素手と魔法と剣でなんとか旅をしていこうとする奴。 作:クロウト
投稿すんのがめちゃくちゃ遅れてしもうたんで
初投稿です。
二人の邂逅は 一人の黙を息衝く者により 歯車が狂い出す ____ 。
燃ゆる焔の中 大魔法使い フランメと エルフの集落の生き残りで
ある あなたが対峙する 。
あなた は目の前に居る フランメの強さを十二分に理解していた。
今は 魔力制限をしているだけかもしれないが 、その魔力量や
質は 古き時代の英傑と呼ばれるだけあって 、歴代の魔導士よりも
遥かに上回る 。正しく血の滲む努力の結晶だろう 。
そんな大魔法使い とまともに魔法で殺し合ったら 無論の事、
ポッと出の転生者のあなたが 瞬殺されるのは確定だろう。
『 ______ 、お前 、強いだろ? 』
フランメは あなたの魔力量をすぐに視たのか そう問いを
投げかけてくる 。どうやら 、敵対はしていないみたいだ。
だが 言葉に気を付けなければ 速攻、消し炭になるだろうから
あなたも慎重に受け答えを考えなければいけない 。
『 その 、魔力量 ... 一体全体 、何処で 何千年の 修行を積んだか
知らんが ... まぁ 、この地獄を生き残っただけはあるな 』
あなたが 必死で受け答えを 考える中 、フランメは 淡々と
話を続けていく 。 あなたの魔力は 所詮、悪神によって
貰い受けた 紛い物の魔に過ぎないので 人の身で 、魔力制限までを
習得し 絶大な魔力量を誇るフランメと比べれば その才能の差は
一目瞭然だろう 。
『 ふむ...そうだな .... ______ 、
お前 。これから行くところはあるのか?』
フランメに そう聞かれた時、 あなたは ハッ と気付く 。
そうだ 、これからはもうエルフの集落は無いんだ 。
ほぼ2年の間だけだが 、お世話になった メラの家も 。
もう 何も残って無い のだ 。
あの地獄を生き延びる事で精一杯だった あなたの頭に 、
現実と言う 冷水が流れ込んでくる 。
『 そう ... 、その様子だと 今のところは 無いらしいな 。 』
フランメは あなたの心を見透かしたように 、そう言ったのを
聞いて あなたは酷く驚いた 。熟練された魔法使い達は
皆 、心を読むのが 得意なのか 。 思わず、そう口を開いて
言ってしまう。
『 はっ 、お前の顔を見れば 魔法を使わずとも 大体は察せるさ 』
どうやら、あなたの顔は 感情が表向きに出やすく 魔法を
使わなくても 簡単に分かるらしい。
成程 、思考を読まれない事が大切な 接近戦だとそれは致命的な
弱点だ。悪神の特典の中では こう言う弱点を入れて、上手く
バランスを調整している のだろうか。
そうやって、あなたが考えていると フランメが軽く笑みを浮かべた
後 あなたに向けて “ 提案 “ を持ちかけてくる 。
『 お前みたいな “ 強い魔法使い “ が 、誰にも名を知られず 。
そのまま 朽ちていくのは 見るに堪える 。
どうだ ___ 、行くあてが無いのなら
此処は一つ 私の弟子にならないか ? 』
単刀直入に齎されたその提案に 、あなたは息を呑む 。
大魔法使い フランメの弟子 、それはつまり 魔法の道を
歩む 為のスタートダッシュの機会を与えられたのと同義だ。
いずれ 、魔王軍とも闘う運命でもある あなたは この話を
断る理由は無かった 。あなたも この前までは 魔法に関しては
魔力の制限を前から練習しといた方が 良いと思っていたので
またとない機会でもあった。
あなたは フランメに向けて 是非 宜しくお願いします 、と
ペコリと 頭を下げ 、一礼をする 。
『 _____ 、決まりだな 。あと 、敬語はしなくても良いぞ。
私は そう言う堅苦しいのが苦手だからな 。 』
何処までも自由奔放 。そんな印象をあなたは受ける 。
ただ、魔法と言うジャンルを扱っている以上、柔軟な
思考を付けないと やっていけないのだろう 。
それは古き時代からでも変わらないみたいだ 。
『 っと 、 自己紹介がまだだったな 。 』
『 私の名前は フランメだ 、魔法使いでも有りながら
