仮面ライダー鎧武 巡りあう鍵   作:最上侑人

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2話:可能性の一つ

「『ヘルヘイムの森』に決まってるじゃない。」

 

 

 

 

 

 

 

「え・・・・・・」

 

 

 

 

晶の一言に、紘汰は一番の驚きを見せた。

 

 

 

 

 

 

「何で・・・」

 

 

驚く紘汰を気にせず晶は言葉を続けた。

 

「ていうか紘汰。今日は更新の日でしょ。朝の内にしないと混むわよ。」

 

「なあ・・・更新って・・・?」

「寝違えて頭でも打ったの?ベルトの更新に決まってるじゃない。」

 

 

 

ほらっ、と晶はカッティングブレードの付いていない戦極ドライバーを出した。

 

 

 

「え?」

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

晶から行ってらっしゃい、と言葉を贈られ外に出た紘汰の目には紘汰にとって衝撃の光景が写っていた。

 

 

「・・・え?」

 

右を見れば姉と同じくカッティングブレードの付いていないドライバーを装着している主婦

 

「え!?」

 

左を見ても同じくドライバーを装着している若者や老人

 

「え!!?」

 

極みつけにはビルの壁の広告には戦極ドライバーが映されてあった

 

 

 

 

 

「ええええええェーーーっ!!!!!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『10年後に来るヘルヘイム襲来の為、ユグドラシルは最大限の環境、技術、生活を皆様にお与えできる様、日々努力していきます。───皆様に約束された生活を───』

 

───ユグドラシル───

 

 

 

 

 

 

 

 

「『約束された生活を』 ─ねえ。隠していて一番非難されるべき存在が、世界で1番の希望とは皮肉な物じゃねえか。」

 

そう言いながらパフェを作っている男、阪東清治郎(ばんどう)きよじろう。

フルーツパーラー『ドルーパーズ』のマスターであり、紘汰やビートライダー達の話や悩みを聞く兄貴分的存在。店の奥には誰にも聞かれないための席もある。

 

 

「──で、何でお前は来て早々突っ伏してんだ。」

 

そう言う阪東の目線の先には力無く机に突っ伏している紘汰がいた。

 

「・・・・なあ、阪東さん」

「何だよ」

「竜宮城から帰ってきた浦島太郎って、今の俺と同じ気持ちなのかな・・・?」

「なんだァ、藪から棒に。カルチャーショックでも受けてんのか」

 

 

「はあぁーー。」

 

そうため息をつく紘汰の前にドンッと音がし、顔を上げるとパフェが置かれてあった。

 

「なあ、阪東さん、俺、頼んでないけど・・・」

「当たり前だ。俺の奢りだからな。」

「え?・・・」

 

 

「どんな悩みか知らねえがそれ食って元気出せっ。頭の固い大人はそう簡単に新しい環境に慣れることは出来ねぇが、どんな環境でもすぐ慣れるのがお前達若い奴等の特権だ。」

 

「阪東さん・・・・・」 フルーツお願いしまーす<

 

「応、じゃな」

 

そう言い阪東は自身の仕事に戻っていった。

 

 

 

 

「・・・そうだよな・・ウジウジしても仕方ねえ!それにこんな経験、初めてじゃねえし・・まっ、何とか何だろ!!よしっ、いただきます!」

 

紘汰がパフェを食べ終わろうとした時、外から悲鳴と怪物の声が聞こえた。

 

 

「!・・・まさか!?」

 

 

パフェを食べる手を止め悲鳴がした方に向かうと、インベスが人々を襲っていた。

 

「・・っ・・・やっぱこの世界にもインベスはいんのかよ・・・っ!」

 

そう呟くと、紘汰はインベスに向かって蹴りをいれ人々を逃がしはじめた。

 

「逃げてください!早く!!・・・っ、コイツら・・・ッ。変身!!」

 

 

 

『オレンジ』

 

 

ジジジジジ・・・ ヒュゥゥ・・・

 

そう音声が鳴ると以前のチェリーと同じく頭上にファスナーが現れ円形に回りオレンジ形の物体が下りてきた

 

「うおりゃっ!」 ガコン ガチャッ キュイーン

 

『ロックオン』

 

『ソイヤッ! オレンジアームズ!花道 オンステージ!』

 

