カミキヒカルになりました。(本編完結)   作:だめねこ

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第63話

 斎藤社長やミヤコさんにプロダクション設立に必要な物をピックアップしてもらった。

 定款作成、会社登記をし、法人設立届出書、青色申告の承認申請書、給与支払事務所等の開設届出書、源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書、法人設立届出書(地方税)などといったものが必要とのことなので、役所に行って提出したりと行っていたら、あっという間に2か月が経過していた。

 2か月前に受けた。保育士の筆記はテストは勿論合格していた。

 じゃあ次は2次試験の保育実習実技の「音楽に関する技術」「造形に関する技術」「言語に関する技術」の3分野から2分野を選択する訳だが、このために俺は大学4年間ピアノの練習をしていたと言っても過言ではないから、まずは音楽は決まりである。続いて造形は……要するに絵だ。

 俺に絵心は正直ない……会議の打ち合わせで分かりやすく図にして書くことはあるけど……それと絵心は別だからな。そうなると最後は言語になるのだが、これは子供に読み聞かせることだからまー問題は無いだろう!

 こんなんでも元役者である。時間制限が3分と決まっている事とある程度聞かせるの内容は決まっているから、かいつまんで言えばいい。まぁ~テーマは桃太郎で良いだろう。 

 これぐらいなら暗記するのも簡単だし、実際に身振り手振りで聞かせて見せるだけだ。

 観客が子供ではなく大人なのがどうかと思うが……深く考えるのは辞めよう俺は資格が取れればいいのだから……

 

 

 <数日後>

 

 プロダクション設立もうまく言ったし、保育士の資格も手に入った。

 長かった。

 本当に長かったよ……

 あの時アイとセックスしなければ、こんな苦労することは無かったかもしれないが思い起こすと俺も楽しんでいた訳だし、高峰達ともやりまくっていたし……結局の所文字通り俺の撒いた種なんだよなぁ~

「はぁ~」

 思わずため息もついてしまったが、こればかりは仕方がない

「どうかしましたかヒカル?」

「……いえ、なんでもありませんよ千佳さん」

「では早く案内してください」

「……はい、どうぞこちらへ」

 千佳をプロダクションに招き入れる事になってしまった。

 何故この忙しい時にこいつの相手をしなければならないのか?

 

 

 

 

 プロダクションとしては開業は出来たが、今現在は事務作業のマニュアル作りやExcelを使った表計算や業務日報などを作成しつつ、固定電話の設置など細かいところの調整なども行っている。

 何せ代表取締役といえば聞こえはいいが今現在俺一人しかいない

 高峰達が来るまでの間にある程度は片付けないといけなことが多々ある。

 まーマネージャー業務なんかもこなしていた訳だから、その当たりのマニュアルも作成しておけば、人を雇うときに教えるのが楽になるからそこは妥協は出来ない

 その手の本に関しては東大の図書館に行けば資料位あるだろうと思って行ったのが運の尽きだった。

 たまたま、通りかかったカフェテラスで千佳とばったり出くわしてしまった。

「ヒカルぅぅあなた何で大学に来なかったんですか!?」

「……私は必要単位はもう取り終えてますし、今は必修科目だけしかありませんので」

「じゃあ、今日は何で!?」

「……えっと、まぁ、千佳さんなら言っても良いでしょう。芸能プロダクションを設立しましたので、その業務内容のマニュアル作りをしているのですが……何か参考になればと思い図書室を利用しようときたのです」

「げ、芸能プロダクション!!!?」

「そうですよ。一応名刺も作りましたので、カミキプロダクション代表取締役のカミキヒカルです。」

 俺はそういって千佳に名刺を渡すと千佳はわなわなと震えだした。

「ヒカル!? あなたの事務所に案内しなさい!」

「それは構いませんが……今ですか?」

「今すぐです!」

 

 仕方なく千佳をバイクに乗せて俺は事務所にトンボ返りした。

 

 

 

 そして今

 

「ヒカルこれがあなたの事務所ですの? 民家では無くて?」

 外観がそうだけどちゃんと2Fの窓にはカミキプロって書いてあるだろうが!?

「事務所兼自宅ですので……」

「……中は思ったより広いのですね」

「まー新築ですからね……」

「……ちなみにいくらだったんですか?」

「……2600万ですよ」

「東京でこの広さで2600万ですか!? 安すぎです! もしや事故物件なのでは……」

 あ、東京で2600万だったら安いのか……

「そういうのじゃないですよ。 単純に安かった理由が結婚を前提に付き合っていたカップルが建てて1日目に新婚旅行に海外に行ったは良いけど戻って来た時には離婚をめぐって大喧嘩してしまって、男は姿を消して女はムカついたから安く売ってやる!ってことがあったのがほんの数日前ですね」

 良いタイミング俺は購入出来たし、女の人はスカっとしたらしくその後は実家に帰ったらしい……

「そ、そうなのね」

 まぁ、なんて反応して良いか困るよな……俺だってその時は困ったもん

「で、千佳さんは何かありましたか?」

「この間ヒカルに夕食を奢った日の事を覚えていますか?」

 ああ、あの上手い高級レストランかぁ~

「ええ、勿論覚えてますよ。あんなに美味しいお肉は生まれて初めて食べましたから忘れようにも忘れられませんね」

「そこまで喜んで頂けたなら連れて行った甲斐がありましたわって話がそれましたね。実はそれが私の家族にバレてしまって……ヒカルを一度家に連れて来いと言われました」

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