カミキヒカルになりました。(本編完結)   作:だめねこ

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第38話

 今年も夏がやってきた。

 

 どうせ去年と一昨年と同じく、アイドルフェスに参加やるんだろうと思っていたが……今年は違った。

 

「B小町もメディアや番組に出るようになったおかげで、知名度が上がって来た! ……なので今年の冬は、ドームにてライブを行うぞ!!」

 

 ……今更ながらに思うのだが、斎藤社長の能力とコネも俺とはまた別の意味で凄い。

 

 俺がどんなにコネを使ったところで、ドームは愚か武道館ライブだって3、4年位は時間は欲しいところを……アイが居るからと言ってもそれを実現させるだけの能力は凄い。

 

 こんな社長だから、ミヤコさんもついて来たくなるのかな?

 

 ……ま、俺も斎藤社長の事は嫌いじゃないし、やるだけの事はやるかな。

 

「ちなみに、アイドルフェスにも参加するんですよね?」

 

「ああ、勿論だ。アレだけでも今じゃあ収益が見込めるからな」

 

 

 

 一昨年は、手配でいっぱいいっぱい。

 

 去年はバイクで行ったり来たり……。

 

 だが……今年は違う!

 

 ハイエースがある。

 

 機材も色々積み込めるし、人数があっても乗れるし、俺も寝れるし、何なら夏休みの宿題をこなせるはずだった……。

 

 

「カミキさーん。うちの機材は何処に置いとけば良いですか?」

 

「カミキマネージャー、私のアイドル衣装が無いです!」

 

「カミキマネージャー、お弁当の手配ってどうなりました?」

 

「ねぇねぇヒカル君? この衣装可愛くない?」

 

「あそこがB小町のスペースなので、機材はそこにまとめておいてください。ニノの衣装は、ハイエースの中段ボールに入ってる。段ボールの側面に、衣装って分かりやすく書いてあるからそこ見てください。お弁当の手配は最終確認済んでます。16時に到着予定です。特に遅くなるって連絡は、今の所は無いので大丈夫です。あと、アイさんは出番まで邪魔なんで、車の中で寝ててください」

 

「分かりました」

 

「カミキマネージャー、ありがとう」

 

「流石、カミキマネージャー」

 

「むぅぅぅ」

 

 全く、去年より忙しいぞこりゃあ……。

 

 ……と、こんな感じでアイドルフェスは何とか乗り切っていた。

 

 学年最後の文化祭は理事長に呼び出されて、またカミキアイのライブをやって欲しいと泣き疲れて、渋々受けてしまった。

 

 そして、軽音部の皆さんにお願いしたところ……快く引き受けて貰えた。

 

 しかし……みかんのうたとブルーハーツは、絶対条件であった。

 

 いや、良いけどさぁー?

 

 ロック過ぎなんだよなぁー。

 

 でも、俺も好きだし……。

 

 好きだから、軽音部の子たちは本気何だろうなぁ……。

 

 そうだよなぁ……。

 

 ……女子がロックが好きで、何が悪い!?

 

 結局は、”好き”が重要か…………。

 

 ……去年は全力で歌った。

 

 ……じゃあ、今回は”本気”で歌うか。

 

 理事長には、終わったら謝るか。

 

 最後ぐらいは……”カミキヒカル”として歌おう。

 

 軽音部には歌う曲を伝えて、試しに歌ってみることにした。

 

 

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