素手と魔法と剣でなんとか旅をしていこうとする奴。 作:クロウト
ネタスランプに陥りつつあるので初投稿。
ゴォォォォッ....
焔が畝る音が聞こえる 、あなたの耳には微かに エルフの人達の命が
さも 赤子の手を捻るが如く 消え失せて行く 声が入って来る 。
エルフの安寧の地だった筈の その集落は 、獣によって 地獄にへと
作り替えられてしまっている 。
あなたは その地獄に足を踏み入れ 、そして鎧越しの肌に伝わるのは
ドラゴンの闘いとは比べ物にならないほどの “ 不快感 “ 。
そしてあなたの嗅覚は 、エルフの死骸か はたまた魔族の黒い塵芥 か
見当が付かないほどの死臭が鼻をツンと刺激する 。決して良い匂いで
は無く 、その死臭が焔の灰と共に運ばれて来る。
あなたはこの時だけは 自身の嗅覚の良さを呪ってしまった ______ 。
『 チ " ィ " ッ " ! " ! “ 使 エナイ 雑兵ドモ " ガ " ァ " ! " 』
あなたは 、死臭漂う地獄の中でも 己の剣 は 猛威を振るうかのように
当然の如く 、魔族達の首を獲り続けて行く 。 鮮血と黒い塵が混じり
合い 、焔の風で その塵が あなたの足元で渦巻き続ける 。
黒檀の全身鎧は 尚も焔の僥倖を照らし続け 、 その鎧には傷一つすら
折り混じって居ない だろう 。
だんびらを片手に 縦横無尽に敵を切り裂く光景は 正に “ 鬼神 “
そのものであり 、 後ろ盾を無くした 魔族の取り巻きの隊長らしい者が黒色のグレードソード を あなたに向ける 。
『 ダ " ガ " 、必死 " ノ " 攻" 防 も コ " コ " ま " で "
だ " ナ " ァ " " !!! 』
その姿はまるで威勢が良い 、としか映らず 。向けられた黒色の大剣
すらも 物怖じせず 、 あなたには 稚児のお遊びのようにしか映る事は
出来ずに居た 。
そして 、その魔族は まるで さも自分が勝つような 不適の笑みを
あなたに向けて その名を挙げる 。_____
『 オ " ォ " レ " ェ " ハ " ァ " ッ " 、 魔 " 王 " 軍 " 直 " 属 " ノ "
“ 玉座のバザルト “ に " 仕 " エ " ル " ガ " 一 " 人 " ! " !" 』
『 ____ “ 黒色 “ ノ " 《 ダ イ オ ラ イ ト 》 だ " ァ " ッ " ! 』
なるほど 、その黒色のグレードソードは 自身の二つ名の由来となって
いるのか 、とあなたは考えると同時に そのバザルトとか言う奴の 、
ネーミングセンスが 安直過ぎる という嘲笑する考えも頭に過ぎる。
その名乗りを挙げた魔族は グレードソードを持って 此方に突っ込んで
きそうな態勢を取る。
『 ケ " ゲ " ェ " " ! " 貴 " 様 “ ノ " 首 " ヲ " バ " ザ “ ル" ト“ 様 " ニ " 見 " セ " テ " ヤ " ル " ゥ " ァ " ァ " ! "』
そう言うと 、その魔族は先手必勝と言わんばかりに 気持ち悪い
嗤い声を 発した後 、猛獣の如き突進をあなたに仕掛けて来る 。
大方 、そのグレードソードで あなたの腹を突き刺し 、傷を抉るように
袈裟斬りにする事で頭が一杯なのだろう。
実際 、あの魔族が 二つ名を貰うまで そうした 短絡的な思考しか
してこなかったのだろう。
魔族が 人語を喋る魔物なら 差し詰め 、この魔族は 人になり損ねた
ただの猛獣なのだろう 。だが 、人を騙そうとせずに 自分だけ逃げずに
己の蛮勇に従い 、自分の獲物に喰らいつこうとする分 まだ 魔族の中
でも マシな方なのかもしれない。
だが 、この魔族がこの集落にした事 。 人を人と見ずに 猿のように
エルフを斬り捨てる。
そこら辺の悪役よりもよっぽど悪役らしく振る舞って居る 目の前の
魔族は 、あなたにとっては “ 反吐が出る 存在 “ に映る 。
_____ド " ン " ッ " ! "
その魔族の突進に対して 、あなたも だんびらを構える 。
今、自分に突進してきている あの魔族のように 乱れがあるような
乱雑で 、野蛮な構えとは 対照的に あなたは 地面にでも 根を生やした
ように その場を動かず 、 ただただ その魔族が自分の間合いに入る
のを 待つばかりだ。
『 死 " ネ " ェ " ェ " ェ " ェ " ッ " ッ “ !!!!!!! 』
あなたに一心不乱に突っ込む様は 人を騙す狡猾な魔族とは見えず 、
ただの人の形をした 魔物としか言えない 。
ダイオライト の眼光は緋色に染まり 、狂ったように、されど
自分の得物に絶対的な信頼を寄せて居る ように、迫って来る 。
この時から 、2秒が経過 。ダイオライトは 黒色のグレードソードを
前に突き出し 、自身の直線的な間合いの範囲を広げる 。
3秒後 、ダイオライトの得物は あなたの射程範囲内に入る 、それと
同時に ダイオライトの射程範囲内にも入る 。
4秒後 。 あなたが だんびらを振り翳す と同時に ダイオライトも 、
得物を あなたの眉間にへと完全に照準を定め 、勝負に出る 。
5秒後 ______ 、両者に 閃光が走る 。
ギ ィ ィ ィ ィ ン ッ " ッ " ッ “ ッ " !!!!!!!!
