カミキヒカルになりました。(本編完結)   作:だめねこ

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正月スペシャル1話

 アクア君と会ってから数日が経過したが……何かがおかしい?

 娘が以前にも増して、抱き着いてくるどころか……足も巻き付けて来るようになったし……。更には、モデル業の仕事で早く家を出る際は『パパ……アイに行って来ますのちゅ~は?』と口をとんがらせて、アピールまでしてきた。思わず首を傾げそうになるが……それよりも、その可愛さのあまりに抱きしめて、おでこにチュッてしてあげたら『もぉ~パパは照れ屋さんなんだから……おでこじゃなくて口でも良かったのにぃ~』……って、体をくねらせていた。

 ……最近の子供は、おませさんなのかな?

 ゆらも娘に触発されたのか……物欲しそうな顔をしていたので、顎をクイと掴み朝からディープな方で対応した。

 ゆらもまんざらでは無かったようなので、今日は帰ったら楽しみだ。

 

 

 

 

 モデルの仕事は終わったが、ゆらのマネージャーとしての業務がまだ残っている。

 ……と言っても今後のスケジュールや、どんな仕事内容なのかを割り振っていく簡単なものだ。

 ゆら自身が女優としてトップクラスの才能を持っているし、何より努力を怠らない。……だから、仕事に穴が空く事はまずないし、体調管理は俺が見ているから間違いは無い

 しかし、予定は未定とは良く言ったものだ。

 たまたま、ゆらが長期ロケに行くことになってしまった。

 こう言ったことは、この業界ではよくある事なので仕方が無いのだが……よりにもよって娘の学芸会の日だった。

 ゆらは泣く泣く……遠い異国に飛んでいってしまった。

「……ねぇ、パパ? アイの学芸会、もう少ししたらあるんだけど……見に来てくれるよね?」

「もちろんです。アイの活躍期待してますよ」

「やったー! パパだーい好き」

 アイはそう言うと、正面から飛びついて来た。

 今はまだ小学生だけど……この子が成長したら、俺より身長が高くなると思うとちょっと抱えきれないかも……。

 まぁー時間が経てば少しは落ち着くだろうし、いずれは反抗期も来るだろう……。

 若干悲しくはあったけど、男親の扱いなんてどこもそんなもんだ。

 

 

 <学芸会当日>

 アイの学年は、どうやら劇をやるようだ。

 何の劇かは分からなかったけど、アイがウサギの耳を付けて踊ってる姿は可愛らしかった。

 この辺はゆらの血を引いてるからか、演じる才能はあるようだ。

「アイさんのお父さんですよね?」

 後ろの方で見ていたら、若い女性の先生が話しかけて来た。

「あ、いつも娘のアイがお世話になっております。父親のカミキヒカルです」

「いえいえ、私もカミキさんには夜な夜な……ゲフンゲフン失礼。アイさんには助けて貰っています」

 ……もしや、この先生俺の事をおかずにしてる?

 ま、あんまり突っ込む話題じゃないし……女遊びは卒業したからね。

 でも、この先生可愛い顔しているし、良い身体してるなぁ~? ……ちょっとぐらい味見しても……ゾワゾワ

 その時……何故か悪寒が走ったが、気の所為だろうか?

「それでは先生、アイの事で何かあればこちらに連絡ください」

 とりあえず……可愛い先生の手を優しく握り締めて、電話番号を握らせた。

「はい♡ その時は、お願いします♡」

 後ろの方に居たし……何より身長が低いので、バレることは無いだろうと思っていたんだが……。

 

「……ヒカル君? ゆらさん以外の浮気はだめだよ……?」

 アイの言葉は……他の子のセリフに紛れて、誰の耳にも届いていなかった。

 

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