ハイスクール・フリート〜時空を越えた航海日誌〜   作:小説設営隊隊長

3 / 20
前回のあらすじ

ソマリア内戦の戦闘拡大により、中東へ派遣された学生艦隊であったが、トカラ列島での異常な低気圧により、異世界へとタイムスリップしてしまった。
彼らに降りかかる常識を超えた出来事は、遂に戦闘へと発展してしまい、横須賀艦隊は散り散りになってしまった。
歴史の改変を恐れた一行であったが、海で漂っていた軍艦の乗組員の救出を決行した。
そんな中、晴風が救出した乗員の中に、士官服を着た女性士官を救出したが、その女性の名が【宗谷 雪】と判明する。



第3話[海中からの刺客]

 

 

 

航洋艦 晴風:後部甲板

 

救出班からの報告を聞いた艦橋要員が、確認の為後部甲板へと降りていた。

宗谷ましろ「ほ、本当だ…………。」

岬明乃「これって、ドッキリじゃあ………。」

西崎芽衣「いや、これマジだよ……!」

立石志摩「うい………。(信じられないと言っている。)」

知床鈴「でも、宗谷雪って、どこかで聞いたような………」

宗谷ましろ「宗谷雪は………………私の…ご先祖だ………。」

 

ましろから驚愕の事実が知らされる中、武蔵では戦艦【比叡】が接尾して、会談が行われていた。

 

超大型直教艦 武蔵:応接室

 

第1航空機動艦隊司令官:南雲忠一中将「帝国海軍中将、南雲忠一です。救出の手を差し伸べてくださり、ありがとうございます。」

宗谷真霜「ブルーマーメイド所属、監督官の宗谷真霜です。」

知名もえか「武蔵艦長の、知名もえかです。」

南雲忠一(ブルーマーメイド?聞いたことないな……。)

疑問に思った南雲忠一は、彼らに質問をしてみることにした。

南雲忠一「いくつか質問を申し上げたいと思いますが、よろしいですか?」

宗谷真霜「どうぞ。」

南雲忠一「貴方方は先程、ブルーマーメイドと仰られましたが、どのような組織ですかな?」

宗谷真霜「はい。ブルーマーメイドは、国土防衛・海賊の取締り・掃海活動・船舶護衛・海難救助を主任務として活動している、国際機構です。」

南雲忠一(なんと………!国際機構であると申すか。そんな組織は聞いたことがないが…………)

南雲忠一は、更に質問をする。

南雲忠一「では、何故国際機構に女性が必要であるかな?」

宗谷真霜「それに関しましては、こちらもはっきりとした理由はわかりませんが、坂本龍馬の嫁ぎ手であった坂本乙女が、海援隊同士の妻女を集めて訓練を始めたのが発端です。」

南雲忠一(女性が国防の任を肩代わりとは、甚だ遺憾だが………。)

そして、南雲忠一は肝心の質問を投げかける。

南雲忠一「では、今は何年と捉えているか?」

宗谷真霜「2015年12月8日だと思いますが………。」

南雲忠一(成る程、そういうことか………。)

