IS もう1人の俺は戦争屋   作:悠連

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すみません、時系列を少しずらします


用事は二つ

 

放課後、誰も居ない第五アリーナで空を飛んでいる深緑の機体"ラファール・リヴァイブ"訓練機として俺が申請したモノだが乗っているのは簪さんだ。

 

「感覚的にはだいぶ慣れてきた?」

 

「う、うん・・・・少し出力が強くて扱いづらかったけど・・・・」

 

モニターから簪さんの顔が映っている、最初に比べると表情にも余裕が見て取れる。

 

「PICの設定は訓練機のままだけど教師用の特別仕様だから悪くはないと思うけど・・・・」

 

「うん、私の考えた各所のブースターのバランスが原因で機体が安定してない」

 

「それが分かったけでも十分だよ、今日はこのくらいにしよう」

 

簪さんは素直に戻って来たが表情が優れない、非難めいた目を向けている。

 

「少し早い気がする、また用事?」

 

「うん・・・・ゴメンね、織斑先生からの頼まれ事があってね。明日は大丈夫だから許して」

 

「気にしなくていい、また遊んで夜遅くさえなければ・・・・ね」

 

簪さんが怖い、言い方とか笑顔なのに顔が笑って無い所とかが凄く怖い。

 

「大丈夫、そんなに遅くならないと思うから部屋の鍵は閉めないで下さい、宜しくお願いします」

 

先日、一夏のクラス代表就任パーティの所為で簪さんの逆鱗に触れて締め出しを喰らった。

 

その後、外で時間を潰していたら千冬さんに見つかり朝までコッテリと絞られた。

 

「うん、分かった。部屋で待ってるから・・・・」

 

意識してなかったとはいえ自分で吐いたセリフに恥ずかしくなったのか顔を赤くしながら訓練機を戻して走り去った。

 

「ったく、可愛い反応するなぁ・・・・怒ったら怖いけど・・・・」

 

さてと、千冬さんの頼まれ事ともう1つの用事も一緒に終わらせておくか・・・・

 

辺りは暗くなり始める中、IS学園の正面ゲート前に移動した。

 

「・・・・そろそろ出てきたらどうですか?ここまでキッチリ人払いしてるんですから大丈夫でしょ」

 

「ふふふ、一体いつから気が付いてたのか後学の為に教えてくれないかしら?」

 

曲がり角から扇子を持った見覚えのある水色の髪の女の人が出てきた、リボンが黄色だ二年の先輩だろう。

 

「昨日今日で気が付いた訳じゃないでしょ?」

 

「貴女が疑ったその時からですよ」

 

先輩は開いた扇子には"虚実皮膜"と書かれ笑った口の前に持って来た、でも目が獲物を狩る時の眼をしている。

 

「それはどっちの意味でかしら?私の監視に気が付いているのでは・・と疑った時?それとも・・・・貴方を疑い始めた時?」

 

同じように右手人差し指を口の前にもっていき笑った。

 

「内緒です、秘密があるほど面白いでしょ?」

 

言い終わると同時に目の前に先輩の左手が首を掴もうと迫って来た。

 

その左手を同じく左手で掴むと直ぐに力の流れを変えて合気で体勢を崩そうとしてきた。

 

力の流れに乗り自分で飛んで逆に掴んでいる左手から体勢を崩そうとしたが左手を弾かれた。

 

着地した所に右回し蹴りが合わせられ右手でガードしながらも吹き飛ばされて倒れた。

 

「死んだふりをする必要はないわよ、蹴りの感触が軽すぎたから自分から跳んだでしょ」

 

「やっぱりバレてたか、油断した所に一発入れようと思ったのに」

 

舌を出しながら立ち上がり叩いて服の汚れを落とした。

 

「ふふふ、完全に不意を突いたと思ってたのに避けられちゃったわね。これなら先の問いは後者が正解かしら?」

 

「ご想像にお任せしますよ」

 

次は言い終わると先輩より一拍だけ早く前に出た。

 

予想外だったのか驚いた表情をしている先輩の右手刀を右手首を俺の右手で掴んだ。

 

流れるように右足を後ろに下げて先輩の身体を前に出す、後は右手を後ろにさせて関節を決めれば終わる。

 

「っ!思い通りにはさせない!!」

 

左逆手に持ち替えた扇子で後ろに位置を取った俺の左わき腹に刺そうとしたのを距離を取って避けた。

 

「少し離れるのが早くない?今のは左手で防げたでしょ、まあそうしたら足を踏みぬこうとしたけど」

 

それくらい分かっていたけど、この人予想以上に強い・・・・正直、面倒になってきた。

 

なら、代わってやるよって声が頭に響くと身体を奪われる感覚がした。

 

「くくく・・・・四季、テメェは優し過ぎンだよ」

 

気配が変わったのが分かるのか、目の前のガキが構えた。

 

「噂くれぇ聞いた事あんだろ?代わったんだよ、直ぐに終わりにしてやるよ」

 

「そう、それがそうなのね・・・・でも簡単に終わるかしら?」

 

「・・・・もしかしてテメェ、同じ部屋のガキの姉か何かか?」

 

明らかに動揺してるのが手に取る様に分かる。

 

「なるほどな、あのガキが言ってた私の"絶望"の原因かぁ?」

 

「黙りなさい!あの子の何を知ってると言うの!?」

 

怒りに任せた猛功が襲うが、動きが読めんだよ!

 

「クハハハ!!知ってるぜ、少なくともテメェよりはなぁ!!」

 

「っ・・黙れ!その口を閉じなさい!!」

 

更に動揺して動きが雑になった所で引き金を引いた。

 

炸裂音が誰も居ない空間に響いてガキは膝から崩れ落ちた。

 

「っ・・そ、そんな・・・・」

 

「ったくよぉ、最初っからこうすれば早ぇのによ・・・・フゥハハハハハハ!!」

 

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