※注意※
作品内に登場人物の大きな改変があります。
苦手な方はご注意ください。
皆様の暇つぶしになれば、幸いです
\(^o^)/
21時00分 東京メトロ渋谷駅
五条悟VS漏瑚&花御&張相の戦いは開始から十分で戦いの
五条悟が“最強”に過ぎたからだ。
地下鉄ホームという閉鎖空間。其処に集めた一般人という人質。
五条悟は単独で特級呪霊の攻略と非術師の救出を成し遂げねばならない。
「・・・正直、驚いたよ。この程度で僕に勝てると思っている脳みそに」
それが問題になり得ない実力差が、彼らの間には有った。
「まずはそこの雑草」
五条悟が花御を指さす。
その顔にいつもの軽薄さはない。
「まずはオマエから
その言葉の通り、五条悟は基本的な呪力操作と体術
「まずは一人―――ッ⁉」
その刹那、五条悟の【六眼】が【
五条悟は花御に掛けていた手を思わず外し、その方向を見ながらに呟いた。
「パイセンの
突然、隙を晒した五条悟に対して漏瑚は攻撃を行い、花御は距離を取った。
その判断が両者の命運を覆す。
呪術廻戦という物語の正史において雑草の様に刈り取られる筈だった花御は一命を取り留め、副都心線のホームに電車が到着した。
ホーム内に鳴り響く電車のブレーキ音。
「電車だ!どけや‼俺が乗る‼」
生き残る為に他人を押しのける醜い人々。
「漏瑚~、花御~。お待たせ~」
スキップをしながら電車から降りた真人は改造人間から逃げ惑う人間たちを見渡しながら、その恐怖の声に快楽を感じていた。
「いやー、空気が美味しいね。恐怖が満ちてる。やっぱり人間少しは残そうよ。終末には森に放して狩りをするんだ」
真人の軽口に漏瑚は五条悟に捥がれた左腕を押さえながらも、口角を上げながらに答えた。
花御もまたそれに追随する。
「森ごと焼いていいのか?」
「(漏瑚、それは私が許しませんよ)」
「冗談だ」
三人揃った特級呪霊。
此所にあと二人がいないのが残念だと
「・・・・・・
三対一でも勝負にはならなかった。それが一人増えたところで、何も変わらないと五条悟は考える。
真人と共に電車に乗ってやって来た改造人間たちから逃げ惑う人々を横目で見ながら、五条悟は冷静に分析する
「ヤケになったのか?人間が減って困るのは、
十分とはいえ、
五条悟は戦いに巻き込まれて死ぬ人間は許容するが、呪術師として出来る限り救おうとする。
その枷を、自ら破壊する真人を前に五条悟の判断が一瞬、鈍る。
それを
「人間のキッショい
瞬間、花御の
それを人間に対して発症していたなら、なるほど確かに
それを正す為。
(上の階にも呪霊か呪霊と組んでいる呪詛師がいる。渋谷に閉じ込めている一般人を次々に投入するつもりか‼)
五条悟は考える。
改造人間たちに襲われる人々。
殺される度に増え続ける人質。
三人の特級呪霊。
一級相当の実力を持つと思われる
そして、先ほど感じた
五条悟の動きが、止まった。
その隙を見逃す筈もなく、張相と真人の二人が動いた。
「【
「【
五条悟の両側で血と人が爆ぜた。
それを防げど、頭上から迫る漏瑚の拳。
それを掴めど、漏瑚は自らの腕を自切する。
そして襲い掛かる、花御の地下茎が身体を縛る。
「―――ッ」
四対一を、三対一と何も変わらないと評した五条悟の自己評価は正しい。
本来の彼であるなら、勝負になどならなかった。
“領域展開”さえ使えたのなら、最初から勝負にはならなかったのだ。
五条悟は冷酷さを持ち合わせている。ある程度の一般人の犠牲を前提として、全ての特級呪霊をこの場で
地下茎に縛り上げられた五条悟に降り注ぐ拳。
術式によりダメージは無いが、それも永遠に続く訳じゃない。
五条悟は選択しなければならない。
しかし、それは五条悟が想定していた“犠牲”ではない。
彼が前提としたのは呪霊に殺される人間であって、
その迷い。思考時間。集中を待っていた
「―――カッハッ」
五条悟から漏れた笑い声に、
唯一、人から生まれた呪いである真人だけが、その
誰もみな、人が自ら作った、虚飾の枷に縛られている。
倫理。常識。地位。名誉。
あるいは憎悪でさえも、魂が外的刺激を受けることで代謝しただけの機械的な動きだと知る真人だからこそ、脂汗を吹き出しながら、口元を引きつらせていた。
「マジか?」
彼はこの戦いの後に“魂”が畏れていたのかもしれないと自己分析をすることとなる。
“最強”である五条悟。
彼が
「領域展開【無量空処】」
