あれから10分が経過した。
ヒューヒュー呼吸していたアイも、何とか落ち着いた様子になった。よって、なんとか事なき得て良かったね! ……なんて訳にもいかなかった……。とりあえず、子供に向けたらダメな笑顔をしていたアイの頭をさらに撫でまわし……後ろからギュッと抱擁しつつ、お腹をさすってあげる。
「アイさん……ルビーも悪気があった訳ではありませんので、許してあげてください」
「……ママ、ごめんなさい」
「ルビーも謝っている訳ですから……ね?」
「……だって、すっごい痛かったんだもん。子供の時にバットで殴られた時より痛かったんだもん……!」
……流石に重た過ぎない?
もう、アクアもルビーも……顔面真っ青になっちゃってるからね。
「……それは凄まじい過去ですね……で、話は変わりますが……アクアは何故、ルビーがアイドルになるのは反対なんですか? アイさんに限っては……まぁー、言ってしまえばド天然で、臆病者で、友達0人である為に、相手との距離感の詰め方を知らない……。正に生まれた立てのベイビーみたいな部分がありますし……何より斎藤社長や、ミヤコさんにも責任がありますからね……。一概に、B小町のメンバーが悪い訳ではありませんよ? やったことは……アレですけどね……」
やっぱり、女同士のいざこざは怖いね。
『女の友情は儚いもの』……とは、よく聞く言葉である。
「……確かに、アイに関しては特殊ケース過ぎるけど、今はカミキさんのおかげで無くなったんですよね?」
「……アイさん以外がドーム公演達成してしまい、アイドルグループが解散しましたし……アイさんに構っていられる程、彼女達も暇ではありませんからね。それに私が手綱を握っている以上は、今後そういったことは無いですから心配はいりません」
「でも、それって……ルビーが苺プロにアイドルとして入ったら、虐められるんじゃないですか?」
「それも無いです。まだ、斎藤社長には話して無いですが……私は独立してプロダクションを設立する予定ですので、その時はアイさん以外のB小町メンバー全員持っていきます。そうなれば苺プロにはアイ、アクア、ルビーの三人しか残りませんのでね」
流石に家族での喧嘩に関しては、それはもうどうにもならないからね。
「……え、ヒカル君? 私はドーム公演が成功したら着いて行くけど……?」
「アイさん……ルビーと一緒に、ドラマや映画に出たいと言ってましたよね?」
「う、うん……言ったけど、それがどうしたの?」
「一番手っ取り早いのが、子供アイドルとしてルビーも苺プロに所属させることです。そしてそれが出来るのはアイさんだけです!!」
「……そっかぁ~。私だけがルビーの夢を叶えられるのか~」
口元をニヨニヨさせてるけど、これでアイを苺プロに縛り付けることが出来た。
「ただし、ルビーにはまだ色々と知ってもらわなければならないことがいっぱいありますので……それを知った上で、判断してもらいますよ」
結局、アイのアイドル活動は成功はしているけど……ぶっちゃけ生き地獄を歩いて来ただけなので、なんの参考にもならない……。
「次は掃いて捨てる程にいる、地下アイドル達に話を聞かせてもらいますので……ルビーもしっかりと勉強してくださいね」
ルビーに話かけるも、うつらうつらしていた。
時間も遅いし……まぁ、眠くもなるよね。
~次の日~
地下アイドルなんて、世の中にありふれる程に存在している訳なんだが……。俺にはアイドルのコネが無い訳で、知り合いも女優とかはいるけど……うーん、参考にはならないしなぁ~。
この際、地下アイドルじゃなくて……元アイドルで、現AV女優にコンタクト取って取材をした方が良い気がしてきた……。
とりあえず、ビデオショップに行ってアダルトコーナーでそれっぽい人を探してみたら……意外と多かった。オマケに会社名も明記してあるから早速、電話してみた。
ま〜、ちゃんと? 仕事の依頼として受けてくれたんだけど……大丈夫かな?