カミキヒカルになりました。(本編完結)   作:だめねこ

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第21話

 学校が終わって放課後になった。

 今日あかねの事務所に行って移籍の件を納得させる。

 しかし、違約金にしては1500万は高すぎるが……カミキさんはどう考えているんだろ?

 まさか、馬鹿正直に1500万を払う気なんだろうか?

 誰が考えても、そんな大金は吹っ掛けているに決まっているのに?

 そんな事を考えていると、校門にメルセデスベンツが止まっており、近くには金髪にグラサンをかけたカミキさんがタバコを吸いながら待っていた。

 

「カミキさんお待たせしました」

「いえいえ、それでは黒川さんを迎えに行きますから乗ってください」

「それにしても、グラサンどうしたんですか?」

 

 前回はかけて無かったけど、何で今日に限ってグラサンをかけているのだろうか?   

 アレか、斎藤さんの真似でもしているのかと思い、気になったので訪ねてみた。

 

「……ええ、似合わないのは重々承知なのですが、運転中は太陽の光が眩しいので今日はかけてるだけです。」

 

 現実的な問題だった。

 

「ちなみに黒川さんとはどこで待ち合わせになりますか?」

「ちょっと電話して聞いてみます」

 

 そういえば、待ち合わせ場所は決めて無かったな

 

「もしもしあかね? アクアだけど今大丈夫か?」

『あ、アクア君大丈夫だけどどうしたの?』

「実は待ち合わせ場所決めて無かったからどうしようかと思って……まだ学校にいるようなら迎えに行くから教えてくれないか?」

『大丈夫もうアクア君の高校に着いたから』

「え!?」

 

 まさかの回答に思わず声が漏れてしまった。

 

「こんにちわアクア君とはじめましてカミキさん」

「え、ええ、初めましてカミキプロダクションの代表取締役のカミキヒカルです。アクアが何時もお世話になっております」

 

 俺は何処の高校に通っているかはあかねに伝えてはいなかった筈なんだが、どうして分かったんだ?

 

 不思議に思い首を傾げているとあかねが答えを言ってくれた。

 

「アクア君……不思議そうにしているけど苺プロの公式ページに記載されてたよ」

 

 それは盲点だった。

 

「あの~二人ともイチャイチャしているところ申し訳ありませんが、そろそろ車に乗ってもらって良いですか? 下校中の生徒もこちらを見ていますので……」

 

 カミキさんに言われて俺とあかねは慌てて車に乗り込んだ。

 

「では、2人ともシートベルトは着けてくださいね。」

「「はい」」

「あと、あかねさん事務所の場所お願いします」

「カミキさんここです」

 

 カミキさんに言われたあかねはスマホを取り出して、住所を見せた。

 

「ちょっとナビに入力するので貸してもらって良いですか?」

「はい、どうぞ」

 

 カミキさんはあかねの携帯を借りって手早くナビに住所を入力していく

 

「あかねさんありがとうございました。それでは出発しますよ」

 

 俺とあかねを乗せた車は事務所に向けて走り出した。

 

 

 

 

 

 あかねの所属事務所に到着後、俺とあかねと大きめのカバンを持ったカミキさんはすぐさま、応接室に通された。

 応接しに入るとスーツを来た40代位の男性がこちらを睨みつけて怒鳴りつけて来た。

 

「おい! 黒川今まで散々迷惑かけて来て辞めるなんて分かってだろうな!!! 違約金1500万どんな事をしても必ず払って貰うからな! あとそこの兄ちゃんも迷惑料たっぷり取ってやるから覚悟しておけよ」

 

 こいつふざけてやがる!

 頭に一気に血がのぼって殴ってやろうかと思ったが、横から伸びて来た手に止められた。

 手の方をみるとカミキさんがにやついて相手を見ていた。

 

「……中々面白い事言いますね」

「ああ!? 何舐め……って……お前、か、カミキヒカルか……!?」

「とりあえず、座って良いですかね?」

「え、ええ、どうぞ」

 

 先ほどまでの勢いは何処へやら、カミキさんを見た瞬間に相手は顔色が真っ青になった。

 

 

「えっと、違約金が1500万でしたっけ? ほら受け取ってくださいよ」

 

 カミキさんはそういうとカバンから札束を15個取り出し、相手の目の前に叩きつける。

 

「いえ、あの、結構です」

「結構ですって何ですか?」

「まさか、カミキさんのお知り合いとは知らなくて……」

「へぇ~私の知り合いなら違約金は無しで良いんですか、あなたが要求したんでしょ? とっとと受け取ってくださいよ」

 

 相手はもはや縮こまってカミキさんの顔を見れていない。

 正直俺もあかねもカミキさんの醸し出す、不気味な雰囲気と氷のように冷たい眼差しに飲まれていた。

 そんな中、業を煮やしたカミキさんが等々怒鳴った。

 

「とっとと受けとれって言ってんだよ!」

「はぃぃぃ」

 

 カミキが怒鳴られた相手の男は泣きながら1500万を抱きかかえたが、カミキさんは追及は終わらない

 

「で、迷惑料がいくらだよ」

「要らないです。要らないです。本当に要らないですぅぅ」

「いくらだって聞いてんだよ! おら言ってみろよ!!!」

「すみません。本当にすみませんでした。もう許してください」

 男はそういうと泣きながら土下座をした。

 

「ああ、じゃあ違約金の件はこれで終わりにしてやるが……あと競業避止義務やその他の権利だが……」

「勿論問題ありません!」

「じゃあ、最後に移籍の日は『今ガチ』の収録が終わったらで良いな!」

「それで手筈を整えます」

 

「じゃあ、話はまとまったようなので、アクアと黒川さん帰りますよ」

 

 カミキさんから声を掛けられたけど、声が出なかった為、俺とあかねは二人そろってコクコクとうなづいて意志を示した。

 

 

 




アウトレイジの水野か疫病神シリーズ(ドラマ)の桑原

どっちにするかすっごい迷った


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