副砲、用意よし!」
宮里十海「副砲発射!!」
15.5cm三連装砲が火を吹き、イリノイに直撃を与える。
イリノイ:艦橋
イリノイ応急員《右舷副砲群に直撃!!使用不能です!!》
リー中将「おのれ、舐めやがって………打ち返せぇ!!」
イリノイの怒りの反撃により、大和の右舷副砲が破壊される。
大和:艦橋
羽瀬聖理「右舷副砲、破壊されました!!」
宮里十海「弾薬庫閉鎖!応急処置を急いで!!」
能村進愛「主砲、砲撃続行!!」
負けじと大和も反撃を行い、イリノイの後部機関室直下にダメージを与える。
イリノイ:艦橋
イリノイ艦長「後部射撃指揮所に直撃!!」
イリノイ応急員《機関室火災発生!速力低下!》
リー中将「何だとぉ?!さっさと直さんか!!」
大和の攻撃により、かなりのダメージを受けたイリノイであったが、生き残った重巡サンフランシスコが戦列に加わる。
《こちらもサンフランシスコ!これより戦列に加わr》
大和へ攻撃を開始した直後、突然14インチ砲の攻撃をうける。
何故かと思うが、その砲撃の正体は、手負いになりながらも戦闘能力を取り戻した[戦艦霧島]であった。
霧島:艦橋
霧島砲術員《第1砲塔修理完了!!》
霧島機関長《第1缶室の浸水が止まりました!発揮速力は19ノットですが、まだ行けます!!》
岩渕三次「アメリカ軍め!!勝手にシカト決め込むな!!全砲塔砲撃!!大和を援護しろ!!」
晴風:艦橋
立石志摩「誤差修正、砲身仰角+0.2、砲塔右に0.5。」
岬明乃「霧島に諸元送って!」
霧島:艦橋
霧島電信員《晴風から、修正値来ました!!》
岩渕三次「第1砲塔用意、撃てぇ!!」
晴風随一の”人間CIWS”の頭脳を持つ[立石志摩]の超人的な演算能力と、歴戦の砲手の技術が合わさり、重巡サンフランシスコを砲撃で両断する。
霧島観測員《サンフランシスコ、轟沈!!》
岩渕三次「よし!取舵いっぱい!!イリノイにさっきのお返しをさせてやる!!」
重巡サンフランシスコを撃沈した霧島は、進路を変えてイリノイの左舷に回り込んで、砲撃を加える。
霧島が放った砲撃は、イリノイの左舷の機関室付近に直撃して、防郭を撃ち抜いた。
イリノイ:艦橋
リー中将「な、何だ?!どこからの攻撃だ?!」
イリノイ艦長「キリシマです!!キリシマがまだ動いています!」
リー中将「馬鹿な?!」
イリノイ応急員《左舷バイタルパートを撃ち抜かれました!!第3缶室、後部砲塔使用不能!!》
リー中将『この、死にぞこないがぁぁ!!!』
大和:艦橋
能村進愛「あれ程の損害を出しながらも、まだ動けるとは……」
宮里十海『全砲塔、イリノイの2番砲塔直下に照準!これでトドメよ!!』
大和が放った砲撃は、イリノイの第2砲塔に直撃して、大爆発を起こす。
その後、霧島が放った最後の砲撃により、イリノイの艦橋を、前部鐘楼ごと破壊し、第1砲塔を破壊して撃沈した。
能村進愛「イリノイの撃沈を確認しました。」
宮里十海「戦闘配備解除、警戒配備へ。海難救助用意!全力で霧島を助けるわよ!」
戦闘終了後、大和は霧島の救助に向かったが、この時点で霧島は戦闘能力と航行能力を喪失していた。
岩渕中将指揮の下、復旧作業が試みられたが、最早修復不可能と判断され、総員退艦を発令した。
大和:後部甲板
岩渕三次「第一機動部隊臨時司令官の岩渕三次です。乗員の救助、ありがとうございます。」
宮里十海「大和艦長の宮里十海です。貴方方優秀な船乗りが無事で何よりです。それより、本当によろしいのですか?」
岩渕三次「構いません。霧島は、大正からずっと戦ってくれました。これ以上の気遣いは無用です。どうか、楽にしてやってください。」
そう言うと、キングストン弁が壊れたのか、霧島は激しい轟音を響かせながら、マリアナ諸島の海底奥深くへ、その勇敢な姿を没した。
岩渕三次(霧島、今まで有難う。この海の底で、安らかに眠り給え。)
ウィリス・A・リー中将戦死と第7機動群壊滅の報を聞いた米海軍は直ちに撤退。
その後、大統領命令により[マリアナ諸島侵攻作戦]は中止されて、米海軍太平洋艦隊はトラック諸島から完全撤退した。
同時に日本帝国軍も、絶対防衛圏を北は【樺太・千島列島】、東は【満州・朝鮮半島】、西は【小笠原諸島】、南は【東南アジア】を結ぶラインに定められた。
そして、彼ら学生艦隊の新たなる航海も、訪れようとしていた…………
次回………ハイスクール・フリート〜時空を越えた航海日誌〜シーズン1 最終回…………
次でシーズン1最終回です!!お楽しみに!!
感想と評価、お待ちしています!!
シーズン2に出したいアニメアンケート!1月1日〜1月17日まで(注:ジパングは固定)
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空母いぶき(原作)
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沈黙の艦隊(OVAシリーズ)
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マブラヴ オルタ(BETA無し)
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ストライクウィッチーズ(RtBあたり)
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第3飛行少女隊(独自設定)
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BATTLE SHIP