カミキヒカルになりました。(本編完結)   作:だめねこ

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第82話

「今日も見てくれてありがとーおつめむ!」

『おつめむ!』

『おつめむ!』

『おつめむ!』

 

 リスナー達からはの返事をある程度見てから配信を切って、椅子に仰け反るようにして座りなおした。

 

 疲れたぁ~

 

 B小町の動画も上げて、自分のチャンネルも上げて他にも色々とやることが多過ぎて私だけ起きてる時間=仕事の時間になっていたが、未実ちゃんが苺プロに来てくれたおかげで……ようやく、ようやくまともな休みが取れるよ!

 

 お金だけは凄まじい勢いで溜まっていったけど……買い物に行く暇は無いし、みんなでご飯を食べに行くときは大体アクたんもおり、いつの間にか支払いを終えているから使う機会がほとんど無かった。

 

 今思い返して見ても、ここ半年は自分が何を行っていたのか記憶があんまりないのだが……

 ゆらちゃんは相変わらずカミキさんに無茶振りされてはいるものの、仕事は至って真面目に熟して結果を出しており、その度にカミキさんに褒められていたのが物凄く羨ましかった。

 というか私自身カミキさんとの付き合いというか絡みがほぼというか全く無いし、もっと言えばゆらちゃんはカミキさんの事務所に所属しているから、そりゃあ自分の所のタレントなんだから褒めるのは当たり前って話なんだけど……

 あんな美少年に私だって頭を撫でて貰いながら『MEMさん頑張りましたね』って言われたいなぁ~

 イケメンだったらアクたんもいるけど……アクたんはあかねと付き合っているから、私はそんなことは頼めないけど……

 ルビーは妹だから仕方ないけどかなちゃんは流石に駄目だと思うのにあかねはそのことに対して何も言わずにニコニコしてるし……

 

 それにかなちゃん・あかね・ルビーはゆらちゃん同様妙な色気が出ている。

 

 アイドルとはいえゆらちゃんは成人しているから私がとやかく言う必要は無いけれど、3人は未成年だし……いや、まだヤッたと決まった訳じゃないし、女の子は恋をするだけで綺麗になる訳だから……

 でも、身近な男性なんてアクたんぐらいしかいないし……

 

 あ~も~外野の私が考えても仕方ないし!

 今日は飲もう!

 

 設定年齢は18歳だけど……今日はガッツリ飲むぞ!

 

 ならば帰る支度を整えて、半年の間……苦楽を共にしたこの部屋から脱出するのだ!

 いざ、扉を開けるとそこには……

 

「おう、MEMお疲れさん」

「あっ! MEMさんお疲れ様です。これ差し入れですので後で食べてくださいね」

 

 斎藤社長とカミキさんがおり、カミキさんの手には超有名なスイーツ店のしかも個数限定のプリンがあった。

 

「か、カミキさん良いんですか?」

「ええ、勿論です」

 

 確か結構な金額だから……庶民の私にはちょっと手は出せない品物だっただけにこれはかなり嬉しい!

 

「カミキさんありがとー」

「いえいえ、MEMさんもB小町頑張ってくださいね」

「じゃあカミキ今日はありがとな」

「いえいえ、斎藤社長にはお世話になっておりますので」

 

 カミキさんと斎藤社長がそんな話をしていた時だった。

 

「あっ! ヒカル君だぁー」

「ミキさーん」

 

 事務所からひょっこり顔を出して来たアイさんとゆらちゃん

 

「アイさんにゆらさんお疲れ様です」

 

 カミキさんは近寄って来たアイさんとゆらちゃんに挨拶したけど……アイさんは別として今日はB小町のスケジュールは何も入って無かった気がするけど?

 

「あれ? アイさんにゆらちゃんどうしたの?」

「あ、MEMちゃん! 今日はアイさんと一緒にCMの仕事だったの、それで終わったらミキさんがご飯連れてってくれるから待ってたんだ。MEMちゃんも来る?」

 

 カミキさんが連れてってくれるところは大体高い所が多いけど、出してくれるからお金の心配はしなくて良いとかなちゃんが言っていたし、私も興味があるから……

 

「じゃあ、カミキさん私もお邪魔して良いですか?」

「ええ、構いませんよ」

 

 カミキさんはにこやかに答えたけど……ところで何を食べに行くのだろうか?

 

「ところで何か食べたい物はありますか?」

 

 カミキさんがそう尋ねると

 

「焼き肉」

「居酒屋」

「寿司屋」

 

 アイさん・ゆらちゃん・私の答えは全員違って居たけれど、これだけは言える。

 

 アイドルの答えじゃないのは確かだった。

 

「それではビュッフェなんてどうですか?」

 

 それはまさに完璧な答えであった。

 

 

 

 

 

 

 しかし着いた場所に私は……いや、私達は絶望した。

 

「いやいや、カミキさんここってドレスコード必須なんじゃ?」

「うん? ああ、大丈夫ですよ」

 

 大丈夫って……カミキさんは何時も黒い高そうなスーツを着てるから良いけど、私もゆらちゃんもアイさんも特にオシャレとかしている訳じゃ無いし、寧ろラフな格好なんだけど?

 

「さあ行きますよー」

 

 この人無敵かな?

 

 カミキさんはそう言うと格式高そうなホテルに入るとすぐさまフロントに向かった。

 

 私やゆらちゃんだけでなくアイさんも借りて来た猫みたいに大人しくカミキさんに着いて行くのが精いっぱいで、少しでもカミキさんと距離が離れると周囲からどんな目で見られるか分かったものじゃないので居た堪れないよー

 

「予約していたカミキです」

「カミキ様お待ちしておりました」

「いえいえ、それでは3人にドレスをお願いします」

「かしこまりました。それではこちらへ」

 

 そして、私とゆらちゃんとアイさんは女性のスタッフに案内されて衣裳部屋に通された。

 

 

 

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