元過労暗殺者、平和だが平和じゃない世界へとやってきた   作:シャオロウェをすこれ

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 ここまで長く書いたのは初めてかもしれない.....
 原作とセリフが違ったりするけどご容赦ください......
 後最近ランキングとかにブルアカxプロムン作品が多くてうれちい.....うれちい.....満たされるんじゃ....


元過労暗殺者、都市の汚点掃除の準備をする

 あの後の戦いを整理しよう。

私たちは敵を退けたが、少女......ヒフミさんからの一言で一度ここを離れることにした。

彼女曰く、あまり騒ぎを起こし過ぎるとブラックマーケットの管理組織とやらに目を付けられて面倒なことになるらしい。

 

 多分、都市の五本指のようなものだろう。そう考えると面倒どころの話じゃないので、言う通りに従った。

 

「......ここまで来れば大丈夫でしょう。」

 

 ヒフミさんがそういうと、先生たちは少し気が抜けたように肩の力を抜いた。どうやら少し緊張していたらしい。

私は別にこういう場所には慣れっこ、むしろおそらくではあるが死ぬことがないという事実が相当の安心感をもたらしている。

もっとも、自分が銃弾に当たれば普通に致命傷になるからそこを留意の上、だが。

 

 にしても、ずっと傍で話を聞いていたがヒフミさんはどうやらここに相当通い慣れているようだ。本人曰く、事前調査したからと言っていたが、それだけではあんな迷いなく歩けない。

私は過去に4区の裏路地で事前調査したのに少し迷ったからな。あのときはチュンが助けてくれたからいいが、二度はごめんだ。

でもやはり知識はあるに越したことはないな。事実今ヒフミさんは様々なことを述べている。

 

 曰く、『ここだけでも学園数個分に匹敵する。』『正当な統治機関である連邦生徒会の権限が及ばない。』『企業の利権争いが多発している。』。

う~ん、なんだか都市の裏路地と巣を混ぜて縮図にしたみたいな関係だな。もっともあっちよりはよっぽどマシだろうが。

でここだけの金融機関や治安機構があるらしい。当然、非合法非認可だそうだ。

 

 その中でも治安機構は避けるべき組織No.1で、目を付けられてはならないと。過去にリウでとったアンケートだと、親指が一番関わりたくないといっていたが.....こっちでは治安機構か。

 

 .....おっと、さらっと今先生の後ろを通ったあいつ、スッたな?ちょっと待ってもらおうか。

 

「おい。」

 

「!な、なんだよ!?」

 

「今先生から財布を盗りましたよね?今すぐ返せ。返さなくては......少し痛い目に遭ってもらう必要があるかもしれません。」

 

 そういって刀を首に突き付ける。堪忍したのか、大人しく財布を差し出してそのまま逃げていった。

中身は......入ってるな。元がどれくらい入っていたのか知らないが、まぁ紙幣が少し見えるしこれだけあるなら何とかなるだろう。

 

「先生、これを。」

 

「ん?あ!これ私の財布じゃん!一体なんでシグレが......」

 

「いえ、盗人から返してもらっただけですよ。」

 

 先生は顔を綻ばせて喜んでいた。中身を確認して、『よかった、カイテンジャーの割引券盗られてない.....』と安堵していた。

いや、そこはお金を盗られていないとか、カードを盗まれていないとかだろう。よりによってなんで割引券なんだ.....?まぁ、それで先生がほっとしているならいいか。

 

 そしてそんなことをしているうちに、どうやらヒフミさんがアビドスのみんなに案内役を頼まれたみたいだ。

本人は私でいいのかとか言っているが、今この場では彼女以上にここに詳しい人はいないだろう。私としてもお願いしたい。

 

「それでヒフミさん、これからはどうなさるんです?」

 

「とりあえず、探している戦車についての情報を求めて歩き回りましょう。やがて見つかるはずですから。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ.....しんど。」

 

「もう数時間は歩きましたよね.....」

 

 あれからかなりの時間が経った。探せど探せど、目標のものは見つからず、ただただみんなの疲弊が溜まっていくばかりだった。

私はこの程度慣れているし全然問題ないのだが、如何せん先生がかなり疲れてしまっていて、とりあえず私がおぶってあげることにしていた。

 

