元過労暗殺者、平和だが平和じゃない世界へとやってきた   作:シャオロウェをすこれ

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 過去書くの難しい....


元過労暗殺者、カミングアウトをする

 .......アビドスで888万3670円を現金にて集金。その後、敵性勢力であるカタカタヘルメット団に対し任務補助金500万円を提供.....

.....黒だな。どっからどう見ても、100/100、裏路地で手ぶらで歩くくらいアウトだ。はぁ......予想通りになってしまったか。

それにしても任務か。これなら点と点がつながるな。

 

 こんな砂漠化して正直言ってしまえば死にかけの土地を欲しがる理由......大方ヘルメット団の裏にカイザーグループがいて、ここにある何かを貰い受けようとしているんだろう。

......クソだな。こんなまだ未来がある少女たちに借金を背負わせて、自分たちは甘い汁を啜ろうとしてんののか。

 

 アヤネさんも同じ結論に至っているらしい。それを知ったセリカさんも本気で怒っている。当然だ、自分たちが汗水垂らして稼いだ金が敵に流れてたなんて聞いたら、誰だってそうなるだろう。

先生は....いまだに私の膝にいるが、話を聞いてるのかこれ?寝てるようにしか思えないんだが......まぁ聞いてるだろ、多分。鼻息荒いし。

 

「アヤネさんの言う通り、完全にやられてますね、これは。カイザーとやらがバックにいるとみて間違いないでしょう。」

 

「でもどういうことでしょう!?理解できません!学校が破産したら、貸し付けたお金も回収できないでしょうに.....」

 

「大方、この土地に何かカイザーにとって重要なものでもあるんでしょう。でなければわざわざ武力を使ってでもここを占領しようとする意味が分かりませんから。」

 

「....はい、そう見るのが妥当ですね。」

 

 ヒフミさんがそう応答を返す。あれ、今冷静に考えたが、他校の生徒をこんな時間まで引きずって大丈夫なのか?しかも犯罪行為にも手を染めさせて。

.......まぁ、本人がいいならいいか.....別に怪我でもさせたわけじゃないしな。

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ......先生はもうくたくただよぉ~.....」

 

「最後の方はほとんど私がおぶっていましたけどね。」

 

 ホテルに戻ると、先生は服を着替える間もなくベッドへと飛び込んだ。あの後はヒフミさんと別れた後、翌朝にもう一度集合することになった。

だから、それが済んだ今の間はフリータイムというわけだ。先生はしばしベッドに顔をうずめると、私の隣に座ってきた。

 

「ねぇ、シグレ。シグレってすごい強いけど、どうして銃を使わないの?」

 

「単純に、こちらの方が使い慣れているからですね。銃はあまり私と馴染みがないので。」

 

 先生はその回答を聞くと、心配そうな顔をしてこちらを見る。どうしたのだろうか?

 

「どうしましたか?」

 

「.....腕、見せてくれる?」

 

 有無を言う暇もなく、先生は私の腕の袖をまくる。ぐっと息をのみ込む音が聞こえた後、先生はなぜかすこしか細い声になりながら質問をしてきた。

 

「なんで、こんな傷だらけなの?」

 

「......古傷です。」

 

「じゃあ、その古傷が出来た訳、いや、シグレの過去を教えて。」

 

「......何故知りたがるんですか?」

 

「私は先生だからさ。生徒の問題はちゃんと見ないといけないから。もしそれが、シグレの周りにあった環境のせいなら、シャーレの権限を使って介入することも考えるから。だから教えて欲しいの。」

 

 .......どうしたらいいのだろうか。先生の質問に答えるには、私の過去を先生に教えないといけないことになる。それはつまり.....都市の暗い部分を、先生に教えなければならないということだ。

ここキヴォトスは、あちらとは違って人がある日突然いなくなったり、裏路地で抗争が起こったりなんかはしない。死が身近にない、平和な世界だ。

それを知ったとき、この心優しい先生はどう考えるのだろうか。もしかしたら、私のせいで先生の心が傷ついてしまうのではないだろうか。

 

 ......でも、この先上手くやっていくなら、話すしかないのだろう。どのみちいつかは触れられなければならない話題なんだ。

 

「先生、今から私が話すことは......あなたにとっては中々にショッキングな内容かもしれません。それでもいいんですか?」

 

「......いいよ。話してみて。」

 

 

 

 

 


 

 私は都市の裏路地、そこの23区という場所で生まれました。

聞き覚えはないでしょう。当然です、私は信じられないかもしれませんが俗にいう『異世界』というものからやってきました。

 

 私には生まれた頃から親というものはいませんでした。自我を持って生活できるようになる頃には、私に親しくしてくれた近所の人も亡くなっていまいました。

23区は『食事』が盛んで、いい料理を作るためならなんでもするような地域で......子供の肉は柔らかいからと、何度料理屋に追われたか分かりません。

まぁ、とにかく命の危険が付きまとう場所だったということを理解してください。

 

 そんなところで生きていくには、金と力がとにかく必要でした。ですから、私はそのためにはなんだってしました。

最初は自分の力では無理だと思って、強い人に体を売って守ろうとしてもらいました。痛かったし気持ちよくもクソもなく、ただただ生きるために行う機械的な行動でした。

そんな時に、私は当時のリウ協会協会長......ああ、リウ協会というものが分かりませんね。

 

 都市にはフィクサーというものがいます。フィクサーは簡単に言えば要は便利屋です。頼まれれば猫探しから殺しまで、なんでもします。

そんなフィクサーの集まりですが、二つ分けられます。フィクサー事務所か、フィクサー協会に別けられます。

リウ協会は、その中でもフィクサー協会に属していました。かなり大きい協会で、そこの協会長ともなれば、絶大な権力をもっていました。

 

 私はその人に気に入られて、23区の裏路地とかいうクソみたいな土地から、V社の巣というかなり上位の環境に行くことが出来ました。

巣というのは、いわば......先生?泣いてどうしました?

