IS もう1人の俺は戦争屋   作:悠連

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踊る者と踊らされる者

 

オルコットさんの銃撃を空に飛んで回避して空中に留まるとオルコットさんは注意しながらも同じ高さまで上がって来た

 

「・・・・踊りなさい!わたくし、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる円舞曲で!!」

 

スカートの様なモノから4機のビットが周囲に展開されて様々な角度からビームが放たれる。

 

「一夏に斬られたんじゃ・・・・予備ね」

 

少し射線から身体を離せば全部当たらない、それに一夏の言った通りビットに集中しすぎて身体も止まっているし追撃も来ない。

 

「いつまでも避けきれるモノではありません事よ!」

 

オルコットさんがライフルを撃つ時のビットはスカートに戻るか空中に浮遊し続けるだけ。

 

「もらいましたわ!!っ!?運の良い事!」

 

予測射撃しているみたいだけど対人相手には慣れていないのか精度が甘いし、誘導射撃は意識すらしていない。

 

「くっ、先程の一夏さんみたいな機動を・・・・」

 

酷いなぁ、ホントに一夏と同じだと思われているのかな。

 

「っ、ブルー・ティアーズ!!」

 

まただ、弾幕を張る為だけにビットを使うなら宝の持ち腐れだ。

 

「な・・何故当たらないのですか!?ここまで追い詰めているというのに!?」

 

本当に追い詰めていると思っているのか?ここまで幼稚な攻めと思考で?俺を?

 

「それくらい自分で考えたら?あそこまで大口を叩いていたから相当なモノかと思ってたけど・・・・全然ダメだね・・・・正直言って、面白くねぇよ」

 

「っ~~!?絶対に許しませんわ・・・・」

 

「良かったよ、機動力に劣る打鉄に乗ってきて・・・・じゃないとホントに退屈でやる気が無くなる所だったよ」

 

怒りに任せた射撃は全部同じように射線から身体を離すだけで全部避ける。

 

「そうだ!俺からは攻撃しないからビットと自分の攻撃を混ぜてみたら?俺という当たらない的で練習してみたら?」

 

「それが出来れば苦労は「出来ないの?じゃないと俺にかすりもしないよ」

 

挑発したら稚拙ながらもビットと自分の攻撃を混ぜてきた。

 

が、それでも当たる気がしない。

 

「どうして?動きは読めている筈なのに・・・・あ、当たらない・・・・」

 

時間にして20分位だろうか、オルコットさんの攻撃を避け続けている。

 

その間の動きは皆から見れば本当に円舞曲を踊っている様に見えただろう。

 

「なぜ当たらないか本当に分からないの?まだ気が付かないの?」

 

「ど、どういう事ですの?」

 

オルコットさんは呆然としながら聞いて来た。

 

「君が読んでいる動きは俺が読ませている動きだからだよ、君の予測射撃は俺が予測させているって言えば分かる?」

 

避けた後の位置やスピード、旋回する時の膨らみまでも全てニセモノで作ったモノ。

 

「そ、そんな・・・・そんな事・・出来る訳が・・・・」

 

「君の攻撃は素直すぎる、隙を見せれば直ぐに撃ってくる、当てれると思えば直ぐに撃ってくる、直ぐに君の攻撃が何時くるのか分かったよ」

 

オルコットさんは理解したみたいだ、俺を踊らしていたと思っていたが逆に自分が踊らさせられていたのだと。

 

「さっ、答えを教えてあげたよ。頑張って俺に一回でも当てれるように考えよう!」

 

もう一度ビットを含めた弾幕を張るが少し動くだけで全部当たらない。

 

「不意打ちでも考えが無いと当たらないって・・・・もうエネルギーが切れるでしょ」

 

第3世代は燃費が悪い、それに加えてバカみたいにビーム兵器を使ったら直ぐにエネルギーがゼロになる。

 

オルコットさんは無言のままだ。

 

「しょうがない、ようやく身の程が分かって顕著な気持ちで闘い合えると思ったのに・・・・気付くのが遅過ぎなんだよなぁ」

 

近づいて一発殴るだけソレだけで終わる。

 

「かかりましたわ、ビットはまだありましてよ!!」

 

近づいている途中で腰から2機のミサイルが射出された。

 

「そんな手に引っ掛かる程、バカじゃないよ」

 

後ろに下がりながら実体化した小銃で2機とも誘爆させると爆炎が視界を塞いだ。

 

俺ならこの爆炎に紛れて突撃するけどブルー・ティアーズに接近戦用の武装ってあったっけ。

 

「だと思いましたわ、インターセプター!!」

 

爆炎を斬り裂く様にしてオルコットさんは目の前に現れて青い騎士剣を大上段に振りかぶっていた。

 

「見事」

 

振りも遅く隙だらけだったが避けようとは思わなかった。

 

下に叩き落とす様に俺を弾き飛ばしオルコットさんは4機のビットとライフルを構えた。

 

「まだ、一発だけなら撃てましてよ!!」

 

落下中の俺に向かって計五つの砲門からビームが放たれた。

 

着弾した地面からは砂煙が上がり遠目からは当たったかどうか判断が出来なかったが。

 

撃った本人であるオルコットさんには見えていただろう、PICを完璧に制御して身体を捻りビームの隙間を掻い潜ったのを。

 

「な、なんて技術を・・・・」

 

砂煙が晴れないまま中から声がした。

 

「ごめんね、君は真剣だった、本当に"戦い"を望んでいたんだね」

 

言い終わると同時に右手に実体化したスイッチを押した。

 

「っ!しまっ・・!?」

 

バリアに押されて落ちてきたオルコットさんに合わせて足を振り上げ腹に突き刺した。

 

「かはぁっ・・・・」

 

絶対防御も破るほどの衝撃を腹に受けてオルコットさんは気絶した。

 

「試合終了!勝者、詩乃崎 四季!」

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