ハイスクール・フリート〜時空を越えた航海日誌〜 作:小説設営隊隊長
ミッドウェー沖で米潜水艦[ガードフィッシュ]の襲撃を受けるも辛くも撃退した横須賀女子海洋学校学生艦隊は、小笠原諸島海域にて連合艦隊司令長官[山本五十六]との会談の場を持ち生徒達の安全確保を条件で帝国海軍に編入されることを決めるが、慢性的な物資不足を解消するため艦隊を二手に分かれて行動を開始した。
横須賀女子海洋学校の学生艦隊が二手に分かれて行動を開始して3日後。
哨戒艦[てんじん]を旗艦とした補給船団は、小笠原諸島海域を抜けて、フィリピン海の台湾沖を航行していた。
哨戒艦てんじん:艦橋
てんじんレーダー手「本艦の右舷2000、民間の油槽船が通過。」
古庄薫「後続艦に信号!民間船接近中、突発的な進路変更に注意せよと!」
てんじん電信員《了解!》
晴風:艦橋
羽山陽介「民間船に注意せよ……か。」
宗谷ましろ「見張り、民間船の動きに注意!」
野間マチコ《了解。》
納沙幸子「そういえば、雪さんは何処へ行ったんですか?」
岬明乃「医務室で検査受けているよ?」
晴風:医務室
鏑木美波「うむ。もうギブスを外しても大丈夫だ。ただ、右腕の骨折は全治2週間といったところだ。」
宗谷雪「そうですか。」
そう言うと宗谷雪は、上着を着て艦橋へ向かう。
その道中、脳裏でガダルカナル島の事を考えていた。
宗谷雪(ガダルカナル島に連合国軍が上陸したら、設営隊が敵の餌食になるだけでなく、飢えとマラリア蚊等の病原菌で………)
そんな事を考えながら、艦橋へと上がる。
晴風:艦橋
宗谷雪「今戻りました。岬艦長。」
岬明乃「あ、雪さん。」
納沙幸子「怪我の方は大丈夫なんですか?」
宗谷雪「えぇ。肋骨と胸骨は治ったわ。ただ右腕はあと2週間だけど。」
それを聞くと、晴風艦橋組は宗谷雪の生命力に驚いていた。
納沙幸子「あれだけの怪我をしても、たった2週間で治すなんて……」
西崎芽衣「生命力ヤバすぎ!」
立石志摩「うぃ!うぃ!(凄すぎると言っている。)」
宗谷ましろ「なんでうちの艦に乗ってくる人は、どこかしら能力が違うんだ………。」
知床鈴「でも、艦長の強運も一理あるんじゃ…」
羽山陽介「心配すんな!俺だってガキの頃、外で遊んではよく大怪我してたからな!」
岬明乃「あははは……………」
そんな何気ない会話で和気あいあいしていたら、万里小路楓から、帝国海軍潜水艦の推進機音聴知の報が入る。
万里小路楓《こちら聴音室。本艦の左舷海中から潜水艦らしき推進機音を捉えました。》
岬明乃「敵の潜水艦?」
万里小路楓《敵か味方なのかはわかりませんが、方向からしてかなりの距離を航行してきたと思われます。》
宗谷雪「おそらく軍令部から送られてきた特使だと思うわ。ソナーをモールス信号で打って、敵味方の判別を。」
岬明乃「万里小路さん!お願い!」
万里小路楓《かしこまりました!ソナーを打ちます。》
そう指示すると、ソナーをモールス信号で打つ。内容はこうであった、【接近中の潜水艦に告ぐ。貴艦の所属と航行目的を明かされよ。勧告にしたがわない場合、撃沈もやむなし】と。
補給船団直下:海中
伊号第十九潜水艦:艦橋内
水測員「海上からモールス。"接近中の潜水艦に告げる。貴艦の所属と航行目的を明かされよ。勧告に従わぬ場合、撃沈もやむなし。"以上です。」
突然の勧告で艦内はどよめく。
伊号第十九潜水艦艦長:木梨鷹一少佐「海上は警戒しているな。どうするのですか?大尉殿?」
???「勧告に従ってモールスを打ってください。」
木梨鷹一少佐「水測員!モールス用意!」
晴風:艦橋
万里小路楓《所属不明の潜水艦から返信です。》
岬明乃「内容は?」
納沙幸子「えっと…………、"我、帝国海軍第六艦隊第一潜水戦隊所属の伊号第十九潜水艦である。現在、軍令部からの特使を乗せ、当艦隊へ接近中。合流を許可されたし。"だそうです。」
宗谷雪「どうしますか?第六艦隊は、豪州方面の部隊です。」
西崎芽衣「でもさ、敵じゃないんでしょ?」
岬明乃「とにかく、旗艦へ報告しよう。」
明乃がそう言うと、旗艦てんじんへと内容を報告する。
その後、古庄教官の判断で合流を許可する。
伊号第十九潜水艦:艦橋
木梨鷹一少佐「メインタンクブロー!浮上!!」
操舵手「上げ舵30!!」
機関士「バラストタンク、全ブロー!!」
海上からの音通を受信した伊−19潜は合流をの為、浮上をかける。
