とあるボカロ曲に今更ハマって、聴いてるうちに妄想と結びついて思った。Dr.STONEのreboot百夜に初音ミクをブチ込んでこの曲歌わせてぇ、と。
そんな雑な小説です。暇つぶしにでもどうぞ。
2019/6/6。『情報量の暴力がすごい(小並感)』
……取り敢えず、何が起こったのかだけは把握できたので、今日から記憶整理がてら日記をつけることにする。
まぁ、文字を書く手も無いので、独り言を録画してるような状況なのだが。
まず初めに――人類は滅亡した。
……うん、うん。そうだね……
急すぎんか??
いや、まぁ、現実逃避ばっかりしていても何も進まないので、次だ次。
次。どうやら俺は一度死に、そして転生したらしい。
まぁ、これはまだ受け入れられる。
だが違う。俺が転生したのは普通の人間とかじゃない。あの初音ミクだ。
そう、姿形が完全にあの初音ミクそのものなのだ。そしてご丁寧に、今世の俺はパソコンの中に住む電子生命体になっている…!
しかも俺の本体であるそのパソコンは、なんと国際宇宙ステーション――ISSにあった。
……よし。ふう。危なかった。あまりの情報量の多さに処理落ちするところだった。俺は一人っ子だったから我慢できた。多分兄弟の有無は関係ないが。
現実を受け入れられたので、現在の状況を箇条書きで纏めてみる。
・人類は滅んだ
・俺は死んだ
・転生したら初音ミク姿の電子生命体(In俺)(Inパソコン)(In国際宇宙ステーション)だった。
なんだ、纏めてみれば簡単じゃないか。(混乱)
ははは、どうせ人類が滅んだんだったら、今世は俺の好き勝手に生きて――『ミク、状況整理は終わりましたか?』
……うん。ありがとうね現実逃避から引き戻してくれてさぁ…!!
さて、今まで目を逸らしていた一番大きい問題に目を向けよう。
今俺に話しかけて来たのは、REI――レイと呼ばれる、超高性能AI搭載の無重力空間用ロボットだ。
……ここまで聞けば、分かる人には分かると思う。
そう、この世界は――Dr.Stoneという漫画、そのスピンオフ作品であるRe:boot百夜の世界だったんだ。
2019/6/7『一度落ちそうになって怖かったのは秘密』
俺がこの姿で目が覚めてから、早くも一日が経った。
その間何もしていなかった……ということも無く、この状況でも出来ることは無いかとどうにか模索していた次第だ。
何故、漫画の世界に転生したのか。何故、電子生命体なんていうSF存在になっているのか。何故初音ミクの姿なのか。
疑問に思う事は多々あるが、今の所は置いておく。極論、今の俺には関係の無い事だし。
……まぁ、それはともかく。色々と試した結果、今俺が居るこの空間の様子は大体把握できた。
まず、今俺が居るこの空間――仮想空間、というか電脳空間? なのだが、このISSにある殆どの電子機器を結んだネットワークを、擬似的に三次元として視覚・感覚的に再現された物になっている……ようだ。
現に俺の視界には、この電脳空間は、上下左右に広がる暗い宇宙空間のような姿に映っている。
そして、今俺が居るのは『とあるパソコン』の中だ。
それがこの電脳空間では宙に浮かぶ円形の白い足場のようになっていて、この足場の上に居れば、その『とあるパソコン』を完全に掌握したことになる。どんなデータも見放題だし、ゲームファイルでも入っていれば自由に遊べる。
他の電子機器も、この電脳空間では同じく円形の足場として表されていて、その電子機器の性能が高いほど足場は広くなる。
足場の色は全部ちょっとずつ違い、足場の位置は上下左右遠近と複雑怪奇だ。
足場同士は、青白く微光を放つ架け橋のようなもので繋がっており、これを渡ればその足場……別の電子機器へ移動することが出来る。
架け橋によっては、穴があったり障害物があったり、ロボロボしてる(ヒ◯アカの仮想ヴィランのような姿)セキュリティシステムが居たりと多種多様だ。
まぁ、もうISS内の全ての電子機器(REIは除く)は掌握したんですけどね!!
流石は初音ミク(電子生命体)。どんな障害物もアクロバティックに乗り越えられるし、セキュリティシステムなんてワンパンだ。NASA製の筈なんだが…?
