途中にいつもとは違うやつがありますが、特に気にしないで大丈夫です。この世界線だとこうなってるよー、っていうのを書いただけなので。
2024/4/12『レコード』
えっなに百夜? ……いずれ復活する千空に向けてレコードを遺す? うん、良いと思うよ。
――えぇ!? ボクも参加するの!?
「おう! やっぱし、現代のサブカルと言やあ初音ミクだろ、って事でな。俺達が演奏担当すっから、リリアンと一緒に歌ってくれ!」
『そ、それは思ってもないことというかこちらこそというか大歓迎なんだけど……』
「それでな、ミクにも千空を……そして、俺達の子孫を『電子の歌姫』の歌で魅せてやってくれ」
『う……うぅ…そこまで言われたら、やらないわけにもいかないでしょうがー!』
2024/4/14『
「なんか本格的じゃねこの楽器…?」
「ミクが作ってくれたんです! ミクって凄く器用なんですよ!」
「まぁ、色々と助かっているのは確かだ。この録音機材を作るのも手伝ってもらったし」
「私の子供たちにも、いつも遊び道具を作ってくれたりするからねぇ…ここまでの出来とは思わなかったけど」
「オッホ―! こんなにちゃんとした楽器だったら、絶対千空も感動するでしょ!」
「――それじゃ、予定通り私はサブボーカルをやるから、メインボーカルはお願いね、ミク!」
どうしてこうなった……!
『い、いやいやいや! 今でもまだ納得してないんだよ!? なんでボクがメインボーカルなの!? 絶対リリアンの方が良いって!』
「えー、だって、やっぱりこの先の子孫達に受け継いでいく言語って、石化から復活する人達とのコミュニケーションも必要だから日本語になるでしょ? そのために私達、百夜に日本語を教えてもらってるんだし」
『うっ…』
「だからさ、歌詞の意味もちゃんと伝わるように日本語の歌を残したほうが良いってこと! 私もまだ日本語だと英語の歌と同じようには歌えないし、だったらミクがメインボーカルした方が何倍も良いよ!」
リ、リリアンからそう言われると嬉し……
――って調子乗ってる場合じゃない! ここでリリアンの歌を残さないと、原作崩壊しちゃう!
『じゃ、じゃあ、リリアンの歌も別で録音してよ? 英語でも良い……というか英語の方が良いから!』
「えっ、なんで?」
『もし、万が一、千空以外の復活者と千空達が敵対したら、それを止められるのは歌姫リリアンの歌声だけなんだよ!』
「……あ"ー、『アメリカはもう復興してますよー、自分達は助けに来ましたー! ほら歌姫リリアンからのメッセージだよドーン』ってのが出来るのか!」
「……後々問題になりそうだけど、その場しのぎとしては良い手段だ」
さ、流石は宇宙飛行士。俺の言葉だけでも、原作で起きる出来事を予測できるのか……
「でも……このレコードだと2曲分の録音は出来ませんよ? 一曲とメッセージを残すので限界です」
『それは……ほら、ボクの歌の方は別録りで。今回のレコード以外にも漂着してたガラス瓶はあるでしょ? それをレコードにすれば!』
「まぁ……そうだね。別に、残すレコードは一つだけじゃなきゃいけないって訳でも無いし」
「多すぎても際限が無くなっちゃいますけどね。でも、二枚位なら良いと思いますよ?」
『ということで、用意しておいた二枚目のレコードがこちらに』
「準備良いな……」
「しかも一枚目より大きいし」
『千空へのメッセージとか、重要なリリアンの歌は容量が大きい方が良いと思ってね。ほら、そうと決まったら早速録ろう! 百夜!』
「お、おう!」
「――これを聴いている、何百年後か何千年後のどなたかはわかりませんが――」
5740/1/4 【side:千空】
「マジで、そのガラスびんの底に創始者様たちの声が入ってんのか!?」
「でででも、音なんて、掴めもしないんだよ?」
「何がどうやって……!? 微塵も分からないな…」
ざわついている石神村の連中に、俺はレコードの仕組みを簡単に説明する。
レコードの仕組みはアホほど簡単だ。音で針をガッタガタに振動させて溝を彫れば録音でき、再生する時は逆に、その溝に合わせて針を振動させれば良い。
音の振動を物理的な振動に変換して、形に残してる感じだな。
「そのレコードを、数千年も前に、千空さんのお父様が作られたのですね……!」
「あ"ー、そりゃ違う、百夜じゃ無理だ。作ったのは周りの連中だろ。なんたって宇宙飛行士はエリートの集団だ。ノリと勢いで受かっちまった百夜以外はな」
「え、えぇ…?」
俺の一言で創始者への尊敬やら憧れが一気に崩れた気もするが、アイツにはそれで十分だろ。神格化されすぎだ。