3分もしないうちに、補給船団の左舷海上に白波をたてながら海上へと姿を現す。
哨戒艦べんてん:艦橋
べんてん見張り員「8時の方向!潜水艦浮上!」
古庄薫「あれが、旧海軍の潜水艦……初めて見るわね……。」
そう感傷に浸っていると、招かれざる客が海中から姿を現す。
べんてん水測員「艦長!!ソナーに感あり!!圧搾空気の排出音を多数聴知!潜水艦数隻が浮上してきます!!」
古庄薫「位置は?」
べんてん水測員「我が艦隊の真正面です!!」
古庄薫「?!」
ふと前方に目を向けると、海面から水しぶきと共に、巨大な潜水艦が5隻浮上してきたのだ。
その潜水艦は、帝国海軍の伊号潜水艦より二周り大きく、中央には小型発動機を積んだカッター(コットル船)を搭載している筒型格納庫があり、その上に伊号潜水艦の艦橋があった。
その潜水艦に、古庄は見覚えがあった。
古庄薫「まさか、伊号400型?」
レーダー手「間違いありません!ビーコンに反応あり!!あれは、東舞校所属の伊号400型大型潜水直接教育艦です!!」
海洋学校を採用しているのは女子校だけでなく、男子校も同様であった。
その男子校の一つである【東舞鶴男子海洋学校】
の所属で、男子校が保有する潜水艦の中で最大級の排水量を誇る巨大潜水艦【伊号第四百型大型直接教育艦】であった。
べんてん見張り員《伊−400から発光信号!”貴艦隊への合流を許可されたし”です!》
古庄薫「合流を許可すると伝えて。」
べんてん電信員「了解!」
べんてん副長「古庄教官。伊−19潜から、軍令部の特使が」
古庄薫「わかっているわ。」
そう言うと、古庄は特使を出迎えるため、後部甲板へと移動する。
べんてん:後部甲板
帝国海軍:津田一馬大尉「帝国海軍、第1水雷戦隊情報士官の津田一馬大尉です!」
古庄薫「私は当補給船団の指揮官、指導教官の古庄薫です。」
互いに自己紹介をした古庄は、津田大尉の若さに疑問をいだいて、質問を投げかける。
古庄薫「お若いようですが、生まれは?」
津田一馬「はい!大正16年生まれです!」
古庄薫「………!!」
大正16年という単語だけで古庄は、自分の死んだ祖母と同い年だということを見抜いた。
祖母の世代にこういう人がいたと思うと、どこか懐かしい感じが湧いてきた。
津田一馬「ところで、この船団には宗谷雪少佐がおいでと聞き及んでいますが、どちらに?」
古庄薫「………っ!宗谷少佐は療養のため、航洋艦晴風に乗艦なさっています。内火艇を用意されますが………」
津田一馬「お心遣いに感謝します!」
そう言うと、直ちに内火艇の準備に取り掛かった。
晴風:艦橋
岬明乃「あれが、帝国海軍の潜水艦……。」
納沙幸子「初めて見ますが、心強さが感じますね………。」
帝国海軍の潜水艦を鑑賞していると、程なくして伊−19潜は再び轟音とともに海中へと潜航していった。
西崎芽依「あれ?潜っちゃったよ?」
知床鈴「護衛でもしてくれるのかな?」
万里小路楓《伊号19潜、再び進路を北にとって離脱していきます。》
宗谷ましろ「護衛じゃないのか?」
宗谷雪「もしかしたら、別の任務を帯びているんじゃないかしら。」
すると、べんてんから1隻の内火艇がこちらへ向かってくるのが確認できた。
搭乗員の中に、海軍服に飾緒をつけた士官が乗っていたのを確認した明乃は、内火艇との接舷を指示する。
晴風:前部甲板
内火艇に接舷した晴風に、軍令部の特使である「津田一馬大尉」が乗艦してきた。
津田一馬「海軍大尉、津田一馬です!」
岬明乃「航洋艦晴風の艦長、岬明乃です!」
宗谷ましろ「同じく、副長の宗谷ましろです!」
宗谷雪「重巡洋艦三隈の情報士官、宗谷雪少佐です。」
宗谷雪の顔を見て安心したのか、互いに握手を交わす。
津田一馬「ご無事で何よりです、宗谷少佐。」
宗谷雪「あなたこそ、津田大尉。海軍兵学校の卒業航海以来ね。」
明乃はその光景を見て、二人は訓練学校の同期生であることを直感的に見抜いた。
岬明乃「それでは、晴風の中を案内しますね!」
津田一馬「お願いします。」
そう言うと岬明乃は、副長の宗谷ましろと救助した宗谷雪と共に艦内を案内する。
晴風:教室前通路
津田大尉に晴風を案内する為、艦内を歩いていると、艦名と進水日が記されているプレートに視線が入る。
津田一馬(……初代晴風……2015年5月5日…沈没……?!)
