仮面ライダー鎧武 巡りあう鍵   作:最上侑人

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8話:終わる平和 元魔弾戦士達の戦い!

とある町のショッピングモールの中にある喫茶店。そこに1人で座っている男性がいた。全身黒スーツにグラサンのその姿は端から見ればヤの人間だが誰も気にしていなかった。

 

 

「・・・・遅い、一体何時になったら来る・・・!」

 

 

 

男はカウンター席ではなくテーブル席に座っており、誰かを待っていた。

 

 

 

「お、いたいた。おーい、おっさーーん!!」

 

ガタン!!

 

 

人が多い中、そう聞こえると席を立ち、声のする方に向かった。男の年齢は三十代前半だがグラサン越しに見ても二十代でとおる風貌だが、人が多い時間帯にも関わらず『おっさん』と呼ぶ男性に心当たりがあった。

 

 

「悪い悪い。ちょっと道にまよっ・・ちゃ・・・って・・・?」

 

男の向かった先にいた同じ位の年の青いジャンパーを着た男性。最初は周りに聞こえる程の声が男が近づく度に小さくなっていった。

 

 

「おっさん・・・?」

 

「・・・おい。今俺の事『おっさん』つったな?」

 

「えっと・・・お兄さん?」

 

 

カチャ

 

 

青いジャンパーを着た男の手から音が鳴り下を向くと、犯罪者を無力化する道具、手錠がかけられており、黒スーツの男がポケットから出したものであった。

 

 

「公衆の中での『おっさん』呼ばわり。十分に侮辱罪に値する。逮捕だ。」

「ちょちょちょ待てって!警察が逮捕って洒落になんねえって!」

 

 

男の言葉を無視して連れていこうとする。無言でいる辺り本気なんだと男は察した。

 

 

「・・・・・・・・・」

 

「いいから待てって!なあ、おいッ!不動のおっさん!!」

 

ピタッ

 

「───以前、警察署内であったランキング覚えてるか・・・。」

 

「え?ああ、たしか上半期で最も検挙数の多い若手刑事のランキングだろ。」

 

「同時に過去5年の間に勤務に入った刑事も含まれている。」

 

「そうそう。3年前に俺達もここに来たから含まれてるもんな。あれ?もしかして、1位取れなかった事でイラついてた・・・?」

 

「違う。べつにランキングには興味はない。」

 

「え?じゃあ何で───」

「そのランキングにお前が入っていて俺が入っていなかったからだよ!!理由を上に問い詰めたら“あっ、そうか。君、普段おっさんおっさん言われてるからすっかり忘れてたよ。ま、良いじゃない(笑)”だぞ!?なんだあの笑いは!?原因は明らかにお前がおっさん言ってるからだろうがッ!!」

 

「わかったわかった、悪かったって──」

「本当は今日だって来たくなかった・・・ッ!それも剣二!おまえが大事な話があるって言って一方的に電話を切りやがったから────」

 

 

騒ぐ二人を、周りはまたか、という表情で無視した。この二人は良い意味でも悪い意味でも有名だった。

青いジャンパーの男の名は鳴神剣二(なるかみ けんじ)。『鳴神龍神流(なるかみりゅうじんりゅう)』と呼ばれる剣の流派の使い手である鹿児島出身の熱血漢。

おっさんと呼ばれている黒スーツの男の名は不動銃四郎(ふどうじゅうしろう)。これでも落ち着いてる時はクールと周りに言われているが、実は剣二以上に熱い心をもっている。

 

 

怒りの赴くままに言う不動だが、次第に冷静になっていき机に座った。

 

「ったく。で、何だよ。大事な話って。」

 

「そうそう!実は・・・夢の中でゲキリュウケンを見た。」

 

 

 

二人にしか聞こえない声でそう言った剣二。

 

 

 

「!!おいそれって───」

 

「チョコレートパフェ、お持ちしました。」

 

剣二の言葉に反応し答えようとした時、定員が覚えのないものを持ってきた。

 

「え?頼んでませんけど。」

「俺だ。」

「うおおっ、白波。お前何でここに!?」

「入るのを見かけてな。お前らは目立つからな。すぐ見つかった。」

 

 

そう言いチョコレートパフェをうけとり、席に座った黒いローブに金髪の男の名は白波鋼一(しらなみこういち)

花屋をやっていて二人と仲が悪かったが、色々あり今は良くやっている。

 

 

 

 

 

「てか、何の用だ?」

「さっきの話についてだ・・・俺も夢の中でザンリュウを見た。」

 

「・・・マジか・・・」

 

