マブラヴ  ネオ・オルタードフェイブル   作:等速運動する点P

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コロナにかかってました。若いからとなめてたら40度近いのが3日も続いてマジで地獄でした。結構期間があいたので早く更新しようと思い、量は少なくなりました。



決戦①(Re)

「一試合目はどこだ?」

 

「C組Bチームだね」

 

「ボクたちなら絶対勝てるよ!」

 

今大会はトーナメント制。負ければそこで終了であり、剛田チームと戦うこともなく敗北を喫することとなる。

 

「どうやら第一試合が私たちみたいね」

 

「緊張しますねー……」

 

「でも最初から負けちまったらまりもちゃんは年末有明確定だぜ?」

 

「……最初に負けても、最後に負けても同じ」

 

「あ~や~み~ね~さ~ん~……お願いだから~……」

 

彩峰、お前さらっとひどいこと言うな……

 

「タケルに鍛えられたのだ。わたしたちであれば必ず勝てるであろう」

 

「はじめから諦めていては優勝などできませんわ」

 

「いっぱい特訓したもんね? 霞ちゃん」

 

「……はい」

 

「まあおれは純夏が唯一の心配だけどn」

 

ゴスッ

 

「さあみんな、元気よくいってみよー!」

 

『……』

 

おのれ純夏……不意打ちでレバーブロー喰らわせやがって……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえばコールサインとか考えてみない? なんだか雰囲気でそうだし?」

 

試合開始前にハルーがそんな提案をしてきた。

 

「いいねー! ねぇタケル? 何かいいコールサインってないかなぁ?」

 

「コールサイン?──そうだなぁ……」

 

みんなと一緒で思いつくコールサインつったらあれしかないよな……

 

「……"ヴァルキリー"なんてどうだ? ちょうどこのチーム俺以外は女子だし?」

 

「"戦乙女"か……うむ、なかなか良い名だな」

 

「でも白銀君は男の子だけどね」

 

「……白銀は実は女?」

 

「俺に関しては超法規的措置だ。気にしない気にしない」

 

なんか向こうの速瀬中尉とも男が入って云々とか似たやり取りをしたっけ?

 

「みんな、そろそろはじまるわよ?」

 

まりもちゃんの声がかかる。

 

「よし、それじゃあヴァルキリーズ!全機発進!」

 

コールナンバー一覧

 ヴァルキリー1──白銀武

 ヴァルキリー2──彩峰慧

 ヴァルキリー3──御剣悠陽

 ヴァルキリー4──御剣冥夜

 ヴァルキリー5──鎧衣美琴

 ヴァルキリー6──榊千鶴

 ヴァルキリー7──珠瀬壬姫

 ヴァルキリー8──柏木晴子

 ヴァルキリー0──鑑純夏&社霞

 ヴァルキリーマム──神宮寺まりも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー、なんだかタケルになんだか全部持っていかれた気分だよー」

 

「4機も墜とすとはな」

 

「さすが武様ですわ」

 

初戦の結果は快勝。こちらは小破こそあれど、撃墜判定はもらわなかった。

 

その後も俺たちB組Aチームは難なく予選を突破。決勝へと進出を果たしたのだが……

 

「あれは一筋縄ではいかねえな……」

 

問題の剛田チームはというと……  

──というよりも、なんとD組は一チームしか出場していなかったのである。

D組の他三チームは棄権扱いとなり、その人員が剛田チームのどこかしこに配属されていたのだ。

 

「少なくとも何機かは複座だよな」

 

「でもそれより……」

 

何よりも彼らの使用機体はほとんどがF-22、剛田に至ってはなんとYF-23。バルジャーノン内もっともレアかつ最強の機体である。彼らはいかにしてこれらを揃えたのか、

 

──そこには『夕呼先生のしもべ会』なる組織の影があった……

 

 

 

 

 

 

~夕呼先生のしもべ会とは~

 

 夕呼先生のしもべ会は、白陵柊の在校生及び卒業生によって組織された世間一般でいうファンクラブである。香月夕呼という女性は武からすれば性格が残念と評されるのだがその実、見た目に限っては超が付くモデル級の美女である。またその性格もド○な男子からは「踏まれたい」「罵られたい」といった声が上がるなど需要あるもののため、そんな彼らによってこの組織は結成されたのである。   

