計画都市『沢芽市』。
そう呼ばれる様になったのは今からほんの10年位前。
人口20万人。
大企業ユグドラシルコーポレーションによって医療福祉都市として多くの発展を遂げてきた。
沢芽市に住む人々はユグドラシル管理の下安全な暮らしをしている。
だが、ユグドラシルには秘密があった。それは・・・。
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沢芽市───
今の沢芽市には住んでいる人の姿や声が聞こえず、代わりに人為らざる者の姿や人がおよそ発するとは思えない声が響いた。
──『インベス』──そう呼ばれる怪物が沢芽市に溢れている。
しかし、その中でインベスとは違う別の人影らしき者がインベス達を相手に戦っていた。本能で暴れているインベスとは違い理性的な動きで戦っているそれは別の所に1人、また1人とインベス達と戦っていた。それら全員に共通することは全員腰にベルトらしき物を巻き果物の特徴のある(一部果物と言い難いのもあるが)鎧を身に纏いそれぞれ纏っている果物と似たような武器を持っていた。
──『アーマードライダー』──沢芽市にしか流通されていない果物の模様の付いた錠前型の道具「ロックシード」、そしてユグドラシルが造り出したベルト「戦極ドライバー」で変身した者を人々はそう呼んでいた。
「ハァッ!!」
そのアーマードライダーの中でも、特に多くのインベスを相手にしている者がいた。オレンジ色の鎧を纏い額には三日月型の装飾が付き、手に持っているオレンジの断面らしき剣と、日本刀と銃を合体させた様な武器で戦っている者『アーマードライダー鎧武』。
「糞っ!コイツらキリがねぇぞ!」
インベス達を蹴散らしながら鎧武、葛葉紘汰は言った。
「だがこの発電所を壊されたら俺達の大きなデメリットになっちまう!それだけは止めねえと!」
インベスを両腕に付いているクルミ型のグローブ「クルミボンバー」で殴りながら『アーマードライダーナックル 』ザックは言った。
「発電所だから無闇に大きな攻撃は出来ねぇしだからといってコイツら早く倒さないといけないし、ん?早く?そうだ!」
紘汰はそう言うとゲネシスコアと呼ばれるパーツを取りだしベルトの左側に付いているフェイスプレートを外し付け替え、さくらんぼの模様の付いたロックシードを取り出した。
『チェリーエナジー』
音声が鳴ると頭上にファスナーが現れ円形に回りさくらんぼ形の物体が下りてきた。
『 ロックオン ソイヤッ!ミックス! オレンジアームズ 花道 オンステージ ジンバーチェリーハハァーッ 』
ロックオンをゲネシスコアに付けベルトに付いている剣型の部分「カッティングブレード」を切ると鎧が外れ、さくらんぼ形の物体と合体し代わりに陣羽織に似た鎧が落ちてその手には弓型の武器「ソニックアロー」が出てきた。
仮面ライダー鎧武ジンバーチェリーアームズ
次の瞬間鎧武が消えインベス達が爆発した。
超高速、それがジンバーチェリーアームズの力。
『ソイヤッ!オレンジスカッシュ ジンバーチェリースカッシュ』「セイハァー!」
『ギュイーン クルミスカッシュ』「うおりゃー!」
「ふぅ、これでちょっとは大丈夫な筈だといいが。」
「だな。にしても紘汰、すげぇなそのロックシード。他にどんな力が在るんだ?」
インベスを片付け紘汰とザックは変身を解き話し合っていた。
「レモンは多分何も無ぇしピーチは色んな物が聴こえる様になって、メロンは分かんね。」
「メロンって確かミッチが持ってたよな。」
「元は貴虎だけどな」
二人はそう話すと沢芽市のシンボル「ユグドラシルタワー」を見上げた。
計画都市『沢芽市』その実態は異世界から出現した怪物インベスとインベスと共にやって来た外来植物『ヘルヘイムの植物』に対抗するための前線都市だった。
「ミッチ・・・早く止めてやんねえと・・」
「まぁそう焦るな。」
「だけど!!」
「ユグドラシルタワーは完全にインベス達に囲まれて迂闊に近づけねぇ、焦る気持ちも分かる。だが、救出に失敗したら元も子も無え。幸い、捕まっている人達はタワーに居ることは分かってるしミッチもいる。行くんなら万全な状態で言った方が良い。」
焦る紘汰をザックが宥める。
「分かった・・・」
「ん・・まあそう落ち込むなって。俺達は仲間だしタワーにも俺達の仲間が連れていかれた。助けたい気持ちは俺達も一緒だ。」
「そうそう。今焦ったって仕様がないって」
紘汰とザックの後ろから眼鏡が特徴の男が出てきた。
城之内秀保、彼も二人と同じアーマードライダーの1人。
「俺もさちょっと前まで似たような気持ちだったから分かるよ。でもな、焦っている時こそ今の自分を見直さないとマイナスにマイナスかけて余計空回りしちまうからさ。」
「おっ。お前にしては良いこと言うじゃねえか。」
「何だとー!?俺だって良いこと位言えるに決まってんだろ!」
ザックがちょっかいを出しそれに対して怒る城之内、その光景に紘汰は笑ってしまった。
「「あ?」」
「いや、悪いぃ。つい可笑しくなっちまって。」
『仲間』その言葉を聞いた紘汰の頭をよぎったのはかつて今の状態になる前の沢芽市にやって来た5人の列車戦隊だった。
「やっぱ仲間って良いもんだなあ!!」
そう言って紘汰は二人の肩に手を乗せてきた。
「何だ?いきなり。変な奴。」
「まあ、良いじゃねえか。」
そうして三人は皆が拠点にしているガレージに戻っていった。
その光景を見つめている者がいた。
「葛葉紘汰・・・アーマードライダー鎧武・・・やっと見つけた・・・ッ!!!」
「なあ、所でさ」
「何だよ?」
「マイナスにマイナスかけたらプラスじゃね?」
「「あ・・・」」
紘汰の一言に二人は固まって歩みを止めた。
はい、これでプロローグは終了です。
時系列的には38話のプロフェッサーが帰ってきた 後と舞が連れ去られる間です。
トッキュウジャーの名前が出る通り仮面ライダー大 戦の後です。 ついでにMOVIE大戦と黄金の果実争奪杯の後でもあ ります。