素手と魔法と剣でなんとか旅をしていこうとする奴。 作:クロウト
今回はあの魔法使いがメインに出てきますので初投稿です。
結論から言うと、あなたとドラゴンとの闘いは あなたが勝利を掴み
取ったと言える結果となった。
赤い雷槍は ドラゴンのレーザーを打ち消し 、更にその勢いでドラゴンの脳天を雷槍でブッ刺し 、雷槍の最後に放った放電によりドラゴンの
身体には 耐えきれないほどの電圧の負荷が掛かり 、ドラゴンは
そのまま 地に伏せた。その悍ましい顎からはもう焔は出ず 、ただ
静かに 自分に訪れる “ 死 “ を待って居るばかりであった 。
一方 、あなたの方も 満身創痍であった。ドラゴンの追尾弾の一発を
貰ってしまい 左肩周辺は皮膚だけが爛れており 、咆哮により吹き飛されてしまい、木に思いっきり叩きつけられたので 背中から全体に
掛けて 鈍い激痛が 全身を巡る 。
おまけに あの魔法 ... あれは随分と体力と魔力を持っていくモノ
らしく ドラゴンとの闘いが終わった後 ... 、突然 全ての身体の力が
フッ 、と崩れ落ち 態勢を崩してしまう 。
この不気味にも思える奇妙な脱力感は前にも似たような経験をした事は
あるが 、それとはまた似て非なるもので 魔力切れ か、或いは体力も
同時に持って行かれたからであろうか 不思議とあなたの頭の中には
“ 死ぬ “ と言う考えは頭を過らずに 、代わりに この世界に来てから
優しくあなたに接してくれた メラを護り切れ無かった事に対して、
あなたは“ 罪悪感 “ を感じ 、心の中を蝕んで行く。
【 ...ポツ ... ポツ .... 】
崩れた身体に一滴 、二滴 ... 水が滴り落ちる 。さっきまでは太陽が
差し込めた 快晴だったが 、いつの間にか雨に変わっていたようだ。
あなたは 崩れた身体に喝を入れ 、フラフラ とヨタつきながらも
立ち上がる 。そして千鳥足で ドラゴンの元にへ近付いて行く 。
あなたとドラゴンが起こしていた死闘の喧騒はもう既に無く。
雨が降る音だけが周囲に響き渡る _______ 。
そう 、あなたは そのドラゴンの元に行かなければならなかった 。
ドラゴンは もう息を引き取っており その蒼穹の瞳からは生気が
感じ取れ無い事が何よりの証拠だろう 。そしてそのドラゴンの死骸
こそが 全てが終わった事を表すモノでもあった。
あなたは ドラゴンの元へ着いた後 、ボヤけた視界の中 。
片手をドラゴンへ翳す 。あなたは自分で何をしているのか判らず
じまいだったが 、手を翳した瞬間 。あなたの魔術が “ 意図せず “ に
発動する 。
ソウルクローズ
《 魂を閉じ込める魔法 》
あなたはその魔法の名前が 頭の中で響いた後 、ドラゴンの身体から
何やら 小さな 燈の色をした モノが 出てくる 。
そして その燈は ゆっくりとあなたの 胸の中にスルリと入り込んで
来てしまう 。 あなたは その様子に酷く困惑したようだが 、それと
同時に あなたの胸の中が暖かくなって行くのを感じていくのを感じる
その 暖かくなった 感覚と共に 、あなたの意識は限界を迎えたのか
地面に 完全に倒れ伏してしまう 。
感じるのは 雨により湿った土の感触だけ 。 いやそれすらも感じなく
なってしまうのだろう、失いつつある視界がそう物語っている 。
あなたは意識が失う直前でも 、這いつくばろうとして ドラゴンの元へ
行こうとした 。だが 脳がそれを許してくれる筈も無く。
あなたは ただ地面に伏せる事しか出来ず ただただ時間が流れ過ぎて
行くだけだった _________ 。
そしてあなたの意識は そこで途切れた __________ 。