瞬間、五条悟を除くその場に居る全員が無下限の内側に飲み込まれた。
その間、
“知覚”。“伝達”。生きるという行為に無限回の作業を強制する領域内に飲み込まれた者たちの脳に時間にして約十年分の情報が流し込まれ、
しかし、その代償に副都心線B5Fに放たれた改造人間およそ1000体及び―――三体の特級呪霊と呪詛師一人を99秒で鏖殺する快挙を遂げた。
訪れた静寂。
積み上げた死体の山を前に五条悟は溜息を吐く。
「ハァ・・・これで僕も傑と同じ、か。嫌になっちゃうよねー。ホント、もっと・・・」
「かかか、もっと早くこの決断をしていれば、テメェは■■とまだ
五条悟が口にできなかった言葉を吐き捨てながら、最悪の呪霊がやってきた。
百九十八センチの長身。緑髪のオールバック。付けた仮面を剥がさずとも分かる邪悪な面構えの特級呪霊-青江は大切な仲間たちが祓われたと言うのに、その現状を
その態度に五条悟は違和感を覚えていた。
「パイセン、モノホン?」
「かか、俺様みてぇな奴が何人も居る訳ねぇだろ」
「そうか、そうかも。パイセンみたいなのが何人も居たら、人間社会が成り立たないもんね」
「かかか!そうさ、それ程の脅威さ俺様は!」
「いや、実力な意味じゃなくて、すげークソ野郎だし。パイセン、一人で買い物とかできない人でしょ?」
「出来るわ!馬鹿にしてんのか⁉」
「うん」
「かか、かかかかかー!!殺す!犯す!クソ五条!ゴング鳴らしたのはテメェだからな‼クソが‼」
二十秒後、
「うん。この踏み心地はモノホンのパイセンだ」
「か、かか、テメェ。この俺様にこんな真似をしやがって・・・どうなるか、分かってんだろうなあ」
「そっちこそ、状況わかってんの?そんな呪力を消費した状態で僕の前に現れてさ。・・・まさか、パイセン。自分が
五条悟の六眼が青江を見る。
その
「確かに今のテメェなら、俺様を躊躇なく殺せるだろうよ」
青江は仰向けで倒れたまま、視線を倒れる一般人の死体に向ける。
「だが、同時にテメェは俺様を殺さねぇっていう選択肢も得てんだぜ?そこんとこ、よろしく」
「ハァ?
「罪もねぇ
青江の仮面が、割れる。
笑顔の仮面の下から現れた
青江は最悪の
生前の青江貞次もまた最悪の
だから、彼は何も変わらずに
「■■に置いて行かれた時に、同じ事が出来ていたなら、そう考えなかったとは・・・言わせねぇぞ」
「・・・俺たちの前から逃げ出したくせに、知ったような口を利いてんじゃねぇぞ」
「かかか、なんだぁ?俺様に側に居て欲しかったのか?卒業後もッ、俺様に助けて欲しかったのかあ?かかか!確かになあッ、テメエらが最悪な一年を過ごした時に、俺様がいれば色々と変わっていたかもなあ!」
「星漿体の
五条悟は青江の腹部を踏み抜いた。
「フーッ、フーッ」
広がる血溜まりの中で青江は尚も笑顔を消す事はなかった。
「かかか、でもなあ、そうはならなかった。そうはならなかったんだぜ、五条。■■は死んだ。テメェが大好きだった奴らは、大勢死んだなあ。なあ、“最強”。教えてくれよ。テメエ一人も
「・・・何だってんだよ。勝手に生き返って、俺に言いたかった言葉がそれかよ‼」
「言葉遣いが昔に戻ってんぞ。かか、良いねぇ。良いねぇ。良いねぇ。俺様は、そんなテメェが、嫌いじゃあ、なかったんだぜ。■■と馬鹿やってる頃のテメェが、大好きだった」
「・・・キモ」
「かかか、安心しろ。自覚はある。だが、こればっかりは、死んでも消えなかった“
呪術師の為の世界を作る為、■■を王にしたかった生前の青江貞次。
その死後、
だが、漏瑚は自らではなく真人を自分達の頭に据えていた。
彼の考えを青江はよく理解している。
人から生まれた呪いである真人は、人の世が続く限り強く成り続けるだろう。
何時の日にか、“最強”の呪霊になるかも知れない。
だが、違う。
青江は
“最強”に焦がれるのなら、史上最強の呪いである両面宿儺にでも仕えていればいい。
そうじゃ、ない。
彼が見たかった景色は
「五条。ひとつ、提案があるんだ」
「これだけ煽っておいて命乞いとか、マジで萎えんだけど」
「かかか、まあ、聞くだけ聞けよ。俺様もテメェも、
―――ただ
「俺とテメエで、“夏油傑”を受肉させよう」
それは彼が今まで吐いた中で、一番の呪いだった。
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