プレートにかかれているはずがない項目が刻まれているのを見て、足を止める。
宗谷ましろ「どうしました?」
津田一馬「いえ、プレートが少し気になって……」
宗谷雪「……?」
宗谷雪をなんだろうと思い、そのプレートを見ると、津田大尉と同じ反応を見せた。
明乃は、そのプレートを見るやいなや直ぐに納得した反応を見せる。
岬明乃「この晴風は、2代目なんです。初代の晴風は、私達が横須賀女子海洋学校に入学したときに実習で使った艦で……」
そして明乃は語り出した。
初代晴風と自分たちクラスが解決の道筋を見つけ出した【RATt事件】と、浦賀水道沖合での武蔵との死闘を。
岬明乃「暴走した武蔵を止めるために、初代晴風を武蔵に体当たりさせたんです。そして、横須賀港に帰投してクラス全員が下船した直後に、破孔からの浸水で初代晴風は沈没しちゃったんです。」
宗谷ましろ「その後、艤装前の陽炎型19番艦[沖風]に、初代晴風から使用可能な艤装を移し替えて代用艦を完成させて………」
宗谷雪「成る程……この晴風Ⅱは、初代晴風の意思をしっかり継いでいるのね。」
晴風の謎を説明した一行は、次に艦の心臓部である[機関室]へと案内する。
晴風:機関制御室
岬明乃「マロンちゃん!入るよ!」
柳原麻侖「おうおう!艦長に副長じゃねぇか!どうした?」
宗谷ましろ「あぁ、実は帝国海軍からの特使を案内しているんだ。」
そう言うと、互いに自己紹介をする。
津田一馬「帝国海軍所属の津田一馬大尉です!」
柳原麻侖「あたいが晴風の機関長、柳原麻侖でい!」
黒木洋美「副機関長の黒木洋美です。」
津田一馬「それにしても、まるで陽炎型駆逐艦と大差はないと思いますが……」
宗谷雪「明乃さんたちの話では、ある程度自動化されていて、少人数での運用になっているみたいなんです。」
そう言うと、まるで自慢げに晴風を評価する。
柳原麻侖「どうだい!晴風の艦内は!機関はあたいが整備してるからな!」
津田一馬「そ、そうですか…。それにしても、ところどころで言葉が江戸っ子に似ているのですが………」
その質問に黒木はこう答える。
黒木洋美「すみません。麻侖は千葉県生まれなんです。」
しかし麻侖は……
柳原麻侖「てやんでい!!生まれは千葉県だが、心は根っこから江戸っ子なんでい!!」
そんなことなんざ知ったこっちゃないということで、あまり考えないようにしていた。
津田一馬「この艦の機関を見せていただくのは可能でしょうか?」
柳原麻侖「お安い御用だ!」
そう言うと、機関室へ繋がる扉を開けて案内する。
晴風:機関室
一行が機関室へ入ると、晴風の心臓部である[ロ号艦本式缶]がけたたましい音をあげながら鎮座していた。
柳原麻侖「晴風の機関は、ロ号艦本式を採用しているんでい!勿論、全部あたいが整備しているんでい!」
津田一馬「この艦の機関すべて?!ですか?!」
柳原麻侖「おうよ!!これでも、船の整備士資格は取っているんでい!!」
ここで津田大尉は、新しい単語を耳にする。
津田一馬「資格?!艦を動かすのに、資格を取るんですか?!」
その質問に、明乃が答える。
岬明乃「私達の世界じゃ、いろんな海に海賊という非合法の武装組織がいますので、船を動かすのに必要な資格を取らないといけないんです。」
海賊行為と海難事故を減らすために、船を所持するのに各種資格を設ける事で、海賊行為の徹底的な取り締まりを行った。
今と未来の感覚の違いを痛感した津田は、次に艦の頭脳である[艦橋]へと向かう。
晴風:艦橋
岬明乃「異常はない?」
羽山陽介「はっ!水上電探に敵反応なし!ソナー・見張り共に異常なし!」
納沙幸子「それより艦長。その後ろの人は……?」
津田一馬「帝国海軍所属の津田一馬です!特使として派遣されました!」
そう言うと、それぞれ自己紹介を始める。
羽山陽介「晴風アドバイザーの、羽山陽介です!」