あなたは夢を見た 。
それは誰かの記憶の内を切り取ったような小さな映像 。
現実世界... 日本の中で高校生活を満喫する 誰かの姿 。
青年のような姿をしている 誰かは あなたの眼には何故か
鮮烈な光景で映し出されており 、あなたはそれに妙な違和感を感じる
そして場面は切り替わる 。 その青年は 暗闇の中 、真っ直ぐと
何かに向かって 歩いている 場面が映し出される。
暗闇の中 、セリフも無く BGMも無い 。普通の人なら この場面を
見るなり『 気持ち悪い 』 だの 『 不気味だ 』だの言うのかもしれない
だが、不思議な事にあなたはその映像を見せられても 何ら違和感を
持ちはしなかった。ただつまらない映画を何の感情も無く見て居る
ような 、そんな感覚だった。
そして しばらく歩いてきたところ ... 時間にすると1分 2分経った頃
だっただろうか。その青年は 突然、その歩みを止め .... 青年は
自分が向いてる方向に 指を差し こう言った。
『 次は君だ 』
そう青年が言った瞬間 、プツリと その夢は終わった _____ 。
あなたは目を醒ました 、ドラゴンとの死闘の中で死ななかったのは
運が良かった 、とも言えるだろう 。暖炉の火の音がパチパチと
鳴り響くのを 耳で感じ取れる ... 、恐らく 何者かに意識が失った所を
発見され ここに運び込まれたのだろう。元いた自分の位置的に
此処はエルフの村である事は 確定だ 。
あなたは さっさと身を起こして 家に戻ろうとして 閉じたまんまだった
眼を開き 、視界を確保しようとする 。
そして あなたが目を開け 最初にあなたの視界に映ったのは ____ 。
『 あ、起きた 。 』
そう言いながら あなたの方を見る エルフの少女 、それだけだったら
まだ良かった 。 だがあなたは そのエルフの少女を見て 内心だけでは
あるが 驚愕を表すだろう 。
何故なら 、そのエルフの少女は 長く降ろした銀髪の長髪 に長い耳 、
それに 翡翠の色をしている 二対の瞳 。
その顔を見た瞬間 、あなたはその少女が誰かを理解する 。
“ 葬送のフリーレン “ ______ 、その人だった 。
『 どうしたの ? 』
あなたが 頭の中で急速に流れ込んで来た情報 を整理しようとすると
どうやら 、相当集中してたようで フリーレンから 声が掛けられる。
その一言だけでも また脳に情報から入り込んで来るので 、出来れば
冷静になる時間が欲しい 、と言う思いを押し殺し 。あなたは
なんでもない 、 とだけ 伝えておくと フリーレン は 『 そ、 』と
だけ 返し 、あなたは 身体を無理に起き上がらせようとして 立とうと
すると 、主に上半身全体から 骨と皮膚に直接“ クる “ 鈍痛を感じた
為 強制的にベッドに寝かされてしまう。
『 無理に動かない方が良いよ 、発見された時は かなりの重体だったし
今生きてるのが 奇跡なくらいなんじゃないかな 。 』
フリーレンから告げられたその言葉にあなたは驚愕 する 。
あのドラゴンと戦い終わった頃は 痛みよりも先に 脱力感を感じ始めた
くらいだった .... 、とあなたはフリーレンに伝えると 半ば呆れたかの
ように また言葉を返す。
『 それつまり 、死にかけって事じゃないの? 感覚が麻痺するまで
闘うとか ... 私じゃ考えないよ。』
そこまで重体だった とは、あなたも流石に知らなかった 。
何よりも ドラゴンを倒す事だけを必死になってやり遂げようとした
からか ... 、どちらにせよ 生き残ったのは事実ではあるから ....