「実は俺もだ。夢でゴウリュウガンを見てな。大事な話があると聞いてまさかと思ったが・・・」

 

どこにでも居そうなこの三人。実はかつて『ジャマンガ』と呼ばれる魔物達と『魔弾戦士』と呼ばれるヒーローとなり、世界の存亡をかけた戦いを繰り広げた。その時一緒に戦ったのがゲキリュウケン、ゴウリュウガン、ザンリュウジンと呼ばれる変身する為のツールである相棒達。

 

 

 

 

「三人で同時期に夢なんて偶然だと思うか?」ヒョイッ パクっ

「おい、それ俺の・・・」

「それになんだって今になってこんな・・・」ヒョイッ パクっ

「おい・・・」

「何かの前兆、とか?すいません!チョコレートパフェ1つ!」

「・・・・・・・・・」

「だとしたら、今の俺達じゃどうする事も出来ないぞ。あっ、おれはマンゴーで。」

「・・・すいません。チョコレートをもうひとt──」

「白波、お前そういう関係詳しかったろ。何か知ってること──」

 

 

 

ガタン!

 

 

 

「帰らせてもらう。」

 

「あー、わかったわかった。俺たちが悪かったから。なっ?」

 

ガシッ「次じゃましたら・・・分かってるな。」

「お、おう。」

 

 

 

 

 

 

 

「で、実際の所、どうなんだ?」

「知らん。あれは魔法が関係しているオーバーテクノロジー。解明できてない部分が大きい。それと・・・」

 

そこで言葉を切り、外から見れば普通の表情の白波を、二人は声の変化に気づいた。

 

 

 

 

「・・・誰かに見られてた。」

 

 

「え!?」「何ッ!」

 

白波の言葉に驚き周りを見ようとする二人を、スプーンで制した。

 

「・・・いつからだ・・・」

 

「建物に入った時からお前らを見張っていたらしいが、俺がここに来たと同時に気配が消えた。」

「お前が見ていることに気づいたから?」

「だろうな。とにかく、ここで話をするのはリスクが大きい。ここから先は連絡して話し合うか・・・」

 

「独自に調査するか・・・だな?」

 

不動の言葉に小さく頷く白波。

 

「よしっ!じゃあ、こっからは世間話でもしてみるか!」

 

「・・・コイツ、緊張感が無いのか・・・」

「いや、単にバカなだけだ。」

 

そう言う二人に気づかず話の話題を考えている剣二。そこで不動がふと思い出したように・・・・・

 

「そういえば白波。お前、かおりさんとはどこまでいったんだ?」

「「ブフゥッ!?」」

「うおっきったねえっ!!お前ら口の中のもん出すな!」

「お前が変な質問をするからだろうが!」

「そうだ!っていうか白波!お前かおりさんに変なことしてないだろうな!?」

 

話に出ているかおりとは『野瀬(のせ)かおり』。白波が働いている花屋『フローリストのせ』の経営者であり、剣二が想いを寄せている女性である。

 

 

「そんなこと、あるわけないだろ。」「いいや信じられないね!だいたいお前はな──」

「お前ら黙れぇッ!」

 

口喧嘩をする二人と、それを止めようとする不動。その光景にまたしても周りからまたか、という視線を向けられていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハアッ・・・ハア・・・・・とにかく!暫くは独自に動いて、頃合いをみたら連絡!これで良いな!」

「ハアッ・・ハアッ・・・おう。」

「フゥ・・フゥ・・・ああ。」

 

疲れながらもこれからの事を話し合った三人。会計をすませ別れようとしたその時・・・・・・

 

 

 

 

 

ドオオオオオオオンッッッ!!!!

 

 

 

 

 

「おおおっ!!何だ!?地震!?」

 

『火災が発生しました。係員の指示に従い、速やかに避難してください。』

 

剣二の疑問に答えるように放送がなりスプリンクラー作動し始めた。

 

「火災って・・・ガス爆発でもしたのか?」

「とりあえず弱まってる内に避難させるぞ!」

 

 

そう不動の言葉で三人は別れ、人々の避難誘導を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドオオオオン!!

