あと、前話で誤字報告をしてくださった方々、本当にありがとうございます! 気を付けてはいたんですけどね……
今回、予約投稿しようとしてミスって即時投稿してしまい、焦って削除してしまったのは内緒。
ハールメンでは前書き後書きを書いたり細かい修正だけして、本編自体は別の所で書いてたので最悪は免れました。危ねぇ……
《訂正》ハールメンじゃなくてハーメルンですねはい!! ずっと勘違いしてたのがモロバレル……
2023/9/12『けけ結婚!?』
ISSから百夜達の島を覗いてたら、なんかシャミールとコニーの結婚式の準備してるんだけど、今日だったの!?
『コニーですか!? ちょっと見せて下さい!』
「う、うん。……てか、結婚……まじかー…」
そう言えば、百夜達が地球に帰ってから大体四年は経ったんだよな…
――っやばい、すっかり忘れてた!
シャミールとコニーって、あと数年後には肺炎で亡くなるんだった…!
そしてヤコフとダリヤは、コニーの肺炎を治すための抗生物質を取りに行くために本土まで船で向かい、船が転覆したのか亡くなってしまう。
ついにはリリアンも肺炎を発症し、若くして亡くなる事になる。
最後には、百夜だけが残ることに。
……俺は、石化した人類が砕けないように守ろうとはしたけど、石化から解こうとはしていなかった。
地上で活動できるんだし、簡単に考えれば、俺が人類の石化を解けば全て解決するだろう。
だけど、それをホワイマンは許さない。
彼奴等は自分達を複製できる存在を探し、その餌として知的な生命体に対して
原作でも、百夜達の子孫である宝島の住民が、とある方法で規則的な電波を発生させた際。
ホワイマンは宝島に夥しい数の石化装置を降らせ、住民に直接石化装置を与えた。
永遠の命を与えるという絶対的な餌があるホワイマンに『交渉』という概念は存在しない。
ただ唯一の例外が、石化から3700年が経って文明の痕跡が完全に姿を消した後に復活した人類が、千空を旗頭に協力して月を目指した結果の、
つまり、千空ほど知能が高く科学技術に精通していて善寄りで、ホワイマン相手に交渉を申し出れる程冷静で合理的な人間(つまり千空)が、クロムやコハクやゲンやゼノetc……の協力の元、十年で月まで行かないと、人類はゲームオーバーになりかねない。
今はまだ文明が
この状況で人類を復活させれば、司が言っていたように既得権益を主張する大人達が邪魔で、人類は一枚岩には纏まらないだろう。
それに、使用できる石化装置が人類の手に渡ってしまえば、それが戦争の火種にもなりかねない。
だからつまり纏めると、えーっと……
俺は、原作展開になるように余計な介入はしない! ……と言うことだ。
あ、あと、なんでこのタイミングで長々と、具体的には580文字も語ったのかと言うと。
――シャミール達、救っても良いんじゃね…? と悩んでいる真っ最中だからだ。
え? さっき余計な介入はしないって言ってたって?
……とは言ってもさ、原作開始の3700年も前なんだし、別に良くないかなぁ!?(錯乱)
だって、ここでシャミール達の命を救った所で、変わる所と言えば子供達の人数くらいでしょ?
それに彼ら彼女らはレイと仲の良い仲間だし、日本人として眼の前に助けられる命があるのをスルーは出来ないし……俺はハピエン厨なんだよ!!(クソデカボイス)
ということで、関東のデータ収集が完了した東京の俺が宝島に向けて、シャミールとコニーの結婚祝いのご祝儀*1を可及的速やかに包んで向かうことにした。
『シャミールは百夜を殴ってましたが……まあ仕方ないので許してあげましょう。私も二人のお祝いに、メッセージでも送ろうかと思うのですが、ミク、届けてくれませんか?』
「うん! 勿論!」
2023/9/13 ①『そら(結婚式にロボットが乱入したら)そう(大混乱に)なるわ』
東京のMIKUに高性能スピーカーを搭載してレイからのメッセージを聞かせられるようにした後、用意した荷物を大きな布で包んで『ご祝儀』と書いた紙をペタンと貼り付け、ヒッグス場操作装置で質量を下げて宝島へ出発した。
『にんげん はじめて』
「…ん、そっか。アテナは百夜達に会ったこと無かったね」
『なかなか ちてきな せいめいたい』
「流石、目の付け所が違うね…」
MIKUで八丈島方向に太平洋上空を300キロちょい飛行しながら、ISSでアテナと雑談する。
新型ヒッグス場操作装置のお陰もあってMIKUは時速約100キロで飛んでいるので、大体三時間後には到着するだろう。