これまでの質問で、なにかの違和感を感じていた南雲忠一であったが、先の質問の答えでその違和感の正体を見破った。

南雲忠一「大変恐縮でありますが、今は【1942年6月7日】なのです。」

知名もえか「1942年?!73年前の?!」

南雲忠一「更に、ブルーマーメイドという組織も、存在していません。」

宗谷真霜「っな?!」

彼らが驚くのも無理もなかった。

73年前の、しかも大国との間で戦争の真っ只中にタイムスリップしてしまったのだ。

知名もえか「もし、73年前にタイムスリップしてしまったのなら、我々は指揮系統を失っているのと同然………。」

宗谷真霜「この先、未解の海を彷徨うのなら、確実に補給の観点で行き詰まるわ…………。」

絶体絶命であった。

補給なしでは艦隊は動けない上、生徒達に休息を与えるための港も必要であった。

考えがまとまらない所で、南雲忠一が提案を出してきた。

南雲忠一「あの………もし行く宛がないのでしたら、一つ案があります。」

宗谷真霜「……お聞かせいただいても?」

南雲忠一「はい。まず、人命救助を終えたら、後続の山本五十六長官麾下の水上打撃部隊と合流して、山本長官にことの事情をお話すれば、補給の件も解決するかと………。」

確かに、闇雲に艦を動かすよりどこかの国の海軍に保護してもらい、身の安全を確保するのが専決だ。

だが、それは”戦闘に加わる”ことではないのかと、心の何処かで思っていたが………

宗谷真霜「わかりました。この艦隊の責任者は私です。しかし、生徒達の安全確保を第一にお願いします。」

南雲忠一「承知しました。」

こうして、一度主力の帝国海軍艦隊と合流するため、人命救助を終えた横須賀艦隊は、大破した飛行船支援艦もとい【航空母艦】赤城と飛龍を曳航しながら、ミッドウェー海域を後にする。

 

 

 

 

ある人は、夢を見ていた。

夕暮れに照らされる海の底へ沈む夢を。

冷たい、死にたくない、ここで死ぬ訳にはいかないと強く思った。

すると、誰かに海上へと引っ張られる感覚がした。

助かったと安心したのか、目の前が真っ暗になる。

 

晴風:医務室

 

???「うぅぅ…………………。」

夢にうなされていたのか、意識が戻り目を開ける。

???「ここ…は、医務室?」

不思議に思ったのか、周りを見て状況を確認する。

???「戦艦じゃない…………駆逐艦の中?」

鏑木美波「目が覚めたようだな。」

突然声がした方向を向くと、デスクの椅子に中学生くらいの身長の女性が座っていた。

???「貴女が、この駆逐艦の船医?」

鏑木美波「そうだ。晴風衛生長の鏑木美波だ。あなたの名前は?」

宗谷雪「帝国海軍所属、重巡洋艦三隈の情報士官、宗谷雪少佐です。」

 

晴風:艦橋

 

救助した女性士官の意識が回復した報は、すぐさま艦橋へ告げられた。

納沙幸子「艦長!救助した女性士官の意識が回復したようです!」

岬明乃「本当!よかった~、後で様子を見に行かないと!」

宗谷ましろ「そうですね艦長。救助した女性士官の容態は?」

納沙幸子「え~と、美波さんからの報告だと………胸骨に2センチのヒビ、助骨が疲労骨折、肋骨が3本折れていますが、内臓に損傷はなく、歩けるようになるには2ヶ月必要ですね!」

その報告を聞くと、西崎芽衣が驚きの声をあげる。

西崎芽依「いや、やばくない?それ。ていうか、そんなに怪我して、よく生きてたね!!」

羽山陽介(そんなにやばいのかな?ガキの頃、よく肋骨と助骨を骨折しまくってたけど……)

そんな事を思いつつ、艦隊は横須賀を目指す。

 

南雲機動部隊から後方600キロ海中

 

ガトー級潜水艦[ガードフィッシュ]:艦橋内

 

ガードフィッシュ副長「ソナーに感あり。ミッドウェーから引き上げている、日本艦隊に間違いありません。」

副長がそう報告すると、ガードフィッシュ艦長[クリス・エバンス中佐]は、潜望鏡を上げて確認する。

クリス・エバンス中佐「…………中央に戦艦、その周囲に巡洋艦と駆逐艦………ふっ、絶好の獲物だ!」

目標を確認したガードフィッシュは、攻撃態勢に入る。

ガードフィッシュ水雷長「1・2番発射管扉、開きます。」

ガードフィッシュの魚雷発射管が開かれ、遂に攻撃の牙を剥く!目標は、学生艦隊!

クリス・エバンス中佐「目標、前方の敵艦隊。…………ファイヤ!」

 

 

 

第4話「学生達の戦闘」に続く…

 

 




宗谷雪

大正6年2月1日生まれ 神奈川県横須賀市出身

年齢25歳

尋常小学校卒業後、横須賀の海軍兵学校へ入隊して、昭和8年に首席で卒業。

現在は、連合艦隊の情報士官として勤務していて、岬たちとの出会いとともに奇数な運命をたどることとなる。

シーズン2に出したいアニメアンケート!1月1日〜1月17日まで(注:ジパングは固定)

  • 空母いぶき(原作)
  • 沈黙の艦隊(OVAシリーズ)
  • マブラヴ オルタ(BETA無し)
  • ストライクウィッチーズ(RtBあたり)
  • 第3飛行少女隊(独自設定)
  • BATTLE SHIP
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。