お前らの師 となる者だ 。長い付き合いになるんだ これから
宜しく頼むよ 。 』
この出会いは 、恐らく あなたの人生の転換期となるだろう。
そして フランメにとっても この出会いは 元の物語よりも、
大きな意味を成すのかもしれない。
歯車が狂い出す前の物語では黙に潜んでいた者達が 息衝くように
その世界を蝕もうと するだろう。
それはあたかも 、元よりそうであったかのように 。
あなた達が 存在する遥か前に 居た者のように 。
魔族とは違う 、悍しく 暗い何かが 蠢くのをまだ知らない、
『 ... 少し歩くか 、この焔を見ながら 話すのは 嫌だろ?』
そう言いながら フランメは 集落から出ようと 、自身の後ろに
控えて居た 、フリーレン を 背中に背負う。
集落が焼ける前の 笑顔は フリーレンにはもう無く 、ただただ
時の移ろいに身を任せているような ... 言ってしまえば 強い
虚無 をあなたは彼女から感じてしまった。
この物語が そうなる事はあなたは識っていた 。
決して、happy end が犠牲無しでは 成り立たない事さえも
良く分かっていた 。
だが、それは あくまでもあなたが 見ただけの “ 物語 “ であって。
現実で感じるものとは到底感覚が違うだろう。
あなたは この焼かれた集落を見ても あるのは底に沈むだけの
虚構 と 鉛のような重さを持つ魔族への怨みだけだった。
改めて あなたは認識した 、この世界が持つ表と裏を 。
そして、あなたの中には強い思いが生まれた 。
それは あたかもあなたがそうであると思うように 。
酷く 灼けるような 思い。
魔族を根絶やしにする
純粋で 、単純明快。されど その思いの中には 滾るような憎悪と
怨嗟が渦を巻くように 酷く蠢いて居た ______。
そして 、あなた達は焼かれた集落を後にして 暗い夜の森へと
進んでいく 。
焔の音が遠くなっていくたびに 夜の静寂が此方を誘う。
かつての思い出は焼かれてしまい 、終わることの無い夜へと
誘われていくように 。
あなたは この時から既に “ 復讐 “ の感情が脳裏を過ぎる。
ソレほどまでに 集落の終わりをその眼でしかと見たのが
あなたの心の奥底に響いてるのだろう 。
終わらない復讐への旅路 、幾ら歯車が狂おうが あなたは
それでも構わないと思えるほどに その心は 既に朽ちていく
ばかりだった _____ 。
集落から出て 、満月の夜の下の森の道を あなた達は歩いていた。
その途中で 、フランメとフリーレンは 幾つかの会話を重ねる。
フリーレン は 自分が一番 強いのに 皆を守れなかった事を
悔やんでいる らしく 、それに対して フランメは その言葉を
馬鹿の一言で一蹴する 。
『 ____ お前は 何も守れなかった上に 死ぬところだったんだ。』
『 本当の “ 無駄死に “ さ 、 』
フランメのその言葉 ... 、特に 無駄死にと言う 単語が
あなたの心を グサリと刺す。正直、無駄死にしそうに
なった瞬間は何度もあった。
ドラゴンとの死闘 、バザルトの手下との戦闘。
どれも 元のままの自分では 1秒で “ 無駄死に “ するところだったと
あなたはふと思い付く。
そうだ 、自分は 元の世界だと ちゃんと “ 人間 “ だ 。
人間で ... ちゃんと 徳を積んだだけの 平凡な人生をしていた筈の
人間だ 。
だが、今は ? 自分の種族 、名前すらも思い出せないで 、
魔の匂いがする方へ走っては殺し、行っては殺しの繰り返しだ。
それをやり続けてはいつかは本当に死ぬかもしれない。
人間は弱い 。あなたは それを痛く痛感していた 。
弱いから 正しい生き方も死に方も間違った選択をするのだろう。
元の人間であるあなたは 良くも悪くもそう言う存在だったのだ。
あなたがそうした 事を思案していると 、森の中から足音が
聞こえてくる 。
足音は複数 、音が近付いてくるのを聞いたあなたは 確実に
此方に近付いてくる事は確定している。
ならば 他にも エルフの生き残りが居たのか ____ ?