「シグレぇ.......先生はもうつかれたよぉ......」

 

「はいはい、先生は私の背中でゆっくりしててください。」

 

 にしても、先生軽いな.....ちゃんと飯食ってんのか?スカスカだぞ。

テンマでももうちょっとは重かった.....なんか粛清される気がしたからやめておこう。アイツに体重の話はタブーだ。

そして今更だが自分のことをおじさんおじさん言ってるホシノさんはなんでああ言ってるんだ?普通に高校生の少女なのに。不思議だ。

 

「あら!あんなところにたい焼き屋さんが!」

 

 などと考えていると、ノノミさんの言葉でたい焼き屋さんを見つけた。たい焼きか......食べたことないな、どんな味がするんだ?

ヴァレンティン曰く、『サクサクしてて美味しい』だそうだが.....それだけでは分からない。

まぁもっとも食べる暇はないだろうが。どのみち今の私は先生に財政的負担を強いているだけだし。

 

「あれ、ほんとだ~。こんなところに屋台があるなんてね~。」

 

「あそこでちょっと一休みしましょうか?たい焼き、私がご馳走します!」

 

「えっ!?ノノミ先輩、またカード使うの!?」

 

 あ~、やっぱりノノミさんってお金持ってるのかな?立ち振る舞いや足取りがそれっぽかったけど、そうかもな。

いいとこの生まれなのだろう。それでも解決できないアビドスの借金とは.....いや、そもそもその金があるならなんであんな廃れそうな学校に進学したんだ?

謎は深まるが、今はそんなことはどうでもいいだろう。

 

 ノノミさんがたい焼き屋に向かって買い物を始める。数十秒も経つと、ノノミさんは紙袋を持ってこちらへとやってきた。

 

「は~い!みんなどうぞ~!」

 

「......美味しい!」

 

「いやぁ~、ちょうど甘いものが欲しかったところなんだよね~。」

 

 みな口々に美味しいといいながら頬張っていく。先生と私はそれを遠目から見つめているが、そこにノノミさんとシロコさんが近寄ってきた。

その手には、お互いまだ食べていないたい焼きを持っている。おっ、先生への差し入れみたいだ。

......?あれ、なんでシロコさんは半分に齧ったんだ?半分にするなら手で割ればいいと思うんだが。

 

「先生、これ。」

 

「あ.....ありがとう。」

 

「シグレさんも、どうぞ!」

 

「ありがとうございます。」

 

 先生にはシロコさんから、私にはノノミさんからそれぞれ半分のたいやきを渡された。

ただでもらってしまったな....まぁ、少し食べてみたいとは思っていたし、いいかな。後で改めてお礼をしよう。

さて、どんな味がするんだろう?楽しみだな。

 

 

「.....美味いな。」

 

 サクッとした外皮の中には甘いあんこが入っていて、久しぶりに食べる甘味に脳が『美味い!』という反応を示している。

ちょっと本気で美味しいな。こんなにうまい甘味は初めてかもしれん。よく料理はヴァレンティンが作ってくれたが、デザートは作らなかったからな。

都市で甘味が美味いと評判の店にテンマと行ったときはあるが、その数倍は美味い。ちょっと感動したかも......

 

「私もこれ食べて少しは元気が戻ったかも......あ、齧った部分ちょっとなめとこ。」

 

 後ろでまるでレロレロレロと効果音が付きそうなくらいシロコさんが齧った部分を執拗に舐めている先生はもう放っておいて話を進めているみんなの方へ行こう。多分先生はそういう人だ。

 

「う~ん.....こんなに情報が出ないなんて.....妙ですね。」

 

 ヒフミさんが真剣な顔をして唸っている。確かに、事前に聞いた情報通りならあんなデカブツ確実に知っている人がいるはずだ。

情報屋......セブン協会にでも頼めば、2日もかからずに解決してくれるのだろうが。残念なことに、ここにはセブン協会はない。私たちの手で探さないと。

 

「確かに、これだけ巡って一件も見つからないのは違和感を感じますね。」

 

