IS もう1人の俺は戦争屋   作:悠連

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来訪者への歓迎

 

お通夜みたいな雰囲気のまま放課後になり、俺と一夏は

職員室に呼び出されていた。

 

俺は寮の部屋の鍵を、一夏は鍵に加えて捨ててしまった参考書を貰う為に。

 

「これが部屋の鍵と参考書だバカモノ、言った通り一週間で全部覚えろ」

 

「この厚さは・・うっ、はいぃ」

 

一夏は何か言おうとしたが千冬さんの目の中にいる鬼を見たのか項垂れながら受け取った。

 

「詩乃崎、これが部屋の鍵だ。ちなみにお前達の部屋は別々だ」

 

「えっ!?何でだよ千冬姉ぶっ!?」

 

鍵を渡された俺よりも早く一夏が反応したがバカなので千冬さんに殴られた。

 

「織斑先生と呼べと言ってるだろうバカモノめ」

 

「すみません、でも何んで2人の部屋が別々なのか教えてくれ・・下さい織斑先生」

 

千冬さんの鋭い眼光を見てギリギリ言い直す一夏を横目に見ながら俺は部屋が別な理由というより原因を既に分かっていた。

 

「詩乃崎の入学は急遽決めた事でな、1人の部屋に入る事にした」

 

そりゃそうだろう、ほとんど拉致と言える方法で連れて来られたんだ。

 

決まっていたなんて聞いたら何ヵ月前から罠の為に動いていた?って話になる。

 

俺に気付かれずに壮大な罠を掛けるなんて不可能だろう、アリーもいるし突発的な罠に決まっている。

 

「話は以上だ。2人とも最低限のモノは部屋に届いているだろう、部屋に行って片付けてこい」

 

______________

 

 

一夏と2人で寮に向かう途中、周囲から痛い程の視線を受けている、既に一夏はグロッキー状態である。

 

「勘弁してくれ・・・・これじゃ身が持たないぜ」

 

「早めに慣れる事だな、慣れなきゃキツイだけだ」

 

「あ~、せめて四季と同じ部屋が良かったのに~」

 

「うじうじ言うな、お前ホモか?」

 

「何だホモって?」

 

こいつ本物か?そう思い一夏との距離を少し開ける。

 

「分かりやすく言うと男なのに男が好きだっていう人の事だ」

 

「?俺は四季のこと好きだぞ」

 

ゾワゾワっと鳥肌が立ったが一夏の思考回路を思い出せば次に言う言葉が分かる。

 

「「友達だからな」」

 

良かった!あそこで一夏の答えが本気だったら殺しかけてた!一夏ならあり得そうだから怖いんだよ!

 

「何だ俺と同じ想いじゃん。何か嬉しいな四季と同じって」

 

一夏は少し照れたのか頭を掻きならが笑いかけてきた。

 

「・・・・気持ち悪いわーっ!!照れるな!微笑むな!そういう事は女相手にやれって何回言えば分かんだテメェはぁ!?」

 

無意識の内にアリーが混ざってしまう、コイツを相手にすると稀にこうなる。

 

それにしても今回はハイペースだ、久しぶりに会ったせいか?厄介な事この上ない。

 

「四季みたいに一緒に帰るほど仲が良い女子の友達なんて居ないし無理だって」

 

「なら作れ!ほら篠ノ之 箒とかいるだろ?仲良くなれんじゃねぇの?」

 

一夏は急に真面目な顔をして俺の顔を覗き込んだ。

 

「確か箒を含めて俺達って幼馴染みだろ、何で箒に対してそんな他人行儀なんだよ?」

 

コイツ昔の記憶が混濁して思い出し難いくせに余計な事は直ぐ思い出すな。

 

「篠ノ之さんが俺の事を覚えているとは限らないし、現時点でお前にしか話し掛けてないしな。覚えてないのに馴れ馴れしくすれば迷惑に思うでしょ」

 

「うーん、でもさぁ仲良くした方が良くないか?少なくとも俺は嬉しいけどなぁ」

 

一夏はまだ納得いかないのか頭を捻っていると寮の入口着きそれぞれの部屋に別れた。

 

_______________

 

 

1045、鍵に書かれた番号と部屋番号を確認して部屋に入るとソコは______真っ暗だった。

 

当たり前だ電気が付いてないんだから、当然部屋には誰もいない。

 

わざと部屋の電気を付けずにカーテンと窓を開けて部屋の確認を始めた。

 

観葉植物の間やテーブルに付いているパソコンやベッドの上の電光掲示板を眼鏡に付いている機能のハイパーセンサーで調べる。

 

小型カメラや盗聴機やウィルスなどを一斉に調べる。

 

まあ、千冬さんの選んだ部屋だ無駄な行為だったかも知れないが癖になっている、これもアリーに教えられた事の1つだったりする。

 

「アリーそろそろ起きる気ない?興味も無いし面倒臭いのも分かるけどさ」

 

『んぁ?クハハ、ようやく一休み出来るようになったか?』

 

「っ~ふぅ、ようやくかなぁ・・・・あー、もう一仕事増えたと思う」

 

『ククク、もう俺よりも鋭くなってんなぁ、疲れてんだろ代わってやろうか?』

 

「魅力的な提案だけどダメ、アリーはやり過ぎる所があるからね、千冬さんに迷惑を掛けたくないし穏便に終わらせるよ」

 

そう言うと音もなく扉の前に行き直ぐ上の天井に貼り付くと扉が開いた。

 

「あれ?鍵が開いてる?それに窓も・・・・閉め忘れ?」

 

少し疑っていたが入らないと始まらないと思ったのか部屋に入ってきた。

 

眼鏡を掛け鮮やかな水色の髪をした女が自ら扉を閉めて部屋の奥へと足を進めた瞬間。

 

音を立てずに天井から降りると同時に右手に持った隠しナイフを喉仏に添え、左手で口を押さえた。

 

「余計な動きをするな、大きな声を出す・・な?今の状況を理解して落ち着いたら一度頷いて部屋の奥に進んで。分かった?」

 

背後を取り殺気を軽く当てるだけでパニックになり騒ぎはしないが完全に怯えてしまったので途中から優しくして少し経つと落ち着いたのか頷きゆっくりと部屋の奥へと進んだ。





おかしい?この話で新たなヒロインを出すつもりだったのに何故ホモネタが長くなってしまう
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