〜〜〜[アイリス視点]〜〜〜
「錯綜していますが、確認できているだけで8箇所。集団による破壊活動が確認されています。」
「警備部隊は学園に集中して。私は現場に向かいます。」
「ご武運を」
(一体、何が起きてているの?アレクシアは?)
その時、アイリスの耳に悲鳴が届いた。
(騎士団の声だ。そう遠くない。)
アイリスは方向転換し、悲鳴の元へと駆けつける。
銃撃部隊は化け物の一撃でやられ、魔剣騎士団も化けの物のもつ再生能力に苦戦しているようだった。
「何よこれ。」
アイリスは醜悪な巨体の化け物に対して呟きながら動いた。
そこにアイリスは斬り込んで行った。
「離れなさいっ!」
「ア、アイリス様!」
「怪我はない?」
「8人殺られました。」
「負傷者は一旦後退!この区画も、じきに無人になります!そうしたら…」
アイリスが見据える先、化け物に一撃を浴びせた傷が再生を始めていた。
「再生してる。」
「ウソだろ⁉︎アイリス様の一撃だぞ!」
そして、化け物が呻き声をあげながら向かってきた。
「あなたたちは下がりない!」
「速さもある、力もある。だけど、所詮は化け物。動きは単調。」
「再生するというなら、」
「再生する間も与えず斬り続けるだけ!」
アイリスは反撃も許さないほどの連撃で切り刻むが、
「くっ!」
「まだ再生するというの。」
「少し時間がかかりそうね。いいわ、付きあってあげる。」
長距離戦の覚悟を決め、剣を構えるが、
「一つ教えておこう。それは元人間で、今、痛みを最も感じている。」
アイリスと化け物の間に、漆黒のボディースーツを身に纏った男が現れた。
「何者だ!」
「我が名はナイト。」
そして、化け物がナイト目掛けて拳を振るうが、
逆に漆黒の剣で斬られ、漆黒の糸によって動きを封じられた。
〜〜〜[ナイト視点]〜〜〜
(さて、動きは封じたが、)
ナイトは、ミリアに向けて悪魔憑きの治療と同じ様に魔力を流した。
(なるほど。注射器で注がれた魔力によって、元の魔力が傷つけられているのか。)
(つまり、矢とか蜂に刺された状態と同じ感じということか。)
(刺さっていることによりダメージはあるが、下手に抜くとさらに傷つける。)
「だとすれば、手遅れか。」
(なら、原作のアルファ同様、なるべく傷つけずに終わらせるか。)
スライムソードを握り、
注がれた魔力でできた肉体を素早く斬り落とす。
悪魔憑きの治療と同じ要領で魔力を流し、残った部分をはがす。
そうして少女の姿となるが、
魔力だけでなく身体もが、ボロボロだと誰の目にも明らかであった。
最後に、スライムソードに多くの魔力をこめ、頭を突き刺す。
(全て1秒以内にできたし、突き刺されて最も早く意識がなくなるのは脳だし、痛みは最小限だよな?)
そして、ナイトは立ち去ろうとする。
「貴様は…」
(まずは無視。)
「ま、待て!」
「もう一つ忠告しておく。表世界の最強程度の実力者、裏世界には何人も居る。」
「我ら『シャドウガーデン』の邪魔をしないことだ。」