カミキヒカルになりました。(本編完結)   作:だめねこ

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最終話 

 <7年後>

 

 事務所内は子供で溢れ返っていた。

 旧B小町全員と千佳とみゆさんとの間に出来た子供達だが……驚くべきことに双子ばかりであった。

 その為、子供の数は18人とほぼほぼ一クラス分いる訳である。

 そして、彼女達と俺の子供で有る訳だから当然のように顔の偏差値も高くなっている。

 当然このことを世間に隠し通しては……いないし、俺も子供達を認知をしている訳ではないが、架空の人物……黄坂黄(キサカコウ)なる人物(大輝君に変装してもらい)をでっちあげて匿名で記者に売りつけてから、記者会見を開きお涙頂戴の三文芝居を行った。

 当然噛みついてくる奴はいるが、記者会見を行う前に事前にアンケートとっており、既婚者かどうかに〇を付けて貰ってる。

 そして、既婚者であれば会見で説得するのも容易く、そうでなければ噛みついてくる奴がいるのも想像しやすかった。

 そうなれば、未婚の人間は『ああ探偵事務所』の妻木さんに素行調査をしてもらい後ろ暗いところが無いかを徹底的に調べて貰った。

 そしたら、もう出るわ出るわで大変だった。

 記者会見なんて初めてやる事だけど、こんなに楽しい事なのかと思わずにはいられなかった。

『元アイドルとは言え男を作り、しかも妊娠したなんてファンに対しての裏切りじゃないですか?』と言われれば『恋愛をしたことが無い童貞の方には理解が出来るか分かりませんが…所詮この世は男と女しかいません。ある日突然恋に落ちることもあるでしょう? そして女性が最も輝く瞬間は恋に落ちた瞬間です。男が出来たから裏切られた? くだらない言いがかりですね。ファンを名乗るのならば推しの幸せを喜ぶべきです。しかし、今回は逃げた男が一枚上手だったので事務所としてはその男を見つけ出して責任を取ってもらうだけです。話のいかんでは法的処置も辞さないところではありますが……彼女達には特にペナルティを与えるとかはありませんね。むしろ事務所としては出来る限りの要望に応える次第ですね』 

と言い返して、噛みついて来た記者を侮辱する。

『カミキ代表の言い分は分かりましたが、しかし何を根拠に私を童貞扱いしているのですか! 名誉棄損で訴えますよ!』

『ということはあなたは常日頃から女性をとっかえひっかえしているヤリチン男ってことですか? その清潔感のかけらもないヨレヨレのスーツで記者会見に来ている男性を相手にする女性は中々いないと思いますが……ああ、素人童貞の方ですか? それは失礼しました。ではどうぞ遠慮なく訴えてください。僕はヤリチン男なのに童貞扱いされたのが許せませんとね』

『私はそんなことはしていません!』

『でも裁判をしたら困るのはあなたですよ? 高々名誉棄損ですから勝っても大した金額は取れないですし、それにヤリチン男って事を自身で証明することになりますし、そんなあなたを雇っている会社からは怒られるんじゃないんですかね。負ければ素人童貞と後ろ指を刺されて、迷惑料を払わなければならない訳ですからねこっちはどちらでも構わないですよ?』

『後悔しますよ』

『面白おかしく編集して頂いて構いませんが、これライブ映像で動画に流してますので、あなたの所の雑誌で嘘を書いてしまいますとそれこそ会社を巻き込んだ裁判沙汰になっちゃいますが良いですか? それこそはした金ではなく、大金が動きますが?』

 そこまで言ってようやくかみついた記者も青ざめてしまった。

 いや~こんな楽しい事中々ないね。

 相手が勝手に噛みついて勝手に自爆する

 俺が何かしなくても動画を見た人がアレコレ勝手に騒ぎ出すもんだから、溜まんないね。

 後日記者の会社のお偉いさんが菓子折りと和解金を持ってきたが、金額が少ない気がしたので倍プッシュですねと伝えた。

 だってこっちは和解しなくても良いんだもん。

 

 とそんなこんなで色々な出来事を乗り越えて来た訳だけど……

 

 ただ、アイに関しては大問題だった。

 何故ならみんなは世間に公表したから、大手を振るって子供を連れて何処にでも行けるけど、アクアとルビーは斎藤社長とミヤコの子として対応しているので、アイは子供の学校行事には一切参加出来ていなかった。

 体育祭とか文化祭位は行けたかもだけど……それもマルチタレントとして活躍しているので、時間が合わず結局は無理だったのだ。

「ぐすんっぐすん」

「ミヤコさんが動画を取ってくれてるみたいだからそれで我慢してくださいね」

「なんで、他のみんなは出来たのに!!!」

 色々時期が悪かったんだよ

「アイさんのおかげで皆さんと知り合えたので私としては嬉しい限りですけど……」

「そ・れ・に私は結婚指輪を付けてるけど、なんでヒカル君は着けてないの!?」

「婚約届けでしたら、7年前に届けでを出してますので役所的には問題ないですね」

「それはそうだけど……」

「結婚指輪もアイさんだけに渡してますから、ね」

 アイの頭を撫でまわすも、ようやく慣れて来たのか誤魔化されなくなってきた。

「むぅぅじゃあヒカル君! 私の事愛してるって言ってよ」

「……では、ベットに行きますかお姫様」

 男が本音を語るのはベットの中だけで十分だ。

 

 それにしても最近は夕暮れになるとカラスが大量に発生するけどなんでだ?

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 <とある少女>

 

 全くあの男はすごいね

 星野アイを助ける為とは言え当時のB小町全員からナイフで刺されたことを利用して、相手を惚れさせるなんて人間とは思えない考え方だよ。

それに両腕も複雑骨折して大けがを負ったのに……やっぱり普通に口説いていたし……

 死ぬ運命にあった星野アイを助ける代償を無意識に肩代わりしていた訳なんだから、神様もハラハラドキドキしていたんじゃないか?

 今は違う意味でドキドキしているっぽいけど……

 私も娘として生まれたからこの先はそばで楽しまさせてねパパ♪

 

 




これにてカミキヒカルになりましたは終了となります。
ここから先はアクアとルビー達の物語
復讐に囚われることのない2人は文字通り前を向いて歩いて行けます。

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