カミキヒカルになりました。(本編完結)   作:だめねこ

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第3話

 何で俺は齢13歳にして、女の子をあの部屋に連れ込んで、面倒を見る事になったのだろうかは置いといて、今は注文した料理が運ばれて来たので俺は先に食べる事にした。

 

「上原パイセン先に食べてますね」

「おう、それにしても相変わらず良く食べるなぁ~」

「食い溜めしているだけです」

「……見ているだけで胸やけしそう」

 

 ペペロンチーノを食べて、ピザを摘まみ、ドリアは熱いので冷めるのを待っていたが……今日はこれで良いとして、明日からは食事をどうしたものかと考えなければならないな

 

「ねぇカミキこのピザ私も食べて良い?」

「あ、どうぞ」

 

 宇流麻が取りやすいようにピザを前に差し出すと、宇流麻は嬉しそうにピザを一切れ取り食べ始めた。

 

 今12歳で中学1年生なんだよなぁ……流石に自分より年下に手を出すのはヤバいけど、一緒に生活するのは違う意味でまずいんじゃねーかな?

 宇流麻はもきゅもきゅ食べてて、可愛らしく思えて来たけど……これがこの先ずっと続くとなると手を出さないでいられる自信が全く無かった。

  

「カミキ……ドリア食べないなら俺が貰うぞ?」

「熱いから冷ましてるだけです!」

 

 まさか俺の頼んだ物を食べるから、質問はしていなかったとはないよな?

 

「ところで宇流麻さんと上原パイセンは何を頼みました?」

「……私の事はカナンって呼んで? 苗字は好きじゃ無いから……あと私はカミキって呼ぶけどね」

 

 苗字で呼ばれるのは好きじゃないって事は親との関係は良くは無いって事か……

 俺と同じで親無しなら、問題は無いだろうけど……

 親が居た場合は被害届を出された瞬間に児童誘拐になっちゃうから、アウトだな

 

「……わかりました」

「じゃあ、俺達も注文するか……」

 

 上原パイセンはそういうとベルを鳴らした。

 

 

 サイゼでの食事も終えて、当初の目的通りお風呂に向かう訳だが……

 

「当然私も着いて行くよ! だって今日からカミキに面倒を見てもらう訳だしね♪」

 

 カナンはとっびきりの笑顔で俺にそう言った。

 

「じゃあ、行くか! 風呂から出たらロビーで待ち合わせだな。時間は……30分位で良いだろ?」

「分かりました」

「あの~私は1時間程欲しいけど」

 

 確かに野郎基準だと30分位で十分だけど、女の子であるカナンは色々と時間がかかるのだ。

 髪の毛だって長いし、洗うのに時間はかかるのなら乾かすのにもやっぱり時間はかかるだろう。

 

「悪い配慮に欠けてたな……じゃあ、1時間にロビーで集合な!」

 

 上原パイセンはそういうとさっと謝り、時間を言い直した。

 

「では、カナンさんまた後で……」

 

 そして、俺と上原パイセンは男湯の暖簾を潜って中に入った。

 

 脱衣所はロッカーに入れるタイプでカギは腕に着けてっと……

 チラッと上原パイセンの体を見ると大分鍛えられており、やっぱり役者なんかより格闘技のプロを目指した方が良かったんじゃ無いかな? 身長だって180㎝近くある訳だし……

 

「どうしたカミキ? 俺の身体を見てもしや興奮したか?」

「いや、興奮はしませんが……相変わらず良く鍛えられてますね。今でも道場に通っているんですか?」

「ああ、最近はキーシファイティングを習っているんだ」

 

 マジでどこを目指しているんだろうか?

  

 

 

 

 

 

 上原パイセンの背中を流しながらもこれからの事を考えてみたが……やっぱり、俺が住んでいる部屋が問題だからだろうな。

 昔愛梨パイセンに住んでる所を見せたら悲鳴をあげられたし、すぐさま引っ越しを提案されたが……生憎その時はお金が無かったから未遂で終わったが……

 客観的に見ても今時とは思えない位ボロボロだし、そもそも俺の部屋はドアに鍵なんかついて無いから誰でも入れる訳だから、セキュリティは無対策ではあるもののあまりのボロボロ具合で人が住んでいるとは思えないレベルなので、逆に安全ではあるけれど……

 しかし、それも俺一人だからの話であって、そこに同居者でかつ女の子と一緒って事になると話は変わるし……

 

 引っ越しかぁー

 

「上原パイセン流しますよぁ~」

「どんとこい!」

 

 筋肉質なパイセンの背中をシャワーで流しながらもとりあえず、住居の条件は伝えておくか……

 

「上原パイセン……住居の条件なんですけど」

「ああ、分かってる。2LDKで良いだろ?」

 

 リビングは要らねーだろ!

