陰の協力者になりたくて!   作:ただの厨二病A

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第9話B「楽しみの果て」

(ニューからの信号で、講堂内の様子を知る。)

 

銃声が響く。

(撃って遊び出したってことは、今頃地下通路を進んでいる頃か。)

「そろそろだな。」

 

 

突如、講堂内に光が輝き、魔力が吸われなくなった。

 

「ニューが合流して、シャドウが突入したら後に続くぞ。」

「はい、ナイト様。」

「痩騎士は俺とシャドウが対応する。ガンマはその間の指揮をとれ。」

(なんか、ガンマも一緒になって突入しそうな気配がしたから、釘を刺しておく。)

 

シャドウが降ってきて、天井のガラスを割って降り立った。

それに続いて、無音でシャドウの右後ろに降り立つ。

「見事だ。美しき剣を振るう者よ。」

 

2階に居た2人の教団員が斬って落とされ、シャドウガーデン構成員が並んだ。

「「我らはシャドウガーデン」」

『『陰に潜み、陰を狩る者』』

シャドウの合図で一斉に攻撃開始する。

 

(雑魚兵に対しては二刀流が最適だな。)

二刀流で、次々と斬りかかってくる教団員を斬っていく。

 

痩騎士が混乱に紛れて姿を消そうとしていた。

「フム」

(歩き方でルスランだと認識したか。)

「副学園長室に向かうとするか。」

「そうだね。」

 

 

 

(最初はスライムクロークで姿を隠しておくか。)

「そんな恰好で何してるんですか?ルスラン・バーネット副学園長。」

「シド・カゲノー君。」

 

「なぜ分かった。」

「見れば分かります。」

(俺は元から知ってるからな。)

「なるほど、歩き方かあるいは視線か。良い目をしているねぇ。」

 

「僕も参考までに聞いても良いですか?」

「何かね?」

「なぜこんなことを?あなたはこんなことに興味があるとは見えなかった。」

「なぜか。かつて私は剣の道で頂点に立った。君が生まれる前の話だ。」

「ブシン祭で優勝したそうですね。」

「ハッハッハッハッ、ブシン祭など、本当の頂点はずっと先にある。君に言っても分からないだろうがね。」

(ラウンズの事だろう?)

 

「だが頂点に立ってすぐ病にかかってね。苦労して上り詰めた栄光は一瞬で終わったよ。それから私は病を治すすべを探し求め、あるアーティファクトに可能性を見出した。」

「長くなりそうですか?」

「少しね。」

「その研究者がシェリーの母だ。賢すぎて、学界から嫌われた不幸な女。私は彼女を支援し、彼女は研究に没頭する。良い関係だったよ。そして私は探し求めたアーティファクトに出会った。」

「だがね。あの愚かな女は、強欲の瞳は危険だと言って、こともあろうに国に管理してもらおうなどと言い出した。」

「体の先から中心へと突いてゆき、最後は、心臓を突き刺し、ねじ切った!」

「ッフッフッフッ、シェリーは何も知らず、何も疑わず、母親の研究を引き継いでくれた。私が仇だとも知らずにね。可愛い可愛い愚かな娘だ。」

(騙されやすいのは、今もだしな。)

 

「どうだい?参考になったかな?」

「おおよそは。ただ、一つ気になったことが、」

「何かな?」

「シェリーを利用したというのは本当のことですか?」

(最終確認だな。)

「もちろん本当のことだ。怒ったかい?」

「どうでしょうね。僕は自分にとって大切な物と、そうでない物を明確に分けてるので。」

「皆生きるにつれ、大切な物を増やしていきます。友達ができて、恋人ができて、仕事ができて。でも僕は削いでいった。そして、その先に、どうしても捨てられない物が残った。だからそれ以外どうなっても、割とどうでも良いんです。」

(実際、自分の大切な物以外がどうなろうと、それは他人事でしかないからな。)

「愚かな母娘がどうなろうと構わないと?」

(どうでもよくなかったら、もっと早く大きくストーリー介入をして、どうにかしている。)

 

「そろそろ始めましょうか。のんびりしてると邪魔が入りそうだ。」

「そうだね。残念だがお別れの時だ。」

 