 

「ッ・・・またかよ!てか、出火元どこだよ!」

 

誘導をしながら悪態をつく剣二。そこに、騒いでいる青年達が目に入った。

 

 

 

 

「くそッ!離せよ!!」

「いいから落ち着け!先に逃げてるかも知れないだろ!!」

「そんな訳ねえだろ!!あいつは俺がいねえと何も出来ねえんだぞッ!!!」

 

避難通路の反対側に行こうとしてる一人に大勢が止めようとしている。終わりそうにないやりとりだったので剣二は誘導を係員にまかせ向かっていった。

 

「お前ら何やってんだ!?早く避難しろ!」

 

「いや、違えんだよ!コイツの妹がどっか行っちまったんだよ!」

「あいつはまだ9歳なんだ!どっかに隠れてるかも知れねえェッ!」

「そんなに幼いなら、誰かと一緒に避難してるかもしれねえだろ!?」

「そんな事できねえからこんな焦ってるんだろッッ!!!」

 

 

見ればその青年は所々服が焦げているのが目立ち、靴が燃えたのか、裸足であった。

 

 

「・・・・・・よしっ!!俺に任せろ!」

「はあっ!?」

 

 

 

 

「妹さんは俺に任せて、お前は友達(ダチ)と一緒に避難してろ。絶対に見つけてやる。」

 

握りこぶしを作り、胸を叩いてそう言う剣二。しかし・・・

 

 

「ッ・・・ふっっざけんじゃねえぞッッ!」

「!?おい待てッ!」

 

周りの静止を振り切り、言葉と同時に剣二を殴り飛ばした。

 

 

「あいつがどんな奴かも知らねえでッ!・・ッ・・任せろ、だと!・・・いま会ったばかりのてめえみたいな赤の他人がッ!・・・ッ・・・ハアッ・・・ずっと一緒にいた俺の気持ちをわかった風に言いやがってッ・・・」

 

周りに止められながらも、更に食って掛かろうとする青年。対して殴られた剣二は立ち上がり・・・

 

「鳴神剣二。」

 

「はあ!?」

 

「俺の名前だ。お前は?」

「・・・鷹宮恭平(たかみやきょうへい)。」

「よしっ!これで俺達は、赤の他人じゃなく、知人だ。」

「だからどうし───」

「俺は人を助けたいって気持ちは人一倍大きい自信がある!それと同じぐらい、恭平は妹さんを大事に想っている。だったらその気持ちをッ!俺にも共有させてくれ!そして信じてくれ!必ず妹さんを見つけるッ!」

「お前・・・・・・」

ニッ「安心しろ。お前の気持ちと俺の気持ちが合わさったら、想いは何倍にもはねあがる。絶対に見つける。」

「ふっ、なんじゃそりゃ。・・・・・・雫だ。」

「え?」

 

 

「鷹宮雫(しずく)。妹の名前だ。絶対に見つけろ。じゃなきゃ殺す。」

「おう!!じゃっ!」

 

その言葉を最後に剣二は人の波の逆を走り始めた。助けをまっている子供を助けるために。

 

 

 

 

 

 

「よし。ほら行くぞ。大丈夫だ。あいつは鳴神剣二だからな。」

そう言い、連れていこうとする1人の言葉に恭平は反応した。

「知ってんのか?」

「あいつは有名だからな。」

「そうか・・・・・・それってもちろん──」

「ああ。バカなほうで、だ。」

「だよなあ。・・・はぁ、今になって心配になってきた。」

「その割には、安心してそうな顔だぞ。」

「うるせぇ。」

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

ドオオオオオオオンッ!!

 

 

「ッ・・・またか!」

「不動!」

 

あらかた避難を終えた不動のもとに白波がやって来た。

 

「白波!こっちは終わったぞ。」

「嗚呼。こっちもだ。それと音の正体が分かったぞ。来い!」

そう言い外が見える場所まで行き、外を見た不動の目には・・・

 

 

 

 

「炎の・・・馬・・・・?」

 

 

 

五本の尻尾があるユニコーンにも似た軍馬型の巨大な炎に包まれた馬が町を縦横無尽に暴れまわり、町のいたるところを焼いていた。

 

 

 

「おいあれ!どう見ても超災害じゃねえかっ・・・世界消防庁に連絡は!」

「もうした。あとは来るのを待つだけだが────」

「うおおおおおぉぉっ!!」

「ぐおっ!?いたた、あ?剣二!!」

「二人とも気をつけろ!!」

後ろから飛んできた剣二の視線の先を見ると、一匹のイナゴが居た。

 

「イナゴ?」

「違ぇって!周り!」

「周りって・・・何じゃありゃ!」

 

剣二に言われ周りを見ると、大量のイナゴがあちこち飛んできて集まると一つの等身大の形になった。

 

 

「イナゴの怪物・・!」

「不動さん、俺、子供を助けなきゃ・・!」

 

助けを待ってる人を助けに。そう訴えている剣二の目を見て、不動は昔を思い出した。

 