……にしても、レコードか。思いついたのは、あの親父かもしんねぇな。……こんなしょうもねえマネすんのは。
っと、感傷もそこそこに、早速このレコードを再生するか。
「ったく、唆らねぇもん遺してやがったら、ブチ殺すぞあの親父」
『ザザッ……ザーザー……
――これを聴いている、何百年後か何千年後のどなたかはわかりませんが、私は宇宙飛行士の、百夜と申します』
「「「「「「うおぉぉぉお!!??」」」」」」
「うっせぇ! 聴こえねぇよ!!」
「こっ、これが石神村創始者様の……千空の父上の、肉声…!?」
「……あ"ー、アイツもちゃんとしてんだな。……まぁそりゃそうか、復活すんのが誰かなんて分かるわけもねぇんだし――」
『なーんつってな! 硬っ苦しー建前ハイ終わり!』
「こいつ一瞬で素に戻りやがった」
『石化から復活遂げて今このレコード聴いてんのは、千空、お前だろ? わかるんだよ、俺には。何十何百何千年! もしかしたらとんでもねー時を超えて、俺からお前への最後の通話だ。つっても、そっちの声は聞こえやしねーがな』
「……信頼、されているんだな、千空」
「……そういうんじゃねぇ。ただの親バカだ、アイツは」
『千空、忘れんな。俺はずっと……ずっと――……』
「「「「……」」」」
『いやそういう親子の感動うんたらは要らねー派だなお前は! とっとと本題いこう!』
「……
ククク、わかってんじゃねぇか!」
「ドライだな父上に」
「親子揃ってこんな感じなの…? ジーマ―で…?」
連中から総ツッコミを食らった。コハクは逆にコクヨウからツッコまれてたが。
『千空、もしもお前がまだ村の仲間たちの心を掌握できずに困っていたら、これを聴かせるといい。音楽の灯火の消えた彼らに――』
……やっと本題か。どうせ宇宙飛行士組にはリリアンも居るんだし、こんな内容だとは想定してたけどな。
さぁて、3700年振りの……しかも、あの『歌姫』の歌だ。別に普段から音楽を聴く派じゃあねぇが、今回はきちんと聴かせてもらうか。
『……ん? なんで歌わないの…? えっボクから!? ちょっまっ聞いてなアッ演奏始めないで!?』
「誰だコイツ」
宇宙飛行士の中には絶対に居なかった筈の、謎に聞き覚えの
そいつが妙に慌てている最中に、この状況とは場違いな曲の伴奏が流れ始めた。
――演奏に使われている楽器は、5つか。
ベース、ギター(2台)、ティンパニ辺りは、まぁわからなくもねぇ。作ろうと思えば作れる。だけどな。
――なんでそこにいんだよ、ピアノ。誰が作っ…いや職人でもねぇ素人が作れるもんじゃねぇだろピアノなんて。
てか、これも宇宙飛行士連中が演奏してるんだろうか。
……凄えな。この曲でこのレベルの演奏が出来るとか、こっちを仕事にしても食っていけたんじゃねぇのか…?
『あぁもうこうなったらヤケクソだー!』
「……ん? このイントロって、まさか――アスノヨゾラ哨戒班? ジーマ―で…?」
『――気分次第です僕は。敵を選んで戦う少年。叶えたい未来も無くて、夢に描かれるのを待ってた……♪』
――この曲は、俺でも微かに聞き覚えがある。
石化前……大樹と作っていたロケットに乗せる乗客とかなんとか言って、大樹が杠に頼んで編みぐるみを作らせた頃だったか。
折角だからと遠慮なく使わせて貰う事にしたものの、あのデカブツのおせっか……いや、そこまで考えてねぇかあの雑頭は。
ともかく大樹の影響で杠もロケット製作に加わることになり、編みぐるみをロケットに乗せて打ち上げる事を知った杠がこの曲『アスノヨゾラ哨戒班』を連想したらしく、その場で大樹が大音量で再生してたのを聴いていた。
別に好きとかハマったとかは無ぇが、実際ロケットを打ち上げて1枚だけ受信してた映像を見た時に、例の曲のサムネを連想しなかったと言えば嘘になる。まぁそのレベルだ。
……あいつらが聴いてれば、もっと別の反応をしたかもな。
「これは……歌、ですか」
「すっごい綺麗なんだよ!」
「仙女の歌声じゃい…!」
「あー、俺らの時代でも大分有名だった歌だねこれ。……ていうか、これ歌ってるの誰なのジーマ―で? ――初音ミクの声にしか、聴こえないんだけど?」
ゲンのその言葉に、追憶に沈みかけていた意識を振り払う。
――ゲンの耳は侮れない。
別に、超遠くの音まで聴こえたり、聖徳太子みてぇに聞き分けられる訳でもねぇ。
だが、コイツが時々見せる声帯模写。これは、真似する相手の声の特徴を、良く理解してないと不可能な芸当だ。
そんなコイツが『初音ミクにしか聴こえない』とまで言う……この歌声の主は、誰だ?