「販売ルート、保管記録.....何者かが意図的に隠しているような、そんな感じがします。」

 

「いくらブラックマーケットを牛耳っている企業でも、これだけ徹底して統制するのは無理なはず......」

 

 どうやら事態は私たちが想定しているより面倒なことになっているのかもしれない。

これ以上先は特異点を明かしに行くようなもの.....よりはマシだろうが、それ相応のメンドクササがあるだろう。

あ~、リウの頃みたいに明かされる頃には全面戦争の準備ヨシだったら、一周回って楽なんだがな.....そうはいかないか。

 

「何故こうも隠されているのでしょう?」

 

「分かりません......この事態自体がおかしいんです。普通ブラックマーケットの企業とは開きなおって悪さをしてますから。隠す理由が見当たらないんです。」

 

「例えば、あそこのビル。あそこはブラックマーケットに名を馳せる闇銀行です。」

 

 言われてみてみれば、そこにはぱっと見普通の大きなビルに見えるが中には金融機関が入ってるのが見える。

入り口には数時間前に戦闘した黒いロボが立っていて、入る人はどれもガラの悪そうな奴らばかりだ。......待った、なんか眠そうにしているが中に見えるのは便利屋68じゃないか?

まぁ、今は置いておこう。話を聞く時間だ。

 

「あそこはここで最も大きな銀行の一つです。聞けば、キヴォトスで行われた犯罪のうち15%の盗品があそこで流れているんだそうです。」

 

「腐ってますね......」

 

「はい.....様々な犯罪によって獲得した財貨が、様々な違法兵器に変えられまた犯罪に使われる....そんな悪循環が続いているんです。」

 

 誰か今すぐスティグマ工房製の武器を持ってこい。あそこ火の海にして二度と再建できないくらい破壊してやる。

もしくはK社の崩壊アンプルでもいい。ここを経営しているクソ共の首に刺してドロドロに溶かして......あぁもう、まただ.....また暴走しがちだよ、もう。

とりあえず落ち着け、私一人じゃどうにもならないし。

 

 でも皆も唖然とした表情で話している。アビドスという閉鎖的な環境に居続け、外の汚さを知らなかったのか。おそらくそうなんだろう。

......はらわたが煮えくり返りそうだ。少し深呼吸でもして落ち着こう。

 

『お取込み中失礼します!そちらに武装した集団が接近中!』

 

『まだ気づかれた様子はありませんが.....身を潜めた方がいいかと....』

 

 見れば、黒いヘルメットにガスマスクをつけた武装集団がなにかを囲うようにして接近してきていた。

.....こんなところにいる腐ったゴミ共だ、容赦する必要ないだろう......身を潜める前に全員殺してしまえば目撃者は0になる。

 

「シグレ、それはダメだよ。刀を納めて。」

 

 が、先生によって肩を掴まれたことでまた正気に戻る。この癖は直さないとな.....

ヒフミさんによると、あれがマーケットガードらしい。評判の割には弱そうだが。R社のウサギチームの足元にも及ばないだろう。

というか、あいつらが囲んでいるのって......

 

「あれ、アビドスに来た現金輸送車では?」

 

「......そうも見える。」

 

 しばらく観察していると、その輸送車は先ほどの闇銀行の前に止まった。駐車のサインの後、中から出てきたのは......

少し見ただけなのに随分印象に残る、あのT字顔の集金ロボットだった。ということは、間違いない......!

 

「あ....あれ....なんで!?あれって毎月ウチに来て利息を受け取ってる銀行員.....!?」

 

「セリカさん.....そういうことなんでしょう。苦労して払っていた借金は、こんなクソみたいなところに流れていたわけですか。」

 

 はぁ......本当に殺してもいいよな。先生がダメと言っているからやっていないが、制止されていなかったら100%殺しに行っていたような気がする。

あ~、あいつらにR社の全チーム送り込まれないかな?全員精神崩壊させた後皆殺しにして建物ボコボコにしてほしい。

 

『確かに車もカイザーローンのものです....!何故それがブラックマーケットに....!?』

 

「カ、カイザーローンですか!?」

 