ロックシードをベルトに嵌めると法螺貝の音楽が流れ、カッティングブレードを切るとそう音声が鳴り空中に浮いているオレンジ形の物体が頭に落ち、身を守る鎧に形成されていった。

腰に日本刀と銃を合体させた様な武器「無双セイバー」を、更に右腕にオレンジの断面を模した剣「大橙丸」が出てきた。

 

 

 

 

仮面ライダー鎧武 オレンジアームズ

 

 

 

 

「おりゃッ!この!コイツら・・・ッ!」

 

大橙丸でインベスに攻撃している時、インベスの攻撃が当たろうとしている人を見つけ、盾になった。

 

「危ない!!ぐあっ……!くっ、コイツ……ッ」

 

変身した紘汰は戦い始めるが大量のインベス、加えて人々を守りながらの戦いに苦戦していた。

 

(生身の人がインベスの攻撃をくらったら其処から植物が出ちまう。・・・なら、くらっても大丈夫な俺がせめて盾にならないと・・・・・ッ!)

 

 

 

 

 

 

 

その時、何処からか攻撃が攻撃が出てインベスに当たり数匹が爆発した。

 

「!?・・・・何だあれ・・・?」

 

紘汰の視線の先に複数のバイクが走ってきて止まり、その先頭にリーダーらしき人物が出てきた。その人物は紘汰がよく知っている男だった。

 

 

 

 

「・・・・ミッチ・・・?」

 

 

 

 

今は敵対しオーバーロード側についたいる元チーム鎧武のメンバー、呉島光実(くれしま みつざね)であった。

 

「Aチームは逃げ遅れた人々の誘導を。Bチームはクラックを見つけ、これ以上インベスが増えないよう焼却を。Cチームは僕と一緒にこの場のインベスの殲滅を。2対1を基本に確実に倒せ。」

 

「「「「「は!」」」」」

 

そう言うと光実はドライバーを装着しぶどうの模様の付いたロックシードを出した。

 

「変身」

 

『ぶどう』

 

ジジジジジ・・・ヒュゥゥゥ・・・

 

そう音声が鳴ると先程の紘汰と同じ様にファスナーが開き、ぶどう形の物体が下りてきた。

 

ガコン ガチャ キュイーン『ロックオン』

 

『ハイィーー! ブドウアームズ 龍・砲・ハッハッハッ!』

 

ロックシードをベルトに嵌めると中華調の音楽が流れ、カッティングブレードを切ると、そう音声が鳴り空中のぶどう形の物体が頭に落ち、鎧に形成されていき、右手に銃型の武器「ブドウ龍砲」が握られた。

 

 

 

仮面ライダー龍玄 ブドウアームズ

 

 

 

光実に続いて他の者達もドライバーを装着しロックシードを取り出した。

 

「「「「「変身」」」」」

 

『『『『『マツボックリ』』』』』

 

ジジジジジ・・・ヒュゥゥゥ・・・

 

そう音声が鳴ると1人1人の頭上のファスナーが開き、松ぼっくり形の物体が下りてきた。

 

ガコン ガチャ キュイーン『ロックオン 』

 

『ソイヤッ! マツボックリアームズ 一撃・イン・ザ・シャドウ!』

 

ロックシードをベルトに嵌めると法螺貝の音楽が流れ、カッティングブレードを切ると、そう音声が鳴り松ぼっくり形の物体が頭に落ち鎧に形成されていき、全員の手に槍型の武器「影松」が握られた。

 

 

それらはアーマードライダーであってアーマードライダーでは無い。そもそもア『ーマードライダー』とは人々から呼ばれる物で、彼らはとある1人のアーマードライダーのデータをユグドラシルが解析し量産化した物。

名をそのあるアーマードライダーから取って『黒影トルーパー』

 

 

龍玄のブドウ龍砲の射撃を筆頭に黒影達がインベスに攻撃を始めた。インベス達も反撃するが2対1、3体1、と差をつけられ劣勢になっていき倒されていった。。

 

『ブドウ スカッシュ』

 

「はあっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クラックの消滅を確認。しかし・・、同じ場所に2つ存在していました。」

「2つ?・・・分かった。それについては此方から報告する。帰投を。」

「はっ。」

 