決着は一瞬でついた。

「さらばだ、シド・カゲノー君。」

 

シャドウとして姿を現し、ナイトはスライムクロークを解除してシャドウの後ろに姿を現した。

「どこへ行く?」

 

ルスランが振り返る

「貴様らは、シャドウにナイト!」

シャドウが立ち上がって、ルスランに近づいて行く。

「私も剣に生きた人間だ、向かい合えば大抵のことは分かる。今の私では、分が悪い事もな。悪いが、最初から全力で行かせてもらう。」

「強欲の瞳の真価はその制御装置と2つ合わせて発揮される物だ、このようにな!」

2つのアーティファクトが合体し、ルスランに取り込まれた。

 

「今こそ私は生まれ変わる!」

「素晴らしい、素晴らしいぞ!力が戻る、病が癒える、分かるか⁉︎この荒れ狂う魔力が!人間を遥かに超えた力が!」

(悪いけど、俺とシャドウの方が圧倒的に多い。)

 

「まずは貴様で試すとしよう!」

シャドウに斬りかかる。

「よく防いだ!ならばこれはどうだ!」

さらに連続で斬りかかる。

「認めよう。貴様は強い。その強さに敬意を表して、私も本気を出すとしよう。」

「私に本気を出させた事、あの世で誇るが良い!」

一度距離をとってから、お互いに攻撃を放ちながらすれ違った。

 

そして、ルスランの右肩が斬られた。

「やはりこの程度か。後は任せる。」

「了解。」

(この程度なら、普通に戦っても勝てそうだな。)

 

「まだ、まだぁ!」

今度はナイトが攻撃を受ける。

 

「まさかこれほどとはな。だが、貴様らがいくら強かろうと、もう終わりだ!一連の事件は全て貴様らの仕業になるように手筈を整えた!証拠も証言も全てだ!これで貴様らは反逆分子として、世界中から追われる身、いくら強かろうと、どうにもならんよぉ!」

「だから何だ?」

「何ぃ⁈」

「表の世界の評価など、裏の世界では関係ない事だろう?しいて言うとすれば、濡れ衣を着させられていることが不快なくらいだ。」

 

「世界を敵にして、恐れぬと言うか!それは傲慢だぞ!ナイト!」

斬りかかってくるが、ナイトに右手を刺された。

「実際、我々であれば一国を滅ぼすことなんて容易い。」

次に右足

「それに、無法都市に新しい塔を建てるという手もあるな。」

次に左膝

「いっその事、国を作ってみようか?」

次に左肩

「体の先から中心へと突いていき、最後は心臓をねじ切る。で合ってるか?シャドウ。」

 

「⁈なぜそれを知っt…」

そして、心臓を突き刺しねじ切った。

 

(俺はスライムクロークで隠れて、自ら罪を背負うのはシャドウに任せるとしよう。)

 

入り口にシェリーが立っていた。

「お義父、さま?」

 

「あ、あぁ、ぁ、ぁ、ぁぁ」

「お義父さまぁぁあぁあぁ!」

「嫌、嫌、なんで、どうして、お義父さま!お義父さまぁぁあぁぁあ!」

 

 

 

〜〜〜後日[アルファ視点]〜〜〜

 

 

 

「よくできてると思わない?王国の怨敵シャドウ、ナイト。無差別殺人監禁放火強盗、なんて悪い人なのかしら。」

「ナイト様はおっしゃいました。『表の世界の評価など、裏の世界では関係ないことだろう?』」

「陰に潜み、陰を狩る我らには関係のない事。彼の覚悟に我々も応えなくてはならない。手の空いている七陰を集めなさい。」




アンケートについて
一話ごと交互:現在と同じく、Aを投稿したらB、Bを投稿したらAを投稿する。
編ごとで交互:聖域編Aを全て投稿し終わってから、聖域編Bを投稿する。
効率よく:書ける時に書ける方を書いて、投稿頻度を上げる。
Aルート優先:Bルートより先にAルートを投稿。
Bルート優先:Aルートより先にBルートを投稿。


聖域編Bルートへ
https://syosetu.org/novel/331759/22.html
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