 そんな良い所にしたら家賃が高くなってしまう!

 

「2DKで十分です!」

「おい、そしたらテレビやソファーは一体どこに置く気だ?」

「うちにはそんな高価な物はありません!」

 

 テレビは無い!ラジオも無い!エアコンだって付いて無い!

 第一今住んでいるところは1Rだぞ!

 キッチンだって有りはしないからカセットコンロで料理を作っている訳だけど、引っ越しするなら、キッチンは欲しい……てかキッチンが無い物件って今現在俺が住んでいるところ以外で果たしてあるのだろうか?

 

「はい流し終わったので、湯船に入っててください」

「いや、でもよぉー」

 

 なんで俺の背中を洗う事にこだわるかなぁー

 

「風邪を引かれても困りますので!」

「そ、そうか……」

 

 俺がぴしゃりと言い切ると上原パイセンはトボトボと湯船に入って行ったが、その数秒後には何故か物凄い視線を感じるようになったが、恐らく気のせいだろう……

 

 さて、俺も体を洗うとするか……

 

 ようやく体や頭も洗い終わったから、俺も湯船に浸かるが、女性役もやる様になった都合上、髪の毛を伸ばす様になっており、今は長めのウルフカットだから湯船に入らない様にタオルで頭を巻いている。

 

「なぁ~髪切らないのか?」

「……今女性役もやる様になったので長い方が便利なんですよ。それにこういう見た目が好きな女性も多くいる業界ですからね」

 

 俺自身がマ〇活している以上はとやかく言えないし、言う気も無いがまー芸能界は闇が深いものだ。

 しかし、それによって俺は今の今まで生きて来れた訳だから……否定するのも違うし、かと言って肯定する訳にもいかないし難しい問題ではある。

 将来的に本物は芸能プロダクションを作った訳だけど……俺はどうするべきかな?

 役者の仕事もモデルの仕事も別に嫌いって訳じゃ無いし、女性との行為は大好きな訳だけど……それは将来的にはどうなるか分からないし、稼げなくなる事はいずれは有るだろう

 そうなった時に俺は一体どうするべきか……

 

「最近は仕事(トラブル)も少なくなって来たし……良いことではあるんだけどな」

「そうっすねぇ~。昔だったら、上原パイセンの出番多かったですもんね」

「ま、金なんかはチンピラをボコれば良い訳だし、今はどうにでもなるけど……それは俺限定の話だし、儘ならねーよな」

 

 本当に儘ならない 

 

「カミキは仕事が無くなる事は無いだろうけど……自分よりも下の奴を育てて見ろよ。意外とそういうの向いてるかもしれないぜ?」

「……カナンの事すっか? 面倒を見るのは良いですけど、『アイドル』の伝手なんか俺無いですよ?」

 

 モデルだって、愛梨パイセンの紹介で貰った訳だけど、あくまでそれはモデルの仕事である訳だし……まーカナンを紹介するのは問題は無いと思うけど……

 

「……そうだな。愛梨に相談してみるか」

「愛梨パイセンなら……そう言った知り合いも良そうですね」

 

 鏑木の名前が浮かんだけど……あの人はフォロー全然しないからなぁ~

 

「じゃあ、俺は先に出るぞ。カミキものぼせる前に出ろよ」

「うぃ~っす」

 

 

 とりあえず、俺ももうしばらく湯に使ったら出るとするか……

 

 

 

 脱衣所を出てロビーに戻ると丁度同じタイミングでカナンも出て来た。

 

「あっ! カミキも今出たの?」

「そうですよ」

 

 辺りを見渡すと上原パイセンがビール缶を開けてグイッと飲み始めていた。

 

「ぷっはぁ~やっぱり風呂上がりの一杯は格別だぜ」

「あっ上原パイセン! コーヒー牛乳とイチゴオレ飲みたいっす」

「はぁ? カミキ何言ってるのお風呂上がりはフルーツ牛乳だし!」

 

 好きなの飲めばええやん!

 そんなん論争する程のもんじゃないよ!

 

「……だからカミキはチビなのよ!」

「……私がチビなのは唯の栄養失調です」

 

 おでんの大根だけじゃ栄養は賄いきれないからな

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