事務的な態度でトルーパー隊を返した光実は、紘汰を見た途端笑顔になって詰め寄ってきた。

 

「紘汰さん、大丈夫でしたか!!紘汰さんの事だから真っ先に駆けつけて戦ってると思って急いで来て正解でした。怪我はありませんでしたか?」

 

「え?ああ・・・別に何とも・・」

 

「良かったー。もし怪我させたら舞さんに会わせる顔がありません。」

「なあミッチ、お前その格好一体・・」

「ああ、これですか。一応僕もプロジェクトに参加して指揮を執る側だから、形だけでもとっておかないと。」

 

変ですかね、と身だしなみを整えている光実に紘汰は気になった言葉を言ってみた。

 

「なあミッチ、プロジェクトってやっぱり・・」

「?ええ。もちろんプロジェクトアークの事です。」

(やっぱり・・)

 

「そうだった!此処に来たのはインベスを倒すだけじゃなく紘汰さんの迎えもあるんです。僕と一緒にユグドラシルに来てください。」

「え?ユグドラシルにって……何で……?」

「さあ?詳しくは聞かされてませんがアーマードライダーを集めてくれって戦極凌馬からの伝言です。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~

 

「呉島光実、葛葉紘汰、ただ今着きました。」

 

光実と共にユグドラシルに入り、着いた先は戦極凌馬と初めて会った場所であり既に複数の人物がいた。

 

「着いたか。これで後は凰蓮、初瀬、城乃内だけか。」

そう言った人物は呉島貴虎(くれしま たかとら)、光実の兄にしてユグドラシルのプロジェクトリーダーであり人々に認知されていないアーマードライダーの一人。紘汰のいた世界では貴虎は生死不明になっている。

 

「貴虎!!!」

「?いきなりどうした葛葉。」

「あっ・・・いや、何でもない・・。」

 

 

 

 

「で、俺達を呼び出しておいて肝心の戦極凌馬は何処にいる。」

 

そう言いながら足を組む男は駆紋戒斗(くもん かいと)、元チームバロンのリーダーにしてアーマードライダーの1人。

 

「それについてだが、私は一切聞かされてない。シド、湊、お前達はなにか聞いてないか?」

 

「いいえ何も。ただ此処で待ってろ、とだけ。」

 

「そもそも、何時もなに考えてるのか分からねえ人だしなぁ。」

 

先に喋った女性の名は湊耀子(みなと ようこ)、戦極凌馬の秘書兼ボディーガードであり貴虎同様、認知されていないアーマードライダーの1人。

 

後に喋った男の名はシド、沢芽市に『ロックシード』を流通させた『錠前ディーラー』であり、認知されていないアーマードライダーの1人。

 

 

「だったら、あと四人か・・・」

 

「いいえ。あと一人よ。」

 

そう呟いたザックに、初瀬と城乃内を連れた凰蓮が答えた。

 

「麗しのメロンの君に会えたのは嬉しいけども、きりがいい所で終わらせただけでワテクシのスイーツを待っているお客様はたぁくさんいるの。来てあげたんだから用なら早く終わらせてちょうだい。」

 

 

 

『お待たせしたね諸君。』

 

そう放送が聞こえた途端、部屋が暗くなった。

 

「うわっ!何だこれ!?なんか当たってんぞ!」「この感じ、パーティーに使われる紙吹雪じゃないの!」「呉島主任、これは・・・」「嗚呼、みんな落ち着け。これは凌馬の悪い癖だ。」

 

 

「そう。これは総てこの私、戦極凌馬が考えた皆の緊張をほぐすサプライズだ。」

 

さっきとは違う生の声が中心から聞こえた。

 

部屋が明るくなると中心に赤と白の服と帽子をし、付け髭を顔につけデカイ袋を背負った男がいた。

戦極凌馬、ユグドラシルでインベスやロックシードの研究をし、戦極ドライバーを造り出したアーマードライダーの父とも言えるべき存在。彼自信も人々に認知されていないアーマードライダーの1人。

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

「・・・・凌馬・・・・・」

「なんだい!貴虎!」

「・・何だ、その格好は。」

「何ってサンタだよサンタ。皆大好きサンタクロース、見れば分かるだろ♪」

 

