○自宅 リビングにて
妹「兄さんはいつもそうですよね」
男「はあ」
妹「いつもいつも休みの日はボーっとして。少しは生産性のあることのひとつでもやろうとは思わないんですか?」
男「休みの日は休むためにあるんだぞ、お前に言われてなにかさせられてるようじゃ休めちゃいない」
妹「屁理屈を言いますね。いいから買い物に付き合ってください。兄さんが絶対にいる必要はありませんが、荷物持ちがいないとそれはそれで困ります」
男「こんな寒いのに誰が行くかよ。それもお前と一緒とか、尚更無理だろ」
妹「むっ…」
男「睨みをきかせても無理なものは無理だ」
妹「きっ…」
男「さっき何も変わってないだろ、無理だ」
妹「むきっ…」
男「変わってない」
妹「はっ…」
男「なに…?その、なに…?」
妹「ははっ…!」
男「100日後に死ぬのか?」
妹「はあ、分かりました。ここまでやっても行かないのであれば諦めます」
男「最初からそうしてくれよ、いってらっしゃい」
妹「買い物に行くことを諦めると言っているんです」
男「…俺がいなくても問題ないんじゃなかったのか」
妹「思えば、か弱い私がこんな寒い中でひとり重たい荷物を抱えるなんて無茶でした」
男「はあ、それで」
妹「ですので、行けません。私とて今日は休日の身。休みの日は休むためにあるんです。兄さんの為になにか、買い物でもさせられてるようじゃ休めちゃいませんから」
男「丸パクリかよ」
妹「どうであれ、行けないし行きませんからね。今夜は二人仲良くお腹をキュルキュル鳴かせてしまえばいいんです」
男「お前はそれでいいのかよ」
妹「よくありませんけど」
男「はあ?」
妹「兄さんが一緒に行かないからこうなってるんですからね。だいたい、私は難しいことは言ってないはずですよ。」
妹「私はただ、兄さんと一緒に買い物に行きたいと…」
男「よし、じゃあ行くか」
妹「えっ」
男「買い物、行くんだろ」
妹「あ、え…はい。私は構いませんが…なんです、その急な心変わりは」
男「いや別に。お前がいつも最初からそう言えばいいのにってなっただけだ」
妹「……荷物持ちがそんなにしたかったということですか?」
男「もういいよ。さっさと行くぞ」
妹「そのやる気をいつも早く出してくれればいいものを…」ガチャ
寒々とした冬の風を浴びながら、二人はスーパーまで歩みを進めた。
このお話は、丁寧語な妹と兄の平凡な日常の物語である。
○
妹「夕飯は何にしましょうか」
男「鍋とか?」
妹「いいですね。冬って感じがします」
おしまい
小説は書いたことがありませんので、生暖かい目で見ていただけたら幸いです。