納沙幸子「私は書紀の納沙幸子です!」
西崎芽衣「水雷委員の西崎芽依よ!」
立石志摩「砲術長……立石志摩……うい!(よろしくと言っている。)」
知床鈴「わ、私は航海長の、知床鈴です!」
津田一馬(半信半疑だったが、本当に学生が操艦していたのか………。)
そう思いつつ、明乃達から説明を受けて、今日は晴風にて一夜を過ごした。
アメリカ軍の警戒網をくぐり抜けること3日後の6月11日。補給船団が日本領フィリピン諸島沖の南シナ海を南下していると、船団前衛を務めていた晴風のレーダーが、学生艦と思われる反応をとられた。
晴風:艦橋
宇田慧《水上レーダー反応多数!前方約17哩!》
岬明乃「戦闘用意!!旗艦へ至急報告!!」
宗谷ましろ「戦闘用意!!」
野間マチコ《戦闘に超大型艦!数は3!艦形状からして大和型と思われます!!その後方に大小艦艇多数!!》
宗谷雪(変ね…………大和以下連合艦隊は、次期作戦の為トラック泊地に集結してるはず。)
晴風からの報告を受けたてんじんは、即座に戦闘態勢に入る。
てんじん:艦橋
古庄薫「全艦戦闘態勢!レーダー手!IFFの識別を急げ!命令するまで発砲は不許可!」
てんじんレーダー手「了解!!」
津田一馬「もしアメリカ軍の艦隊だったら、駆逐艦3隻では蹂躙されてしまうのでは?!」
古庄薫「大丈夫です。今にわかります。」
津田一馬「………?!」
古庄の言葉に戸惑いを隠せなかった津田であったが、レーダー手の報告が入る。
てんじんレーダー手「IFF照合完了!!学生艦隊です!ビーコンの反応も探知!間違いありません!!」
接近中の大艦隊は、呉・舞鶴・佐世保女子海洋学校の学生艦隊であった。
臨時旗艦[大和]を先頭に第3警戒航行序列を成して航行していた。
学生艦隊臨時旗艦[大和]:戦闘艦橋
大和見張り員《間違いありません!横須賀の艦隊です!》
大和副長:能村進愛「南シナ海を北上して正解でしたね。」
大和艦長:宮里十海「えぇ。これで状況が把握できるわ。」
超大型直接教育艦[信濃]:戦闘艦橋
信濃艦長:阿部阿澄「いやぁ〜、教員艦を見つけたこの安心感!心が安らぐ〜!」
信濃副長:河野燕「これで私の負担が軽減する………。」
超大型直接教育艦[紀伊]:戦闘艦橋
紀伊副長:野際啓子「これから、どうなるんでしょうか……。」
紀伊艦長:千葉沙千帆「そいつは”神のみぞ知る”ってやつさ。彼らの話を聞けばわかるさ。それに………あたしらを護衛しきったあの”テイコクカイグン”の艦隊の事もな!」
そう言って後ろを振り向くと、[名古屋女子海洋商業学校]所属の[川崎型油槽船]13隻を護衛していた[西村祥治中将]指揮の第二戦隊がいた。
戦艦[山城]:防空指揮所
第二戦隊司令官:西村祥治中将「それにしても、この艦隊は壮観な眺めだな!」
水兵3「向こうの戦艦、ありゃ天城だ!」
水兵5「後ろの戦艦は、加賀に赤城だぞ?」
水兵6「八八艦隊のか?!」
帝国海軍の水兵たちは、計画で頓挫した天城型と加賀型、そして現在建造中の改鈴谷型重巡洋艦こと伊吹型重巡洋艦の姿を見て、興奮していた。
西村祥治(さて、これですべてが明るみにわかる…………この艦隊の正体が………)
横須賀艦隊と合流した学生艦隊は、一路シンガポールへ向かうことになった。
晴風:後部甲板
宗谷雪「……………。」
南シナ海が夕陽に照らされている中、宗谷雪は6日前の話を思い出していた。
6日前:武蔵にて
宗谷雪「では長官は、ガ島防衛のため連合艦隊を動かすと?」
山本五十六「連合艦隊が動くときには、先に米軍が仕掛けてる頃だろう。我々海軍が動くときは、奪回を目的をして行動する。貴官はどう思うかね?」
宗谷雪「将官は、ガ島から撤退すべきだと考えます。ミッドウェー沖で大敗を喫した時点で、南進論は破綻しています。この上で、国土防衛に必要な戦力をガ島で消耗してしまったら、我が国は負けてしまいます!」