6 、7 、8 ... あなたは だんびらを完全に振りかざした状態から 、
ダイオライトは グレードソード を 突き出した 状態から 動かない。
両者 ともに俊速の居合とも言えた 一瞬の闘いだった為に 、その結果は
直ぐ映し出されず 、両者の斬撃は 一時的に音を置き去りにした故か 、
その “ 結果 “ が反映 されたのは 居合を行った 後 12秒後に起きた
事象だった ______ 。
ガギャアン!!!!!!
先に結果が出たのはあなたの方だった 。
ダイオライトの グレードソードの突きにより 、定められた眉間 は
致命傷を逃れたものの 黒檀の兜が音を立てて 破裂して行く 。
そして その突きは 黒檀すらをも凌駕した突き と言う事もあるのか
あなたの 頭の右部分 、こめかみよりも少し上の部分 から 鮮血が
流れ出し 、 やがてその血は 顔半分を朱に染め上げて行く 。
『 クク " .... 』
『 ギャハハハハハハハハハハハッッッ!!!!!!! 』
魔族はその様子を見て、嘲笑うかのように 嗤い声を上げる。
それは腹の底から出るような 憎悪の塊のような 声。
本能的に不快感を示すような その嗤い声は
ダイオライトが自分の勝利を確信したからであろう、その表情は
恍惚に満ちて居た。
『 噂の黒檀の戦士と言うのもやはり、人の世だけか!!!! やはり俺の剣は誰にも防げぬ!!!!!
アヒャハハハハハァ !!!!!!!______ ? 』
ダイオライトが 自分の勝利に酔いしれ 、狂喜乱舞し始めた時 。
ダイオライトの突きと共に出した あなたの斬撃の影響が 彼に反映
し始める 。
『オ " ゥ " ェ " ?』
刹那の居合から37秒後 、ダイオライトの首に 横一文字の“罅“が入る
それにより、ダイオライトは微かな違和感を覚える 。
ダイオライトは確かに あなたを斬った 。事実、あなたから流れて
いる 鮮血がそれを物語っている 。
何も間違って無い 、ダイオライトの 勝利は揺るがない 。少なくとも、
ダイオライト自身もそう確信しているだろう。
だが ______ 、
ドチャ
9秒後 、ダイオライトの 首が地に堕ちた 。ダイオライトは自身に
起きた事に気付かず 、 未だにグレードソードを持って居る 。
その様はまるで 首無し の怪物のように映る 。
15秒後 、彼の首の断面から 鮮血が飛び散る 。 そこで始めて 、
ダイオライトは 自身の身に起きた“ 違和感 “ に気付く 。
だが 、それに気付くには 余りにも 遅過ぎた ________ 。
ァ " _________
21秒後 、ダイオライトの切り離された頭と身体は 黒い塵芥となって
消え失せる 。あなたのだんびらによる 横一文字の 斬撃は 、確かに
彼に届いた 。 一瞬の刹那の刻 、 その刹那を制したのは あなたで
あると。 畝る焔の音が そう証明していた_______。
あなたは この集落を潰しに来た 奴は これだけじゃないだろう 、と
仮説を立てて 、素早く 魔力探知を引っ掛ける 。
範囲は このエルフの集落の全範囲、恐らくだが ダイオライトの上司で
ある 、玉座のバザルトもここに来て居る筈だ 。
あなたの仮説が正しければ 、少なからずとも 魔力を持って居るである
バザルトと フリーレンの 魔力量が 有る筈だ 。
魔力探知がザラじゃなければ 容易に見つける事が出来る筈 、
そう思いながら 探知に集中すると ____ 。
居た 、 やはり エルフの集落の入り口辺りに 二人分の魔力がする 。
だが あなたが感じ取った魔力には バザルトらしき 魔力量は見られず。
その代わりに もう一人の “ 誰か “ の魔力が あなたの脳に伝達される。
まるで制限されているかのような 、荒削りな部分が無く 。綺麗で
洗練された 魔力 、こんな芸当が出来るのは あなたの頭の中では
ただ一人しか居ないだろう ________ 。
《 大魔法使い フランメ 》
魔王が倒された世では 、英雄として讃えられた魔法使い 。
そのフランメが綴った 魔導書は 、その名前の偉大さ故に 偽物が
多く発行されて来た 。