あなたのその考えはフランメの 言葉によって断たれてしまう。
『 追手だ 、____ 。 』
『 さっき、お前が殺した 将軍より強いぞ 。』
フランメがそう言うか否か 、あなた達の目の前には 此方を
見下すような 魔族の魔法使い達が三人 ほど現れる。
その魔法使いは 三人それぞれ奇怪な格好をしており、魔法使い
と言うよりかは 祈祷師のような姿に見える。
その魔法使い達は 自分達の力を必死で誇示しようと 、魔力を
隠す気すらも無く、人の身には贖えないほどの 魔力量を
此方に向けて来ており、静寂が訪れる事を許さない。
『 そのエルフの女と 、 “ 人間 “ の男を此方に渡せ 。 』
そしてその魔族の魔法使いが 寡黙に閉ざしたその口を開き、
此方に語りかけてくる 。 エルフの女と人間の男 。と言うのは
確実にフリーレンと あなたの事を指すだろう。
そしてその言葉には フランメなぞ まるで眼中に無いように、
さも見下すように そう命令のような言葉を紡ぐ。
『 そうしたら、見逃してくれんのか? 』
フランメは その魔族の魔法使いに臆する事無く、飄々として
そう返す 。否、臆する事無くと言うよりかは そもそも
“ 臆する理由が見つからない “ と言う表現の方が
今のフランメにはちょうど良いのかもしれない。
『 エルフと それに関与したものを皆殺しにしろ。
それが魔王城の命令だ。お前の命などどうでもいい。』
その言葉はまるで、たかが人間の魔法使いの命如き すぐに
狩れる、という絶対的な自信があるような発言 。
存外、魔族と言うのは 主の為に動く 無機物の人形と言う
訳では無く 自分の力を誇示したがる 歪んだプライドとでも
例えるべきな感情があるんだなとあなたは考えてみる。
その返答にフランメは 『 そうかい 』 とただ一言だけ、
その顔から飄々とした笑みを隠さず に述べる。
『 フリーレン 、確かに私は強い魔法使いの気持ちが痛いほど
良く分かる。 』
『 こいつらの気持ちも良く分かるさ 。
今まで 研鑽してきた自らの魔法に対する自信と信頼。』
『 要するに ____ 、 』
その時、 あなたは 肌身で感じた 。
フランメが 自身の魔力の制限の枷を絡まった糸を解くように
外れていっていることを 。
そしてフランメの顔からは飄々とした笑みは消え失せ 、魔族を
殺す表情を浮かべているのを あなたは 感じる。
そして 、 そこから 何秒ほどした瞬間だろうか 。
『 クソみたいな、驕りと油断だ 。 』
大魔法使いフランメの力の片鱗が 世界に晒される ___ 。
ドゴォン!
その時間は時間にして1秒足らず 、だがその一秒は フランメが
その魔法使い達を屠るには丁度良い時間だった 、
短い轟音が静かな森に鳴り響き、目の前に居た魔族は 跡形も無く
塵芥と化す。その黄土色のように光るその 魔力の奔流は 、
地を抉り 、自身の力を驕りに驕った 魔族の生命を蹂躙するのには
十分すぎたと言えるだろう。
こうして、あなたとフリーレン 。フランメの 英傑となったものと
後に英傑となる者らの邂逅が この夜に果たされた。
そうして 夜は明け 、また 暁が登ってくる。
唐紅の天道に見えるそれは 朧げに、しかし確かに あなた達を
包む事だろう。
その暁は 、人々の鬨の声を風に揺られ いずれはあなたに届く。
呪詛も祝言も 全てが暁に昇って行く事だろう。
それは まるで、暁が鬨の声を喚ぶかのように 。
[ 暁、鬨の声を喚ぶ ]
あなたとフリーレン の瞳の中に映るフランメは まるで 暁のように。
鮮明に煌めいて見えた 。
そして同時に、この邂逅が あなたの新たな魔法使いとしての
人生のスタートラインとも成った 。
フランメの背に映る 朧げな陽光に包まれた 月は、そんな貴方の
新たな門出を祝うかのように 酷く恨めしく思えてしまうはどに
それは 鮮烈に記憶に残り続け 、幻想的にすら見えてしまっていた。
めちゃくちゃ投稿遅れてすいませんでした。
リアルが忙しくて小説の事すっ飛ばしてました。
かなり焦って書き上げてしまったので、かなりの駄文に
なってると思いますが ご容赦下さい。
次回からは ちゃんと書き上げていきたいと思いますので
許してください!なんでもしますから!(迫真)
あと、余談なんすけど 新しい小説シリーズも書いて行こうと
思います 。このクソ投稿を期に、色々と チャレンジして
いこうと思いますので そちらの方も待って頂けると
とってもとっても助かります。
良かったらお気に入り登録お願いします。
モチベが上がります。