宗谷雪は、自分が思っていたことを山本五十六にぶつけた。
後世では、ガダルカナル島での攻防戦は、[旧日本軍がやってはいけない戦いであった]と伝わっている。
山本五十六「君の言うことは最もだ。今、三川軍一君にガ島の設営隊と陸戦隊の撤退作戦をねってくれているところだ。」
宗谷雪「それで、三川軍一の見解は?」
山本五十六「三川君は、ガ島からの撤退ならば、揚陸部隊の輸送船と護衛艦隊を、夜襲で殲滅してからではないと、撤退作戦は成功させることはできないと言ってきたよ。」
三川軍一中将が指揮する[重巡洋艦 鳥海]を独立旗艦し重巡古鷹型で編成された[第6戦隊]と軽巡天竜型で編成された[第16戦隊]、軽巡夕張と駆逐艦夕凪で編成された[第2海上護衛隊]で構成された第八艦隊がツラギ夜襲を行った[第一次ソロモン海戦]を皮切りに、苛烈な消耗戦が繰り広げられるのであった。
山本五十六「仮に夜襲が成功して、米海兵隊を残して引き上げても、その後に米空母艦隊からの反撃が予想される。駆逐艦では危険だ。」
宗谷雪「せめて、大型の潜水艦さえあれば、退避は容易ですが…………」
ガダルカナル島での消耗戦はなんとしても回避しなくてはならない。
そのためには設営隊を撤退させるしかないが、駆逐艦では航空機の餌食になる可能性があった。
無論、夜間に撤退するのであれば航空攻撃を受ける危険性はないが、潜水艦からの奇襲攻撃が予想された。
宗谷雪「………あの潜水艦を、使えないかしら………。」
そう言うと、晴風の後ろを航行していた東舞校の伊−400型を見つめる。
6月12日:マレー半島バタム島近海
遂にマレー半島の要所、シンガポールへたどり着いた補給船団は、入港のためバタム島とシンガポールの間を流れる【シンガポール海峡】を進んでいた。
晴風:艦橋
内田まゆみ「右舷、帝国海軍駆逐艦3隻通過!」
山下秀子「左舷、民間油槽船通過しました!」
野間マチコ《誘導のタグボートより、変針信号!》
岬明乃「取り舵2.5!両舷最微速、黒5!」
知床鈴「取り舵2.5!両舷最微速、黒5!」
宗谷ましろ「舵戻せ!」
知床鈴「ヨーソロー!」
勝田聡子《投錨地点まであと4.3!》
岬明乃「入港用意!!」
入港用意のラッパが鳴り響くと、主計科が前部甲板へと上がってきて、入港準備に取り掛かった。
岬明乃「あれが………20世紀のシンガポール……。」
そして、補給船団はシンガポール港へと入港して、物資調達が開始されようとしていた。
果たして、補給作戦は成功するのだろうか?
第7話「補給作戦を遂行せよ!」に続く
次回は、はいふり劇場版のキャラを出していきます!
(しばらくはストック分を投稿することになるなぁ〜)
シーズン2に出したいアニメアンケート!1月1日〜1月17日まで(注:ジパングは固定)
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空母いぶき(原作)
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沈黙の艦隊(OVAシリーズ)
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マブラヴ オルタ(BETA無し)
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ストライクウィッチーズ(RtBあたり)
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第3飛行少女隊(独自設定)
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BATTLE SHIP