フランメが 居ると言う事は 、既に バザルトは 討たれたのだろう。
根本は絶たれた 、後は あなたが残りの残党を掃除すれば良いだけの
話だ 。
そして 、あなたが エルフの集落の入り口 付近にへ 足を運ぼうと
した時に 待ってましたと 言わんばかりの 勢いで 、また新手の魔族達
が 群れを成して あなたの前に現れる 。
その数は 先程よりも 多く、ざっと数えても 30体近くは 居る 。
その中には 魔族の魔法使いが数体 あなたに杖を向けており 、
今にでも 殺そうとしているのが目に見える 。
流石にこの数を だんびらで相手 取るのは 愚策だ 、あなたの最優先
事項は フリーレン とフランメの合流 、もしあなたと言うイレギュラー
の存在が この世界に影響しているのならば 彼女らにも 元の世界には
なかった筈の 未曾有の危機が訪れる可能性すらある 。
大魔法使いフランメが 居るのであれば 、大抵はなんとかなるとは
思うが 、この世界でも イレギュラーな存在が 居るとなった場合 、
フランメでも対応出来る かどうかが 賭けになってしまうケースがある
そこで 、あなたと言う またもやイレギュラーな存在を相手にぶつける
事で 、 物語の歯車は また軌道を変えられるのだ。
あなたは 手早く終わらせる事を考え 、 だんびらを背中の鞘にへと
仕舞い込む 。それが降伏の証だと 思ったのか 魔族の斥候共が
あなたを捕縛しようと 巨大な鎖を 持って貴方にへと近付いてくる。
魔族の魔法使いも 、油断したのか 杖を下ろし 見下すような目で
あなたを見て居る 。
そうこれは降伏の証でも何でも無い 。 あなたの “ 魔力 “ のトリガーを
外す為 の 行為なのだ。
魔族の斥候共が あなたに鎖をかけようとした その刹那 _____ 。
あなたの魔力が “ 白く煌めく “ 。
ゴ " ォ " ォ " ォ " ォ " ッ " ッ " !!!!!!!!!!
あなたは だんびらを持つ事で 魔力量が完全に “ 0 “ の状態になって
おり 、 純粋な戦士としての一面を最大限に発動出来るようになる。
逆に だんびらを仕舞う事で 魔力量が “ 120%の限界量 “ を引き出す。
巨大な円のように煌めくあなたの魔力は 、畝る焔さえも凌いでしまう
ほどの 圧力を持ち 、あなたの魔力量は サイズに直すと 、エルフの
集落の半分を容易に覆い尽くしてしまうほどの 魔力量だった 。
純粋な魔力量に気迫された 魔族の魔法使いはあなたの魔力量を
見るなり 、勝てないと絶望したのか 最後の悪足掻きのように
杖を取り出し 、あなたに向けて発射する魔力の巨大な弾丸を発射
しようと 魔力を溜める。
そして魔族の斥候達は 自分が持って居た 捕縛用の鎖を思わず落として
しまうほどに その魔力量に圧倒され 茫然自失に至って居た。
そして 、あなた は杖を使わずに 自分の目の前に居る 魔族の小隊に
向けて 片手を突き出す。
あなたの片手には 蒼く光る 魔力の奔流によって生み出された大弓が
出現する 。その蒼穹に光る弓は 白く煌めく魔力と同調し 、より
美しいものとなっていた。
そして、あなたは その弓の 弦を引き始め 、その弓には1本の巨大な
矢が宿る 。
そして 、その弓の弦が充分に絞られ 、魔族達に向けて照準を定め
あなたが その弓から 大矢が放たれ _______ 。
ローレッタ
《 魔法の大矢を放つ魔法 》
その瞬間 、畝る炎と 灰だけだったはずのエルフの集落に 。
一筋の.... されど巨大な蒼い星光が 轟音と共に 集落に燈り 、
エルフの集落は ほんの一瞬だけ 蒼い光に包まれた 。
次回は主人公君とは違う視点で書いていきたいと思います。
戦闘描写が思ったより行けたと思ってるので満足してます。
とは言っても、投稿はサボらずにやっていきたいと思いますので
お願いします。
最後に出て来た ローレッタの魔法の元ネタはエルデンリングから
出典してるので 、気になった方は調べてみてください。
個人的にお気に入りの魔法なので出せて良かったと思ってます。
宜しければ お気に入り登録 よろしくお願いします。俺のモチベが
限界突破します。