この組織自体は夕呼自身も認知しているのだが、普段は性癖をこじらせた厄介者としか見ていない。しかし夕呼の命令には従うのが彼らの信条。使えるものは使う夕呼の一声により、今大会のために彼らはひたすらに戦術機ガチャをまわし続けたのだ。  

──ある者はその月のバイト代を溶かしたり、彼女とのデート代を溶かしたせいでフラれたりと散々な目にあっている者もいるが……

 

 

 

 

 

「でもこれが夕呼先生の策のすべてってわけじゃないんだよな……」

 

「香月教諭はまだ何か隠しておるのだな?」

 

しかし俺だって諦めたわけじゃない。何より()()を知っているし、霞の策だってある。  

 

『ただいまより球技大会三年生部門決勝戦を行います。決勝戦では特別に実況解説をつけて試合をお送りしたいと思います。解説はもちろん、SAGA専務の千堂さんが行います』

 

『よろしくお願いします』

 

『本日の決勝戦の見どころというのはズバリなんでしょうか?』

 

『ここまでの予選を振り返るとB組チームは純粋な実力で勝ち上がってきたといったところでしょうか。対してD組チームのほうは使用機体の性能を生かした隠密戦術でここまでの戦いを制していますので、素の実力がはっきりとわかりませんね。手の内がわからないという面ではD組が有利なのではないでしょうか』

 

『なるほど……ステルスをいかに対策できるかが勝敗の別れ際ですね』

 

『また、両チームとも"アルティメットウェポン"を使用していません。お互いの切り札がいつ切られるかもこの試合の見所ですね』

 

 

 

 

 

「よし、配置についた。こちらヴァルキリー1準備完了」 

 

「ヴァルキリーマム了解。みんな絶対勝ってね!……今年こそは~……」

 

まりもちゃんにとってこの試合は単なる球技大会の勝ち負けには収まらないため、絶対に勝たなければならない。 

 

「まあ見ていてくださいよ……っと」  

 

〔状況開始〕

 

開始のコールが表示される。

 

「よし、まずは俺と彩峰で索敵する。レーダーに映りにくい以上知らないうちに囲まれるのが一番厄介だ。単機で突出するのだけは避けてくれ」

 

ラプターの脅威はその機動性、ステルス性だが、こちらのチームが使用している日帝製機体群に対して唯一不利な場面が存在する。それは密集近接戦闘である。米軍機の特徴として近接戦をあまり想定していないという点があげられるが、そういう意味ではラプターにとって長刀の間合いに入ってきた不知火や武御雷は正に天敵なのだ。もちろんその間合いに入り込むまでが困難なのではあるが……

 

「ッ! ヴァルキリー4、エンゲージディフェンシブ……前衛装備の2機と接敵」

 

早速彩峰が待ち伏せを食らった模様。やはり向こうに先制は許してしまう。

 

「こちらヴァルキリー1。次の角で挟撃だ」

 

引いてきた彩峰と合流してこちらも援護に入る。

 

「今だ! 01、フォックス3!」

 

背部担架の突撃砲から36㎜をばらまく。相手が回避軌道をとったところで、そのまま二機の間に位置取る。

 

「これで撃てないだろ?」

 

正面のラプターがトリガーを引く動きを見せるが、弾が発射されることはない。お互いの射線上に位置どったことで味方識別装置が作動して撃てないのだ。その一瞬の隙を逃すことなく前方の敵機を長刀で斬り伏せ、マウントした突撃砲を後方に撃ち込んだ。

 

〔ハンター3,ハンター4。機関部被弾、致命的損傷大破〕

 

「2機同時撃破か……これは大きいぞ」

 

装備は前衛装備。おそらく相手チームの中でも腕が高い人員だっただろう。

 

  

 

 

 

『千堂さん、今のは?』

 

『味方識別装置の誤射防止システムを逆手に取った高等テクニックですね。あの場合識別装置を切れば撃てるのですが、とっさの判断でそれは不可能でしょうね』

 

『ラプターがいきなり2機同時に撃破されるというとんでもない展開が起こりました』

 

『長刀を逆手で持つという発想はあまりありませんからねぇ……あの様子だと長刀にかかる空力も利用しているのではないでしょうか? ゲームとはいえ物理なども細かく反映されるこのゲームのこだわりを最大限生かしているように感じます。あのプレイヤーは相当の熟練者ですね』