『こっちはこっちで大変なんだけどなー(アメリカ担当ミク』
『『マジ人口多い。子機100台同時運用でなんとかなってるけど、操作してるメインコンピュータの負担エグい(中国&インド担当ミク』』
『こっちはそろそろ近畿と中部の西側終わりそう(大阪担当ミク』
他の俺達も、アテナとレイとの交流がてら情報共有を行っている。
……因みに、アメリカの俺は軍やらCIAやらFBIやらの道具を使って自己改造しまくり、超高効率でデータを収集している。
あのMIKUは完全ステルスだし、超広範囲レーダー使って電子機器探すし、亜音速で空を飛ぶ。
少々やりすぎたようです()
「っと、そろそろ見えてきたぞ」
『本当ですか!?』
「うん。あれってソユーズでしょ? ……本当に木に貫かれてるし。自然ってやっぱりすごいな……」
『……!? こ、この歌声は、リリアンのものです! 久しぶりに聴きましたが、やはりとても上手ですね…!』
「えっホント!? リリアンが歌ってるってことは…あちゃあ、結婚式開始には間に合わなかったかぁ……」
狭い島だからかリリアンの歌唱技術が優れているからか、少し離れてはいるが、海上からでもリリアンの歌声が聴こえてきた。
歌の邪魔をしてはいけないので、音を立てないように気をつけながら密かに島に上陸する。
……ていうか、リリアンの歌声を聴いてたら、何か俺も歌いたくなってきたな……
前世からボカロは好きだったし、今世で初音ミクになったのもあって、電脳空間では回収したボカロの音源を流しながら定期的に思いっきり歌ってたりしてたんだけど…
初音ミクとしての本能に引っ張られてるのか、何と言うべきか……変な衝動に駆られている。
具体的にはリリアンとデュエットしたい。
いや、そりゃ今世になってからは何度も歌ってるし多少上手くなってるとは思うけどさ、前世は只の一般人だった訳で。
リリアンの歌唱力と比べたら塵芥なのは間違いないんだろうけど、それでもやっぱり歌いたい…!
そう考えていると、丁度リリアンが一曲歌い終わったようなので、衝動を抑えつけて本題のご祝儀を渡すことにした。
お祝いの言葉は、ISSに居るレイから遠隔で送ってもらう。
『コニー! …とシャミール、結婚おめでとうございます!!』
「「「「「「――!?」」」」」」
2023/9/13 ②『※以下、全ての会話は英語で行われています』
どうも。結婚式を一瞬の内に大混乱に陥れてしまった大罪人です。
ちょっと考えればどうなるか分かったはずなのになー…やっぱり少し衝動が強すぎたみたいだ。
百夜達にはレイから事情を話してもらい*2、なんとか混乱も落ち着いた。
あっ、これまで言う機会が無かったから言ってなかったけど、この体(電子生命体初音ミク)になってからは、日本語以外にも英語やロシア語などの様々な言語も理解&使えるようになっている。
だからレイ達の会話も意味が分かるし、しようと思えば会話も出来る。
でも、急にレイ以外の存在を知らされたら百夜達も困惑するだろうし、原作にも影響が出るだろうから会話はしないつもりだ。
「……まさか、ISSがまだ残ってたなんて……」
『燃料なんて一滴残らず使い切られてましたからね、大変でしたよ。……あと、ISSが残って、私がコニー達の結婚を祝えたのも、私以外の二人が協力してくれたお陰ですね』
「二人…?」
『ミクとアテナです!』
「「「「「「誰…?」」」」」」
ちょ、ちょっとォ!? レ、レイ、何言ってくれちゃってるの!?
俺としてはレイとISSの存在だけ伝えて、そのままご祝儀渡して帰るつもりだったのに!
……え? 一緒に過ごしてきた二人の仲間を、大事な仲間達に紹介したかった…?
……もー…仕方ないなぁ大恩人の頼みだし!!
『……あー、はじめまして…? 電子生命体的な存在の初音ミクです。こっちはアテナ。同じく電子生命体的な存在です…?』
『おまえがた よろしく』
「なんか偉そうだなアテナって奴は……ていうか、初音ミク…? 電子生命体って、何言ってんだ?」
まぁ、そうなるわな!
『ミクは、百夜達が地球に行った後にISSで発生した電子生命体です。正確には違いますが、私と同じような高性能なAIのような存在ですね。アテナは、宇宙空間に漂っていた石k『どっかの秘密組織が打ち上げてた軍事衛星のAIだった子だよアテナは! もう安全だし今はボクとレイと一緒に暮らしてます!』』
石化装置なんて伝えたら、絶対ややこしいことになるでしょうが…!
