真っ黒な空間をアウロラとシャドウ、スライムクロークしたナイトが歩いて進む。
「ねえ、」
「ん?」
「何してるの?」
シャドウはアウロラとは上下逆さまに歩いていた。
「いや、ここ上下の感覚ないなって」
「上、下?覗かないでね。」
「覗かないよ。」
(いつでも飛べるように準備しておかないと。)
世界が光に包まれる
「うわぁあぁ」
シャドウが落下し、アウロラが上に乗っかる。
「重い。」
「気のせいでしょ。遊んでるからよ。まったく、」
アウロラが手を差し出す。
「行きましょう。」
死体の転がる戦場を進む。
大きなくぼみがあり、その中心に泣いている子供がいた。
「また泣いてるね。」
「泣き虫だったのよ。」
「剣を貸して。」
剣を引きずりながら近づいていく。
そして、振りかざそうとすると、
死体が動き出し、襲い掛かった。
「ハッ⁈」
シャドウがアウロラを抱え、死体を踏みながら着地する。
「厄介ね。聖域に拒まれてる。」
「僕らはウィルスで、アンチウィルスソフトに引っかかった感じか。」
「よく分からない例えね。」
「僕も詳しくないんだ。」
「ちなみにキミは、ここで死ぬとどうなるの?」
「初めの部屋に戻されるでしょうね。」
「それは面倒そうだ。」
「そうね。本当に面倒。」
「そうだねぇ。」
(魔力使えるんだし、俺も加勢するか。)
(雑魚敵だし、二刀流で大丈夫そうだな。)
スライムクロークを解除し、辺りの動く死体を斬りまくる。
「どこから⁈って、なんで魔力を使えているの⁈」
「シャドウ、周りの奴は片づけるからその間に、次の記憶へ。」
「分かった。」
シャドウへと動く死体が近づいてくるが、
魔力を一切使わずに、拳だけでそれを倒した
「あなたに関しては、魔力使えなくても戦えるの⁈」
「子供のころから肉体改造には余念がないんだ。」
そして子供に向かって行き、
「ごめんね。」
斬った。
そして、世界が割れる。
「無事?」
「おかげさまで。」
「あれって、」
「聖域の中心だ。」
(とりあえず、スライムソードでこの鎖は切れるかな?)
スライムソードに魔力をこめて、鎖を斬る。
が、あまり有効的な傷をつけられず、折れた。
(スライムソードだからいくらでも切れるとは言え、さすがに時間がかかりすぎてネルソンの方が先に来るな。)
「あのね、普通鍵があるとか思わない?」
「使えない鍵があってもどうしようもないだろ。」
「なんですって⁈」
台座に刺さった剣を引き抜こうとする。
「聖剣は直系の子孫にしか抜けない。確かにそう書いてあるわ。暗号化された魔術文字を、よく一目で見抜いたわね。」
「家の前に、堂々と無防備な鍵を置くと思うか?」
「確かに…」
(魔力阻害無効化アーティファクトを無効化して魔力練るか。)
「後は時間との勝負かな。」
しばらく経って、魔法陣が現れた。
(ちょうど良いところに来たか。)
「ハゲ?」
「悪者が先回りして主人公を妨害するパターンかなぁ。こういう場合はどう動けば、ん?」
「どうしたの?」
「いやぁ、あのエルフさんの顔が僕の友達にそっくりなんだけど、うん。別人だね。」
「ほう、アウロラを連れ出したか。」
「知り合いのハゲ?」
「さあ?見覚えのないハゲだけど、私の記憶は完全ではないからどこかで会ったハゲなのかも。」
「フハハハハハハッ、残念だったな。その扉は貴様らには開けん!そこの小僧達も災難だったな。どこの迷子か知らんが、魔女にたぶらかされたせいでお前たちは死ぬことになる。このオリヴィエに切り刻まれてな!」
オリヴィエが向かってくる。
「さて、一つ試したいことがあったんだ。」
「ダメよ!彼女は!」
「問題ない。俺の準備は完了した。シャドウの方は?」
「もう少しかな。」
「なら、別の方法を試してみるとするか。」
「恨むなら私ではなく、その魔女を恨むが良い!それと愚かな自分をな!」
オリヴィエが突進して来る。