蛇の女王の成り代わりは呪いの世界を生きる   作:ロールクライ

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呪霊を集める真面目くん

 

 

5歳くらいの時からだ。あの忌々しきの異形の化け物が見えたのは。

その時の私は無知だった。

そうして時がたち、中学生になったとき。

異形の化け物を呪霊だとしった。

それは呪いから生み出されるもので人を襲うもの。

私はそれを対処できる力をもつらしい。

さらにいえば、強力な術式というものをもっているらしく、私はその力を人を助けるために使った。

だが、私が今まで対処していたのは低級の呪いらしくとてもじゃないが強力な呪いともなれば私では勝てない。

そうこの時の私では勝てないのだ。

その時だった。あの"人"と出会ったのは。

 

 

 

 

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私は路地を見る。

そこにはとても濃い呪いの気配。

だが、このままほったらかすのもおかしいだろう。

私は弱者を救える数少ない強者なのだから。

低級の呪いを自身の近くに複数待機させる。

簡単に倒せる低級の呪いでも呪力で強化すればそこそこ戦えるしなにより数がある。

下手に強力な呪いをいきなり出すよりもいいだろう。

 

すでにこの場は窓という呪術関係の方が出した帳で覆われており、民間人にばれることはない。

私は少しずつだが、着実に呪いの中心に近づいていく。

そこにいたのは包丁をもった人のような呪いだった。

その体は包帯にサングラスで覆われており包帯は一部が血で黒く染まっている。

私が瞬きをしたその瞬間だった。

一瞬でも気づかれないと思った私が馬鹿だった。

すでに目のまえには包丁が迫っていた。

私はすぐさま低級の呪いで包丁を防ぐ。

しかし、呪いを貫通して包丁が私の肩と腹に突き刺さった。

「ッッ・・・!」

痛い。普段の私は基本強い呪いとは戦わないこともあって傷を負うことはほとんどない。

それもあってこの攻撃は私にとって非常に厳しかった。

目の前に浮かぶのは死の文字。

「私はまだ死なない。」

呪いを出して抵抗する。

だが、相手はそれを真正面から受けてもびくともしない。

すぐに格闘に移行するもフィジカル勝負でも勝ち目はないだろう。

なにせ、この呪霊は私よりも速いのだから。

「私は・・・まだ。やることがあるんだ。」

だから死ぬわけにはいかない。

こんな呪いに負けるわけにはいかないんだ。

そう決心した時だった。

私の心臓に包丁が突き刺さった。

 

 

 

 

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「・・・ここは?」

何もない世界だった。

真っ白な世界。

見渡しても何もない。

地面は黒。

空は白。

ただ、それだけの世界で水平線まで同じだ。

「ははっ。死んだのか。私は。」

この世界は死後の世界なのだろうか。

「死んでいないさ。」

「・・・!」

私の後ろに声がした。

「馬鹿な。さっき見た時には何も・・・。」

「それは貴様がよく見ていなかっただけではないか?私はずっとここにいたぞ。」

そこにいたのは一人の少女だった。

「死にそうだった。貴様を保護してやったというわけだ。」

「・・・それはありがとうございます。ですが、どうやって?あそこにはあの呪いと私しかいなかったはずですが・・・?」

その少女は少し考え込んでいった。

「確かにあそこには貴様とあれしかいなかったな。まあだが、貴様は実際今この場にいる。」

「・・・ここはどこですか?」

「ここか・・・。そうだな。貴様らの知識の範囲内で言うのであれば、ここは私の生得領域だ。」

「生得領域・・・。」

「そうだ。そういえば、貴様いつも貴様の近くにいる親友はおらぬのか?」

親友?その言葉には引っかかった。

とてもじゃないが私には親友と呼べるような人物などはいなかった。

「人違いじゃないかい?私に親友と言える人はいないよ。」

そう言えば驚いたよう顔をする。

「・・・もしかして人違いで私を助けてくれたのかな?それなら申し訳ないな。」

「いや、人違いではないさ。なるほど・・・。お前今いくつだ?」

「ええと?」

「今、何歳だと聞いている。」

「・・・中学三年生だ。15歳かな。」

「そうか。ならば近いうちに親友ができる。」

この人は未来を読めるとでもいうのだろうか。

この人は何者なんだろうか。

この人と話すうちにどんどん疑問が増えていく。

「その人物と出会い。貴様は様々なことを学ぶだろう。だが、決して折れてダメだ。」

「はい?」

言ってる意味がいまいち理解できない。いや、理解はできるが・・・

「あの・・・とにかく私が生きているのなら私をあの場所に戻してほしいんです。あそこにはあいつがまだいるんです。」

「ああ、あれなら倒しておいたぞ。」

は?あの呪いを一瞬で?

「ああ、そうだ。一瞬で倒してやったさ。お前もいつかはあれくらいなら一瞬で倒せるようになるだろう。」

「心も・・・読めるのか。」

この人と話せば、この人が本当に人なのかも疑わしくなる。

だけど、これだけは言いたかった。

「助けてくれてありがとう。」

「・・・ああ。」

私がありがとうと言ったとき、彼女は後ろを向いてしまった。

「もしかして・・・照れているのかい?」

「うるさい。まあ、いい。元の場所に戻すぞ。」

 

「最後だ。夏油傑。自分を見失うな。」

「え?なぜ、私の名前を?」

そう言ったときは私がいた路地だった。

そこに残っていたのは先ほどの呪いが祓われた後だった。

 

 

 

 

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