「……フリルお姉ちゃんとみなみお姉ちゃんは帰りどうしますか? 良かったら送るけど? それともご飯も食べていきますか?」
カミキさんは首を傾けて、2人に確認していた。
俺とアイとルビーは既にハイエースに乗り込んでおり、その場の成り行きを見守る。
「ヒカルちゃん良いの?」
不知火は無表情でカミキさんの肩を掴み、物凄い圧をかけている。
というか、距離の詰め方えぐいな!? しかも呼び方もカミキさんからヒカルちゃん呼びにレベルアップしているし……
「うちもええかな?」
寿お前もか……
「う、うん、勿論フリルお姉ちゃんとみなみお姉ちゃんが来てくれて私は嬉しいよ。 じゃあ今日は腕に縒りを掛けて作るね」
カミキさんあなた対応間違えたら絶対に刺されますよ。
俺はそんな未来が来ない事祈るばかりだ。
それにしても、こんなやり取りをしているのに嫉妬の塊であるアイは大丈夫なのかと思って様子を見ると……カミキさんを嘗め回すように見ていた。
「ねぇアクア私ミヤコさんに用事を思い付いたから、苺プロで降りるね」
「あ、俺もそうする。あ、カミキさん今日は苺プロで俺とルビーを降ろしてください」
「分かりました。それではフリルお姉ちゃんもみなみお姉ちゃんもどうぞ乗ってください」
カミキさんがそういうと寿は運転席の真後ろに座って、カミキさんが運転席に乗り込んだタイミングで、不知火は助手席に乗り込んでいた。
「え~と、フリルお姉ちゃんは後ろじゃなくて良いの? 勿論助手席でも大丈夫だけど?」
「ヒカルちゃんを隣で見たいから……」
あっカミキさん……気が付いたようだ。
「そ、それでは出発しますので、皆さんシートベルトお願いします」
「「「「ハーイ」」」」
「……はい」
ここは幼稚園か!?
その後俺とルビーは苺プロの事務所で降りたので、何があったのかは分からないが……夜遅くに帰って来たアイの機嫌が悪かったので、ろくでもないことがおきたのだけは理解した。
<次の日>
「有馬かなさん……私とアイドルやりませんか?」
「え? アイドル? 何よ急に……」
「今苺プロでアイドルユニット組む企画が動いてるの……それでそのメンバーを探してて、有馬さんフリーって聞いたからまぁ……有体にいうとスカウト?」
「……これマジな話?」
「大事でマジな話」
「ちょっと考える時間頂戴」
なんか色々考えてるけど……
「有馬よ……色々考えている所悪いが、苺プロはカミキさん所と業務提携しているから役者の仕事も優先的に回してもらえるぞ」
「やるわ!!!」
話が早くて助かる
「苺プロへようこそ! 歓迎します」
「ねぇアクア本当に役者の仕事出来るんでしょうね? 騙して無いわよね!? 出来なかったら私無収入に為っちゃうんだからね!」
「……その点は問題ない。役者の仕事が無い時はモデルの仕事もあるし、他の仕事もいっぱいあるからな……本当に選び放題なくらいに」
「全然問題ないわよ! むしろ今までが暇すぎてしょうがなかった位よ」
有馬……本当に大変だったんだな。
「それにしても昨日の今日で有馬かなさんを良く引っ張って来れたわね……一体どんな手を使ったの?」
「別に大した事じゃない、有馬かなはネームバリューはあるが、肝心のやりたい仕事が役者だけど、その役者の仕事が無いから困っている状態だから、優先的に役者の仕事をカミキさんに頼んで回す様にするって言ったら案の定だった」
「アクアねぇ~そういう他人の褌で営業しているとその内酷い目見るわよ」
「僕は悪い事したとは思って無いよ。別に嘘は吐いてないんだし、なんなら役者の仕事が無くてもモデルの仕事は有る訳だし……」
「それはそうなんだけど……はぁーカミキ君大丈夫かしら……」
なんやかんやで楽しんでるんじゃないか?
ま、こっちもルビーと有馬が打ち解けたし、問題無いだろう
「ところでアクアの次の仕事って何? なんで渋い顔してるのよルビー?」
「これ」
有馬に聞かれたルビーがノートパソコンを見せた。
「どれどれって!? えっアクアが恋愛……」
ああ……これからみんなに見られると思うと気が乗らない。今からでも辞退出来ないかな……
原作最新刊読んでマジかよって思った。