 

『まるで戦闘機ですね……』

 

 

 

 

 

「ヴァルキリー2、エンゲージオフェンシブ!」

「ヴァルキリー6、エンゲージオフェンシブ!」

 

初手から二機を失った相手は待ちではいけないと悟ったのか、攻めに転じる動きを見せてきた。

 

「今までの相手と比べて動きが速いわね……」

 

ここに来て相手の機動力に翻弄される千鶴達。接近戦ではこちらに分があるとはいえ、その距離まで近づかせないのが最強機たる所以である。

 

「でもまだ相手が全機把握しきれてないわ……あら?」

 

そのときまりもの管制モニターに遠くから接近する2機のレーダー反応が表示された。

 

「この距離からレーダーに反応するなんて……」

 

「あの機影は……不知火か!?」

 

予選で剛田チームに不知火はいなかったはず。ならこの二機は一体……

 

ドンッ

 

その時後方から敵の不知火めがけて弾丸が放たれた。タマの狙撃だ。しかし──

 

「外したッ!?」

 

「……いや違う。弾いた」

 

あろうことか相手の不知火の一機は、長刀を構えたままジグザグに飛行することで狙いをそらし接近。そのまま長刀で弾を斜めに当てて弾いたのだ。そしてこの時、俺の中で何かがよぎった

 

──あの機動……"向こうの世界"で見たことがあるぞ……あれはたしか……

 

「慧ッ!」

 

「ッ!」

 

接近してきた一機はそのまま彩峰機へと長刀を振り下ろした。彩峰は榊に呼びかけられすんでのところでそれを受け止めた。

 

そしてそのとき、オープン回線が開かれた。

 

『少し相手をしてもらおうか、慧』

 

「──尚哉ッ!?」

 

そうだ、あの機動はやっぱり……

 

オープン回線に映っていた顔の主は沙霧尚哉であった。

 

 

 

 

 

~球技大会競技発表日~

 

【欅総合病院】

 

「誰よこんなタイミングに」

 

たった今大きな手術を終えた女医──香月モトコのもとに一本の電話が入る。

 

「あら、夕呼からだわ。あの子からなんて珍しい」

 

妹の夕呼が自分から電話をかけてくることはないため、珍しく思うモトコ。

 

「あっモトコ姉さん? 少し話があるんだけど」

 

「夕呼、突然電話なんてどうしたの?」

 

「前に姉さんの病院に、バルジャーノンの上手い医者夫婦がいるって言ってたじゃない?」

 

「……産婦人科の沙霧君たちのこと? 確かに関東大会で優勝したとは聞いたけど?」

 

「そそ。その沙霧ってやつ。今度ウチの高校で球技大会やるんだけど、そのときに貸してくれないかしら?」

 

「なんでわたしが頼まなきゃいけないのよ? そもそも球技大会でなんで二人が必要なのよ?」

 

「そんなの球技大会でバルジャーノンをするからに決まってるじゃない」

 

「は?」

 

一瞬訳が分からなったがさすがは天才姉妹か、弾丸と球技のつながりから無理やり押し通したのだろうと夕呼の所業を把握した。

 

「じゃ、そういうことだから」

 

「ちょっとまちなさい! まだやるとは一言も……」

 

ここで電話は切れた。

 

「……今度の年末にミツコが帰ってくるから、卑しい写真でも撮らせてネットにばらまこうかしら」

 

ひそかに傍若無人な妹への報復を考えるモトコであった......

 

こうして沙霧尚哉とその妻の沙霧咲夜子(旧姓:駒木)は招集された。

 

 

 

 

 

『まさかの関東地区大会チャンピオンが登場しました! ルール的には……どうやら問題ないようです』

 

『個人技とコンビネーション力、ともに高レベルと定評のあるペアですね。仕事の都合上大きな大会には出られないそうですが、仮に全国大会などに出場したとしても入賞できるほどの腕前と言われています』

 

『これほどの強敵相手にB組は以下に対抗するのでしょうか』

 

 

 

 

 

まさかの人物の登場に驚愕する武。

 

「……なんで尚哉がここに?」

 

『香月教諭のお姉さんが同じ病院にいてね。その縁さ』

 

そうだった、たしか夕呼先生のお姉さんって脳外科医なんだったっけ?