というわけで、このISSは、もう文字通り俺の牙城。
どんな機能も手足のように動かせる、訳なんだが……
過去の軌道シミュレーション
このISSは、大体一年で大気圏へ突入し燃え尽きる事が判明した。
2019/6/5『ニートじゃないもん』
結果から言うと、軌道に関してはなんとかなった。というかレイがなんとかしてくれた。
……あの時は慌てていて忘れていたが、原作でもレイはISSの軌道をなんとかしていたから当然ではあるのだが。
水から酸素と水素、空気から窒素、食料から炭素を抽出し、それらを合成して燃料を精製。
その燃料を使って、ISSの軌道を変えたのだ。レイが。
……ま、まぁ、俺も軌道のシミュレーションやら微調整などの手伝いはした。だからニートじゃない。断じて。
2019/6/18『少しだけ、未来の
この電脳空間での生活にも慣れてきたのだが、一つ、大事なことを忘れていた。
――今世の俺、初音ミクの姿してたんだった。
いや、まぁ服もノーマルなミクさん衣装だし、ミクさんになっていた事自体を忘れていた訳では無いのだが、違う、そうじゃない。
初音ミクと言えば、何だ? 電子生命体か? アクロバティックな動作か? NASAのセキュリティシステムをワンパンするとんでもスペックか?
違うだろう。歌だ。
ボーカロイドだぞ初音ミクは! 他の情報量で押し潰されそうになっていたが、初音ミクといえば電子の歌姫。
つまり歌だ。歌が歌いたい! 何か自分でも良く分からないけど、本能的な何かでとても歌が歌いたい。
という訳で、初音ミク(In俺)のワンマンライブ、スタートだ。聴いてくれる『人』は居ないが、聴いてくれる『ロボット』なら居る。我らがレイさんだ。
『歌ですか。リリアンが歌った音声データは残っていますが、それ以外は無かったので嬉しいです』
とても優しい(小並感)。
選曲だが、この状況に、この宇宙空間のような電脳空間。
ここから連想される物で、一つ思い当たる、俺が好きだった歌がある。
「……じゃあ、始めるよ」
『はい。お願いします』
深呼吸――息を吸い、吐く。電脳空間では意味もない事だが、気分的に緊張は解ける。
あーあー、と喉の調子を確かめ、顔を上げ、息を吸う。
「――サヨナラと 初めましての スキマつなぐ愛の、非対称〜♪」
時に宙を舞い、架け橋を走り抜け、足場から足場へ飛び移る。
三次元機動で視覚的にもパフォーマンスしつつ、曲のミクさんに今の俺を重ねて感情移入し、心を込めて歌う。
「マル、バツ、ステーション 『未だ拗ねてるの?』♪」
音源データは無いのでアカペラだが、今はこれでいい。この体になって初めての歌だから。
……この曲はこの時代には存在しないから、今後も歌う時は音源無しだろうけど、他の曲の音源データは手に入れるつもりだ。でも、それは今じゃない。
「ずっと変わらない世界と 変わってしまった世界と 『僕は、僕は どっちだっただろう』♪」
俺は……ボクは、何なんだろう。
……まぁ、でも――!
「サヨナラも 初めましても 一緒に謳おうよ 未来を!♪」
有るとは思っていなかった第二の生。人類石化してたりと色々大変なことは多いけど、精一杯、生きていく。
「魔法を信じていたーーッ!!♪ ……ご清聴、ありがとうございましたっ!」
『…凄い、です。……リリアンにも引けを取らないと思います』
「あっ、ありがとう…!」
ゔっ、やっぱりレイは優しい…こんな素人の歌を、あの歌姫とも引けを取らないって言ってくれるなんて…
……よしっ! 歌も歌えて、ひとまず欲求は満たせた。
明日からも、俺なりに頑張ろう!
2019/6/24『なんか居る』
なんか居る。
続いたとしても、多分今後は主人公が歌ってるシーンは少なくなると思います。
『本文の補足』
主人公の前世はDr.STONEも含めたソーシャルメディアの全般に手を出していた一般男性です。高校生かもしれないし、社会人かもしれない。そんな曖昧な存在と思っていただければ(詳しく決めてないだけ)。
何らかの原因で死んだ主人公は、気がついたらDr.STONEの世界のISSに、初音ミクの見た目の電子生命体として転生していた訳ですが……
まぁ、完全にご都合主義ですね!(満面の笑み)
突然発生だったり、データの集合体だったり、未来からだったり……取り敢えず、主人公が発生した詳しい理由は決めてません。ノリとフィーリングで感じ取って頂ければ。
この作品では、初音ミクの一人称として『僕』又は『ボク』を使用してます。……ん? 歌ってる最中に一人称が『ボク』になってた? ……な、何故でしょうね?(目そらし)(ホントはそんなに意味無いとも言えない)