第10話A「叡智・欺瞞の名」
〜〜〜[回送??]〜〜〜
『少し時間がかかりそうね。いいわ、付きあってあげる。』
『一つ教えておこう。それは元麗しきエルフで、今、我に助けられることへの至福を最も感じている。』
「愚かな王女と麗しきエルフだった者の間にナイト様が現れる。」
『「天上の月のない闇夜よりも黒い瞳を持ち、揺らめく髪は絹にも勝る光沢を放つ、紡がれる言葉は、魔人すらひれ伏す雄々しくも美しい漆黒の夜を纏いし者。それに、着こなされた白銀比の漆黒の衣と完成された美貌を持つとは、」何者だ!』
「無知な王女が尋ねる」
『我が名はナイト。「そして、そこの麗しきエルフの美少女だった者を救い導く者。」』
「ダメね。これじゃ少し脚色が過ぎるわ。」
「少し外の空気にあたろうかしら」
〜〜〜[ナイト視点]〜〜〜
(そろそろ女神の試練が始まるな。つまり、アウロラが出てくる所だ。)
(せっかくストーリー介入を強めると決めたんだ。スライムvs血の遠距離戦でもしようじゃないか。そのための偽名も考えてある。)
(ヨル•カーゲニーワ。英語にして、昔の日本風に名前を言うと、シャドウガーデンのナイト。まさにそのままの偽名。陰実世界にふさわしい名だと思わないか?)
(自問自答はこれくらいにして、作戦の確認でもしてくるか。)
「アルファ、作戦の準備は抜かりないか?」
「えぇ、部隊の編成も完了しているわ。」
「でも、本当にナイト自ら女神の試練に出るの?」
「あぁ。問題が起きなければ、アウロラが出てくるはずだ。問題があったとしても、シャドウなら確実に呼べる。」
「さすがね。」
「あと、来賓として来るアレクシアとローズだが、十中八九首を突っ込んでくる。」
「なら、王女方の足止めに人員を...」
「いや、足止めに人員をさくのはもったいない。それに、そいつらには見せたほうが良いかもしれない。」
「分かったわ。」
(こっちは問題なさそうだし、シャドウに話しに行くか。)
「シャドウ。」
「ナイトか。」
「聖地リンドブルムに行くぞ。」
「何するの?」
「俺が、ヨル•カーゲニーワとして女神の試練に出るのと、その他諸々だ。」
「ナイトが表に出るなんて、珍しいね。」
「出てきた相手によってはヨル•カーゲニーワのまま戦うけど、目的の人物が出てきたらナイトとして戦う。」
「その目的の人物って?」
(確か、シャドウはヴァイオレットさんとしか認識してなかったからな。アウロラって言うのは一応、避けておくか。)
「シャドウ的に言えば、対話ができる奴だ。」
「この世界に来てから、なかなか対話という対話ができてないんだよね。」
「俺が呼び出せなかったら、シャドウに戦ってもらうから、一割くらいは期待しておいても良いと思う。」
「まぁ、楽しみにしておくよ。」
(あとはアーティファクト開発の方だな。)
「イータ、チャーリー。入って大丈夫か?」
「セカンドマスター、うん。大丈夫。」
「チャーリーはどうした?」
「疲れて、寝てる。」
「そうか。」
(研究開発に意識が向かえば、特に問題は起きなさそうだな。)
「魔力が吸われなくするアーティファクトの進捗はどんな感じだ?」
「完成、した。チャーリーの、おかげ。ブイブイ。」
「とりあえず、聖域に持っていくから、1つもらっていくぞ。」
「うん。データ、取ってきて。」
「聖域には案外、魔力吸う機能はなかったりするかもしれないし、強欲の瞳よりも強力かもしれないし、果たしてどうなるか、だな。」
(一応、聖域の防衛システムは行って確かめるみたいな感じだったから、それに合わせておく。)