 

「彩峰! そっちは抑えられそうか?」

 

「……尚哉は大会での優勝経験もある。やれるかどうかは……運次第?」

 

「なんで疑問形なんだよ」

 

そういう奴だったよお前は。

 

『こっちも忘れないでほしいわね!』

 

「ッ!」

 

沙霧機とは別の僚機が委員長に斬りかかった。

 

「ッ速い!」

 

『近接戦には自信があるのよ』

 

相手の女性──沙霧咲夜子は長刀による近接戦で、一方的に委員長を攻めていく。委員長は特定のポジションに特化していない分、この場面では分が悪い。

 

「(沙霧さんの奥さんって……ありゃ駒木中尉だよな? "あの世界"の記憶は正直薄いけどたしか沙霧大尉と同じ部隊にいたはず……この世界でも二人は繋がりがあったのか……)」

 

意外な人間関係に驚くが、今はそんな場合ではない。彩峰曰く二人は相当の手練れらしい。自分は剛田の相手をしなければならないため、いつまでもこの場にとどまってはいられない。俺を除けば委員長、彩峰、たまの3人。たまの狙撃で二人のカバーに回ればなんとか抑えられるだろうか……

 

 

 

 

 

「危ないッ!……今のギリギリだったよ~」

 

「……純夏さん、右です」

 

一方そのころ、純夏&霞ペアも1機の敵を前に戦闘を繰り広げていた。

 

「あはは……鑑さんの機動もだけど相手もヘンテコだねー。あれは多恵かな?」

 

純夏が応戦している相手の機動を見て、数回一緒に遊んだことがある晴子は、操縦者が誰なのかを看破していた。

 

「多恵の動きは理解が追い付かないんだよねー。それこそ猫みたいで……」

 

どこかの世界で猫だったように、築地機は独特の機動を見せていた。

 

『(わわわ……まるで動きが読めないいっぺ……)』

 

一方で多恵のほうも純夏の機動に翻弄されていた。そこに霞の高機動中とは思えない精密な射撃が繰り出され、何度かヒヤリとさせられる場面もあった。

 

「鎧衣さんのほうは何かあった?」

 

「うーん、相手がステルスだと初戦からやってた斥候作戦はつかえないからねぇ……さっきからたまに顔を見せてくる相手がいるから牽制はしてるけど、あんまり強く攻めては来てないよ。深追いしすぎて囲まれてもだしね~」

 

「ん~、なんだか相手もいやらしくてもどかしくなっちゃうね~」

 

相手は持ち味をこれでもかと生かした立ち回りをしていた。奇襲と言い低距離を開けた機動砲撃戦を仕掛けてきていた。

 

「タケルが2機落としてくれたのは大きいけど、やっぱりこのままだと──」

 

「あっ霞ちゃん今の右!」

 

「……その操作は純夏さんのほうじゃないと……」

 

「あっそっそうだっけ?」

 

「……白銀君がからかってたのもあながち本気だったのかな?」

 

 

 

 

 

「冥夜。少々前に出すぎですよ」

 

「!……少々熱くなってしまいました」

 

御剣シスターズは古流武術の力を存分に発揮して奮闘していた。

 

「しかし、今までのように簡単には墜とせませぬな」

 

「武様の言う機体性能の差というものを身にしみて感じますね」

 

二人の剣術、薙刀術をもってしてもいまだ相手に撃墜判定を与えることはできずにいた。

 

「しかし姉上」

 

「ええ」

 

高いレベルで武の教導が行き届いてる二人は異変に気付いていた。

 

──あまりにも正確に位置がバレている、と




 前話からちょっと期間伸びました。というのも戦術機の対戦シーンって書くのクッソ大変なんですよね(笑)。大変だなーと後回ししてたところにコロナが重なって……
 
 今回のゲスト(?)キャラは沙霧さんと駒木さんです。駒木さんはEX・AF世界戦の性格がわからないので口調はオリジナル設定です。どうせなので二人には夫婦になってもらいました(彩峰との確執をなくすためにも)。余談なんですけど、アニメ版オルタの第一話で駒木中尉の履歴書みたいなを見ると出身が横浜なんですよね。地区まではわからなかったんですけど柊町出身説は大いにありえそうですよね。

……あと実況コマですけど、これはぶっちゃけると文字数稼ぎです()

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