最初は興味本位だった。
だって現代最強だよ?
ここ何十年も呪術師と呪霊を見守ってきたけどその誰もが
呪術廻戦のファンであった以上、五条悟というものがどれほどのものなのか気になるというのも私の本意だった。
ちなみにここ数年で何もしなかったわけでもない。
いらないのも百も承知だが、反転術式も取得できたし領域展開もできないわけではない。
「・・・正確には生得領域か。」
私には術式がない。
だからこそ、必中効果のある領域を出すことはできないのだ。
少しずつ五条悟に近づく。
驚かそうとも考えてみたがこの見た目でそれもまだ話したことのない人物にそんなことをすれば、さすがの五条悟でも引いてしまうかもしれない。
だからさっと五条悟の後ろにたった。
五条悟は私が来たことに驚いていたようで図らずとも驚かすことには成功したのかもしれない。
えぇと・・・何で沈黙?なにか喋らないの?
だが五条悟を見て少し違和感を感じた。
目・・・か?
いいや、六眼は私由来のものではない。
だがもし目が反応しているのなら何か私とつながりがあるのかもしれない。
「・・・眼か。お前のそれが私を察知しているようだな。」
少しかまをかけてみる。
それでも五条悟はないもいわないのでさらに言う。
「ふむ。・・・目の因果は六眼まで届くのか?」
この言葉を言うと五条悟は静かに体に呪力を纏っていた。
・・・いや、なんで?!
私ナニモシテナイハズ。
私はなにかしら過ちを犯したのかと思いすぐに訂正する。
「・・・おい。五条悟。何を考えている。私はお前と戦うつもりはないぞ。」
「いつ名前を知ったのか、教えて貰おうか。傑にでも教わったか?」
名前?そりゃ前世の時から知ってますとも・・・なんて信じてもらえるわけないか。
まあ、ここは私の能力ということにしておこう。
「・・・ようやく話をしたと思えばそんなことか。夏油傑に聞かなかったのか?私は・・・そうだな。名前が見抜けるんだ。」
「へえ。」
ようやく納得してもらえたかと思えば五条悟からは大きな殺意を感じた。
「お前がどんな存在であるか確認してやる。」
「はぁ?・・・めんどうだな。」
チョットマッテ。
五条悟と戦うことになったんですけど?!
・・・まあ、でも実力を知るにはいい機会だな。
私の中での五条悟の記憶はそんなにない。
最後の記憶といえば、五条悟と両面宿儺の戦いが始まり領域勝負で五条悟が負けたところまでだ。
その先で五条悟が負けたのか勝ったのかはしらないものの、ここで戦えば五条悟の実力が知れるということ。
「術式順転"蒼"」
という掛け声とともに始まる戦い。
その攻撃は思ったよりも強力であり並みの人や呪霊ならこの時点で死んでいただろう。
その後も五条悟の攻撃が続く。
そうして気づいたのだ。
これ私勝てなくね?
無限が突破できないのだ。
目を見張る能力を使っても何をしても無限が突破できない。
まあ、少なくとも今の状況が続けば負けることはないのだが。
その間にも目を欺く。目を奪う。目を隠すと言った能力でどんどん時間を稼ぐ。
だが、そこまで命をかけて戦う気もないためここで五条悟に話しかける。
これでも静止しなければ、隠すでもなんでも使って逃げればいい。
「・・・少し落ち着け。五条悟。」
その言葉をきき、五条悟は動きを止める。
「ようやく、攻撃をやめてくれたか。」
「・・・攻撃したことは謝るよ。」
五条悟は私への殺意が急になくなったようで呪力を纏うことをやめていた。
「なぜ攻撃してきたのだ。正直に言うが、先ほどの攻撃には殺意がこもっていた。」
「それが僕にもわかんないんだよね。防衛本能ってやつかもしれない。」
「・・・そうか。」
防衛本能?六眼にはそんな機能があったのか?
「・・・まあいい。私の名はアザミだ。五条悟。もし今後、何か用があればこれを使え。」
そう言って密かに作っていた秘密兵器を出す。
「いづれ役に立つ。命の危険があったときのみ使え。」
そう言ってこの場を去った。