まあ一先ずは良かったのかもしれない 。
『 ... それにしても 、ドラゴンとまともに闘って 生き残るとか
凄いね 。普通の人だったら皆死んでるよ? 』
ドラゴンに勝ったのは 事実 、だが あなたは あのドラゴンに勝った
のは 6割方運要素 あと4割方は実力で勝ち取った節があると考えてる。
先ず あのドラゴンの巨軀 、小柄の飛竜とかだとしたら 恐らく
俊敏性で打ち負けていただろう。メラがあの場面で生きていたら、
2対1の状況を作り出せていただろうが そのドラゴンの実力が余りにも
未知数だったので 下手をこけば 全滅していた可能性していたのだ。
あなたはフリーレン に 思い出したかのように メラの事を聞いてみる。
死んだのはこの目で見たが 、 彼の遺灰を回収し切れなかったのを
悔やんでいる為、どうなっていたのかを知りたかったのだ。
『 今、あの人の葬式が終わった後だよ 。 幸い 、彼の遺灰を
回収出来たからね 、不幸中の幸いだよね 。』
あなたはフリーレンの言葉に安堵しつつも 、やはり あなたの心の中に
メラを護り切る事が出来なかった 、と言う罪悪感が あなたの心を
徐々に蝕んで行っている 。この力を使っても 全員を守れない事は
あなたは分かっていた 。 それを割り切った上で この世界を生きる
つもりだった。しかし これでは 余りにも _______ 。
『 君が気に病む必要は無いよ 、 』
フリーレンのその言葉に 、あなたは ビクッと 肩を震わせる 。
まるで 心を読み透かされたような 気持ちに あなたは成るだろう。
だが フリーレンは 続けて 言葉を紡ぐ。
『 あのドラゴン相手にして 、誰も死なないのは それは相手を知らない
奴の言葉だよ 、でも君はドラゴンに遭遇し 倒してみせた 、おかげで
村の不安要素は消えたからね 、偉いぞ 。 』
そう言うと 、フリーレンは 自分の小さな片手を あなたの頭に伸ばし
力任せに 撫で回す 。ぐわんぐわん と頭が揺れるが その言葉と共に
撫でられるのは 少なくとも悪い気分じゃない 。
むしろちょっと楽になったぐらいだった 。
心を読まれるのは 勘弁して欲しいが _______ 。
『 そう言えば まだ自己紹介すらしてなかったね 、私の名前は
フリーレン 。 君の名前は ? 』
知ってた 、此処に来てフリーレン以外の人だったら あなたは
軽く恐怖してた所だろう 。
話は逸れたが 、単なる自己紹介だ 。まぁこれぐらいはしとこう、と
あなたは 自分の名前を名乗ろうとする _____ 。
だが 、 あなたは 自分の名前を言う事は無かった 。
いや 正確に言うと “ 名乗れなかった “ のだ 。
自分の口から 自分の名前が出ない 。
ここに来て 由々しき事態が発生した 、さて どう乗り越えよう 。
あなたが 次なる名前を必死に探して居ると _____ 。
『 .... もしかして 、名前が思い出せないの? 』
これもまた 的確にあなたが考えて居る事を当てられる。
もはや そう言う魔法を持っているのかと疑うほど 正確さが桁違い
なのだ 。 これから魔族をぶっ殺しまくる魔法使いは 末恐ろしいなと
あなたは勇者パーティーの恐怖の片鱗を感じてしまった気がする。
『 どうしようか ... 名前が無いと 不便だし ....... うーん ...... 』
『 ........., そうだ 、いっその事 私が考えてあげるよ 。』
え? 、とあなたは素っ頓狂な声を上げるが 彼女はもう あなたの名前を
考えて居るらしく 多分聞こえないだろう。
彼女のネーミングセンスは良くわからないが 聞こえない 以上 。
最低限 使えるような名前を期待するしか無い ______ 。
ドラゴン
『 ........ 決めた 、 今日から 君の名前は 竜 だ 。 』
うーん .... 、とあなたは唸っている。凄い安直な名前だし 余程の
キラキラネームでも無い為 悪く無いは悪くないのだが ... 。
うーん .... 、あなたは 凄いモヤモヤ感に襲われる事になる 。
厨二病感が凄い、と言ったところか 。
だが 、せっかく 彼女が考えてくれたんだ 。甘んじて受け入れると
しよう 、 そうあなたは思ったのか フリーレンが考えてくれた
その名前の案に 頷いて 肯定の意志を伝える。
『 じゃあ 、これから宜しくね ドラゴン 。』
言われてみると 、本当に 厨二病感が強いな とあなたは思ってみる。
だが 葬送の世界だと 半ばおかしくはない名前なんだと考慮すると、
まぁまぁ 良いんじゃないか とも思ってみる。
そんなこんなで あなたの新しい名前は “ ドラゴン “ に決まった 。
そして その名前を告げた後 、頬を緩ませる フリーレンを見れば
あなたも それに釣られて 少しだけ笑って見せた 。
そこには死闘が終わった後 の小さな束の間の平穏が 確かにそこにあった 。
しかし 、その平穏は 静かに緩やかに 崩壊しつつあるのを まだ
誰も知らない ______ 。
フリーレン書くのクッソむずいの絶望なんすけど(憤慨)
だけど 数重ねればなんとかなると思うんで頑張って見ます。
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作者のモチベが上がります。