 カイザーローン......アビドスの借金の支払い元だろう。何か知っているのだろうか。

まぁ、こんなところに来ているんだ、大方利息がとんでもなく高い悪徳金融業者とかそらへんだろう。

まったく、都市でもこっちでも碌でもないところはほんっっっとに碌でもないな?腐りきってやがる。

 

「ヒフミちゃん、何か知ってるの?」

 

「カイザーローンと言えば、かの有名なカイザーコーポレーションが運営する高利金融業者です.....」

 

「表立った犯罪行為は起こしていませんが、合法と違法のグレーゾーンで上手く振舞っていて.....」

 

 あ~、なるほど......そういうのか。そういうのが一番面倒なんだよな。確実にやっていると分かっていても、証拠がないから手を出せない。

だからこそ私達みたいな暗殺専門のフィクサーに依頼が出されるわけなんだが。どのみち頭を潰せば関係なくなるからな。

セブンが推理して、シが情報を抜いてくる......セブン南部1課とシ南部2課が合同してとりかかった案件があるのを思い出した。

 

 私が回想に浸っているうちに、ホシノさんに頼まれてアヤネさんがあの輸送車の走行ルートを割り出そうとしているようだ。

もしこれでアビドスからここに向かっていたら完全にOUTという事なのだろうが、あいにく全てのデータがオフラインで管理されていて見つからないそう。

証拠がなければ手を出せない。99%分かっているのに、残りの1%が足りない.....もどかしいな。

 

「.....あ!さっきサインしていた集金確認の書類....あれを見れば証拠になるのでは!?」

 

「流石。」

 

「素晴らしい考えですが.....それはもう銀行の中に行ってしまっているのでは?」

 

 私がそう指摘すると、ヒフミさんはしょんぼりした顔で肯定の意を示した。

金庫の場所が分かっていても、開錠する鍵とパスワードが無ければ意味はない。クソッ、悔しいが諦めるしかないの「銀行を襲う。」

......へ?

 

「銀行を......襲う?今聞き間違いでなければそう言いましたか?」

 

「ん、そうだけど。」

 

 私が思考停止しているうちに、気づけば対策委員会のメンバーは全員前に見た覆面を被って戦闘態勢に入っている。

は?え?私がおかしいだけなのか.....?いや、私も破壊したいが.....えぇ.....?なんだか頭が痛くなってきそうだ.....

まぁ、でもやるならやるでやるしかないのか?

 

「あれ、ヒフミさんいつの間に覆面を用意したんです?」

 

「あ、あぅぅ......私は被るつもりないのにぃ.....生徒会の人達に合わせる顔がありません.....」

 

 ......この人を混ぜるのはやめておいた方がいいのでは?なんだか可哀そうになってきたぞ。

というか対策委員会の人達は既に覆面があって、ヒフミさんはたい焼き紙袋のお手製覆面があるが、私はどうしようか。どのみち私も参加ルートだろうし。

ま、無くてもなんとかなるか。もう慣れっこだ。

 

 でも一応先生の反応を......

 

「よし!じゃあ銀行を襲おうか!」

 

 .....あぁ、うん、予想していたが最後のストッパーも壊れてたみたいだ。しょうがない、行くか。

 

「私は裏から回って妨害工作をします。裏手にある車を一台二台くらい壊せば、注意はそっちに行くでしょう。」

 

「ん、お願い。」

 

 刀を抜く。今日だけでストレスが溜まりに溜まってるんだ、この恨み、晴らさせてもらおうかな....!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 アンケート結果がかなり拮抗しててびっくりしてます。最初に出すとしたら誰になるかな.....個人的に考えてるのは笑う顔と正実モブちゃんとか、超人(笑)とかそこらですねぇ.....

 あと最近すごい人気な作者さんが書いたブルアカxプロムンの作品に書いてたんですけど、無言で低評価推す人は一体何をもって押してるんですかね?私の作品にも☆1一つ匿名でついてますけど、何がしたいんだか...そんなに嫌いなら見なければいいでしょうに。もしくはダメなところを教えるとか。

何か見たい話はありますか?

  • 剣楔アリス
  • W社ウタハ
  • ディエーチ協会ウイ
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