カミキヒカルになりました。(本編完結)   作:だめねこ

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第6話

 新居に引っ越してから1ヶ月が経過した。

 色々とルールを決めようと思ったけど……特に何も思いつかなかった。

 洗濯物に関しても一緒に洗って良いって言うし、お風呂に関して言えば着替えるスペースはある訳だから、裸でばったり出くわすなんて事は無かった。

 というのも俺が銭湯の方が好きだから、家のお風呂を使っておらず基本はカナンが使っている。

 後料理は当番じゃなく、俺が基本作って居る。

 女の子は準備が大変なんだから、それぐらい大した事は無いし、そもそもカナンは料理を作った事が無く、基本はコンビニ弁当だった。

 俺はオンボロアパートでライフラインは死んではいたが、カセットコンロを使ってちゃんと料理を作っていた。

 本当に蛇口を捻ると水が出るって素晴らしいし、キッチンもちゃんとしているし、電気が点くって凄いな! 

 夜は暗くなったら寝るもんだと思っていたし、夜更かしをしたことは唯の一度も無かったから、凄く新鮮である。

 

 俺はもうあのオンボロアパートには戻れない体になってしまったが、後悔はしていない……何故ならすっごい便利だからだ!

 

 さて、朝食だけど何を食べようかな!

 トースターもあるから食パンでも良いし、炊飯器には昨日の残りのご飯がある訳だし、いやーたまんねーな!

 

「カミキおはよー」

 

 カナンはパジャマ姿でキッチンに来たが、寝ぐせで髪の毛が凄い事になっていた。

 

「カナンさんおはようございます。朝食ですがパンとご飯どちらにしますか?」

「う~ん……パンにする!」

「わかりました。何枚食べます?」

「とりあえず2枚ね」

「じゃあ、顔と寝ぐせ直して来て下さいね」

「わかったー」

 

 カナンはそういうと洗面所に入って行った。

 よし、じゃあご飯は少し多いけれど全部食べるとして、カナンが食べる食パンを焼きつつ、なんかおかずでも作るか……確か千切りキャベツがあったし、卵とベーコンが賞味期限が近いし、どーせカナンもなんやかんやで食べるだろうから目玉焼きを作っても問題は無いな!

 あとは、この前愛梨パイセンからもらったインスタントのしじみの味噌汁も飲もうっと……

 本当は具も入れたい所だけど、流石にそこまで時間はかけたく無いから大体具無しで、油揚げや豆腐は入っておらず、ネギとワカメが浮いてるのが我が家の味噌汁である。

 

 さてとカナンが戻って来る前にちゃぶ台もセットして、バターやジャムも用意したところで、フライパンも温まって来たし目玉焼きとベーコンをさっさと作った。

 

 

 

「カミキ出たよ~わぁ今日も美味しそう!」

「ハイ、食パンとしじみの味噌汁と後は目玉焼きとカリカリベーコンですよ。先に食べててくださいね」

「あれ? カミキの分は?」

「あ、私はカルボナーラ丼を作りましたのでお気になさらず」

 

 この前ユーチューブでマッチョの人が作っていたカルボナーラ丼が美味しそうで、レシピも簡単だったから作ってみた。

 

「なんかずるい! ちょっとちょーだいよ」

「……では口を開けてください」

「あーん」

 

 カナンはそういうと口を開けて寄って来たので、食べさせてあげたら目を見開いた。

 

「いや、カミキこれ……もの凄く美味しいんだけど!」

「作った甲斐がありましたね。では、私もいただきます」

 

 うん、チーズを入れたからトロトロのふわふわで、めんつゆを入れたおかげで更に美味しいし……俺やるじゃん!

 

「カナン食べ終わったら、流しに置いといてくださいね」

「モグモグ……分かったよー」

 

 夜は何を作ろうかなー

 

「そうだ! 私のモデルの給料が今日はいるんだけど、私とカミキのどっちの金額が多いか勝負しない?」

 

 あれから放課後はほぼ毎日仕事していたのは知っているけど、話にならないって……

 

「それは構いませんが……私が勝ちますよ?」

「いやいや、私だって頑張ったし? 何より売り上げが上がったみたいだからギャラも当然高くなってるから!」

 

 そうだとしても、俺のギャラは結構高いし、役者の仕事もこなしているからモデル業だけの計算するはのは正直だるい

 

「……ちなみに私はモデル以外にも役者の仕事もしていますので、それも合算になってしまいますが大丈夫ですか?」

「え!? ああ、そう言えばカミキは劇団ララライ所属だって行ってたもんね。もしかして看板役者だったりするの?」

「いえ、脇役ばかりの2流の役者ですよ」

「ふ、ふーん。じゃあ良いよ」

 

 カナンからお許しもでた訳だし……今日の夜が楽しみだな

 

「ちなみに負けたら何をするんですか?」

「そうねぇ~じゃあ私が勝ったらカミキには女装でもして貰おうかなぁ~?」

 

 女装? ま、女装ぐらい別に構わないけど……

 

「それは構いませんが……じゃあ私が勝ったらどうします?」

「う~ん……じゃあ一週間私が家事をやるわ!」

「料理は私が作りますので、それ以外のでお願いしますね」

「わ、わかったわ! じゃあ今日の夜勝負よ!」

「ええ、じゃあまた夜に……」

「ご馳走様でした!」

 

 カナンはそう言うとカバンの持って飛び出して行った。

 いや、食器位流しに持って行ってくれよ……

 

 ちらりと時間を見ると7:30を回っていた。

 う~ん……洗い物をしていたらギリギリになりそうだし、今日は諦めるとしよう。

 とりあえず、食べ終えた食器を流しに持って行き、水につけた状態で俺も学校に行くか

 

 それにしても何故カナンは突然給料勝負を吹っ掛けて来たのだろうか?

 それが少しばかり気になって授業中は勿論、モデルの仕事中や役者の仕事中もふと考えていたが、答えは出なかった。

 

 とりあえず、引っ越しに伴って結構な金額を使ってしまったので、今月はかなり頑張ったから相当な額が入る事は確かだ。

 部屋に帰って、家事をしようと思っていたら、玄関に靴があったので既にカナンが帰宅をしていた。

 

「カミキお帰りー」

「カナンさんただいま」

「家事は一通り終わっているわ! さぁ勝負の時間よ!」

 

 カナンはそう言うと自身の給料明細を突きつけて来た。

 

「……手取りで28万なんて凄いですね」

「ふっふ~ん! 伊達にアイドルやっていた訳じゃないのよ! さぁカミキのも見せなさいよ」

「はい、こちらです」

 

 カナンに俺の給料明細を見せるとさっきまでの威勢の良さは消えてしまった。

 

「うっそカミキ……コレ43万って凄すぎない?」

「まぁー仕事を多くこなせばこんな金額になりますよ」

 

 まーそれ以外にもやる事をやればおのずとギャラも上がるんだけどね。

 

「生活費に関しては私が面倒見ますので、カナンは……あまり無駄遣いはしない様にしてくださいね?」

 

 ……とは言ったものの、女の子である以上はお金が掛るのは仕方が無い事だから、諦めてはいる。

   

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