アイ率いる『初代B小町』は圧巻のステージだった。
アイはマルチタレントだから、歌う事も踊る事もあるから、まだ分かる……
でも、高峯さん達はそうじゃない!
それぞれが、別々の道を歩んでるのに……いざ、ステージに立って始まれば、まるで『B小町』最後のドームライブを思い起こした。
「「「「「「「ア・ナ・タのアイドル サインはB」」」」」」」
「キャーやっぱアイ推しだよー!!!」
「私もー小さい頃からずっと推してるから見れて良かった~」
気が付いたら、私とMEMさんは赤いサイリウムをブンブン振っていた。
「もう、私…嬉死ぬ!」
「私も満足出来たし……帰ろっか?」
「そうだねぇ~」
カミキさんのライブ? メインディッシュは頂いたからお腹いっぱいだよ。
私とMEMさんはもう満足出来たし、何なら私は帰ってベッドに潜りこんで眠りたい!
「あんた達バカ言って無いで待つぐらいしなさいよ!」
「そうですよーミキさんとカナンさんのライブ気になりませんか?」
「正直私は、さっきルビーちゃんが言ってたカミキアイを実際にこの目で見てみたい」
先輩・ゆらさんカミキさんにお世話になってるから義理有るだろうけど、あかねさんだけは何かメラメラ燃えていた。
あかねさん役者だから、自分より上の演技力と思われる人がいる以上無視は出来ないのかな?
でも、実際終わりムードが漂ってるこの中で……しかも、よりにもよって、『初代B小町』の後って罰ゲーム以外の何者でも無い
もしも、私がその立場なら……果たしてまともなメンタルでやれるだろうか?
そんな事を考えていたら、お兄ちゃんがツクヨミを抱えて此方に来た。
「あー! 私が見た金髪美少女!」
「あ、アクア君……もしかしてロリコン?」
「……あれ、もしかして、私身長低いから選ばれた?」
MEMさんが見たのはツクヨミだったのか……確かに見てくれはカミキさんの遺伝子のお陰で絶世の美少女だし、両親に似ず身長は小学生にしては高めだし……
「違う! 俺はロリコンじゃない……こいつは四条ツクヨミでカミキさんの子供の一人だ」
「アクアとルビーの異母兄妹の四条ツクヨミでーす」
「「!?」」
MEMさんは最近入ったばかりだから分かるけど……あかねさん会った事なかったんだ~
そんな事を考えていたら、ステージにカナンと金髪の美少女……もといカミキさん? が居た。
「では一曲目は『約束』です。聞いてください」
カミキさん? とカナンさんは位置に着いた。それだけでなのに、何故か二人から目が引き剥がせない。
そして音楽流れた
「「僕等 空高く君を守ってく 強さ儚さのこの羽で」」
「温もりを教えてくれた」
「悲しみを拭ってくれた」
カミキさんとカナンが歌うそれは……不思議な魅力をはらんでいた。
「愛情は君の手のひら」
「滲んだ空に 未来を想った」
まるで歌詞のイメージ映像が脳内で再生される
「ここから明日へ行こう」
「ずっと君のそばで あの日僕が胸に誓った約束さ」
「「今 僕等 空高く君を守ってく強さ 儚さもこの羽で」」
そして、重なる二人の声に私は胸を打たれた。
気が付いたら1曲目が終わっており、『初代B小町』以上の歓声が上がった。
凄かった。
歌で元気が出た事はあったけど、涙が出たのは初めてだった。
「ありがとうーじゃ二曲目いきまーす」
「二曲目は『唱』でーす」
そして、独特なリズムで始まった。