 

 まぁいいです、私のくだらなくて価値もない話ですから.......まぁともかく、その人に拾われてかなりいい環境に行けたと思って下さい。

数か月くらいは、そこで落ち着いた生活を過ごせました。時々その人の性癖で火で少し炙られたり、体に傷を入れられたりしましたが......

 

 そんな生活が続いていたある日、邸宅に協会長と同じ服を纏った人たちが突入してきました。あれが、私の人生の転換点だったのでしょうね。

協会長に命じられて、私はその人たちに必死に抵抗しました。『戦わなければ、またあの時の生活に逆戻りだ』という強迫観念が、私の戦闘力を後押ししました。

幸い私には武術の才があったようで、その人たち.....リウ1課のフィクサーたちに幾分か戦うことが出来ました。

 

 .....子供でも倒せるほどなのかって?とんでもない。私を上げているようになってしまいますが、リウ協会は都市の戦闘専門の協会です。

そんな所にいる戦闘員なんですから、当然強さは一般人とは比べ物になりません。あの人が趣味で貯蔵してた得物のお陰でもありますが、正直あの時戦えたのは奇跡に近いかもしれません。

 

 でもまぁ、その人の邸宅にいた人含めて数人では無理がある訳で。私たちは敗北し、協会長はおそらくどこかに連れていかれました。

しかし、私はその戦いでの抵抗ぶりを認められたのか、当時はまだただのフィクサーだったシャオさんに拾われました。シャオさんは後に、リウ1課のリーダーとなるほどの力の持ち主でした。

まぁそれは置いておいて。私はシャオさんの元、戦闘訓練に励みました。相手がこうすればこうするや、今私が使用してるこの発火する手袋の使い方....様々です。

 

 14にもなる頃には、私はリウ1課のフィクサーとして恥じない力を持てるようになりました。ロウェルさん.....えっと、シャオさんの夫ですね。

ロウェルさんが率いるリウ2課との合同演習でも、割と上位の成績を持てるようになりました。リウが得意とする戦争でも、ケガこそあれど貢献することが出来たと思います。

 

 そんなこんなで、充実した生活を送れていたんですが、16になると私にもう一度大きな転機が訪れました。

シ協会という協会と合同演習を行った際、私はその剣技に見とれてしまいました。はい、そうです。今ここにある刀と、それから私が持っていた刀はシ協会のものです。

今までお世話になったリウ協会を脱退するのはかなり引き止められましたが、それでも行きたくて、無理を押し通して行かせてもらいました。

 

 シ協会での任務はそれはもう大変でした。リウ協会とは違い、かなり依頼が多く、仕事がない日の方が珍しいというありさまでした。

おかげで随分と傷は増えましたが。先生が見た腕の傷跡も、腹部以外は大半がシ協会時代での傷跡です。もっとも、最後の方になるとその頃の方がマシという感じでしたね。

でも、私はそこで素晴らしい仲間たちを見つけれました。愚痴を言い合えるテンマ......料理上手で正直者のヴァレンティン、頼れる上司で力を持つユジンさん.......全てが最高でした。ある一点を除いて。

 

 セルマというシ協会の協会長がいました。アイツはもう無能で無能で......金払いが良いからと次々と無茶な依頼を私たちに押し付けてきて、最後の方なんか1週間連続で案件を押し付けてきました。

そのせいで私たちの下のシ協会南部3課と協力していたフィクサー事務所は全滅......大惨事でした。

 

 そしてそんな過労状態で押し付けられた最後の案件.....『図書館』という場所へ行けという命令。

......何故最後なのかって?......一度、私は.....死んだんですよ。先生、そんな顔しないでください。泣き過ぎて顔が真っ赤ですよ。

 

 死んで本になったはずなのに、謎の光の中に飲み込まれて.....気づけば先生と初めて出会ったあの場所にいたんですよ。

私の過去はこんなもんです。長くなってしまいましたが......すみません。

 

 

 

 

 

 


 

「こんな.....こんなことって......」

 

「先生、落ち着いてください。もう過ぎたことなんですから。それにほら、現に私はここにいますから。」

 

 先生は泣き過ぎて着ている純白の服をびしょびしょに濡らし嗚咽を吐いていた。

顔色も泣いて真っ赤なのかそれとも気分を悪くして蒼白になっているのか分からない。やっぱり、刺激が強すぎたのだろうか。

......言わない方がよかったか。朝の悪夢と言い、今日だけで先生のメンタルはもうボロボロに近い。私にできることは......本当に、寄り添ってあげることくらいか......

 




 (先生のメンタルはもう)ボドボドダ!

何か見たい話はありますか?

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