IS もう1人の俺は戦争屋   作:悠連

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お待たせしました
何とか今日中に更新出来た
・・・・やっぱり難しい・・・・


他人への思い

「四季、俺の所為で誰が泣いたか知っているか?」

 

「・・・・は?・・・・」

 

休憩時間に2人で更衣室で着替えていると不意に一夏が言いそうにも無い事を聞いてきた。

 

「いや、だから俺が知らない所で俺の所為で泣いていた人って居るのか?教えて欲しいんだけど」

 

「・・・・・・・・着替えはいいから保健室に行ってこいバカモノ」

 

風邪を引いて熱があるから思考回路が狂ったんだろう。

 

それ以外考えられない、そういえば朝から元気が無さそうだったな。

 

「真面目に聞いてくれ!本当に俺の所為で泣いた人が居るのなら!」

 

「誰がお前に教えたかは聞かないでやる。だが、教えられた事を他人に聞くなよ」

 

言葉を遮るように言うと一夏は黙った。

 

「本当に泣かせた人が居るのか自分の行動を思い出して考えろ、出た答えがお前の真実だ」

 

「・・・・ああ、分かった・・・・」

 

「それと、ホントに保健室に行くか部屋に戻って寝ろ。今日の実習および放課後の訓練は禁止する」

 

「なっ、何でだよ!?別に風邪なんか引いてないって!」

 

ホントに分かってないのか、このバカは。

 

「お前、ホントにバカだな。そりゃテメェはISを使ってるからどんな酷い状態でも大丈夫だろう・・・・だがな、周りにはISを使ってない奴が大勢いるんだぞ?そんな精神状態で乗ってみろテメェ以外が傷付く可能性の方が高いだろ」

 

一夏は理解したのか顔を俯かせた。

 

「理解したならサッサと行け、千冬さんには俺から話しておくから。今日一日ゆっくり考えて明日には戻ってろバカモノ」

 

「ああ、助かるよ。ありがとう・・・・」

 

俯いたまま一夏は着替えを止めて更衣室を出た。

 

「少しキツメに言い過ぎたかな?アリーはどう思う?」

『ククク・・・・今頃って感じだな。遅すぎるくれぇだ・・・・さて誰が教えたんだろぅなぁ』

 

アリーにも分かっているだろう、恐らく鈴だ。

 

昨日あれだけ絡んできたアイツが今日は絡んでくる気配すら無い、それだけで十分だ。

 

「昔のままじゃいられないか、やっぱ変わっていくんだな・・・・」

 

授業がある第一アリーナへ向かいながら、ある姉妹や幼なじみ、自分を取り巻く環境が頭に浮かんだ。

 

「それでも俺は・・・・俺達は変わらない・・・・」

 

第一アリーナに着くと怪訝な顔をしている千冬さんの元に向かった。

 

「詩乃崎、織斑はどうした?」

 

「休ませました、今頃ベッドの上で知恵熱でも出しているかと思います」

 

「どういう事か説明しろ」

 

「一夏が俺の所為で傷付いた人は居るかって聞いてきたので自分で考えろって言ったら、悩みだしたので休ませました、あんな精神状態ではISの操縦で致命的なミスをしかねないので独自で判断しました」

 

「・・・・・・そうか、妥当な判断だろう・・・・礼を言う」

 

千冬さんは少し驚き、そして少し寂しそうな顔をした。

 

「寂しいですか?弟が変わっていくのは・・・・」

 

「・・・・少しな。早く並べバカモノ、授業が始まるぞ」

 

「ハーイ、織斑セ・ン・セ♪」

 

頭に拳骨を落とされ気絶した、痛い。

 

______________

 

 

昼休み、食堂で食べ終わった空の食器片づけてる途中、隅の方で我ここにあらずと言わんばかりにラーメンを少しずつチョロチョロと食べる鈴を見つけた。

 

「何やってんのお前?そんなペースじゃラーメンが伸び伸びになる」

 

「えっ!?四季!わ、わざとよ!猫舌だからわざと少しずつ食べて冷えたら一気に食べるのよ!」

 

そういえば、前も俺と一夏を捕まえる時も先にラーメンを買っていたな。

 

「なるほど、鈴はホントに猫みたいな奴だな」

 

「ほぅ~、だな・・って事は前からそう思ってたのかぁ!」

 

「しまった!本音と口に出すべき事が逆になってた!」

 

フシャー!と、擬音が聞こえてくる鈴の怒り方は何度見ても面白い。

 

「まっ、そんな事よりも・・・・何かあったろ?」

 

「・・・・そんな事よりも、って・・言うな・・・・」

 

鈴の勢いが一瞬で無くなった。

 

「ホントに変わらないな鈴は、小学中学の頃、俺に何回も一夏が一夏が・・って言ってた時と同じ顔してる」

 

「!?・・・・うっさい・・・・」

 

鈴は少し驚いた顔で俺を見たが直ぐに目をそらした。

 

「図星か・・・・また一夏とケンカでもしたのか?懲りないねぇ、一体どうしたんだ?」

 

「アンタに隠し事は無駄か・・・・・・一夏がさ、約束の意味を履き違えてたんだ。ソレは我慢したけど悲しくなって、っ・・つい一夏の言葉でカッとなっちゃってっ・・・・」

 

鈴の声は段々と泣き声になっていく。

 

「もう、ダメかな・・って・・・・一夏に告白して泣いていた子を見て、私・・・・喜んでた・・・・よかったって思ってた・・・・そんな自分が・・嫌になった」

 

普段の鈴からは信じられないほど弱々しくなっていく。

 

「ぅぅ・・私もっ同じ目に会って・・・・分かった、告白した子達の気持ちをっ・・・・苦しくて、悔しくて、悲しいモノなんだって」

 

弱々しく話す鈴に向けてゆっくりと口を開いた。

 

「そんなモン誰だって思う事だ、自分が良ければいい、他人が傷ついてもいい、自分に関係無ければそれでいい・・・・それが心理であり真理だ・・・・」

 

いつもより小さくなった気がする鈴の頭に手を置いた。

 

「でも、ソレに気付く人は少ない・・・・そして享受していく・・・・大勢の人間がソレから無意識の内に逃げる、分かっていても考えない様にするモノだ」

 

鈴は黙ったままだ。

 

「覚えてるか?変わり続けろ、考え続けろ、お前の望む結果が得られる様に」

 

鈴の両親が不仲になり中国に帰る事になった時、今と同じように泣いていたコイツに言った言葉だ。

 

「覚えてる・・・・この1年その言葉を胸に頑張って来た、自分を磨き続けてきた、自分を高め続けてきた、その結果がコレよ」

 

鈴は呟く様に言ったが俺は笑いそうになった。

 

「・・・・なんだ、結局お前も俺の言葉の意味を履き違えてるじゃねぇか・・・・」

 

「っ!?どういう事よ!?私はアンタの言葉をっ!!」

 

俺は空の食器を持って立ち上がり横目で鈴を見た。

 

「今は教えてあげない、お前も自分で考えてみ。クラス代表戦が終われば答え合わせしよう」

 

一度も後ろを振り返らず歩を進めた。





進まない、カメ展開で申し訳ありません
少し鬱な展開になってしまいました、どうしてこうなった・・・・
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