せめてそれだけは隠しておこう? ね!?
「な、なんか、俺達が居なくなってからとんでもねー事になってたみてぇだな…」
「……ていうかさ、初音ミクって……もしかして
『う、うん。一応……』
「じゃあさ! 一緒に歌わない? 歌姫な私と、電子の歌姫な貴女の二人で! 結婚式も華やかになると思うし!」
そ、そんな提案……乗るしか無くない!?
2023/9/13 ③『二人の歌姫』
「……ミク、準備は良い?」
『もっちろん!』
宝島の住民全員が集まっている結婚式場にて、この世界で絶対的な人気と知名度を誇る歌姫ことリリアン・ワインバーグと、ネットの海で強い人気と知名度を持つ初音ミク――のガワと声だけを持った元一般人な俺はデュエットを披露することになった。
良く考えたら力不足が過ぎるんですが??
いやまぁ初音ミクの姿で情けない所は見せられないし、あのリリアンとデュエット出来ることに超興奮してもいるんだけどさ!!
良し! 腹は括った、覚悟も決めた! ――けど。
『……リリアン? 何の曲歌うの?』
「え? あー……決めてなかった」
『ゑっ』
「どうせなら、ミクが歌う曲決めてくれない? ほら、ボカロとか! …日本語のボカロは、発音が難しくてあんまり歌えないんだけどね…」
え、英語のボカロか……
……一曲だけなら、歌えるボカロもあるにはあるけど。
2014年から始まった、各国で初音ミク達バーチャル・シンガーのライブを開催するイベント――その初回の『HATSUNE MIKU EXPO 2014』。
そのテーマ曲である、Sharing The World。
海外での初めての大規模なイベントのテーマ曲だったから興味を持って聴き始めて、歌詞も結構簡単だったから、前世では英語の勉強がてら良く聴いていた。
まぁ結局、歌えるようになっただけで英語の勉強にはならなかったんだけどね!!
『どう、かな?』
「Sharing The World……うん、良いね! 流石ミク! 私もこの歌が大好きなの!」
『なら良かった!』
深呼吸。
一度互いを見合わせてから観客の島民達に向き直り、リリアンは俺が流し始めた音源に合わせてリズムを刻む。
「――
『
……うん、やっぱり、レベルが違う。
MIKUのスピーカーの質が悪いとか、言い訳ならいくらでも出来るけど、そもそもの歌唱力が違い過ぎる。
「
透き通っていて、繊細で。それでいて何処までも続くような大きな声。――これが歌姫。
――でも、ボクの曲で、負ける訳には行かないッ!――
『
「
『
……もっと、もっと上手に歌える筈――
――そう思って焦っていたボクに、リリアンが目線を向けてくる。
……そっか、そうだね。一番大事なことを忘れかけてた。
歌は、楽しまないと――!
「『
「
『
歌っていく内に、どんどん息が合っていくのが分かる。
相手の考えが手に取るように分かるからこそ、互いにどのパートを歌うのか、どこでユニゾンするのか。
事前に打ち合わせをしていなくても、ぶっつけ本番で上手くデュエットできていた。
……リリアンが気を遣ってくれている所も、有るにはあるけど。
「
『
でも、ボクもリリアンにおんぶに抱っこで居る訳にはいかない。
こんなボクでも、一応は歌姫だから。
だから、今度はボクがリードする!
『
「
『「
――
一人で歌ってた時より、何倍も!
「
『
次で最後。二人でのユニゾンだ。
『「
……歌い終わった後。リリアンは、息を継ぎながら満足そうな表情を浮かべて俺に視線を向ける。
その意図を察した俺は、浮かび上がって機械腕をリリアンに向け、互いの両手を軽く打ち鳴らした。
――辺りは、皆の拍手の音で包まれていた。
2023/9/28『それからもMIKUはずっと歌って暮らしましたとさ。はいはいめでたしめでたし』
あの結婚式&デュエットから結構時間が経ったけど、俺こと東京担当MIKUは未だに宝島に居る。
というか、この島に住むことになった。なんで…?
一話以降は主人公が歌うことも無かったですし、宝島にはリリアンが居る……と、言うことで主人公君は念願のリリアンとのデュエットが出来ました。
今回の『Sharing The World』、実は日本語版もあります。
あまり大声では言えない(のかも分からない)のですが、とある方が初音ミクV4xでカバーした動画をYouTubeに上げていまして、個人的にはそちらの方が調声が上手く感じたので良かったら聴いてみてください。
……あと、調べている時に気づいたのですが、この曲プロセカにも収録されているみたいですね。