『そのくせ未来が怖くて。明日を嫌って、過去に願って。もう如何しょうも無くなって叫ぶんだ「明日よ! 明日よ! もう来ないでよ!」って♪』
初音ミクが入ったパソコンがたまたま島にあって、それを使った? ――いや、居たのは石化した世捨て人一人だったらしい。可能性は低いな。
飛行士組の中の誰かが、初音ミクの声真似が特技だった? ――そんな事聞いたこともねぇし、ここで披露する必要性を感じねぇ。
初音ミクの声真似が大得意な奴か、初音ミクの声の元になった奴を復活させた? ――有り得ねぇ。飛行士組が復活液を編み出していれば、俺達は今ここに居ない。
偶然そいつが硝酸を浴びて復活した? ――これも可能性は低い。俺でも復活すんのに3700年掛かったんだ。
単純計算で、俺の数千倍は思考を回してなきゃムリ、つまり不可能だ。
「――はつねみく、ですか?」
ルリの不思議そうな呟きに、思考の海から浮上する。
『そんな僕を置いて、月は沈み日は昇る。けどその夜は違ったんだ、君は、僕の手を――!♪』
「あー、そっか知らないよね皆。俺らの時代で超有名で人気だったボーカロイド……じゃわかんないか。んー、お願いした歌を歌ってくれる、人間が人工的に作った声。その中でも一番人気だったのが、初音ミクっていうんだけどね〜」
『空へ舞う世界の彼方! 闇を照らす魁星〜! 「君と僕もさ、また明日へ向かっていこう」♪』
「……いえ、知っています。千空、貴方の名前と同じように」
「――は?」
ゲンが噛み砕いて説明し、それにルリは小さく返事した。俺が思わず声を漏らす程の内容の。
……俺の名前と同じ、って事は…
『夢で終わってしまうのならば! 「昨日を変えさせて」なんて、言わないから。また明日も君とこうやって、笑わせて……♪』
……一番だけ流れて演奏が終わり、村の連中の拍手が場を包む中、俺はレコードの再生を一旦止めさせてルリに向き直る。
「まさか……百物語に、出てくんのか? 初音ミクが?」
「ええ、そうです」
「えぇ…? ジーマーで…? いや、まぁG1 グランプリとかあったのは聞いたけどさ、なんで初音ミク?」
「おうおう、俺も知ってるぜ! 初音ミク!」
「すっごく歌が上手な、石神村の守り神のことなんだよ!」
「――守り神?」
「はい。……百物語、其の三十九。これが、初音ミクに関するお話です」
――悠久の遥か昔。石神村の創始者である六人の元に、金属の体を持つ少女が天から降りてきました。
彼女は自らのことを『初音ミク』と名乗り、創始者様方に、煌びやかな宝物や万能薬などの様々な物を与えたのです。
彼女の歌声は人々の心を癒やす力があり、創始者様の内一人と共に歌うことを好んでいました。
――長い月日が経ち、創始者様方に寿命が訪れると、初音ミクは石神村に一つの神器を遺し、創始者様方と共に天に還っていきました。
2024/4/15『電波受信(隠語)』
なんかわかんないけど、千空達が俺の歌をちゃんと聴いてくれない気がするな…?
大分頑張ってピアノまで作ったんだし、考え事とかせずに聴いてくれてると嬉しいんだけどな……
っと、この話は置いといて。リリアン達に謀られて俺から歌うことになってしまったが、勿論その後にリリアンの歌も収録している。
これが無きゃ、マジで千空達詰むからね……(遠い目)
最悪、数千年後に原作にも介入して無理矢理調整する、っていうのも出来なくは無いけど。
バタフライ効果って言葉もあるくらいだ。どこでどんな反動が来るかも分からないから、干渉は最小限に抑えるべき、だとは思っているんだよ一応。
……今回で、少なくとも対司帝国戦前に俺の存在が知られるのは確定してしまったけど。なんとかなることを祈るしか無いよなぁ……
あと、今回に際して、俺の中で一つ目標を設定しておくことにした。
――百夜達六人が寿命で亡くなるまでに地球上のすべてのデータを回収し、以降数百年以内にはデータバンクの建造を完了させる。
前者の期限は、長く見て四十年。
これは、漫画のreboot百夜で、百夜が亡くなった日までの時間だ。
他の五人は肺炎だったり、それを治すための薬を取りに行き亡くなってしまっていたが、百夜だけは寿命で亡くなった……と思う。多分。
毎日砂金や白金を川で集めていたし、過労死の可能性も大きいから確定とは言えない。
……と。まぁ色々と考えることは有るけど、取りあえず今は。
「ねぇねぇミクー! 昨日歌ってたお歌歌ってー!」
『はいはーい! ……気分次第です僕は――♪』
2024/6/23『融合炉:試作・第1号』
「……それで? なんでまた俺が呼び出されたんですか?(宝島」
『
「結局なんで俺を呼び出す必要があるんですか……? ――オイ待て、鼻☆塩☆塩!
『関係ない。
「おまっマジで本当に許さねぇからなぁぁぁあああ――……!!」
あの……最近思うんです。全然中身進んでなくね、と。
プロットなんて存在しないので、いつも行き当たりばったりで書いてるんですが、そのせいか話が脱線しまくって当初書こうと思っていた内容をまだ書けてないんですよね……
取りあえず、サルベージ作戦はあと数話で終わります!(未定)終わらせたいです!(適当)