時期的に言うとカミキが中学2年生になったばかりの時です。
第1話
「カミキデートしようぜ!」
上原パイセンは相変わらず性に奔放で恋に恋するドストレートな生き方している。
横で愛梨パイセンが眠っている大輝君を抱きかかえているから、上原パイセンを止める事が出来ずにアタフタしている。
正直言って、愛梨パイセンのアタフタしている姿の方が俺は魅力的であるし、何よりも俺の性の対象は女性限定なので愛梨パイセンと繋がりたいが……大輝君が生まれてしまった以上は流石にまずいと思って手を出していない
だから、性欲を持て余している訳だが……
「あのパイセン? 前にも言ったと思いますが俺は男とやる気は全く無いですよ?」
「……だったら、お風呂はどうだ!? 俺と背中の洗いっこしようぜ」
何をどうしたらお風呂に繋がるのか分からないが……ま、風呂ぐらい付き合ってやるけど……
「……パイセンの背中を流すのは構わないけど、目上の人に背中を洗って貰うのは気が引けるので……」
「カミキ……俺は全く気にしないぞ? だからお前も気にするな!」
上原パイセンのこう言った欲望塗れな所は正直嫌いじゃないけど……
この場には欲望だけで生きて来た女性がいる訳で……
「清十郎? 私だってヒカルに背中を……いえ、全身をくまなく洗って貰いたいわ!」
「何を言ってるんだ愛梨? 男湯に女性が入る訳には行かないだろ? そんな事が許されるのはAVだけだぞ」
確かに上原パイセンの言う通りなんだけど……ものの例えがAVなのは如何なものかと……しかし、ここでなぁなぁにすると俺が女風呂に入れら……髪の毛を伸ばせばもしやいけるか? 俺単独だと無理だけど協力して貰えればあるいは……でも、リスクはある訳だし……やっぱり無理だな。
とりあえず、愛梨パイセンの男湯に入る意見は否定しておこう
「そうですよ! 愛梨パイセンが男湯に入ってきたら……上原パイセンが切れますよ」
「そうだ! 俺の愛梨に触って良いのは俺が認めたカミキと大輝だけだ!」
「何で息子を当然の様に入れてるんだよ!」
「大輝が性に興味を持つようになる頃には私は40代か……ギリ行けるかな?」
「いけねーよ! ムラムラするんだったら俺がやってやるよ!」
「……カミキ俺は?」
「男は対象じゃ無いですから上原パイセンは諦めてください。ほら、風呂行きますよ」
(´・ω・`)としている上原パイセンの背中を押して外に出ようとしたが、あんまりお金は使いたく無いし……上原パイセンに集るか
「この屈辱決して忘れないわ!」
何処に屈辱の要素があったのか分からないが……愛梨パイセンは相変わらずだった。
「……で上原パイセン何処の銭湯に行くんですか?」
「ああ、ちょっと繁華街で危ないんだが……金額は安いし、ビールも売ってる所を見つけたんだよ。やっぱり風呂上がりに飲むビールはたまんねーんだ」
俺はあんたがたまんねーよ!
「上原パイセン風呂上りにコーヒー牛乳とイチゴ牛乳飲みたいから奢ってください」
「おう、任せろ」
上原パイセンはそう言うと財布を取り出して中身を確認した。
その時上原パイセンが「ちょっと少ねーな」と小声で言った事を俺は決して聞き逃さなかった。
上原パイセンは周りをキョロキョロ見始めて、ニヤッと笑い始めた。
視線の先には少女がチンピラに絡まれているところだった。
「良いかカミキ女の口説き方で簡単なのを教えてやる」
「その方法は参考にならないんだよなぁ~」
俺は危険を察知して上原パイセンからそっと離れた。
こういう場面を見るとつくづく思う。
何で上原パイセンは役者をやろうと思ったのだろうかと……
絶対格闘技のプロを目指した方が良いと思う。
何せ身長は高いし、喧嘩が異常に強いし、おまけに道場にも暇さえあれば通っているようだし……一体何を目指していたんだろう?
そんな事を考えていたら上原パイセンはチンピラを路地裏に連れ込んだ。
恐らく30分は戻って来ないだろう。
とりあえず路地裏の方を見ている少女を安心させるために声をかけた。
「あのー大丈夫ですか?」
「あ、は、はい大丈夫です!」
少女はそうは言うものの体を震わせているし、何より表情が暗い事から、チンピラによるナンパだけが原因ではなさそうだ。
「私はカミキヒカルと言いますが、お名前を伺っても?」
「私はBこま……ううん、
『Bこま』って続いたら次は『ち』だよな? 『B小町』にそんなキャラいたっけ?
俺が首を傾げていたら宇流麻は自虐的な笑みを浮かべた。
「……やっぱり私が『アイ』に勝てるなんて思い上がりだったのかな?」
「あー勘違いしているようですが、私の家にはテレビはありませんので『B小町』を知りません」
「で、でも携帯位は持ってるよね!?」
「糸電話だったらありますけど……」
「何それおかしいんだけど」