陰の協力者になりたくて!   作:ただの厨二病A

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第18話A「刹那に潜む」

「闇の中に響くメロディー。歌うように紡がれる陰の実力者の言葉。うん、なかなかうまくできたんじゃないか?」

「そうだな。」

「やっぱりピアノは舞台装置としても優秀だなぁ。借り物じゃなくて、どうせなら自分用を...」

「待った。」

「どうしたの?」

「玄関前、まだクレアが居る。出た時と同じように窓から帰った方が良い。」

 

「感情が引き起こす人の衝突は時間が解決するはずなんだけどなぁ。」

「時間によって解決させるには、別の物事に意識を持って行かせる必要があるな。」

「姉さんにはもう少し時間が必要だったみたいかな。」

「クレアの方は対処しておく。あと、これは本選用の観客席入場券。」

「ありがと。」

 

シャドウが窓まで魔力を使わずに登って行った。

「さて、」

(ここでクレアの印象に残りやすいのは悪魔憑きに関連する事。)

 

スライムでオルバに変装する。

その姿で寮の玄関へと歩く。

「なっ!」

クレアがオルバに気づいた事を確認した瞬間、クレアを気絶させた。

(よし。後はスライムクロークで寮の部屋まで運んでと。)

 

 

 

クレアを寮まで運び、特別席の入場券を盗ってベットに寝かす。

(後は夢オチだと結論づけさせる要素として、置き手紙を偽装しておくか。)

(「姉さんへ。寮の前で立ちながら寝ていたけど、大丈夫?学園代表としてブシン祭に出て優勝するんだから体調には気をつけてね。応援してるよ。」)

(筆跡も口調もほとんどシドを演じれているだろう。これで夏休みの帰省の話は完全に意識から外れて思い出す事はないはず。)

(まぁ、重要なのはこの入場券。これで堂々と特別席に入り込むことができる。)

 

 

 

ブシン祭特別席にて、

「おや?彼女が噂のアンネローゼ•フシアナスですか。」

「えぇ。」

「今最も勢いに乗っている剣士ですな。修行の旅の途中らしいですが、ぜひ我が国にお招きしたいところだ。」

「そうですね。彼女ほどの剣士であれば、ミドガル王国としてもお招きしたい。」

「なんと贅沢な、ミドガル王国には優れた剣士がたくさんいるではありませんか。それに比べて我が国は、舞剣士などと、子供騙しにうつつを抜かし」

「その為の同盟です。必要があれば、我が正教なる騎士団が貴国を被う闇を払うでしょう。」

「ハハッ、それは心強い。ところで、対戦相手のジミナについてはどうですか?」

「彼の試合を見るのは初めてですが、強そうには見えません。」

「では、アンネローゼの勝ちで決まりと?」

「いえ、ジミナ•セーネン。彼は少し不気味です。決して強く見えないのに、弱者ではあり得ない特徴がある。」

「ほう。それは?」

「絶対の自信です。彼の目には迷いがない。あの目は揺るぎない勝利が見えている時のソレです。」

「さすがアイリス王女、良い目をしている。」

「ッ!」

突然アイリス後ろから声がかけられ、振り向いた。

 

「誰ですか?」

「おっと、名乗るのを忘れていたようだ。私の名はヨル•カーゲニーワ。」

「ヨル•カーゲニーワ、どこかで聞いたような、、、」

(案外、この名は覚えられていないのか。)

 

「さて、さっき話していたジミナ•セーネンだが、アイリス王女の言った通り、見た目通りの弱者と言うにはおかしな点がある。だから、元々ブシン祭に用事はなかったが、この試合だけ見ておこうと思ったのでね。お二方も今後の為にもこの試合をよく見ておきたいでしょう?ドエム•ケツハット公爵は特に。なら、ご一緒しても?」

「ふむ、まぁ良いでしょう。彼の絶対の自信とやらがどれほどのものなのか、見せてもらいましょうか。」

ドエム•ケツハットの隣に座る。

 

 

試合開始直後、アンネローゼが連続で攻撃を仕掛けた。

が、ジミナに後ろを取られ、そこから高速で連続的に攻撃され、アンネローゼが動きを止めた。

「ここで動きを止める。」

「カウンター狙いか。なるほど、それしかあるまい。」

 

 

ジミナの高速な攻撃に対して、カウンターを決めようとしたが、避けられ、アンネローゼがやられた。

「強い、、、」

「戦うとなったら面倒だが、焦る必要もないか。では、私はこれで。」

 

 

〜〜〜[ドエム視点]〜〜〜

 

 

「ジミナ•セーネンの素性を洗え。」

「承知しました。」

「おそらく、裏の世界の住人だろう。無法都市が背後にあるとしたら、少々面倒だ。」

「シャドウガーデンの可能性は?」

「外して良い、、、ん?シャドウガーデン?、、、!」

 

「さっきの男、シャドウガーデンのナイトか!」

(いや、だが、奴は元々ブシン祭には用がなかったと言っていた。つまり、シャドウガーデンにとってもジミナ•セーネンは警戒すべき不安の種。であれば、、、)

(『今後の為にもこの試合をよく見ておきたいでしょう?ドエム•ケツハット公爵は特に。』、『戦うとなったら面倒だが、焦る必要もないか。』、まさか奴は最大限ジミナ•セーネンの警戒をしなければならない我々を冷やかしに⁈)

「チッ、性格のひねくれた奴め、」




ドエムの言う「ぶけんし」が、「侮辱」とか「愚」だと思っていたら、列伝で野球剣とかの「舞」だったと言うのを最近知った。
トップ・バッテリオ、イチ・ヴァン・ダッシャー。後は、センパツ・ピッ・チャーとかかな?
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