「はぁ、剣二、ここは俺に任せて先に行け。」

「え!」

「二度は言わせんな。」

「不動さん・・・分かった!」

そう言い走り出した剣二。後を追おうとしたイナゴ怪人の前に不動が立ちはだかった。

「おっと。悪いがお前の相手はこの俺だ。」

拳銃を構える不動。その隣に棒をひろった白波もいた。

「いいのか。行かせて。」

「あんな目をした奴をどうやって止めりゃいいんだよ。お前こそいいのか?」

「安心しろ。護るべき者がある限り、白波剛一は死なない。」

 

「ギギギギギ・・・」

「来るぞ。不動銃四郎!」

「白波剛一!」

「「ライジン!」」

 

構えをとり、名乗りをあげ、立ち向かっていった。

向かうは異世界の怪物、こちらは唯の人間。勝算は限りなくゼロ。しかし、二人の中に『逃げる』の選択は無かった。後ろの仲間の為。そして今は無き相棒に胸を張って生きていると言える為に。

 

 

 

~~~~~~~

 

 

「────糞っ!ここにもいねえっ!時間がねえってのに!どこにいるんだーー!雫ちゃーーん!!」

 

イナゴ怪人を不動達に任せた剣二は大声で名前を呼びながら建物を走り抜けていた。

 

「ああもうっ!・・・あ?何だあれ!?」

 

剣二が足を止め見た先。そこには建物には不釣合いな植物が大量に茂っており、かすかに「男子トイレ」と見えた。

 

「どーにも怪しさ全快だけど・・・ああ!行くしかねえっ!」

 

男子トイレを調べ始めた剣二。そこには『使用中』と書かれ、閉められた扉を見つけた。

 

「まさか・・おーい!誰かいないのか!いたら返事してくれー!」

 

 

 

「・・・・・・だれ・・・・・・」

 

扉を叩いた剣二。そこから子供の声がかすかに聞こえた。

 

「!!!・・もしかして、君が鷹宮雫ちゃん!?」

「・・・・・うん・・・。」

「・・いよしっ!俺は鳴神剣二!君のお兄ちゃんに頼まれてお兄ちゃんの分まで君を探しにきた!!

「・・恭兄は雫のことはだれかにまかせたりしない・・・」

「実は足を火傷して、お兄ちゃんの分まで俺が探してたんだ。兎に角、扉を開けて一緒に出よう!なっ?」

「・・・・だめ・・・こわいのが・・そとに・・」

「あー、青いのは俺の仲間が構ってやってるから、なっ?」

 

イナゴの事かと思い言ったが、少女からは違う言葉を聞いた。

 

「・・・青いのじゃなくて・・白いのが・・」

「青いの?まさか、他にも・・!とにかく、一緒に出よう!恭平お兄ちゃんも待ってるから!」

「わかった・・・」

 

ガサッ

 

扉を開けて剣二が少女を保護すると、入り口の方から草を掻き分ける音が聞こえ、見るとインベスが数体こちらにせまっていた。

 

「なんだアイツら・・まさかあれが雫ちゃんが言っていた・・!おいっ!そこどけ!通れねえだろっ!」

「キシャァァーーッ!!」

「うおっ!こいつら・・!」

 

インベスの攻撃を避け蹴ったり殴ったりするが、場所が狭く、見ると奥からまだいたようでこちらに押し寄せ、だんだんろ追い詰められていった。

そして・・・

 

 

 

「キィィィ!」

 

ザシュウッ!

 

雫の盾となりインベスの攻撃を背中に受けてしまった。

 

 

 

「ア"ア"ガァッ!ッ、コイツゥゥ!」

「お兄ちゃん!」

「大丈夫、大丈夫だから・・。」

 

攻撃をしたインベスを蹴り飛ばし雫にそう言った直後・・

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・!!

 

 

先程とは違い揺れが大きくなり床が崩れ始めた

 

「・・!!危ない!!」

 

雫を抱きしめ、インベス達と一緒に瓦礫が落ち、飲まれていった。

 

 

 

 

 

 

 

 




どうも。随分空白のあった最上侑人です。


予告もせずに申し訳ありませんでした。実は以前書いていた通り、大学受験の年でしたのでそっちに集中してました。予想はしてましたがやっぱりキツかったです!なんせ受験勉強の途中、ふと鎧武の小説の決まってない所の展開や変更点が頭をよぎったり、基本、私は思い付いた事をすぐ忘れる人間なのでメモしておいたり・・・。


結果は・・・合格!ですっ!!


ということで執筆は進んでませんが話は頭に在るのでぼちぼち投稿していきますのでよろしくお願いします。






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