カミキヒカルになりました。(本編完結)   作:だめねこ

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第36話

 全く……世話のかかる女である。

 

 箸の持ち方がおかしいから、食べ物をボロボロ零すのだ。

 

「良いですかアイさん? 箸はこのように持つのです」

 

 アイの手を掴み、指を絡め、そして握る。

 

「ひ、ヒカル君! だ、駄目だよ!? 今ご飯食べているんだから、それにアクアもルビーも見ているんだから…………」

 

 ……いや、子供が見ているからこそちゃんとしろよ……。

 

「……はぁ〜。これではいつまで経っても、あーんから卒業できませんね?」

 

「………………卒業したくないなぁ……」

 

 ……いや、ご飯位自分のペースで食べてくれよ……。

 

 とりあえず……今も拗ねた膨れっ面をするアイの口に、ゴーヤを突っ込む。

 

「モグモグ……ムゥゥ〜ゴーヤって、苦いね……」

 

「ゴーヤですからねぇ」

 

「でも、ヒカル君があーんしてくれたから……私、食べれたよ?」

 

「……うんうん、好き嫌いをしないのはアイさんの美点ですね」

 

 しかし、双子は一心不乱にゴーヤチャンプルーを食べているが……ゴーヤ好きなのか?

 

「アクア、ルビー? そんなに慌てなくとも、御代わりはありますから……落ち着いて食べてください」

 

 とりあえず、右手にアイの箸を持っては……アイの口へと飯を運ぶ。

 

 その一方で俺は、左手に自分の箸を持っては……自分の飯を食べる。

 

 ……食べずらい事この上ないが、やってやれないことはない。

 

 

 

 

 夕食も食べ終わったし、片づけをしていたらいつの間に双子は眠っていた。

 

 今日は色々疲れていたようだし、一旦片付けは中断して双子をベットに運んだ。

 

 アイはソファーで横になっているし、家にいるとき位はゆっくりさせてやるか…………。

 

 

 

 洗い物も終わった事だし、今日は帰ろうとしたところでアイがむくりと起き上がった。

 

「ねぇヒカル君…………アクアとルビーは寝ているし、今なら大丈夫だよね?」

 

 アイとは大運動会以降は全くやって無かったし、今日は双子も早く寝たから都合が良いな。

 

「……では、アイさんベットに行きましょうか」

 

「…………うん♡」

 

 俺は深く考えないようにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 やっぱり、アイは良い身体しているんだよなぁ~。

 

 惜しむらくは、朝まで出来ない点だ。

 

 23時を回っているから、もう帰らないとまずいし……。

 

 何より、今日はメイの日だ。

 

「アイさん、私はもう帰りますから……戸締りはしっかりお願いします」

 

「ヒカル君、出来れば今日は泊まってほしいなぁー?」

 

「すみません。学業もありますので、今日はこれで最後です」

 

「んんっ」

 

 キスをして舌を入れると、アイは嬉しそうに自身の舌を絡ませて来た。

 

 口を離せば、銀糸もぷっつりと切れた。

 

「それではまた明日」

 

「うん♡ ……ヒカル君、またね」

 

 アイの家を出て、事務所に向けてバイクで走る。

 

 ようやく、事務所に着くと入口の所でメイがすでに待っていた。ちょっとした申し訳なさもあって、バイクを停められる場所に停めた後……メイに駆け寄って抱きしめる。

 

「……もぅ、カミキマネージャー遅いですよ?」

 

「すみませんメイさん。遅くなった分はこの後埋め合わせをしますので、中に入りましょうか」

 

「ハーイ。たっぷりと楽しみましょうね。カミキマネージャー♡」

 

 ……俺の一日は、まだ終わらないようだ。

 

 

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