ほらほらっ、とはしゃぐ凌馬に対し、戒斗は立ち上がって帰ろうとしているのをザックが止めていた。

「とんだ茶番だな。悪いが俺は帰らせてもらう。」

「ちょっ待てって戒斗!」

「良いのかい?プレゼント、あげないよ~?」

「俺は茶番に付き合う気はない。用があるならさっさと言え」

「凌馬。」

「はいはい分かりましたよ。仕様がないなー。っと、その前にっ」

と、凰蓮を含めたビートライダーズに1つずつ袋を渡した。

 

「・・おい、茶番に付き合う気はないと・・「それが私が君達を呼んだ理由の1つ、遅めのクリスマスプレゼントだ。」

 

紘汰、戒斗、光実、ザック、初瀬、城乃内、凰蓮の七人は貰った袋を開けるとアタッシュケースがあり、中に凌馬が戦極ドライバーの戦闘データを解析して造り上げた新型ドライバー『ゲネシスドライバー』と『エナジーロックシード』が入っていた。

 

 

「おい戒斗・・これって・・」

「どうゆう風の吹きまわしだ戦極凌馬。」

「言ったろ。クリスマスプレゼントだと。まっ、後は貴虎、宜しく頼むよ」ノシ

 

「はあぁっ・・お前達にそれを渡したのは、言わなくても解るだろうがこれからはゲネシスを付けてインベスと戦ってもらう。理由はゲネシスドライバーを量産化するためだ。凌馬。」

 

 

はいはい、と凌馬はスクリーンを出し、クラックの映像を見せながら説明を始めた

 

「実はこの2、3日でクラックの数が異様に増えてね。同じ場所に複数開かれたという報告も確認された。原因は不明だ。」

「そこで我々は不測の事態に備えて量産化を早める事にした。」

「不測の事態って・・・」

 

「それは勿論ッ!ヘルヘイムの侵略が10年後じゃ無くなると言うことさ!」

 

声を震えて質問をする城乃内に、意気揚々と凌馬が答えた。

 

「だが、この10年以内に我々は目標数の70億のドライバーを作らなければならない。その為に凌馬も勿論だが諸君の協力も必要だ。」

 

聞きたいことはあるか、と聞く貴虎に紘汰が手を挙げた。

 

「なあ、何で俺だけゲネシスだけなんだ?」

「お前は既に持っているだろう。では解散だ。」

 

 

それぞれ帰り始めていると貴虎が紘汰を呼び止め別の部屋に連れていった。

 

 

 

 

 

 

「・・・光実はどうしてる。」

「え?」

「あいつはあまり家では自分の事を話さないからな。光実には俺を超える才能がある。いずれ俺よりも上に立つ人間に成るだろう。そんな人間でも辛い時があるからな。俺には凌馬が必要な様に、あいつにはお前が必要だ。心を許しているお前が。」

「これからも光実を支えてやってくれ。お前にしか出来ない事だ。」

「貴虎・・」

「それとこれを。」

 

そう言い貴虎はメロンエナジーロックシードを渡した

 

「俺なりのクリスマスプレゼントと言うやつだ。なに、心配するな。また凌馬から貰う。」

「・・・嗚呼、任せろ。例えミッチがどんなにヤバい事になっても俺が必ず助ける!」

 

 

(そう。絶対に!!!)

 

そう心に誓い貴虎と別れていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はいこれ。」

「悪いな。」

 

そう言い凌馬から替えのロックシードを受け取った。

 

「そういえば貴虎、君は昨日深夜1時頃、何処で何をしていたか聞かせてもらえるかい?」

「どうしたいきなり、まあそうだな・・・・・昨夜は12時頃に家に帰り、2時に仕事を切り上げ就寝したが・・・こんな事を聞いて何か有るのか?」

「いや何でもない。気にしないでくれたまえ。」

 

そんな会話をし貴虎が出ていった後、凌馬は1つの画像を見ていた

 

 

 

 

 

 

 

「貴虎は家にいたと言うが・・だったらきみは一体誰なんだろうねぇ・・・貴虎」

 

 

 

そこには路地裏にいる貴虎の姿が写されていった

 




読みにくい所や分かりにくい所があったら、言ってください。参考にして精進していくようにしますので。
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